『遠い路』 (4) 今の気持ち

昨日の札幌
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(北海道神宮 境内に残っていた雪↑)
(札幌市内のイルミネーション↓)
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(photo by APB)

『遠い路』 第2部

『遠い路』 (4) 今の気持ち

無題200

「うまくやるよ」

「…」
無題201a

「いつものように…」
無題201b

「…、アボジ!」

「おお、帰ってきたか…。
 気をもんでいたぞ~。 大変だったな」

「アイゴ~、いい男だね!」
無題201c

「遅くなりました。 
 キム・ギヒョンです」

「いや、大丈夫よ。
 ああ、おばあちゃん、お久しぶり~」
無題201d

「お~、待っていたぞ。
 この日が来るのを…な…。
 会いたかったぞ~」

「私のことはどうなの? アボジ!」

「夢にまで見ていたぞ!」

「アイゴ、いつまでここに立っているんかね?
 早く中に入りなさい!」

「そうだ! 寒いから…」
無題201f

「良く来たな!」

「アイゴ!
 背も高いし、顔もいい!
 これは自慢のお婿さんになるね!」

「いいえ…」

「ああ、もう一人の家族にも挨拶をしてくれ」

「え? 私なのかい?」

「ああ、当然だぞ」
無題201e

「アイゴ~、私はね~、
 近所に住んでいて世話をしているんだよ。
 まさか、姑の役割までさせられるとは思っていなかったわ!
 そうだよね、ソンジュや!」
無題201g

「よろしくお願い申し上げます」

「アイゴ~、これはご丁寧に…。
 嬉しいね~」
無題201h

「さあ、みんな座って!」

「ああ、そうね、食事の準備をしなきゃ!」

「おばあちゃん、私も手伝いします」

「いいのよ!座っていて!」
無題201k

「粗末な家だけど、ゆっくりしていってくれよ」

「はい、アボニム。
 温かい雰囲気ですね」

「そうか?」
無題202a

「ソンジュや!
 どこであんないい男をつかまえたのかい?
 お父さんの笑い顔を見ただろう?
 口が裂けそうだったね」

「…」
無題202b

「父親がお婿さんに一目ぼれなんて、
 これまで聞いたことないわよ!」

「ハルモニ、私がやるから…」

「いいから、早く部屋に戻りなさい!」

「手伝うから~」

「何言ってんだよ?
 私が料理の準備をしたんだから、
 邪魔しないでよ、ソンジュや!」

「私だって役に立つわ」

「アイゴ、それは明日からのことよ!」

「ハルモニ~」
無題202c

ソンジュはすぐに墓参り

「オンマ…、オンマ~」
無題202d

家には料理が並んで

無題202e

「あの子はいったい…、どこに?」

「僕が…」

「いや、すぐ戻るはずだ。
 きっと母さんの墓参りだから…。
 先に食べよう」

「何も、今行かなくていいのにね…。
 どうせすぐに行けるだろう?」

「いいや、女同士で最初に話したいんだろうよ」

「…」

「さあ、一杯やらないとな…」

「それが、一番の楽しみだったんだろう?」

「さあ」

「いや、僕の方から先に…」

「どうだい? 気分は?」

「口では表せない…。父親しか分からんさ…」

「顔に書いてあるね~」

「おばあちゃんも、どうぞ…」
無題202f

「私も?
 …親孝行息子だわね」

「じゃあ、今度は乾杯だ!」

「ソンジュも呼ばなくちゃ!」

「いいんだ。
 酒の席でも説教されるからな…」

「縁があって、
 こうして会えることを感謝しているぞ~」

「僕の方こそ、感謝しています」
無題202g

「あ~、こんな日が来るなんて、
 生きている甲斐があったね」

「まったくだ」

「酒もいけるようだな…」

「ええ」

「アイゴ~、この顔は酒飲みだわよ。
 でも、この父さんのようになったらダメよ」
無題202h

中から聞こえる笑い声

「…」
無題202k

「いまさら、遅いわよ!」

「これでも急いで帰ったのよ!
 オンマのところに行ってきたからね」
無題203

「そうだと思ってた」

「どう、美味しい?」

「…、ああ美味しい」

「このおばあちゃんが腕を振るったからな!」

「おばあちゃん、コマスミダ~。
 結婚式には絹の着物を作って頂戴ね!」
無題204

「そうするわよ」

「さあ、これも食えよ!」

「何ですか?」
無題205

「おお、あのカレイの塩辛よ」

「好物だと聞いたから、
 村中のお店を回って、一番おいしいのを探したんだよ」

「そうですか…」

「…」
無題206

「口に合わないか?」

「いや、とても美味しいです」

「当然だよ!
 村で一番の店だわよ。
 ぜんぶ味見してきたんだからね!」
無題207

「…」
無題208

「ええ、最高です!」
無題209

反省?

「演技に満足しているか?」

「…」
無題210

「カレイのことはもっと早く言ってくれないと…」

「すっかり忘れていたのよ」

「あれは、驚いた…。
 生まれて初めての味だった。
 他に言っておくことはないのか?」

「もう、すっかり忘れたわ」
無題211b

「…。
 アボニム…、飲み過ぎだな」

「アボジにとっては、お酒が友達だわ」

「あっさり言うな~。
 ところで、俺の演技は気に入ったのか?」

「…」

「もう、乗りかかった船だ」
無題211a

靴下を洗濯するウソク

「靴下はこれしかないんだ。
 臭いがしたら嫌だろう?」
無題211c

「…ちょっと貸して!」

「いいよ。 俺がやる」
無題211d

「私がやるわ」

「冷たいから…」

「いいから…」

「…」
無題211e

「寒いから中に入って!」
無題211f

靴下
無題211g
# 靴下を石鹸で洗う…。
 しかも冷たい水で…。
 このシーンはいいです。
 これまで自分で洗濯していたウソクにとっては、
 誰か、とくに好きな女性が洗ってくれる…。
 とても心地がいいに違いありません。
 女性は「洗濯を担当すべき」という習慣は嫌いなんですが、
 このシーンのふたりの心遣いがいいですね。

ウソクが朝起きてみると

無題211h

ソンジュはその靴下を火にかざして乾かしています。

「もうすぐ乾くわ」

「アボニムはまだ寝ている…?」

「いや、早くから外に行ったわよ」

「…」

「これは塩だけど、歯磨きの代わりに使って。
 あとで買っておくから」
無題211k

妻の墓に行って、

「これはな~、2人からのお土産なんだ。
 おばあちゃんにも襟巻を買って来てくれたんだ」

「このセーターもいいだろう?
 高いものらしいぞ。
 ここいらでは売ってないからな。
 婿の前では格好つけて、朝酒は我慢していたが…。
 お前がいる場所が一番落ち着くなぁ~」
無題212

ウソクは車を洗っています

「精がでるな」

「ああ、おはようございます」

「部屋はどうだ?」

「快適ですよ」

「寒くなかったか?」

「問題ないです」

「朝飯が終わったら、銭湯に行こう!」

「…。ええ朝風呂ですか?」

「温まるぞ!」
無題212b

「アボジ~、銭湯だなんて、彼がこまっちゃうわよ…。
 1人で行ったらいいのに…」

「男同士の付き合い方なんだ」

「会ったばかりで、一緒にお風呂に入るの?」
無題212c

「だからなんだ?
 何を気にしているのか?
 うちの息子だぞ…」

「アボジ~」

「男同士の付き合いには口を出すなよ~」
無題212d

「銭湯に行くんだって?」

「ああ、それも仕事だろう?」

「…」
無題212e

部屋に入ると、

「…」
無題212g

…南北離散家族・捜査申請書

無題212f

おばあちゃんが来て、

「誰もいないの?」

「いいえ、おばあちゃん。
 中に入って!」

「アイゴ!今日も寒いわね。
 どう?これは似合うかな?
 綺麗?」

「ええ、綺麗だわよ」
無題212h

「聞くまでもないわね。
 私に合ったものを選んだんだからね!
 ところで、2人は?」

「銭湯に行ったわ!」

「何だって?
 婿と仲良く銭湯かい?」

「ええ」

「アイゴ~、あんたの父さんらしいわね」

「…」
無題212k

「やあ!ソンジュや!
 お父さんがすっかり変わったわね。
 朝から晩まで酒飲んで…」

「分かっているわ」

「これからは違うわ。
 結婚したら一緒に住むようにと言っているのよ。
 今は酒に飲まれているけど、一緒に住めば、
 元のように戻るかもしれないからね。
 娘が近くに入れば、力も湧いてくるわよ。
 それが年寄りには一番の薬だよ。
 だから、早く結婚して一緒に住むべきよ!」

「でも、いつになるか…」

「そんな顔をしないで…」

「んん」
無題213

銭湯

「ああ、いい湯だ~。気分がいいだろう?」

「ええ」

「銭湯に来ると思いだす…。
 父親と息子が出てくる話だ。
 …父親が銭湯でとてもいい気分だから、
 その息子がもっといい気分にさせようと気を使って、
 煮えたぎるお湯に父親を放り込んだ話さ」

「ええ?!」

「お前はそんなことはしないよな!」

「まさか!そんな勇気はありませんよ」
無題214

「息子がいないのは、それはそれでまた寂しいな。
 いれば、肩を並べて歩けるからな。
 まるで子分みたいに連れて歩くんだ」

「…」
無題215

「今日は長年の夢がかなった。
 お父さんとも銭湯に行くのか?」

「いいえ」

「どうして? いいもんだぞ」

「…」
無題216

「父親孝行だぞ!
 こうして背中を洗い流してもらいながら、
 息子の成長を感じるんだ」

「…」

「おい!交替だ。 後ろを向け!」

「いや、僕はいいですよ」

「いいや、これはルールだ」

「ソンジュが好きか?」

「…、ええ…」

「どこが気に入ったのか?」

「…、可愛いからです」
無題217

散歩

「小さいころ、よく父親には背中を流して貰ったよ…。
 くすぐったかった」

「…」
無題218

「もう昔のことだったから、懐かしくて…、
 夢みたいだった」

「…」

「実はそれがアボジとの最後の思い出なんだ。
 その後、死んだけどな…」

「お母さんが苦労されたはずね?」

「だろうな。
 だから俺は孤児院に預けられた」

「…」

「小学校1年の時だったけど、オンマはすぐに戻るから…って、
 そう言って俺を置いて行ったんだ」

「…」
無題219

「小学校3年の時に、
 もうオンマは戻ってこないと悟って、孤児院を出た」

「探せないの?」

「…」
無題220

「この前、あのプレゼントを贈った孤児院のことよね?」
無題221b

「…。いい気分だろうね。
 あんないい父親に恵まれて…。
 羨ましい」

「…」

「どうだ?
 いい演技だったろう?」

「…」
無題221a

家に帰って

「俺の心配はするな。
 1人でやっていけるからな」

「…。
 アボジ!うちのおじいちゃんは亡くなったわよね。
 北朝鮮のおじいちゃんのことよ」

「ああ」

「もう覚えていないけど、
 同じ故郷の人からの話でわかったのよね?」

「ああ」

「本当に死んだの?」

「んん」

「生きていたとしても、もう90歳だからね…」

「でも…」
無題221c

「アボニム!」

「おお、入ってくれ!」

「どうして布団を持ってくるの?」

「ああ、今日から一緒の部屋で寝ることにしたんだ」

「おい、ここに置け!」

「アボジ!!」

「いいじゃないか…。
 とって食うわけでもない…」

「部屋があるのに…」
無題221d

「いいじゃないか。
 ところで、座れ!」

「…」

「ソンジュと喧嘩でもしたのか?」

「いいえ、そんなことは…」

「どうして、そんなによそよそしく…。
 変だぞ?」

「…」

「いつものようにしろ。
 俺の前だからといって遠慮はするな。
 俺も介入はしないから…。
 ギヒョン!分かったか?」

「はい」

「ソンジュも分かったか?」

「…」

「まあ、座れ!2人とも座れ!」

「アボジ、どうしたの?」

「良く顔を見たいからだ」

「…」
無題221e

「2人とも、今の気持ちを大切にするんだぞ」

「…」

「分かったか?」
無題221f

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第2部
冬に咲く花のように、
ソンジュとウソクには花の目が膨らんできたようです。

♪ I wish have someone who suddenly alive.
誰かが突然現れることを祈っている
♪ Show me how the flowers grow, come out in the winter fields.
冬の野原に芽を出した花が、どのように育つのか教えてください

https://www.youtube.com/watch?v=fq1NlrVYbZM
(『紳士の品格』第1話:10分30秒くらいのOSTです。
イスが桜の木の下を歩くシーンです)

『亀巖ホジュン』より
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