記憶 第15話(下) ホームズとワトスン

azeria.jpg
(photo by nao: end of May @ saitama)

記憶 第15話(下) 平等の権利のための闘い

証言記録調査と新たな証人探しで、ジンはパク・テソクの片腕としての力量を発揮。
ついに、15年前の希望スーパーでの殺人事件で冤罪となった“クォン・ミョンス”を救うことになります。
また“バットを持った犯人を見た”という第2の目撃者とその友達を見つけたようです。

「クォン・ミョンスさんが“希望スーパー”から出てくるのを見たのですね?
 本当ですか?」

「ええ、彼はよくピエロの仮面と服を着ていましたから、
 確かです。
 彼はピエロのコスチュームで
 ナイトクラブの客引のバイトをやっていました」
1533a_20160511223415c81.jpg

「その商店街から出てくる時に、何か武器になるような物で、
 たとえば野球のバットとかステッキなどを持っていませんでしたか?」

「いいえ、そんなことはありませんでした」

「しかし、
 どうしてそんな15年も前のことを覚えているのですか?」

「彼は胸のあたりに何かを両手で抱えていて、
 警察でも話をしたからです

「それは。
 記録には書かれていなかったが…」

「あ~、あの時の刑事たちはクズですよ。
 当時私は12歳でしたので、
 私の話なんて聞いてくれなかったのです。
 それに、
 刑事たちはミョンスを犯人扱いにしかしていなかったようです」
1533b_20160511223414b4b.jpg

「…。
 もしも、チョン・ミョンスさんの再審が開かれるとすれば、
 証人となって戴けますか?」

「もちろんですよ」

「コマスミダ」
1533c_2016051122341335c.jpg

テソクとジン

「凶器が野球のバット…?
 あり得るな」

「ええ、検死報告では被害者の“頭部の傷跡が円形”だったのです。
 シン・ヨンジンはいつもバットを振り回していますから」
1533d_20160511223413207.jpg

「え~と、誰だったか…?
 イギリスの推理小説に出てくる探偵で…?」

「あ~、シャーロック・ホームズですね」

「そうだ。
 お前はまさにシャーロック・ホームズだ」

「へへへ、実は、
 私は(お付の)“ワトスン”のファンなのです」

「OK、ではワトソン君。
 当時の野球バットがまだ残っていると思うか?」

「んん~、きっと処分しているでしょうね」

「そうだな。
 たとえば、クォン・ミョンスがバットを持っていなかったとすれば、
 バットは店の中に残っていた…」

「そうですね。
 しかし、店の中からは見つかっていません」

「ということは、
 警察の捜査報告は“穴だらけ”だということだな」

「YES!」
1533e_20160511223412804.jpg

「では、クォン・ミョンスの無実を明らかにするには、
 シン・ヨンジンが真犯人だという証拠を探さないといけないな。
 それに、カン・ヒョンウクのガールフレンドがくれた、
 あの…あれ…」

「USBですか?」

「そうだ、それだ。
 USBはどうもシン・ヨンジンたちに抜き取られたようだ」

「え?!」

「私の車の後を付けていた、代表が雇ったゴロツキたちは、
 私のことを見失ったと証言しているからだ」

「…」

「そのUSBを手に入れて、
 シン・ヨンジンがイ・チャンム代表を脅す…。
 そんな可能性があるから、
 そこを掴むことができれば、我々の大きな前進だ」

「どうやって調べるか…」
1533f_20160511223411f7d.jpg

「ワトスン君! それが君の仕事だ。
 今日は家族と夕食だから帰る」

「どうぞ」

「ワトソン君も今日はこれまでにして、
 たまには彼女に美味しいものをご馳走してくれ」

「え?!」

「良いことはやれる時にやってやるんだぞ。
 後悔するぞ!」

「そんな…?!
 解りました…」
1533g_201605112240082f4.jpg

ソンファ

「リマインダーはメール入れておきました。
 明日また電話をします」

「コマウォ」

「いいえ、そんな…、気を付けてお帰りください」

事務所の雰囲気はテソクのADの噂でひそひそ話

「無視して下さい」
(ジン)

「んん」

「…」

「今夜はワトスン君と外食したら楽しいぞ」

「ワトスンとは…?」
(ソンファ)

「また明日…」
1533h_2016051122400705b.jpg

「チョン弁護士がワトスンですか?」

「んん~、ふふふ」
1533k_20160511224006438.jpg

「笑い顔を見せないで下さい」

「どうして、いけないのか?」

「あまりにもキュートだからです」
1533m_20160511224005b60.jpg

早く帰ったテソクと家族と義母のディナーが終わり、テソクが義母を外まで送ります

1533n_20160511224005559.jpg

呼んだタクシーを待っている際に、

テソクは、
「私のことで心配させてすみません」

「あなたの間違いではありません。
 あなたこそ誰よりも辛いはずだわ」

「いいえ、ヨンジュが一番辛い時だと思います。
 これから症状が悪化して行くはずだからです」

「…」

「それで、お願いがあります」

「…」

「もしも私にその時が来たら、どうかヨンジュと一緒にいて下さい。
 私と一緒なら、
 ヨンジュの方が長い苦しみに耐えないといけなくなります」
1533p_20160511224229941.jpg

「…。あなたは酷い人だわ。
 まだ始まったばかりの病気に、もう諦めてしまったの?
 ヨンジュと子供たちのために、忍耐強く頑張ると言えないの?」

「…」

「なぜそんな弱気なことを言いだすの?」

「いいえ、諦めたわけでは…」

「私の娘、ヨンジュはあなたと最後まで一緒にいる覚悟ができていると思います」

「だから、むしろお願いしているのです」

「いいえ、あなたはヨンジュのためだと言うけど、
 私はヨンジュを説得することはできません。
 だから、家族のために頑張りなさい!」

「…」

「あなたが挫折する場面なんか、
 ヨンジュと家族のためにも、私には見てはおれません!」
1533pp.jpg

テソクの手をとって、
「私にもお願いがあるわ」

「…」

「父親を知らずに育った一人娘のヨンジュのことを、
 いつまでも守って欲しいわ

「…」

「幸せにして欲しいのよ」

「…。 ええ、きっとそうします」

「私はあなたのことを病人だとは思わない。
 慰めもしないし、哀れみもしない」

「…」

「私の(義理)息子、テソク。
 …、抱きしめさせて…」

「…」

「…」

「チェソンハムニダ…」
1534_201605112242273ca.jpg

ヨンジュとテソク

「オンマは気に障ることを言わなかった?」

「んん~、
 俺のことを“世界で一番の息子”だと言っていた」

「ソルマ(まさか)~」

「チンチャヤ(ほんとうさ)」
1534a_20160511224227393.jpg

「お茶でも入れましょうか?」

「ちょっと話しておきたいことがあるんだ」

「どんなこと?」

「もうこれからは俺の病気のことは隠さない。
 でも、きっと君も子供たちも、外部から傷つけられると思う」

「そんなことは心配要らないわ。
 他人が何と言おうとも、私は傷付かない。
 子供たちには私の方から言っておくわ」

「ジョンウには学校の送りのときに伝える」

「分かったわ。
 それよりも、あなたこそ弱音を吐かないでね。
 自信を持って良いのよ」

「もちろんだ。
 パク・テソクはまだまだ元気に生きている
1534b_201605112242263dc.jpg

翌朝のジョンウとテソク

「ジョンウや、アッパが病気だということは話したよな」

「ああ」

「そのためにジョンウが怒ってしまうようなことがあり得る。
 病気が知れたら、お前の友達もきっと質問してくるはずだ」

「…」

「アッパは有名人だからな」
1534c_2016051122422505c.jpg

「別に怒るようなことはないさ。
 聞かれたら答えるさ」

「でも、あまり自慢になる話ではないよな」

「アッパは単に病気だ。
 決して悪いことをしてはいないじゃないか」

「…」

「何もないさ。 心配するな」
1534d_2016051122451521b.jpg

いよいよライブ番組が始まります

「座っていろよ。 気になるじゃないか」

「だって、これからライブショーですから…」
1534e_201605112245145fa.jpg

テレビ放送

1534g_20160511225402fc9.jpg

…セロ歳から100歳までのためのショー、“青年の森(youth consultation show forest)”は5周年を迎え、今日は特別番組をお送りします。
これまでお送りしたトピックスの中からトップスリーを選び、ゲストの方々にお話を聞くことにしました。

1534f_2016051122540129f.jpg

封筒の中に入っている質問状を開き、アドリブでまず回答する企画になっており、テソクがトップバッターでした。

テーマは…、
未成年者の犯罪に対する法律は、現状のままで良いのか?

「…」

テソクが暫く言葉を失うのでTV局は慌てます。

「とても大きなことなので、
 パク弁護士も回答にお困りかもしれませんね?」

「…」

しかし、気を取り戻して、
「今日は今から、私が記憶障害を患ったことを先に話します
1534n_201605112253572e4.jpg

家でテレビを見ているヨンジュは、
「!」
1534h_201605112254009f6.jpg

予定にないアドリブが始まったので驚くTV局ですが、ディレクターはライブの継続を指示

「継続しろ。 顔にズームをあてろ」
1534k_20160511225359682.jpg

「アルツハイマー病はどなたもご存じのはずです。
 まだ初期段階なのですが、
 すでに、
 駐車したスペースを忘れることがしばしばです」
1534m_201605112253585e7.jpg
# ジョンウも見ています。

街にも放送が大写しです

「最初私は、記憶を失ったことで絶望しました。
 しかし、ある時から私は解りました。
 アルツハイマー病だと知らまいままに、
 健忘症や記憶喪失として生きていたとすれば…。
 ちょっとオーバーかもしれませんが、
 私が忘れてしまっていたことや忘れかけていることが、
 なぜなのかと、
 その理由を知らないままに生活したと思います。
 そして、私は有名弁護士としての仕事に猛進し続けたでしょう」
1534p_201605112300417b9.jpg

「しかし、面白いことに、
 自分がアルツハイマーだと診断を受けた途端に、
 記憶が鮮明に蘇って来ました。
 たとえば、自分のミスを隠すために、あえて忘れていたことです。
 15年前のこと、
 19歳のクォン・ミョンスという名前の若者が殺人の容疑で誤認逮捕されました。
 私の無責任と無視により、彼は34歳になり、しかも、まだ収監されています。
 15年もの間、彼は無実を訴え続けていますが、誰も聞き耳を持ちません。
 おそらく殺人の目撃者もいるでしょうが、今でも法の外で生きているはずです」
1534pp.jpg

「大韓民国憲法第…」

「…」

「第…。 突然記憶が出て来ません…」

「…」

「!
 “大韓民国憲法第11条、法の下では全ての市民が平等である”」

「!」

「法の下では市民は平等なのに、
 大韓民国の市民クォン・ミョンスは、平等の扱いを受けませんでした。
 すでに手遅れですが、
 この若者が“平等の権利”を得るための方法を私は探します。
 アルツハイマー病を患ったことから、この件が頭から離れなくなりました。
 クォン・ミョンスさんには、この間の思い出は何もありません。
 彼が得ることができなかったこの間の記憶のことを思うと、
 本当に申し訳ないと思います」
1535_20160511225218e5d.jpg

放送が終わり、ジョンウはじっと空を見つめています

1536_20160511225217e63.jpg

同じ様に、ヨンジュを空を…

1537_20160511225216821.jpg

シン・ヨンジンとチャ・ウォンソク

「番組を見ましたか?」

「何の?」

「パク・テソクのことで、インターネットにもアクセスが殺到している」
1541_20160511225103bd3.jpg

オフィスに戻るテソクに、社員は温かいお辞儀

1540_2016051122510465e.jpg

ソンファ

「問題なかったか?」

「弁護士を探す電話が殺到しています」

「お断りを上手にやってくれ」

「ええ、了解。
 それに弁護士(ピョノサニム)…」

「?」

「!」
1541a.jpg

ジン

「大失態ですよ」

「放送局は俺を訴えるかな?」

「でしょうかね。
 放送局は大変な視聴率を得たようですよ。
 パク弁護士の失態のお蔭で、
 希望スーパーの殺人事件が注目を浴びることになりました。
 クォン・ミョンスさんの再審の手続きがすぐにでも終わりそうです」
1541b.jpg

イ・チャンム代表

「(スンホが)ロスに到着していないとは、どういうことか?」
1541d.jpg

キム・チャンス刑事からスンホが自首したとの連絡

1541c.jpg

チェ刑事はイ・チャンムに、ひき逃げ事件だけでなく、“カン・ヒョンウクも殺した”と言っているとの連絡。

1541e.jpg

(第15話の終わりの画面)
1550_20160511224724953.jpg

にほんブログ村テレビブログ韓国ドラマへ
1週間のランキング@「にほんブログ村」

今日最初に出てくる青年がチョン・ミンギュではないか?
テソクがヤン・スンオクから“息子を探しだして下さい”と依頼された件での約束も果たせる…?
私は最初、そう思ったのですが、どうも第2の目撃者だったようです。
目撃者の名前が出てくると確認もできたのでしょうが、次のサイトで何度か確かめようとしてもセリフには確たることはありませんでした。
http://dramacool.de/memory-korean-drama--episode-15.html

ただし、ストーリーではついにテソクとジンとの推理が一致。
最終話で事件が解決します。

この『記憶』のテーマは第一に、ADと闘うテソクと、彼を包むファミリーや同僚・友人の愛でしょうから、第2のミステリーの部分の詳細に重きを置くわけにもいかなかったのではないかと思います。
APBさんとの情報交換(コメント欄)にて、このドラマが20話から16話に短縮されたことを初めて知って、
“なるほど…”と分かった次第。

ドラマの放送を短縮するにあたり、ミステリーの部分でも、クォン・ミョンスの“無罪を晴らし、彼の15年の苦難”を救うことが大切であって、“希望スーパー事件”の真犯人と黒幕を暴くことは画面と字幕だけというカットになったと思われます。
野次馬的ですが、私は事件の謎解きも楽しんでいるので、この点はなんとか今週にまとめます。

最終話を前に事件だけでなく、様々な心を繋ぐシーンが重なりあって、第15話もたくさんの良いセリフばかりでした。
やはり、ストーリーはテソクの“TV番組でのADの公表”が一番の盛り上がりでしょうか?
是非セリフを楽しんでくださいませ。

にほんブログ村 テレビブログ 韓国ドラマへ
1週間のランキング@にほんブログ村
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

王朝用語・脚本家など
ドラマと映画・感想など

openclose