六龍が飛ぶ 第33話(中)儒教と仏教と
六龍が飛ぶ 第33話(中) 不寛容の思想家たち?
都堂(議会)
これを契機にと、新しく仏教界の高僧を高麗のための指導者に選出したいと言う王

土地の調査を進めているチョン・ジュンは反対意見を述べます。
さらには、チョン・ドジョンも仏教界が所有する土地のことも、これからの改革には触れざるを得ないことを述べます。
「仏教界が所有する土地は200億坪以上です。
しかも一切納税をしていません。
一万人以上の僧侶に7万人以上の者たちが仕えています」

(# イ・シンジョクたちが既に土地の資料を集めています。
現在でもそうですが、宗教法人の納税には疑問があるそうです)
「この開京の宮殿よりも大きな寺院が10か所以上もあります」
# 大貴族の所有する土地と同じくらい仏教界が土地を所有していることです。
後に数字が出ますが、貴族と仏教界で国の7割の田畑が保有されています。

仏教界が所有する土地を巡ってドジョン達は改革の対象にするように提言するものの、長男のイ・バンウは仏教界に手を付けることには反対します。

無名もイ・ソンゲの世の中になると、チョン・ドジョンとチョ・ジュンが進める改革によって仏教界が崩壊することを恐れます。
プニとバンジの母のヨニャンは、チョン・ドジョンには逆襲することを命じます。

仏教に根差す高麗の人々の民心を揺るがすことになるために、土地改革と宗教との問題を巡ってチョン・ドジョンや“無名”の思想の違いが明確になる中で、
バンウォンは、
…アボジはこの思想の転換に賛同できるのだろうか…?

成均館の儒学徒たちの中でも、仏教を否定することが儒教の精神に沿っているのかとの議論

民心と学会の騒然とした心を案じて、チョン・モンジュはイ・ソンゲに対して、
「これ以上、サンボンを野放しにしてはいけません。
“5万の兵士と10万の両親たち”の言葉で、
チェ・ヨン将軍に傾いていた民心を、
逆に引き寄せた将軍の言葉が台無しになります」
「ではどうするのか?」
「仏教を壊そうとするサンボンの考え方を止めるのです」

イ・ソンゲはチョン・モンジュに従いチョン・ドジョンが仏教界との対立を避けるようにと、
「私も仏教徒だ」と、しばし休養をするように求めます。
「私も仏教を否定するわけではありません。
人々の心を乱すつもりもありません。
しかし、
人々には少しでも儒教の精神を伝えたいのです」

他方ではチョン・モンジュは王に謁見してイ・セクなどの過去の僚友を流刑から戻して、過去の体制に戻して王権を支援することを伝えます。

バンウォンとイ・ソンゲ
「私にもどうしたら良いのか分からない」
「ポウン先生とサンボン先生に従えば良いのではないですか」
「しかし、二人の思想が違うのだ。
“サンボンの考え方は民心をとらえるとは思えない”
とのポウンの考え方なのだ」
「…」
「サンボンにはしばし休憩を与えろと言うのかポウンの考えだ」

ハン・グヨンがイ・バンウに接近
金品をみやげに、
「父上が王になるので、
あなたが世子ではないでしょうか?
私をお傍に仕えさせて頂ければ、忠誠を誓います」

「何事だ?!」
バンウはハン・グヨンを切り捨てます

逮捕されたバンウ(李芳雨)
「王になりますか?」
「不可能か?」
「アボジ…。
私は幼い頃から多くを学びました」
と、李家は高麗の事よりもモンゴル(元)のために尽くしたこと、さらに祖父が元を裏切ってきたことを引き合いに出して、
「アボジは、今度はまた高麗を裏切るのですか?!」
「…?」
「ええ、私には元も高麗も関係ありません。
しかし、裏切りは許せないのです」
「私の事を分かっていないのか?」
「新しい国を作って下さい。
そして私を世子にしてください。
いつか私も王になります。
高麗の王になります」

今や空き家になった男山の洞窟
バンウォンは、
…サンボン先生も自分の思想を隠している。
俺も自分を隠して“無名”の仲間の振りをしている。
隠れ蓑に入っているのは先生も俺も同じではないか…?

イ・ソンゲとチョン・ドジョン
「私は民心を得ないままに、王になる気はない!」
「しかし、
王というものは時には民心を振り返ってはいけません!」


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儒教か仏教か
儒教か仏教か…、思想が分かれます。
改革の思想も含めてこれまでの「六龍飛天」をまとめてみます。
1.「高麗」という“仏教国”を維持し、土地の平等分配に反対
この思想・グループは、
①チョン・モンジュ(号はポウン)
②イ・セクやウ・ハクジュなどの高麗貴族・保守派
③長男のバンウ(李芳雨)
④そして、
“無名(ムミョン)”とそのリーダーのヨニャン
2.「新朝鮮」という“儒教国”を建国し、土地を平等配分
①チョン・ドジョン(廃仏の急進派)
②イ・ソンゲ(思案中の仏教徒)
3.儒教者の中でも“孟子”の思想(実行力)
むしろ宗教にはこだわらないグループ
①5男のバンウォン(李芳遠)
②チョ・ジュン
仁・義・礼・知・信の孔子の思想では“仁”と“美徳”を重んじる2.のチョン・ドジョンに対して、3.の孟子の思想は“礼”の実行力を重んじるのがバンウォンです。
1.と2.とは廃仏なので水と油なのですが、3.は現実派なので、1.をも抱擁・妥協する力があると思います。
バンウォンの妻のダギョンもバンウォンの恋人のプニも、そしてバンジも3.のグループに入ると思います。
また、土地の平等配分にはこだわらずに自分たちで開墾すると言う考え方を持っているから、プニやバンジとその母親のヨニャンもいずれ理解し合うと思います。
昨日は雛祭りでしたね。


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都堂(議会)
これを契機にと、新しく仏教界の高僧を高麗のための指導者に選出したいと言う王

土地の調査を進めているチョン・ジュンは反対意見を述べます。
さらには、チョン・ドジョンも仏教界が所有する土地のことも、これからの改革には触れざるを得ないことを述べます。
「仏教界が所有する土地は200億坪以上です。
しかも一切納税をしていません。
一万人以上の僧侶に7万人以上の者たちが仕えています」

(# イ・シンジョクたちが既に土地の資料を集めています。
現在でもそうですが、宗教法人の納税には疑問があるそうです)
「この開京の宮殿よりも大きな寺院が10か所以上もあります」
# 大貴族の所有する土地と同じくらい仏教界が土地を所有していることです。
後に数字が出ますが、貴族と仏教界で国の7割の田畑が保有されています。

仏教界が所有する土地を巡ってドジョン達は改革の対象にするように提言するものの、長男のイ・バンウは仏教界に手を付けることには反対します。

無名もイ・ソンゲの世の中になると、チョン・ドジョンとチョ・ジュンが進める改革によって仏教界が崩壊することを恐れます。
プニとバンジの母のヨニャンは、チョン・ドジョンには逆襲することを命じます。

仏教に根差す高麗の人々の民心を揺るがすことになるために、土地改革と宗教との問題を巡ってチョン・ドジョンや“無名”の思想の違いが明確になる中で、
バンウォンは、
…アボジはこの思想の転換に賛同できるのだろうか…?

成均館の儒学徒たちの中でも、仏教を否定することが儒教の精神に沿っているのかとの議論

民心と学会の騒然とした心を案じて、チョン・モンジュはイ・ソンゲに対して、
「これ以上、サンボンを野放しにしてはいけません。
“5万の兵士と10万の両親たち”の言葉で、
チェ・ヨン将軍に傾いていた民心を、
逆に引き寄せた将軍の言葉が台無しになります」
「ではどうするのか?」
「仏教を壊そうとするサンボンの考え方を止めるのです」

イ・ソンゲはチョン・モンジュに従いチョン・ドジョンが仏教界との対立を避けるようにと、
「私も仏教徒だ」と、しばし休養をするように求めます。
「私も仏教を否定するわけではありません。
人々の心を乱すつもりもありません。
しかし、
人々には少しでも儒教の精神を伝えたいのです」

他方ではチョン・モンジュは王に謁見してイ・セクなどの過去の僚友を流刑から戻して、過去の体制に戻して王権を支援することを伝えます。

バンウォンとイ・ソンゲ
「私にもどうしたら良いのか分からない」
「ポウン先生とサンボン先生に従えば良いのではないですか」
「しかし、二人の思想が違うのだ。
“サンボンの考え方は民心をとらえるとは思えない”
とのポウンの考え方なのだ」
「…」
「サンボンにはしばし休憩を与えろと言うのかポウンの考えだ」

ハン・グヨンがイ・バンウに接近
金品をみやげに、
「父上が王になるので、
あなたが世子ではないでしょうか?
私をお傍に仕えさせて頂ければ、忠誠を誓います」

「何事だ?!」
バンウはハン・グヨンを切り捨てます

逮捕されたバンウ(李芳雨)
「王になりますか?」
「不可能か?」
「アボジ…。
私は幼い頃から多くを学びました」
と、李家は高麗の事よりもモンゴル(元)のために尽くしたこと、さらに祖父が元を裏切ってきたことを引き合いに出して、
「アボジは、今度はまた高麗を裏切るのですか?!」
「…?」
「ええ、私には元も高麗も関係ありません。
しかし、裏切りは許せないのです」
「私の事を分かっていないのか?」
「新しい国を作って下さい。
そして私を世子にしてください。
いつか私も王になります。
高麗の王になります」

今や空き家になった男山の洞窟
バンウォンは、
…サンボン先生も自分の思想を隠している。
俺も自分を隠して“無名”の仲間の振りをしている。
隠れ蓑に入っているのは先生も俺も同じではないか…?

イ・ソンゲとチョン・ドジョン
「私は民心を得ないままに、王になる気はない!」
「しかし、
王というものは時には民心を振り返ってはいけません!」


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儒教か仏教か…、思想が分かれます。
改革の思想も含めてこれまでの「六龍飛天」をまとめてみます。
1.「高麗」という“仏教国”を維持し、土地の平等分配に反対
この思想・グループは、
①チョン・モンジュ(号はポウン)
②イ・セクやウ・ハクジュなどの高麗貴族・保守派
③長男のバンウ(李芳雨)
④そして、
“無名(ムミョン)”とそのリーダーのヨニャン
2.「新朝鮮」という“儒教国”を建国し、土地を平等配分
①チョン・ドジョン(廃仏の急進派)
②イ・ソンゲ(思案中の仏教徒)
3.儒教者の中でも“孟子”の思想(実行力)
むしろ宗教にはこだわらないグループ
①5男のバンウォン(李芳遠)
②チョ・ジュン
仁・義・礼・知・信の孔子の思想では“仁”と“美徳”を重んじる2.のチョン・ドジョンに対して、3.の孟子の思想は“礼”の実行力を重んじるのがバンウォンです。
1.と2.とは廃仏なので水と油なのですが、3.は現実派なので、1.をも抱擁・妥協する力があると思います。
バンウォンの妻のダギョンもバンウォンの恋人のプニも、そしてバンジも3.のグループに入ると思います。
また、土地の平等配分にはこだわらずに自分たちで開墾すると言う考え方を持っているから、プニやバンジとその母親のヨニャンもいずれ理解し合うと思います。
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