韓国ドラマ制作事情(12) 高騰したギャラ

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(ハナミズキ:2017.11.02)

Vol.2 ― 故キム・ジョンハク監督は出演料を踏み倒していない(特別寄稿)
MYDAILY |2013年07月28日16時09分

キム・ジョンハクは出演料を踏み倒していない

SBSドラマ「シンイ-信義-」は、キム・ジョンハク監督が演出者として参加した有限会社の作品だ。
まだ、捜査が進行中であるため、正確な経緯を知ることはできないが、キム・ジョンハク監督はこの作品において、法的にスタッフや出演者の未払い賃金の責任を負う理由は一切ないというのが筆者の考えである。
それは、有限会社という新しい形態の制作システムが、法的に保障してくれた安全装置であるためだ。
この作品で彼は演出料をもらって、制作に参加したディレクターの資格にすぎない。
脚本家や出演者と同様に、賃金をもらって制作に参加した演出者として、自身の演出料さえ確保できれば良いことだ。
しかし、一生を堅気な性格の監督でありながら、妥協を知らない制作者として生きてきた彼に、同僚役者の出演料とスタッフたちの賃金未払いは耐えられない厳しい自責と挫折を与えただろう。
そして、一生を、ドラマ以外のことは考えずに仕事だけに捧げて、これまでに数多くのヒット作を残したにもかかわらず、同僚たちの賃金を横領した存在になってしまった自分がとてもみじめに感じられたはずだ。
kimu jonnhaku
彼は、コシテル(考試院:各種国家試験を受ける全国の受験生たちが集まって勉強できるように作った長期宿泊施設)の狭い小部屋で考え続けただろう。
「僕の生はどこから間違ったのだろうか?ドラマしか知らずに、頑張ってきた僕になぜこんなことが起こったのだろう?」
横領の疑いで検察の捜査を受けたキム・ジョンハク監督は、今まで自身を支えてきたドラマの制作者、または監督としてのアイデンティティを喪失して、深刻なアノミー現象(人々の欲求、行為の無規制状態、急激な社会変動に伴う社会規範の動揺や崩壊によって生じる状態)を経験したのだろう。
そして結局、彼はコシテルの小さな部屋で寂しく死んでいった。

深刻な制作費配分の不均衡

一般的に制作と言えば、その過程を3段階に分けるというのはよく知られている。
その3段階とは、「プリプロダクション(Pre production)」と「プロダクション(Production)」、そして「ポストプロダクション(Post Production)」だ。
このように分ける理由は、お金のためである。
ドラマは文化であると同時に産業だ。
人生と愛を描いているという点から確かに芸術の一部分だが、もう一方では資金を投資して元金を回収し、収益を発生させる必要があるという資本主義の産業論理が確かに動作しているわけだ。
私たちが制作の全過程をこのように3段階に分ける理由は、事業的な側面で制作予算が均等に配分され、執行されたのかを調べるために必要だからだ。
「プリプロダクション」に投入される人材である脚本家、監督、俳優たちに支払われるお金を“上位ラインの費用”という。
そして撮影、照明、音響、技術、美術などの「プロダクション」と、編集などの「ポストプロダクション」に投入される人材に支給されるお金を“サブラインの費用”という。
この2つの項目に全体予算が適切なバランスで配分された際に、私たちは制作会社の安定的な成長とドラマ産業のバランスの取れた発展を期待できる。
問題は韓国のドラマ産業の場合、上位ラインの費用が非常に高く、その中でも俳優部門に投入される費用が高すぎるということだ。

史上最高の出演料を更新した「太王四神記」

2008年、ペ・ヨンジュンはMBC「太王四神記」に出演し、1話当たり2億5千万ウォン(約2千2百万円)が支給されたという。
確認されてはいないが、出演料として1億ウォン(約9百万円)、資本参加によって1億5千万ウォン(約1千4百万円)程度の出演料を受けたという。
「太王四神記」がMBCから支給された制作費は、1話につき2億ウォン(約1千8百万円)台だと知られている。
結局、放送局から支給された制作費を主人公1人に全部つぎ込んでも足りない状況だったのだ。
ところが、このような事例はたくさんある。
2007年5月4日から7月3日まで、KBS 2TVで放送されたミニシリーズ「花いちもんめ」は、ユン・ソンヒ脚本家、チ・ヨンス演出家がタッグを組み、俳優チャ・テヒョンとカン・ヘジョンが主役として出演したが、この4人に支給されたお金は制作費の100%だった。
上位ラインの費用が100%を超えてしまったのだ。
結局、制作会社が損失負担を引き受けるか、支給する能力がなければ、スタッフや脇役の俳優の賃金が未払いにならざるを得ない構造となっているのだ。

KJS<古代の韓半島>より
http://jumong007.blog133.fc2.com/blog-entry-3388.html

制作費配分の不均衡が原因

今の文化産業分野に進出する大卒の新入社員の場合、初任給が100万ウォン(約9万円)程度だ。
1話当たり2億5千万ウォンずつ、週2話の放送だから1週当たり5億ウォン(約4千5百万円)、つまり月20億ウォン(約1億8千万円)を稼ぐ主人公を見た制作会社の新人プロデューサーはどう感じるのか?
彼は自分より2千倍も多いお金を持っていく主人公を見ながら、あり得ることと納得できるのだろうか?
このような極端な相対的剥奪感の中で、才能のある若者が文化産業の従事者として働く理由を見つけることはできるだろうか?
上位ラインに偏っている制作費は、サブライン従事者たちの生活を締め付けている。
しかも、賃金を受け取っていない状況から生活に苦しんで、実力のある人は残っていない。
結局、制作費の不均衡は、当然サブラインの質的な低下をもたらす。
技術を担当するスタッフ部門の質的低下は、作品の完成度の低下につながり、超過した制作コストは賃金の未払い、制作会社の経営悪化、連鎖倒産、映像産業の低迷へとつながっていく。

役者の出演料の上昇、産業規模に比べて高すぎる

2008年12月1日、韓国ドラマプロデューサー協会は、高額の出演料がドラマの危機を招いたという認識から「テレビドラマの危機と出演料の正常化」というテーマでセミナーを開催した。
同セミナーで提示された資料によると、ここ10年間の主役級俳優の出演料は20倍以上にも膨れ上がっていた。
今は主役級の俳優の場合、1話当たり5千万ウォン(約450万円)から7千万ウォン(約630万円)程度が支給されている。
脇役級の俳優も状況は同じだ。有
名になりそうだとか、人気を得そうな場合であれば、すぐに出演料は1千万ウォン(約90万円)を超えてしまう。
韓国の外注制作の場合だと、平均的に全制作費の60%は出演料であり、15%は脚本家費用として投入される。

このような状況から、実力のある外部監督やプロデューサーは立場がなくなり、実力のあるカメラマンや照明監督、美術監督、音楽監督も就かず、撮影機材も安心して使うことができない。
日本の場合は、出演料が全制作費の20~30%程度だ。また、脚本家費用は3%を超えない程度だ。
トップスター級の出演者の契約料の割合も、全制作費の10%を超えていない
次は、日本と米国の全制作費用と出演料の割合を比較したものだ。

放送市場の規模から見ると、日本は韓国の6倍程度であり、広告市場の規模は10倍程度となる。
報酬的に見積もっても、韓国の俳優の出演料は日本の6分の1程度が適正な水準だ。
ところが、現在韓国の主役級俳優の出演料は日本の約2倍だ。
それにもかかわらず、韓国の芸能人の70%の年間所得は1千万ウォン以下であり、月平均所得が80万ウォン(約7万円)にしかならない芸能人が2400人に達するという事実は、ドラマ産業のすべての付加価値が極めて少数の人たちに、しかもトップスター級の俳優という特定の職業群の人たちに独占されていることを証明している。
この数値は、今日の韓国ドラマ産業が抱えている問題が、ある個人の問題や特定組織の問題ではなく、構造的な問題だということを示している。

総合編成チャンネルの発足により、市場環境はよくなったのか?

メディア法改正と総合編成チャンネルの発足は、このような脈絡から理解すべきだ。
プラットフォームが増えれば、メディア産業の道が少し開けるというのが、総合編成チャンネル発足時の論理だった。
ところが、総合編成チャンネルの発足によってドラマを放送するチャンネルが2倍以上増えたにもかかわらず、外注制作会社の状況はさらに悪化している。
その理由は、総合編成チャンネルが地上波に対抗するために、過剰投資をしながら、主役級の俳優の出演料を以前よりも引き上げたからだ。
制作費は地上波より少なく支給されているのに、俳優の出演料はより高くなったわけだ。
今やJTBCを除いた総合編成チャンネルは、ドラマの制作を諦めた。
チャンネルは増えたが、ドラマ外注市場はさらに悪化してしまったのだ。
イ・ミョンバク政権における代表的な番組制作の失敗事例だと言えるだろう。

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プロダクションの数に比べてチャネルが少ないという、昨日の記事を読み返していて思ったのは、これは米国でも同じ現象だということ。
ただし、米国の人口は韓国の4倍以上で、国土も広く地方局(チャネル)も多く、需要する家庭の数も多い。
韓国の方がプロダクションの競争が厳しいのかもしれません。

韓国では、もう20年も前から国内の光ファイバー(グラスファイバー)の敷設・普及率が90%を超えていたので、コンテンツの配信のためのインフラは整っているはずです。
ただし、ケーブル総合テレビ局の開設認可が遅かったと思います。

今日のギャラの話では、ペ・ヨンジュンだけでなく映画俳優のイ・ビョンホンやチャン・ドンゴンなどの超有名・ベテラン俳優を、(2時間の映画ではなく)長期に亘るドラマで起用するには大きな出演料を支払わないといけないこと。

ギャラの高騰は『アイリス』でも話題となりました。
来年の『ミスターサンシャイン』(脚本:キム・ウンスク)ではどうでしょうか?

(『信義』より:ユ・ウンスを演じたキム・ヒソン)

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韓国ドラマ制作事情(11) プロダクション

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(ロダンの「カレーの市民」@国立西洋美術館:2017.10.18)

『太王四神記』および『信義』に続き、今回は『王は愛する』で久々に、ソン・ジナ作家の脚本とその深い愛と・友情と犠牲の表現に接したようです。
これから3回に分けて、『太王四神記』および『信義』でソン・ジナ作家とタッグを組んだキム・ジョンハクPDのことなどをアップします。
もう4年前になりますが、キム・ジョンハク監督の自殺を通じて、近年の韓国ドラマの制作事情を少しでも理解できたと思いました。
エンターテインメント産業の日韓比較もあります(第2回)。

ソン・ジュンギ教授による、Kstyle News(エンタメ)への特別寄稿文です。

Vol.1 ― キム・ジョンハク監督の自殺、個人の問題ではない(特別寄稿)
MYDAILY |2013年07月28日16時09分

矛盾に満ちたドラマの外注制作

ドラマ「太王四神記」は全24話で、1話当たり約18億ウォン(約1億6144万円)を投じた超大作ドラマである。
同ドラマは当初SBSでの放送を確定して制作に乗り出したものの、制作終了まで海外の版権など著作権を巡って合意に至らず、SBSでの放送は白紙になった。
結局同ドラマはキム・ジョンハク監督の“実家”とも言えるMBCで放送されることになった。
当時MBCから受け取った1話当たりの制作費は約2億ウォン(約1794万円)だという。
原価コスト18億ウォンの作品を2億ウォンで販売したため、「太王四神記」はドラマとしては成功したものの、制作会社の成功には繋がらなかった代表的な例となった。

成功したドラマ、失敗した事業

「太王四神記」は計480億ウォン(約43億528万円)の制作費が投じられたが、収益は第2次、第3次の集計を合算しても400億ウォン(約35億8773万円)に過ぎなかった。
大ヒットしても制作会社としては失敗になることは放送業界ではあまり珍しいことではなく、古い慣行のように繰り返されている。
数多くの制作会社たちが資金難に悩まされている。
このように外注制作の世界は矛盾している。なぜこのようなことが起こるのだろうか?

“高い”ドラマであるほど“安い”外注制作会社が制作する?

多くのトップスターの出演によって高額な制作費がかかるミニシリーズ(毎週連続で2日間に2話ずつ放送されるドラマ)は、テレビ局が制作しないことが多い。
トップスターをキャスティングしなければならないため、高額な制作費が掛かる上、収益が激減するからである。
このような場合、テレビ局は巨額の損失を避けるために外注制作をするのが一般的である。
テレビ局が直接制作した場合、1話当たりの制作費が2億ウォン以上かかるならば、外注制作をして1話当たり1億5000万ウォン(約1345万円)台で収めるということだ。
一般的にテレビ局が外注制作会社に支払う金額は制作費全体の60~70%ぐらいである。
このように損失を被ってまで制作するという外注会社たちが多い理由は何だろう?

制作会社は930社、チャンネルは4つ…

現行の法規定によると、ドラマの外注比率は約40%程度である。
このうち、外注できないニュースとスポーツ、洋画などを除けば、実際は制作局の番組の70%を外注しなければ規定された外注比率に合わせることはできない。
ドラマの場合、既に各地上波の外注比率が70%を超えている。
SBSはドラマの外注比率は80%に迫る。
総合編成チャンネルは100%外注制作に依存している。
このように高まった外注制作の比率は制作会社の乱立をもたらした。
全国に外注制作のために力を注いでいる制作会社は900社を超えており、この内、ドラマを制作したり、ドラマの制作を目標に取り組んでいる会社は40社以上である。
新生制作会社たちは会社を創立しても長い間放送してもらえず、実績はゼロに近い。
放送してもらえるように何年も努力していても、テレビ局のハードルは高すぎる。
頼れる脚本家や監督、トップスターを確保できないと、企画案は検討すらしてもらえないことも少なくない。
制作会社はオフィスを借りて職員を採用して何年も耐えるが、収益はほぼゼロに近い。
長期間実績がないことを投資家たちが黙っているはずがない。
資金難と投資家の圧迫に追い詰められた制作会社は、とんでもない制作費で制作するしかない絶望的な状況に追い込まれることになる。
制作経験のない創立したばかりの会社は、テレビ局の要求通りにトップスターをキャスティングするために巨額の出演料を支払う。
テレビ局は実績がないという弱点を最大限利用して損失のリスクを制作会社に転嫁し、今後の収益モデルを独占する。
これが制作経験のない制作会社に超大作ドラマの制作を預ける理由である。
たとえドラマがヒットしても、給料や出演料未払いのような問題が発生せざるを得ない。
だが、テレビ局にとっては制作費を適切に使っているのか、出演陣やスタッフたちはちゃんと給料をもらっているのかはどうでもいいことである。
スタッフや俳優たちの出演料未支払いが起こると、テレビ局はオウムのように同じ言葉を繰り返す。
「それは制作した外注制作会社と解決すべき問題だ」と。

キム・ジョンハクプロダクションにキム・ジョンハクは存在しない

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2年間の制作期間を経た超大作ドラマ「太王四神記」は巨額の損失を被って幕を下ろし、結局キム・ジョンハク監督は自身の持っていた会社の株式を後輩たちに与え、会社を去ったという。
その後、会社の運営はキム監督の後輩であるパク・チャンシク氏が務めており、彼は現在セヌリ党の比例代表の議員として活発な活動を繰り広げている。
結局「太王四神記」は制作会社の代表であり、“監督キム・ジョンハク”が直接メガホンを取った最後のドラマとなり、以後キム・ジョンハクプロダクションはキム・ジョンハク監督のいない、名前だけのキム・ジョンハクプロダクションとなってしまった。

新しく登場した見せ掛けの「有限会社」

損失を被ることが目に見えている状況で外注するテレビ局、外注を受ける制作会社、そしていつまでも繰り返される“大ヒットドラマ、赤字会社”の構図から抜け出すことができず、結局そのリスクを回避するために新しいリスク回避手段を見つけた。
有限会社を設立してこの会社を制作の主体にしてしまう巧妙なシステムを作り出したのである。
それは馴染みのない“文化産業専門会社”という言葉である。
「(有)善徳女王」「(有)シンイ-信義-」などの字幕がいつの間にかエンディングクレジットに登場したのは、制作会社が破綻してしまったとき、誰も責任を負わないというリスク回避手段である。
そもそも有限会社は資本金がなくなれば会社が倒産し、運営主体は責任を取らない。
従って、もし巨額の損失により会社が倒産してしまったとしても、その被害は給料を先に支払ってもらえない何の力もないスタッフや助演、下請け会社、エキストラ出演者などが受けることになる。
結局、文化産業専門会社という名の有限会社は、予想された損失を何の力もない弱者たちの転嫁するという強者の手段に過ぎないのである。

元記事配信日時 : 2013年07月24日10時29分

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ソン・ジュンギ教授
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KBS在籍中に「うちの町の村長さん」(1992)を通じてドラマ演出家としてデビューし、「ご飯を焦がす女」(1994)、「隠れた絵探し」(1994)を演出した後、SBSに移籍。
「オギ叔母さん」(1996年百想(ペクサン)芸術大賞・演出賞)、「カタツムリの愛 ~4色物語~」(1998年百想芸術大賞・作品賞)、「ウンシリ」(1998年韓国放送プロデューサー協会・今月のプロデューサー賞)などを演出した。
最近では、2007年に“家庭の月”特集「私たちを幸せにするいくつかの質問」を演出し、韓国仏教・言論文化賞を受賞した。現在、東亜(トンア)放送芸術大学のコンテンツ学部長として在職している。

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王は愛する 第40・最終話 王は愛した

09 11
(昨日の朝のカツラの木と下弦の月:来週は新月です)

王は愛する 第40・最終話 王は愛した

…一度人生を体験して、もう一度人生をやり直してみたい。
そうすれば二度目はもっと良い人生で、反省することは少ないかもしれない。
(ウォン)

# 以下は3人と師匠で作り上げたストーリーだと思います。

イ・スンヒュ師匠のナレーション

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…元からの使節団は重要な情報を得ました。
それはワン・ジョンからでした。

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…「私が反元勢力の主導者のことを知っています」と、
ワン・ジョンはその勢力のことを表に出したのです。
世子は最高の護衛を遣わせて、
彼ら、影の護衛たちがわずか一時(2時間)で反対勢力の主導者を取り囲みました。
ワン・リンが玉璽を持っていたからです。

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玉璽が入っている袋

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チャン・ウィとチン・グァンの矢がリンを射ます。

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「!」
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「…」
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「…」
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断崖から川に落ちるリン

「…」
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退位と即位の儀式

…チュサンチョナはワン・ウォンのことを賛美し、
王の座を辞すると共に正式に世子に王座を譲りました。
ワン・リンの遺体は数日後に川から発見されたものの、
もう誰も気には留めませんでした。
そして、密葬が執り行われました。
人々の噂では、ワン・リンの遺灰は知らざれる女性が引き取ったとのことです。

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「…」
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「…」
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…その日、新しい王は丘に登り誰かをずっと待っていました

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「…」
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「…」

「…」
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「…」

「…」
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「…」

「…」
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「…」
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「…」
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「…」
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「…」
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「…」
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玉座

…新王は、昼も夜も、自分の時間も費やしても、
短期間で政府内の組織改編を行いました。

「チュサンチョナ。
 祝宴の準備が整いました。
 元の国の使節団もすでに列席しています」

「すぐに行くから先に行っていてくれ」

「御命承りました」

「…」
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「あ~、ところで…、
 ウン・ヨンベク判府事のことを覚えていますか?」

「…」

「娘の名は…」

「ああ、ウン・サンだ。
 ソファとも呼ばれていた」

「聞いた話によると南海のあたりで見かけたものがいるそうで…」

「もう良いから、先に宴席に…」
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「どこにいるのか行くのか、
 誰にも言ってはならないと言ったはずなのに…。
 遠くに行ってしまったと思っていたが、
 まだ高麗にいるのか…?
 俺が追いかけて行ったらどうなると思っているのか?
 お前はこんなにも近くにいるのか…」
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…即位の7か月後に、先王を復位させて元に行きました。
10年ほど高麗には戻りませんでした。
あの時、誰かが世子たちの絵画を見つけたとのこと。

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…これが私の、君を愛した物語だ…。
自分以上に愛した君のことだ。
(ウォン)
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https://www.youtube.com/watch?v=dwQIUANgV5Y&index=3&list=RDZSsF84BPlXM

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小説『王は愛する』は1294年から1296年頃の忠宣王(ワン・ウォン)にフォーカスされたようです。
フビライ・ハンが亡くなったのは1295年(享年79歳)です。
ウォンは一端“元”に戻ります。
実際の即位は忠烈王が亡くなった1308年でした

『王は愛する』というよりも“王は愛した”ということでエンディングでした。
後の朝鮮王朝時代も同じで、絶対王政の時代の世子(長男)は、国政のために自由な恋愛はできませんでした。
国内の政治の安定化のために有力貴族・豪族などのいわゆる“名家”との政治的な婚姻が求められていたからです。
サンもタンももとから有力な世子嬪候補ではあったものの、サンという“自由な小鳥”は宮廷での不自由な慣習での生活には向かないタイプだったと思います。

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# 40話を81日に分けてアップしました。
KJSご訪問のみなさまには、これまで忍耐強くご愛読いただき、
また、ブログ村への応援のINクリックを頂きました。
感謝申し上げます。
カムサ~ムニダ!

なお、今回は次のサイトの英文字幕と、聞こえてくるハングルでセリフを翻訳しました。
次回予定の『お金の花』(週末からの放送予定)にも当サイトに期待しています。
http://www.koreandrama.tv/the_king_loves/The_King_Loves_Episode_40-subs-36386-1/
Umon

Kstyle News(エンタメ)より
(9月のニュース記事です)

MBCドラマ「王は愛する」チ―ムが義理を見せた。

本日(18日)、俳優キム・ジョンウクは自身のInstagramで、
「僕たちの仲間が行く道を開けよ。愛する『王は愛する』の仲間たち、最終回」というコメントと共に写真を掲載した。

公開された写真では、ZE:A出身イム・シワンの面会に行った「王は愛する」チームの姿が写っている。
ホン・ジョンヒョン、少女時代 ユナを始めとした、ドラマ「王は愛する」の俳優陣の中で、軍服を着てたくましい姿で敬礼をしている、イム・シワンの姿が目を引く。

イム・シワンは7月11日に入隊した。彼の軍入隊前最後の作品『王は愛する』は、事前制作ドラマとして、19日に韓国での放送終了を控えている。

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元記事配信日時 : 2017年09月18日13時57分
記者 : イ・ウンジン
翻訳 : 浅野わかな

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王は愛する 第40話(上) Summer of 1297

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(うろこ雲:2017.11.01)

王は愛する 第40話(上) 1297年の夏

タンとサン

サンがすっかり元気になって挨拶に来たので大喜びのタン

「大丈夫なのですか?」
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「ええ、元気です。
 ちょっとだけ、胃が痛みますけどね」

「良かった!」

「胃が悪くてもですか?」

「良かった…」
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「ピヨンによく似て泣き上戸ですね」
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「そうなんです。
 いつもオラボニに笑われていました」

ハンカチを渡すチン・グァンでした。

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サンはこっそりと料理のコツを教えて欲しいとタンに…。

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家を出るリン

「アボジ!
 それにリン! お前は…!」

「まずは座りなさい」
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リンは戸籍から自分の名を外して貰い、旅立つことを許して貰っていました。

「兄貴にも許して貰いたいと思います。
 兄貴には高麗のために貢献して欲しいと思います。そ
 の機会もお願いしました。
 しかし、一つお願いがあります」

「言ってみろ」

「サンお嬢様のことはもう忘れて下さい。
 それに欲望と女のことには気を付けて下さい」
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「そうするのだ。
 それにリンには感謝しなさい」

「…」
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1297年の夏が来た
(イ・スンヒュ師匠の語り)

「師匠はこの離れを存分に楽しんでください。
 お嬢様が師匠のために準備させたのです」

「わ~!」
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サンとリンとのデイキャンプ

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「ずいぶん待たせたか?」

「いいえ」

「それで、金印はどこにあるのか知っているのか?」

「ソン・インが教えてくれていたわ」

「なぜだ?」

「私が美人だからかしら?」

「あ~、やはり嫌なソン・イン…」
(ウォン)

「俺は賛同する」
(リン)

「実は同じだ。
 ところで、護衛はどこだ?
 俺たちだけで行くのか?」
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「いつも勝手に出かけていたのではないでしょうか?」

「行くのに一日、帰るのに一日かかるわ。
 もう少しかかるかしら?」

「馬で行かないか?」

「は~、じゃあ、私たちだけで行きましょう」

「あ~、待ってくれ。少なくとも行くところを教えてくれ」

「こっちだわ」

「お前たち二人にはいつも悩まされる」
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…目を見るだけで、二人が冗談を言っていることが分かっていた。
それくらいに仲が良かった。
彼らは私を騙すが、私が騙されていることを知っていることも知っていた。

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…あの夏は私たちの別れの練習だった。
これまでいつも一緒だった友…。

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…、それに私…。

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通り雨

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「思い出すわ」

「俺も」
(一緒に)

「トタ山…」

「あの日もこんな雨だったわね」

「あ~、お前の師匠の酒のために大変な思いをした」
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「あの時に、あなたのことに気付くべきだったわ。
 片方は焚き木集めに忙しいのに、
 片方は指一本すら動かさなかったわ」

「いやいや、リンはどうでも良いことでも忙しくするんだ。
 俺は普通だ」

「ちょっと焚き木を集めてくる」

「ほら見ろ…」
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「ははは、ちょっと座ってよ」

「見てみろ。
 これで思い出さないか?」

「雨で?」

「あの山でのことだわ」

「洞窟も」

「それに吊り橋」

「…?」

「仙露酒だ」

「あ~、トタ山だったな…」
4011d_201710240344502a7.jpg

「リンは焚き木集め。
 俺が料理当番だ」

「ちょっと、私に任せてよ」

「心配するな、大丈夫だ」

「そんなに塩を入れると…」
4011e_20171024034449053.jpg

「いいから私が…」

「煙で目が…」

「わ~、塩っぽいわ!」

「塩辛いか?!」

「貴重な塩をこんなに入れるなんて!」
4011ee.jpg

味覚が戻っていたサンでした。

「本当に塩辛く感じるのか?」

「味見してみなさいよ!」

「あ~、とても嬉しい! 良かった!」

「何するのよ! え~い!」

「…」

「味を薄めるからちょっと待って…」

「味覚を失っているとのことでしたよね?」

「ああ。
 つまり味覚を取り戻したってことだ。
 誇らしいな~」
4011f_20171024034446638.jpg

先に寝るというサンに…、リン

4011g_201710240344453b5.jpg

ウォンとリン

「雨の後は星空ですね」

「月も出ている」

「通り雨だったようだ。
 お前の手紙を読んだ」

「その話は忘れましょう」

「なぜだ? 感動したのに…」

「夜に書いたから、ちょっと感情が…。
 止めて下さい」

「お前が書いた手紙は…」

「え~い!」

「聞いてくれ。
 俺はとても誇らしく思った。
 お前が俺を友達と思っていたからだ」

「…」

「…」

「恥ずかしくなかったですか?」

「素晴らしかったが…、もうこの話は止めよう」

「あ~、月が綺麗だ…、今日は…」
4011h_20171024034444f00.jpg

「ところで、サンが玉璽を見つけたらどうする?」

「私が持っています」

「そう言うだろうと心配していた。
 だらかここまで付いて来たんだ。
 そんなことは考えるな」

「“高麗の王または世子が反元勢力の主導者”という書面には…」

「俺に任せろ」

「チョハが命令を出して下さい」

「…」

「反元勢力の主導者の“ワン・リンを逮捕しろ”と。
 それに、チュサンチョナを誘拐したからだと、
 証拠を明確にすれば良いのです」

「それで俺がどうなると言うのか?」

「俺が持っています」

「…。 寒くなって来た。
 サンの掛物は薄いから、傍にいてあげろ」
4011k_20171024041454718.jpg

リンとサン

「起こしたかな?」

「いいえ、起きていたわ」

「俺たちの話を聞いていたのか?」

「そうだろうと思っていたとおりだわ」

「すまないと思います」

「何が?」

「どこまでも一緒だと言ったのに、約束が守れそうにないのです」

「…」

「アガシは強い人で、明るい人だから…」

「そんなふうに強がっているだけだわ」

「心配はしていません」

「人は私のことを知らないわ」
4011m_2017102404145360a.jpg

「は~、
 高麗の王の印を持っているのでしょう?」

「…」

「下さい」

(サンがソン・インから抜き取るシーン)
4011n_20171024041452253.jpg

「サニ アガシ…」

「覚えているわ。
 初めて私のことをそう呼んでくれた日のこと…」

「…」

「長い間、誰もそんなには呼んでくれなかった。
 驚いたわ」
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「長い間…、12歳だった時に、
 アガシの屋敷に侵入した時に、
 アガシが亡くなった人たちのことを、
 火を焚いて弔っていた…」

「…」

「あの時からアガシのことが好きになった」

「…」

「ちょっとの間でも俺の女になって欲しいと思った…。
 しかし、悪かった…」

「…」
4011pp_20171024041450395.jpg

「ここまでにして下さい」

「…」

「どうか振り向かないで下さい」
4012a.jpg

「…」
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「…」
4012aaa.jpg

「…」
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制作発表時にPDは、“三角関係”のドラマではなく、
愛と友情と犠牲の物語であるとしました。
また、ソン・ジナ作家は次のように述べています。

(# 意訳です)
「これは人間の間にある本物の愛情についての物語である。
これまでの男性と女性の間のほとんどのラブストーリーは、
一般的に、その人をあなたのものにしたいということだった。
しかしこの物語は、
人間として、どのようにあなたが別の人間に愛情を示すことができるかに焦点を当てた。
この高潔な愛情は美しいけれども、果てしない犠牲も伴う。
視聴者はこのようなラブストーリーは経験しなかったであろうと思う

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王は愛する 第39話(下) 忠烈王は愛した

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(2017.10.31)

王は愛する 第39話(下) 王は愛した~元からの調査団

ウォンが宮殿に戻ると、元からの使節・調査団が到着していました。
回復した王が玉座に座っています。

「いったい秘書官は何をしているのか?」

「使節団の面々にはたくさんの説明が必要でしたから…」
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「何を知りたいのでしょうかな?」

調査を行った使節団が見せたものは小動物の死骸

「元成殿の礎石から発見されました」

「呪詛だと?!」
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「ワンビ媽媽は呪詛により亡くなったということになります。
 これはム妃による仕業です」

「?!」

「ム妃はチョナの女ですね!」
(使者)

「たくさんの女官が証言しています」
(ソン・バンヨン)

「いったい、何が言いたいのか?」
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「公主媽媽はフビライ・ハンの娘です。
 元の皇室がワンビ媽媽の死因を知りたいのはあたりまえのこと。
 チョナは私と共に、元の大京まで同行を願います」

「盟約により、前皇帝は高麗のことを全て高麗の王に任せています。
 あえて、盟約に背き、高麗の政治に介入するのですか?!
 チョナは皇帝の義理息子にも当たります!」
(ワン・ヨン)

「すでに皇帝と公主はお亡くなりになりました(1295年)。
 もう義理の息子でもありません」

「私が誰かに、自分のワンビを呪詛にかけさせたと言うのか?
 なぜだ?!」

「高麗には、元の国に対する反政府勢力が構築されているようです。
 我々使節団が確認しました!
 それに、反元勢力の主導者こそがチュサンチョナだとの証言も得ています」

「それは濡れ衣だ!」
(ワン・ヨン)
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「公主媽媽がチュサンの企みを暴こうとしたから、
 口封じのために媽媽を殺したのですね?!」

「使節団長!」
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「無実であるのならば、元に同行願います!」

「!」

そこで世子・ウォンの登場

「ここに、私がチュサンの無実を証明いたします」

「…?」

「アバ媽媽。
 王命により反元勢力の主導者を追跡しました」
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「その者は矢で即死、この私の手に残る、まだ濡れている血がその者の血です」

「…」
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「死ぬ前にその者は自白しました。
 そのおぞましい物(死骸)はその者が作ったものです」

ざわめく堂上

ウォンは王にささやきます。

お褒めに値しますよね?
 上手くやったでしょう?」

「…」
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「世子チョハ! 
 使節団長のホコチュイでございます(#)」

「お久しぶりです」

「金印は取り返しましたか?」

「玉璽?」
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ホコチュイは玉璽が捺印されている王命書を開きます。

「国境の軍隊への戦争の準備指示です」
(ソン・バンヨン)
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「この国境の向こう側は元の国です。
 は~ははは! 
 我々元と戦争をするつもりでしょうか?」

「また濡れ衣を着せるのですか?!
 そのようなねつ造の書で?!」
(ワン・ヨン)

「お~、ほほほ~。
 チュサンチョナの金印が押してあります~」
(ソン・バンヨン)

「この金印があるということが、
 “反元勢力の主導者”だという証拠です」

「…」

「チョハ。
 この玉璽はいったい誰が持っているのでしょうか?」

「…」

「…」
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リンと師匠

「使節団はワンビ媽媽の死因について調べに来ている。
 そしてチョナの戦争準備の責任を追及しようとしている。
 しかし、全ては高麗を属国にするための方便に過ぎない」

「チュサンチョナは元に連れられて行くのですか?」

「ああ、そのようだ。
 しかし、ワンビ媽媽が亡くなったので何をされるか分からない。
 考えたくもない」

「世子チョハは?」

「世子にとっては王座に就く良い機会が到来したということになる」

「いいえ、彼はそうしないでしょう」

「いいや、それができるはずだ。
 そうでないと高麗が危険だ。
 彼らは新しい指導者を擁立することを納得させようとしているようだ」

「納得と言えば…、師匠のことでしょうか?」

「いいや、少なくとも5人ほどのお世継ぎ候補を考慮するだろうな。
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回復したサン

「寝ていなくて良いのですか?」

「寝てばかりいると背中が痛くなるわ」

「まだ顔色が悪いな」

「…」

「目の周りが真っ黒だ」
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「…、醜いということなの?」

「あ~、悪かった」
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「すぐに謝ってくれたから許すわ」

「何か食べたいですか? お粥とか?」

「…」

「どうしたのですか?」

「あなたが何を考えているのか、
 あなたのことを読んでいるところだわ」
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「私は黙って見つめているだけです」

「…。読めたわ」

「何を読めましたか?」

「反元勢力の主導者のこと…、チュサンを救うこと…、
 でしょう?」

「…、聞いていたのですか?」

「高麗、元の国、世子チョハ…」

「松の実のお粥、牛乳のお粥…、
 コメだけのお粥…?」

「牛乳のお粥!」

「準備します」

「私のために?」

「アガシのために注文します」
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「…? どうしたの?」

「もう少し見つめていたいからです」

「心が読めないわ」

「また読もうとしているのですか?」

「何を考えているのかと思うと…、
 これまで以上に気になるようだわね…?」
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王の寝所
顔をそむける忠烈王です。

ウォンは
「嬪宮(ピングン)がお菓子を作りましたのでお持ちしました」

「…」

「毒は入っていません。
 ピングンは正式なご挨拶ができなかったことを気にしています」

「…」

「どうかお召し上がりください。
 なかなかの味です」
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お菓子の皿を退ける王

「心配するな。
 このところ疑い深くなっているからな」

「?!」

「気が小さくて、積年の恨みが募っているだけで、
 本音は優しいんだ
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「父親を馬鹿にするようなことを言うのか?」

「あれ? 聞こえましたか?
 付け加えて、
 王はとても勝手で怖い人だと言おうとするところでしたが…」
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「ではお前はどうなのか?
 勝手の意味が解っているのか?」

「オモニが先生でしたからね。
 高麗ではオモニに勝てる人はほとんどいませんでした」

「それは私がワンビの先生だったからだ」

「まさか…」
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「ピングンは可哀想だな。
 こんな男と結婚して…」

「…」

「こいつはまるで、
 “使い物にならない草鞋(わらじ)”だと両親には思われてきたんだ」

「…」

「それに民百姓からは“混血の世子”だと陰口を叩かれて、
 家族愛がないとか、
 妻を愛することをしらないとか言われている」

「…」

「世子嬪や…、そなたが可哀想だ」

「よく考えてくれ。
 チョナはお前のことを祝福しているのだ

「…」
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「ピングンの挨拶が済みましたから、
 ここで退出させて下さい」

「…」

「ちょっとは理解しろ!
 白い碁石と黒い碁石の違いくらいは!」

「?!」
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ということで、忠烈王と次期忠宣王の囲碁が始まりました。

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「お前が上手く私を元に送り帰したら、
 この世はお前の思いのままだったのにな…。
 王の楽しみも味わえるのにな」

「もう既に、“王の楽しみ”を味わってきました。
 アバ媽媽が女狐に騙されていた間のことです

「お前の話し方は、まるで町のゴロツキのようだな」

「私はほとんど街角で育ちましたからね」

「それも私を責める言葉なのか?」

「アボジからは何も学ぶことがなくて、
 市場で学んできましたからね」
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「お前の御爺様…、フビライ・ハン皇帝だが、
 皇帝が亡くなってからは、権力を削がれたな」

「ええ、オモニも亡くなりましたから。
 元との係りも薄くなりました」

「高麗が狙われている」

「理解しています」

「何があっても、命を懸けて高麗の名を守ってくれ」

「!」
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「高麗の名前だけでは意味をなさないが…」

「私にとっては名も大切です」

「民百姓にとってはどういうことになるのか…、
 名前もない国になると単なる属国に成り下がるだけだからな」

「…」

「お願いだから高麗の名を守ってくれ」

「…。
 ところで玉璽は誰が持っているのですか?」

「失くしてしまった…」
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# 笑いました。

「では、戦争の準備を命じた王命書に捺印した者は…、
 ソン・インですね?」

「殺した時に探さなかったのか?」

「持ってはいませんでした」

「ではどうするのか?」

「私が捺印したということにします」

「そんな馬鹿な…」

「血は流れてはいますが、
 元の皇室にとの直接の繋がりが失われたので、
 むしろ私が代わって元の国に行きます。
 まさか殺されることはないでしょう」

「馬鹿な…」

「アバ媽媽がこのまま元に行ってしまうと、
 元では何をされるのか分からないからです」

「…」

「それにこれです」

「何か?」

「落ちていたシャクヤクの花びらです。
 誰かがくれました」
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「シャクヤク…、
 とは…、
 もしかしたらお前の母親の…」
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「お亡くなりになる時に、
 シャクヤクの花を一輪頼んだそうです。
 その花びらです」

「…」
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「…」
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「…」
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# 元からの使節団長(全権大使)がウォンに挨拶したように、
また、ウォンも「久しぶり」だと言ったように、ウォンは元の宮廷で育っていたからです。

# 「失くしてしまった…」 
フビライ・ハンから賜った、とても大切な金印(高麗王の印)のこと。
こんな大切なことを、ボロリと素直に「失くした」と言った忠烈王…、笑いました。

そして、王とワンビとウォンのこと。
家族の気持ちがバラバラで、王が「混血の息子」などと、“反元”のような発言をしていたことについて、
私は原作の設定に無理があるとしました。
しかし、この第39話になってようやくです。
忠烈王は元から姫を娶ったという、いわば“国民向けの”心のわだかまりなのか…、
皮肉屋だった…。
ワンビ(王妃)を愛したのだと思いました。
また、そのような脚本だったと思いました。
これは、
史実からも推測できることで、始めの頃のストーリーの際に記事にしましたが、
“前妻”が嫉妬により、ワンビ(元成公主)を呪詛したという記録があります(1276年12月)。

そして、ウォンとアボジの関係が温かいものに変わりました。
ウォンもアボジの血を引いて皮肉屋なので、むしろケミの波長が調和したようです。

なお、ウォンと王妃のこと。
史実では世子嬪を娶ったのは1292年。
前例によって、ウォンは元からの姫を娶り、ウォンの次男が第27代王になります(1313年)。

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王は愛する 第39話(中) 陰謀の果てに

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(サザンカ@聖天院・埼玉県日高市2017.11.01)

王は愛する 第39話(中) 陰謀の果てに
(昨日のシーンのつづき)

「私を裏切る気なのか? 
 お前を救ったのは私だぞ。
 衣食住を与えて、育てて来た」

「一度も裏切ったことはありません。
 命令に従い、たくさんの人を殺して来ました」 

「これからもそうだ」

「あなたは高麗のためだと言った。
 しかし…」

「あの女を殺せと言ったからなのか?」

「ナウリこそ、元の国に高麗を歯向かわせようとしています。
 国賊です」

「ムソク! 
 そんなことはするな!
 まだお前が必要だからだ。
 世子が来たら守って欲しい」

「俺のアボジはサンビョルチョの特別軍の司令官だった…」

「ああそうだ。
 元と戦って子供を孤児にしたから私が育てた」

「高麗の玉璽を渡して下さい」
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躊躇して、なかなか矢を放てないムソク
近寄ったソン・インはムソクを刺します

「教えただろう? 
 躊躇はするなと…」

「…」
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「…」
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ウォンとサンがようやく近くまで来ました。

「車輪の跡です。
 轍から察するに、未だ遠くには行っていない」
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「立ってみろ。 
 その傷でこんな所まで…」

「大丈夫です」

「いや、俺が一人で行く」

「いいえ!
 もう私は後で隠れてはいません!」

「さあ、解毒剤をくれ。
 胸の血で汚れるじゃないか」
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リンの馬を放って、
「待っていろ。 彼女を連れ帰る」
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意識がないサン…
放置するために海岸に向かって歩くソン・イン

# 意識がないようですが、ここでソン・インの腰にあった金印を抜き取ります。

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リンは歩いて向かう途中、ムソクの遺体を発見。
ここで弓と矢を取ります

ウォンは馬車を発見…

「一人で来ましたね…。
 高麗の王になる人が女のために…、
 ふふふ…」

「サンはどこだ?!」

「死にかけています」

「何が目的なのか?!」

「ずっと、“高麗を飲み込もうか?”と考えていました。
 私が“王と後継ぎを殺そうか?”と…。
 そして私だ!」

「…」

「私がこの国の統率者になるべきかと…」

「お前はこの国を“元”に売るつもりか?」
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「いいや、この国を世子から奪うだけで十分だ。
 私を殺す気ですか?
 アガシはどうします?」

「まずはお前だ!
 その後に彼女を探す」

剣を交えるウォンとソン・イン

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「私の方が武芸は上だ。
 私がこの国を頂く!」
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リンが矢を構えます。

「ワン・リン監察はまだどちらに付くのか決めかねているようだな…?」
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胸の傷で弓に力が入らないリン

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「…」
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しかしここは、息があった二人の以心伝心です
リンの矢が飛び、ウォンが身を交します。

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「…」
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「サンはどこだ!
 言え!」

「…」

「チョハ!こっちです!」
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「…」
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# 撮影現場は草束(ソクチョ)の海岸だとのこと。
大きな岩場です。

「サンや! 目を覚ませ!
 ソファ! ソファや!」
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サンに解毒剤を飲ませて、馬車で帰ります。

「先生!」

「…」
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「一晩中、お待ちしていました」

「ご苦労だった。
 馬車には患者が二人乗っている」

「先にお知らせしたいことがあります」
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これまで、国のためという名目で数々の私利私欲の陰謀を重ねて来たソン・インでしたが、ここでthe end。

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# ロケ地、束草(ソクチョ)の海岸

ところで束草の海岸がロケに使われていたようです。
どうでしょうか、ソウルから高速道路を使っても2時間を要する東海岸の港町です。
高麗の首都・開京からはもっと遠いところでしょう。
開京から江華島(カンファド)までも相当な距離なのですが、韓国のドラマファンはあまり気にしません。
単に美しい自分の国の自然の風景を楽しんでいるようです。

対して、日本人のファンの中でも韓国に詳しい人は、いわゆる“突っ込み”を楽しむ方々が多いように思います。
KJSへのコメントにも散見されます。
私もロケ地の採用、演出には、時代背景に照らして、時間と距離感が合わないのでしばしば違和感を感じるところがあります。
しかし、それは視野が狭いと思うことにしています。
海や山の自然は、島国や半島の国ならではの宝ですからね。

束草
束草(ソクチョ:観光ガイドより)

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王は愛する 第39話(上) 解毒剤と玉璽

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(カツラの木:2017.11.01)

王は愛する 第39話(上) 解毒剤と玉璽~ムソクの良心

今は人がいないウン判府事の元の屋敷
駆けつけたウォンとリン。

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まず、リンは縛られたピヨンを見つけます。

「助けて下さい!」

「何があったのか?」

「世子嬪媽媽とサンアガシが…」

「どこなのか?」

「もとのアガシの部屋の中です」

「!」

「これを!」

「?!」

彼がくれた解毒剤です」

「解毒剤?」

「ええ、陽が沈む前までに飲む解毒剤です。
 日没と共に死ぬと聞きました」
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# ムソクは解毒剤をソン・インから盗んでいました。
最後の“つぐない”なのでしょうか?

ウォンがもとのサンの部屋に入ると、そこにタン

「ピングン!」

「…」
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「ピングン! 話をしてくれ!」

「…」

「なぜここに一人でいるのか?」

「…」

「ピングン! タンや!」

「サンアガシが…、
 アガシが私に代わって毒茶を…」

「!」
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「タンは大丈夫だ!」

「アガシは?!」

「俺が…、
 一人で来いとの伝言があった!」

「誰からですか?!」

「ソン・インだ!」

一人で行くというウォンにリンは、

「また影になれというのですか?!」

「サンが毒を飲まされた!」

「解毒剤を貰っています。
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馬車の轍(わだち)を追う二人

…12歳の時に出会った友が、私に世の中を教えてくれた。
そして、また(19歳で)出会ったのが自由な小鳥だった。
どうも私の方が捕らえられていたようだ。
空は大きくて、友は小さいが…。
いったい小鳥はどこにいるのか?

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馬車の中

「8年前、私のオモニの周りでたくさんの人が死んだわ。
 あなたが殺すように命じたのですか?」

「昔のことで、よく覚えてはいない」

「では思い出して下さい。
 私は8年の間、ずっと思っていました。
 どうしたら良かったのかと思っていたわ。
 それなのに“昔のことで覚えていない”ですか?」

「壁を作るための石と粘土が必要だ。
 それぞれの石の名前を覚えていろとでも言うのか?
 それでは家は建てられない」

「は~」

「大小の家を建てることは私の生涯の楽しみだ。
 そのためには人も必要だ。
 そろそろ日が暮れるから、
 世子嬪は血を吐いている頃だろう」

「…」
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「これまで死んだ者たちに次いで、
 いよいよアガシの番が来たようだ」

「楽しそうですね?」

「ああ、楽しい。
 世子の目の前でアガシが死んでいくのを見たい。
 ああ、それとも、
 死か解毒剤かを世子に選んでもらうのも面白い」

「可哀想な人だわ」

「なぜだ?」

「あなたの夢を私が全部壊してあげるわ」
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サンは血を吐きます。

「馬車を止めろ!」

「…」
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元成殿では、王が亡くなったワンビ媽媽の寝台に寄り添っています。
訪ねて来たイ・スンヒュ

「ついに現れたか…。
 私に反抗ばかりして、追放されたあげくに…」

「追放したのになぜ呼んだのですか?」

「そうであっても、私を理解させるまで、
 何度も来るべきだった」

「そんなに簡単に言わないで下さい。
 いつもおべっかの取り巻きが好きでしたよね?!」

「こいつめ!」

「…」

「ウォンソン(元成)が死んだ。
 ワンビは、私が寝ている時に死んだ…」
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「目が覚めた後は、
 この元成殿にずっといらしたそうですね?」

「目が覚めたら、すべてが終わっていた。
 何もできなかった…。
 奴らは彼女の顔さえも見させてくれなかった。
 私が彼女の死の原因だ。
 私が彼女と結婚して夫になったからか…」

「チョナこそ、死にそうなご病気だったではないですか?
 そう聞いています」

「他には何を聞いたのか?」

「チュサンチョナが元に反対する集団を作って
 密かにワンビ媽媽を殺したと聞きました。
 元成公主がチョナに反対したからだったとのことです」

「なぜ? なぜ私が?!

「国境地帯の軍には戦争の準備をするようにと、
 王命を持った使者を派遣したとも聞きました」

「いったいどこで、誰からそんな話を聞いたのか?!」

「元からの使節が参ります。
 このままだと、これまでの両国の誓約が破棄されて、
 倭国に向かう予定の軍と組織が高麗を征服して、
 高麗は属国になってしまいます(#)。
 元からの使節は、私にその組織の長を任せるためです。
 私には両国の精神的な支柱になって欲しいということでしょう」

「イ・スンヒュ! お前は! 
 この国を私から取り上げるためにここに来たのか?!」

「もしも、そうなると私の寿命は15年も縮まります。
 しかし、
 私の寿命が縮まるのはまったく無駄なことです。
 ですから、チョナ…。
 チョナにはこの国の救世主になって貰いたいのです

# イ・スンヒュ師匠が言うように、冊封国は“属国”ではなく、独立国家としての主権が認められていました。

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サンがタンの代わりに毒茶を飲んだことを知ったソン・イン

「どうも計画通りにはならなかったようだわね!
 面白いわ…」
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「…。ムソク! 
 解毒剤はどこだ?!」
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「私が持ち出しました」

「戻せ!」

「もう彼女に渡しました」

「何だと?!」

金印を頂きたいと思いましたが、
 機会を失したので、代わりに解毒剤を頂きました」

「!」

「高麗王の金印を下さい」
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(このシーンつづく)

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ソン・インだけでなく、ムソクも“毒茶を飲んだのはタン”の方だと思っていました。
そこで、ムソクはピヨンに、世子嬪のために解毒剤を渡した。
ムソクの良心が目を覚ましたようです。

ところで金印という言葉が出ましたが、当時の国王の印はフビライ・ハンからの賜り物です。
忠烈王は1278年の即位4年後に金印を貰っています。
また、このドラマの現在時点は1296年で、前年にフビライ・ハンは亡くなっています

なお、ソン・ジナ作家は『信義』の際には、金印ではなく玉璽(ぎょくじ:オクセ)という言葉を使っていました。

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王は愛する 第38話(下) 自己犠牲

サクラ(陽光種)と月
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(2017.11.02 夕方6時)
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(昨夜の11時:今日は満月です)

王は愛する 第38話(下) 自己犠牲~限りない愛と友情

5~6人の男が待っているところで城門を出たとの報告を聴くウォン
サンが拉致されました

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リンが現れます

「お辞儀はいらない」

「…」

「大丈夫か?」

「まだ痛みます」

「俺は謝るべきか?」

「公平な戦いでした。
 私の刀が滑り落ちました」

「ふん」

「ふん」

「リンや。 どうも胸騒ぎがする。
 怖いんだ…」
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ソン・インはサンを、もとのウン判府事の屋敷に拉致しました。

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また、タンはピヨンと共にやって来ます。

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お茶を二つ…

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「ここで何を…? なぜ縛られて…?」
(タン)

「何をする気ですか?!
 なぜ世子嬪をここに?!」

「!」

「触れるでない!世子嬪媽媽だ!」
(サン)

「落ち着いて…」
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宮殿には矢文

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ソン・インはまずはお茶を注ぎます。
そして、毒を出して…、

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「お茶にはこれを入れる」

「何のことなの?」
(タン)

「この人は狂っているわ」
(サン)

「ははは、そう通りだ。
 この毒は私が好きだった女が調合したものだ。
 痛みはないが、少しずつ内臓を侵して、
 終わりには肺の機能が停止する」

「!」

「これはとても優しいおもてなしですよ。
 さて、私の3番目の計画を聞きたいかな?」
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サンは考えた上で言います。

「世子嬪媽媽が最初に毒が入ったお茶を飲んで下さい」

「?!」

「媽媽はこんな男と一緒には一日たりとも生きてはいられません」

「…」

「だから、すぐに死んで下さい」

「…」

「世子嬪としての名誉を守るためです」
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「待って下さい、サンアガシ…」

「お願いです!」

「ではサンアガシが世子嬪の後釜になるつもりなのか?」

「ええ、だからです」

「これくらいの量で十分だろう。
 毒薬にはあまり詳しくないが…」

「…」

「止めて下さい。
 私があなたに何をしたというのですか?」

「…」

「お陰で、来世では良き姉妹になれそうです」
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チン・グァンがサンとタンが向かった場所を伝えます。

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二つの茶碗の片方に毒を入れるソン・イン
まずはタンの茶碗

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サンは目線でソン・インとムソクを外に向けます
そして、茶碗を入れ替えます

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「心配はありません。
 痛くはないとのことです」

「…」
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…他の人にとっては夢のような、とても貴重な人たちと私は出会った。
私はとても愛された。
それだけでも十分だ。

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https://www.youtube.com/watch?v=SsSAV-GtjII&index=4&list=RDZSsF84BPlXM

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「恋は失恋に終わるかもしれないが、友情は永遠だ」(『一人酒男女』)
しかし、
友情のために自分を犠牲にする(毒をあおる)ことに、ドラマだと思って最初は現実味を感じませんでしたが、思えば彼女の大変な決断だった…。
ソン・ジナ作家はそこのところを描こうとしたとのことです。

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王は愛する 第38話(上) サンはどこに?

王は愛する 第38話(上) サンはどこに?

アガシはどこなのか?

サンは風呂敷包みを置いて出ました。

「サンアガシはこの包みと銀をくれて、
 旦那が少しでも長くここで休養できるようにとのことでした」

「…」

「そして、“7年間のうちに戻ってくるから”との伝言でした」

「…」

「一時(いっとき:2時間)前に出かけられましたから、
 まだ間に合います」

「いいや、彼女は俺よりも道を知っているから、
 逃げようと思えばどこにでも行くことができる。
 探しても無駄なんだ」
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忠烈王は元気を取り戻して食欲も戻ったようです。

「ずっと寝ていたようだな。
 たくさんの夢を見て来た…」
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早速こびを売るソン・バンヨン

「なぜム妃は見かけないのか?」との質問にも、
ぺらぺらと、「世子が一刀のもとに殺しました。ワンビ媽媽の死に怒ったからです」と。

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ワン・ヨン(大法官)は、
「ワンビ媽媽は病気に苦しんでおられました…」

「私の質問に答えろ!
 この男が言っていることが信じられないからだ!」
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「隅々まで調べました」とサンがいなくなったことで、ウォンは捜査を命じていました

「二時(4時間)ほど前に南門を出たとのことです」

「おそらく、船着場だろう。 追ってくれ!」

「御意!」
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サンとウォン

「世子チョハだと分かるまでにいろんなことがあったわ。
 それまで知らないことばかりだったのです」

「何が?
 この開京ではあんなに振る舞った女はお前だけだった。
 アバ媽媽ですら、パンマル(ため口)では話をしなかった。
 元の皇帝だってそうだ」

「恨みに思っているのですか?」

「そうかな? でも、もう全てを許す」

「…」

「俺はお前を頼りにしていたからだ」

「…」

「この国で、もたれ掛かっていた女はお前だけだ」
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「滑るぞ」

「助けてくれる?」

「いいや、俺はひねくれている」

「…」

「ソファや。
 世子だと分かるまでの俺たちはどうだったのかな?」

「知ろうが知るまいが、同じだわ。
 とても好きだった
 そして、あなたとリン監察のことを羨ましく思ったわ。
 それまであんな友情を知らなかったから仲間に入りたかったわ」

「…」
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「それに私が欲しいと思っていた物をいつも…、
 前もって何でもくれたわ…」

「それで?」

「どうやって頂いた方が良いのか分からなかった」

「俺もどうやってあげるのが良いのか分からなかった」

「俺はお前を俺の鳥籠に入れようと思った
 それに、遠くに連れて行きたいと思った」

「そうしたいと願っていたかもしれないけど、
 この国ために生きる人だわ」

「とても愛おしかった」

「チョハ…」

「んん?」

「ずっと元気でいて下さい」

「突然、年上の女みたいなことを言い出すのか?」

「…」
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サンはウォンを抱いて…。

「何をするのか?」
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「このままじっとしていて下さい」
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「…」
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ソン・インとムソク

「ワンビも逝った。
 ワン・リンも逝った。
 もう何も心配は要らない。
 残るのは二人だけだ」

「ナウリ…」

「まだいるのか? あの娘を連れて行け」

「ピヨンをどうすれば良いでしょうか?
 判府事の下女でした」

「そんな名前すら知らない」

「どうしますか?」

「すでに命じたはずだ」

「殺しますか?」

「証人が生きていると、先々が危なくなる。
 何度も言ったはずだ」

「殺しますか?」

「ああ、そうだ。
 お前が殺せないなら、他の者にやらせる」
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まだ目が覚めないムソクはピヨンを利用します。

「言う通りにすれば、サンアガシを救えるの?」

「…」
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ピヨンは「ウン・サン アガシからの伝言です。“世子嬪だけに伝えて欲しい”とのことです」と。
タンが狙われます

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「なぜアンアガシが来ないの?
 私は勝手にはここを出られないわ」

「アガシも宮中には戻れないからです」

「なぜなの?」

「世子チョハの目には触れることができないからです」

「どういうことなの?」

「どうぞ、ご自身で聞いて下さい」

「変だわ。
 なぜ宮中外で会わないといけないの?」

「誰にも言ってはいけないことだからです」
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「とても変だわね」

「…」

「…」

「サンアガシが妊娠しているのです」

「!」
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ウォンとは別れの挨拶だったのでしょうか?
あのあと、サンがいなくなったようです

さて、恨みを持っているソン・インが、また卑劣な手に出ました。
高麗武士といえばやはり剣と剣の武術での戦いなので、
毒を操る男がとても卑劣に見えます。
『信義』の終盤も“毒と解毒剤”で、“毒を以て毒を制す”でした。
例えばトリカブトのような毒であっても、
使い方では劇薬として最後の手段となります(『亀巌ホジュン』)。
それにしても、プヨンの口から“サンアガシが妊娠…”などと…?
第1話でサンを守ったプヨンとは思えず、なぜが違和感が湧きました。
(原作なのか脚本なのか、どちらにしても陰湿です)

なお、毒薬が朝鮮王朝時代にも多用されて、27人の王の3分の1の死因に関係していたともされます。

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キム・ウンスクと義兵

昨日の高来神社(神奈川県・大磯町)
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# 11月に入って、1日と2日に二つの高句麗由来の神社、高来(たかく)神社と高麗(こま)神社を参拝しました。
神奈川県・大磯町と埼玉県・日高市にある神社です。
飛鳥時代から奈良時代に亘り、東国(東日本)の新田開発を行った“若光(高句麗の王族)”の足跡を体験したかったからです。
(詳細は後日記事にします)

<古代の韓半島(ハンバンド)>を9回書いてきたところで、ドラマに合わせて第10回で高麗末期に触れます。

(それぞれの時代の年数の長さを引き算して比較・想像してみて下さい)
韓国半島の歴史
(出典)康煕奉(カン・ヒボン)『古代韓国の歴史と英雄』実業之日本社(2011.10)より作成

上記の表にあるように朝鮮王朝は1392年に始まりますが、518年後の1910年8月の日韓併合により終わります。
1900年代に関しては、日韓に横たわる歴史認識のギャップが表面化しているのが現状。
英和辞書でのタッチ―(touchy)とは、扱い難いとか、神経過敏なとかの意味。
きっと日韓の政治的な関係も散見されるとは思いますが、来年上半期に放送される『ミスターサンシャイン』を通じて直視してみたいと思います。

『ミスターサンシャイン』~キム・ウンスクと義兵

(以下コピペです)

1.キム・ウンスク作家と俳優イ・ビョンホンが出会う
Kstyleエンタメニュースより

エンダムピクチャーズは6月24日、「キム・ウンスク作家の次期作「ミスターサンシャイン」男性主人公にイ・ビョンホンがキャスティングされた」と発表した。

キム・ウンスク作家はある媒体とのインタビューを通じて「1900年代を背景に、“歴史に記録されなかった、私たちは必ず記憶しなければならない、義兵たちの話を執筆中”としながら「太陽の末裔」、「鬼」の美しい映像美を見せてくれたイ・ウンボク監督と再び呼吸を合わせる予定だと明らかにした。
キム・ウンスク作家の次期作の便りが伝えられ、ドラマの内容に十分な大きく熱いイシューが浮び上がったのが男主人公である。

「パリの恋人」「シークレットガーデン」「紳士の品格」「相続人」「太陽の末裔」そして最近の「鬼」まで毎作品ごとに最高の魅力的な男主人公を作成してきたキム・ウンスク作家だから」仮想キャスティングリスト」が出てくる程度のファンたちの関心は熱かった。

エンダムピクチャーズユン・ハリム代表は「今回の作品は、実際に準備することがとても多く、事前製作ではないがクオリティの作品を作るために撮影に長い時間ボールをかけなければならない作品である。だからキャスティングをすぐに決定することが良いと判断した。そしてキム作家はミスターサンシャインの男主人公が演技も上手で、英語も上手俳優になったらした幸いなことに、イ・ビョンホンさんと良い縁になったようだ」とキャスティングの背景について説明した。

大韓民国最高の作家キム・ウンスク、カラフルな映像美を誇るイ・ウンボク監督、2009年「アイリス」以来、久しぶりにお茶の間劇場に帰ってきたイ・ビョンホンが視聴者にどのような話を聞かせてくれる期待されるドラマ「ミスターサンシャイン」は、2018年上半期に放映される予定である。

2.義兵
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A9%E5%85%B5
(ウィキペディアより)

19-20世紀の朝鮮半島における義兵
義兵戦争(ぎへいせんそう)・義兵闘争(ぎへいとうそう)・義兵運動(ぎへいうんどう)と呼ばれる日本の韓国併合に反対する抵抗運動は次の2期あるいは3期に分けられる。

(中略)

1907年末に儒学者の李麟栄が各地で戦っていた義兵を糾合し、京畿道楊州に兵1万(そのうち旧韓国軍兵士は3000名にのぼったという)を集めて彼を倡義総大将とする、韓国13道すべてを結集した義兵軍という意味の「十三道倡義軍」が成立し、同年12月に許蔿(号:旺山)を司令官としてソウル奪還を目指して首都ソウルへ進撃した。
日本軍は東大門においてこれを破ったものの、この善戦が各地の義兵勢力を勢いづけて1908年の第2次ソウル奪還作戦など1909年にかけて各地で日本軍と交戦した。
(掉尾の一振となる事件が、1909年10月26日、哈爾浜駅構内での、安重根による韓国統監府初代統監を退任していた伊藤博文暗殺である)
だが、韓国駐剳軍司令官長谷川好道は「南韓討伐大作戦」を断行し、徹底的な焦土作戦や包囲作戦などによって鎮圧した。
これによって義兵側に1万7千人の死者が出たとされているが、実際にはもっと多かったとも言われている。
一部は日韓併合後も抵抗を続けたが1914年頃には鎮圧され、生き残りは満州(間島地区など)や沿海州などに逃れて朝鮮独立運動を継続するようになる。

3.10年ほど前の記事
Innolife エンタメニュースより

キム・ウンスク (김은숙)
生年:1973年
学歴:ソウル芸術大学文芸創作科
[作品]
2003年 SBS『太陽の南側』
2004年 SBS『パリの恋人』
2005年 SBS『プラハの恋人』
2008年 SBS『オンエア』

『パリの恋人』(2004年)をはじめとして、『プラハの恋人』(2005年)、『恋人』(2006年)等、“恋人シリーズ”をヒットさせたキム・ウンスク作家が、冷酷な芸能界の裏話で2008年復帰した。
幼い頃から泣き虫で有名だったキム・ウンスク作家。誰かに叱られて泣くのは当たり前だが、彼女は少し悲しくても叱られても泣いたという…どれくらいよく泣いたかというと、「また涙にご飯を混ぜて食べてる!」とお母さんからいつも叱られたという。

彼女が作家としての基礎を作ったのは、幼い時から読んでいた本。
ハングルを理解するようになる頃から本を読み始めたキム・ウンスク作家は、小学二年生ぐらいから放課後になると図書館に通った。
本を読みながら世の中に対する疑問を育てていった彼女は、二十代になってはじめて文章を書かなければと漠然と思ったという。
もちろんそれが小説なのか随筆なのか詩なのか分からなかったし、どのように始めるのかさえ分からなかった…

キム・ウンスク作家が本格的に執筆を始めたのは、彼女の人生で最も暗い時期であった。
早い結婚は彼女に多くの苦痛を与えたし、彼女は現実からの脱出として文を書くことを選択した。
スター作家キム・ウンスクは、もしかしたら悲喜と、明暗が交錯した中で誕生したのかもしれない。

事実知られているようにキム・ウンスク作家は『パリの恋人』、『プラハの恋人』、『恋人』の恋人3部作でスター作家の位置に就いた人だ。『パリの恋人』は典型的な財閥2世と貧しい女の恋愛物語であり、『プラハの恋人』はシンデレラストーリーの男女の役割を変えて、大統領の娘と警察官の話だ。
『恋人』もやはりそれらと同じシンデレラストーリーの範疇であった。韓国ドラマに必ず登場するといわれている新派劇や、典型的な主人公が登場するドラマは、キム・ウンスク作家によるものだと言うことができる。

しかし彼女が変わった。
放映序盤から女優のスポンサーとの性関係、奴隷契約、演技大賞の不正など放送界のスキャンダルをドラマの素材にして、国内だけでなく海外でも大きい関心を呼んでいる。
事実このドラマを制作してみて、キム作家も自ら知っている話なので、やさしいと考えていたが水位調節が難しいという。
飛び交うデマを正面から扱ってしまうと、既成事実化されてしまうようで時には不安だという。
しかしドラマはドラマでしかない。
芸能界の「裏話」なのに、事実は誰でも知っている芸能界の「表話」だと強調する。
今回のドラマは、トレンディードラマを主に執筆してきたキム作家にとって感慨深い。
自身を振り返ってみるという意味とともに、このドラマを通して韓国ドラマの慢性的な問題である、断片台本、常套手段、劣悪な制作環境などを皮肉っている。

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(昨年の作品)
「第53回百想芸術大賞」受賞リスト

【映画部門】
◆映画大賞=パク・チャヌク監督(「お嬢さん」)
◆映画作品賞=「哭声/コクソン」
◆映画監督賞=キム・ジウン監督(「密偵」)
◆映画男性最優秀演技賞=ソン・ガンホ(「密偵」)
◆映画女性最優秀演技賞=ソン・イェジン(「ラスト・プリンセス」)
◆映画男賞=キム・ウィソン(「新感染 ファイナルエクスプレス」)
◆映画の女の子賞=キム・ソジン(「ザ・キング」)
◆映画男性新人演技賞=リュ・ジュンヨル(「ザ・キング」)
◆映画女性新人演技賞=イ・サンヒ(「恋物語(Our Love Story)」)
◆映画新人監督賞=ヨン・サンホ監督(「新感染 ファイナルエクスプレス」)
◆映画シナリオ賞=ユン・ガウン監督(「私たち」)
◆映画男人気賞=EXO ディオ(「あの日、兄貴が灯した光(原題:兄貴)」)
◆映画女性人気賞=少女時代 ユナ(「共助」)

【TV部門】
◆TV大賞=キム・ウンスク作家(「鬼」)
◆TV作品賞(ドラマ)=「ディア・マイ・フレンズ」
◆TV作品賞(バラエティ)=「みにくいうちの子」
◆TV作品賞(教養)=「ソル戦」
◆TV演出賞=ユ・インシクプロデューサー(「浪漫ドクターキム・サブ」)
◆TV男性最優秀演技賞=コン・ユ(「鬼」)
◆TV女性最優秀演技賞=ソ・ヒョンジン(「また!?オ・ヘヨン~僕が愛した未来(ジカン)~」)
◆TV男性新人演技賞=キム・ミンソク(「ドクターズ」)
◆TV女性新人演技賞=イ・セヨン(「月桂樹洋服店の紳士たち」)
◆TV男性バラエティ賞=ヤン・セヒョン(「ヤン・セヒョンのShorterview」)
◆TV女性バラエティ賞=パク・ナレ(「私は一人で暮らす」)
◆TV脚本賞=ノ・ヒギョン作家(「ディア・マイ・フレンズ」)
◆TV男性人気賞=パク・ボゴム(「雲が描いた月明かり」)
◆TV女性人気賞=キム・ユジョン(「雲が描いた月明かり」)

【その他の部門】
◆「Instyle」ベストスタイル賞=キム・ハヌル
◆功労賞=故キム・ヨンエ

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今日は文化の日ですね。
現在、東京国立博物館では「運慶」展が開催中です。
下の絵は昨年の「日韓の半跏思惟像」の出会いの特別展示でした。
木造(クスノキ)と銅の像です。
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