<古代の韓半島>(3) 「元寇」と若者の命

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(トネリコの木 2017.09.01)

<古代の韓半島>(3) 「元寇」と若者たちの命

1.弘安の役(1281年)

元寇の第一次「文永の役(ぶんえいのえき・1274年)」に続く第二次が「弘安の役(こうあんのえき・1281年)」で、合せて「蒙古襲来」とも呼ぶようです。
とくに2度目の「弘安の役(1281年)」において、日本に襲来した軍船の数はそれまでの世界史上最大規模であったとのこと。

ウィキペディアでは、次のとおりです。
1280年11月 (高麗は)元に使者を発し、兵船900隻など準備が完了したことを報告する。

(元と高麗の連合軍が出帆するのは翌1281年5月)
1281年(弘安4年・至元18年)、
元・高麗軍を主力とした東路軍約40,000~56,989人・軍船900艘と旧南宋軍を主力とした江南軍約100,000人および江南軍水夫(人数不詳)・軍船3,500艘。
両軍の合計、約140,000~156,989人および江南軍水夫(人数不詳)・軍船4,400艘の軍が日本に向けて出航した。
日本へ派遣された艦隊は史上例をみない世界史上最大規模の艦隊であった。
そして、
1281年8月、主に九州北部が戦場となったと記されています。

2.石築地(いしついじ)

第一次の「文永の役」から7年を経ていますから、迎え撃たないといけない鎌倉幕府の準備も万端だったようです。
北部の博多湾岸などには石築地(いしついじ:石垣)と呼ばれる防衛線を敷設しました。

高さが平均して2メートル以上もあり、総延長は(西の福岡市西区今津から東の福岡市東区香椎までの)約20kmに及ぶというのが定説になっているようです。
とくに、陸側に傾斜を持たせ海側を切り立たせているという構造物ですから、海からの上陸作戦は難しかったと考えられます。
従って、
博多湾の防衛ラインを突破するという史上最大の上陸作戦は困難を極めていたものと想像できます。

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石築地(いしついじ:石垣)
石築地
(福岡県:元寇史博物館など)

では4400もの軍船はどうなるのでしょうか?
恐らく湾上で待機を余儀なくされたと思います。
さらに、
5月に出帆して、壱岐・対馬を征圧して、3か月後に辿り着いた上陸予定地ですから、矢も食料も既に不十分だったと思います。

3.台風シーズン

海岸線の防衛ラインに加えて、いわゆる“神風”と呼ばれた台風のこと。
第一次「元寇」は既に10月でしたので台風シーズンは終わり、気象学的にも台風の可能性は小さいとされます。
他方、第2次「元寇」では台風の直撃があった可能性が大きいとされます。

(図表の右側が元と高麗の連合軍です)
kouan no



海上の船舶にとって台風ほど危険なものはないでしょう。
さらには、
日本の長弓に比し、射程距離が2倍の200mに及ぶとされる騎馬民族が使っていた短弓も無意味。
それに対する御家人(サムライ)たちは馬も武器も、そして兵卒の食料も十分でしたから、戦意にもギャップがあったことを感じます。

図表のとおりで、元と高麗の連合軍の兵士たちのほとんどは帰らぬ人となったようです。
10万人以上もの若者たちをそれぞれの家族が失ったということになります。
なんとも無駄な闘いであり、悲惨な戦争の結果でした。

4.元の衰退期

世界史図録(山川出版社:2014.03)を開くと(p.285)、
元は、
「1257年 ベトナム侵入失敗」

(1274年の文永の役
 1281年の弘安の役)

「1287年 ナヤンの反乱」
「1289年 カダアンの反乱」

「1292年 ジャワ遠征失敗」

1328年 南北に分裂
と記されています。

そして、1368年には「明」国が建国しています。

(先週の<古代の韓半島>)
http://jumong007.blog133.fc2.com/blog-entry-3349.html

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『六龍が飛ぶ』で見たシーンです。
<朝鮮王朝>を建国した李成桂(イ・ソンゲ)の回軍(フェグン)の決断は賢明でした。
そして、兵士への優しさと家族への愛を感じさせたセリフでした。
2016年1月27日の記事の一部を再度アップしておきます。

鴨緑江(アムノッカン)の中州の威化島(ウィファド)からの回軍は1388年のことです。
同年に総大将(首相)だったチェ・ヨン将軍を逮捕します。
建国まで、あと4年。

「我々5万の兵士は家族の元に帰るのだ!」
sone lee


「5万の子供たちがいるんです!
 我々には10万の両親がいるんです!」

そしてムヒュルの、
「どうか俺の弟たちを救ってください。
 ここにいる俺の弟たちのことを救ってください!」

戦争って、家族の誰かが亡くなる…、そんな悲惨なことですよね。

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