王様のレストラン

まずは国立故宮博物館に再現されている<朝鮮王朝>時代の王の食卓です。

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(それぞれ7月14日撮影)

# そして今週放送された『ドクターズ』第16話で、アン議員がなんとVVIP病室で、入院患者とは思えない勢いでモグモグパクパクしていた料理の一部が次です。
DR vvv
(以下にもあるように、石の上に飾られた鮮魚の薄造りです。
 下↓に出ます)

王様のレストラン・韓定食の話(Summer of 2016)

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「パンがなければケーキを食べればよいではないか」とマリー・アントワネットが言ったそうです。
なんとも傲慢な話ですが、そのルイ王朝の宮廷料理人たちがフランス革命によって野に下り、フランス料理が一般庶民の食文化を広める基礎をなしたと云われます。
韓国でも全く同じで、朝鮮王朝の王の台所(水刺間:スラッカン)の料理人たちが現在の韓国家庭料理を広めたとされます。

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これまでの<王朝絵巻>でも、韓国料理については旅のレポートの際に紹介しました。
今回は18世紀の王朝の本格的な宮廷料理で、辛くない食卓の話です
ドラマでいえば、『トンイ』や『チャン・オクチョン』の頃の時代です。

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(このレストラン:山内里は仁寺洞にあります)

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スクチョン(第19代王・粛宗)のセリフに、
「庶民は貧しいから、何でもかんでもトウガラシの味付けだ」とありました(『トンイ』)。
だからかもしれませんが、『チャン・オクチョン』ではオクチョンの母親の食卓に、蔑むように“赤いキムチ”が出ていました。
時代背景としては、トウガラシが半島に伝来した頃でした。

(この店で出てくるのは“水キムチ”なので赤くはなく、辛くもありません。
爽やかな白菜などの発酵食品です:写真の下)
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私達日本人の多くが、韓国料理=焼肉、韓国料理=トウガラシ=辛い、という先入観にとらわれていると思います。
きょうはその先入観を払拭して下さい。
今回写真で紹介する宮廷料理は全く違います。

(コースの最初は胃を保護する役目もあるカボチャのスープ
お酒の前には大切です)
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(マッコリを注ぎましょう)
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(幾種類かのナムルをゴマ味の薄皮で包んで食べます)
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(写真左下のカラシを付けて食べます。甘味が加えられており美味しいカラシです)
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(同じく前菜にはサラダ、ヒラメ、白魚です)
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(これは杏子やカボチャなどの季節に合わせたフルーツと野菜の創作料理)
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日本ではユッケが食品衛生の問題を引き起こしました。
そもそもユッケは牛肉の中でも最も良い赤身の部位なので、
新鮮に食するタイミングが大切。

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メインのプルコギと酢豚風味。
プルコギは直訳すると“焼肉”なのですが、日本のすき焼きの味です。

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(カルビチムもプルコギと似た味付けです)
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そして、さっぱりとエビの味。
以上は18世紀当時の宮廷料理を現代風にアレンジし、カンジャン(醤油)味での再現なので、日本食のおいしさとまったく変わりません。
しかも、王様の食膳にあがるもので、旬の味かつ新鮮です。

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同じ口直しと言っても、この小さな貝とニラ、熟した赤とこれからの青唐辛子のスープ。
これだけは辛い!
『トンイ』でのスクチョンはトンイに連れられて外出し、酒の肴に“豚の耳”を初めて食べて庶民の味を知りました。
きっとこの辛さは味わったことがなかったと思います。

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韓国半島の土壌はカルシウムなどのミネラルが豊富で、トウガラシの栽培に適しているので、日本でいう“鷹の爪”とは違って、トウガラシが大きく育ちます。
トウガラシが半島に伝来したのは18世紀で、それまでの宮廷御用達の高価な輸入コショウに代わって、半島の庶民文化に根付いたのは18世紀末だと言われます。
トウガラシには殺菌作用があるので、保存食品や発酵食品には欠かせなくなりました。

締めには、やはり…。
赤いキムチとヌルンジ(お焦げのご飯)に、トゥエンジャンチゲ(味噌チゲ)が出ました。

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(以上、写真の料理は2人前や1人前です)

ところで、最後に出た締めのヌルンジはおこげにお湯をかけたもので、これに赤いキムチなので、せっかくのところで私は興ざめでした。
あまりにも一般的な家庭料理だからです。
それあらば…と、私は関西の「おかいさん(茶粥)」が好きです。
次の写真のように、同じ庶民の味なら、こちらの方に品格があります。

(APBさんの食卓から)
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ウィキペディアでは次のように紹介されています。
茶粥は茶を用いて作られる粥の総称で、特に「奈良茶粥」は古くから有名である。
奈良県・和歌山県・三重県では昔から「おかいさん」の愛称で親しまれ常食となっていた。

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サムスングループに働く人達の食事はカンナム(江南)スタイルなのですが、現代とか大宇のグループで働く人達はミョンドン(明洞)やインサドン(仁寺洞)のカンプク(江北)が多いようです。
それぞれの本社の所在地から近いからでしょう。
今年になってソウルに帰国した大手グループ会社の知人との久しぶりの会話を楽しんで、飲んで、2時間くらい。
その後はぶらぶらと缶ビール。

今回の店の名前は「山内里(サンネリ)」
ナプキンには韓国大衆料理・韓定食(ハンジョンシク)と書かれているのですが、これは宮廷から大衆に広まったコース料理を意味します。
実は、現代グループの故チョン会長が好んだとされる店で、海外からのお客様を“気軽な雰囲気でもてなした”と知人が言っていました。
料理の数を選べますから、私たちも5万ウオン(5000円)くらいの予算でも楽しめます。
マシッケ トゥセヨ~

仁寺洞は筆や木彫り、ノリゲなどの古くからの工芸品や骨とう品の店も多く、明洞よりも静かな雰囲気です。

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下は前回紹介した同日の明洞・ミョンドンです。

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(2016.07.13 夜)

こちらは“山の日”の横浜中華街でした。
yokohama dity

(第13話では料理も一つのアイテムとなります)


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