六龍が飛ぶ 第11話(上) バンウォンの使い

台湾・台中市の空
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(photo by nao: 2015.12.13)

治世の能臣、乱世の奸雄
世の中が平和に治まっているなら有能な臣下を得れば良いが、内政が乱れていたり、国際情勢が危ぶまれている時ならば、英雄が活躍してくれるだろう。
皇帝や王が国を統治する際の、人材の登用・重用の方策だと思います。

バンウォンの行動力は自らが「奸雄にならないといけない」と思っているからです。
そのことを、高麗貴族のトップに立つイ・インギョムは「“兵法では騎士を倒すには、その馬を先に倒せ”と言う」と恐れる一方、
鄭道伝(チョン・ドジョン)は、「(世を切り開く男かもしれないものの)やつは主人として私が仕えようと思う人の血筋だが、扱い難い男だ」と思いました。

六龍が飛ぶ 第11話(上) バンウォンの使い

新しい情報がチェ・ヨンやチョン・モンジュに届きます。
書面は、北方の安定化策にはその地方の租税にて充当するというもので、これは国家予算とは離れたところで、自主独立することを意味します。

チェ・ヨンは「そんなことがあってはならない」と。

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さらには同時に、キル・テミの息子のキル・ユには“東北地方の税務担当官”とする辞令(王命)が出たことを追求します。
イ・インギョムも同様。
議会で疑われた問題は、この裏にはイ・ソンゲがいるのではないかということ。

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ドジョンとヨニ

「これはイ・ソンゲ将軍が尊敬されている美徳を汚すための工作だ。ハムジュに行く」というドジョンに、
ヨニは、
「イ・シンジョクがこちらに向かっていますから、
 まずは彼に会って下さい」
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イ・バングァ(次男)とイ・バンウ(長男)

バングァは“東北地方の安定化策”には内心では賛同しています。
しかし、バンウは、
「これはアボジの命令というだけでなく、
 軍の総帥の命令だから、軍規に従え!
 お前はバンウォンの口車に乗っているのか?!」

「…」
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プニとバンウォン

「旅支度をして、どこに行くつもりなの?」

「ハムジュだ」

「ハムジュ?」

「ああ、お前が言ったように、“大人は責任を取る”」
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開京に来たシンジョクと会ったドジョンは、次の計画に移行するためには、イ・ソンゲが“安定化策”が自らの発案ではなかったとの、“取り下げ”を阻止しないといけないと話しています。

バンウォンがハムジュに行こうとするその時に、バンウがやって来て、「この未熟者が! 勝手な行動をして!」と怒ります。

「私がハムジュに行って罰を受けますから、
 “安定化策”は反故にしないで下さい、兄貴!」

「ああ、そうだ。ハムジュに行って罰を受けろ」

バンウはそう言う一方で、バングァには“取り下げ”の要求をしてくるように命じます。

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バンウォンがバングァを制しようとするものの、やって来たのは義禁府(警察)。
罪状は、「“ホン・インバンと共犯で不法な取引をやったこと”だ!」と“安定化策”を正式な手続きを踏まずに議会に提出したことです。

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# 今でいえば、“公文書偽造”にあたります。

イ・インギョムとチョヨンは将棋をしながら、
「ホン・インバンとイ・ソンゲの、
 二人を結び付けようとしている誰かがいる。
 “影の将軍”がいるのだ」
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逮捕されるバンウォンを見つめるドジョン

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ヨニはドジョンとシンジョクに報告します

「逮捕劇の裏には、
 “一石四鳥”を狙った計画があると解かりました。
 イ・バンウォンへの拷問により、
 まず、イ・ボンウォンが捺印したことと、
 その“取り下げ”命令を阻止したことが判明するでしょう。
 次にイ・ソンゲとイ・インギョムが、
 もう戻れない関係になるでしょう。
 それはあなたが描いたとおりです。
 そして、
 あなたが懸念した影の剣士の存在が明らかになるでしょう」
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「では罪もない男が、
 拷問で死んでいく事を黙って見ていろというのですか?!」

「もとより“罪と死”には何の関係もありません。
 庶民は罪のために死ぬのではありません。
 庶民は罪を犯さないと生きてはいけない世の中だからです」

「何を…。そんな考えは諸悪を超えている。
 バンウォンが死んでも良いのか?!」
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…温かい…、心が温まる…、そんな言葉だが…
 若いバンウォンを救わないといけない…。

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バンウ+バングァ、そしてヨンギュは「何とかならないのかと…」

さすがのバンウ(芳雨:長男)は気付き、決断します。

「この“廃案要請”はなかったことにする」

「え?! 兄さん!」

「すべてがイ・インギョムの策略で、
 我々イ・ソンゲ一家への挑戦なのだ」

「兄さん!」

「我々の私兵たちを開京に呼び寄せろ! 
 イ・インギョムとの最悪の場合の戦争に備えるのだ」と、

バンウォンを救うための準備を指示します。

「俺もハムジュに行ってアボジに説明する。
 我々の兵を動かすための承諾を貰う」
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「証拠を残さない為にも、イ・バンウォンを殺すんだ」と、キル・テミ
議案成立のために動いたホン・インバンに言います。

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その時、プニはホン・インバンを訪ねます

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バンウォンを救うために、必死の思いでホン・インバンの屋敷の門を叩くと、出て来たのは土地管理の男。
(この男はホン・インバンからは“テグン”と呼ばれていました)

開墾地や穀物倉庫の“放火事件”などでは、プニが村人のリーダーだと知っています。

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インバンは、
「イ・バンウォンの使いで来ました!」というプニに驚いて、プニの話を聞くことにします。

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# ヨニの宿敵のテグン…。
第24話(今週の放送)でタンセとムヒュルからも顔を見られます。

今秋放送の第24話の後の予告を見ると、
“桃花殿”がチョ・ミンスの私兵たちに囲まれて、騒然となります。
1390年のことだと推測しています。
登場人物の没年から成り行きを皆様も推測してください。

イ・ジランが血をだしていますが、まだ長生きのはず。
1331~1402年
土地改革案の立案者のチョ・ジュン
1346~1405年
バンウォンのお付きのチョ・ヨンギュ
?~1395年
先生のチョン・モンジュ
1337~1392年

そして、
チョ・ミンス将軍
?~1390年


<王朝絵巻 シーズン5>
史実とファンタジー①


史劇のMBC

韓国では“史劇のMBC”といわれているように、歴史ドラマの制作・放送では定評があります。
この背景には巨匠イ・ビョンフン監督(当時のMBCディレクター)の存在と、近年ではキム・イヨン作家との共作がヒットの要因だと思います。
キム・イヨン作家は“成均館大学校・歴史学科”卒業なので、歴史研究の根っからの専門家だと思います。
ただし、放送ドラマを創る技巧としては、フィクションやファンタジーを大切にしたイ・ビョンフン監督ですから(NHKでのインタビューでそう言っていました)、脚本家への監督の指導も大きかったと察せられます。
その代表作は『トンイ(同伊)』だったと思います。

正史「朝鮮王朝実録」には淑嬪・崔氏の記述はほとんどない中での、独創的な大きな展開でした。
実際に第21代王・英祖(ヨンジョ)という名君を生んだわけなので、深い研究が進まないのが不思議だったわけですが、本当は悪女だったかもしれません。
トンイこと淑嬪・崔氏は王の母として“美化”しないといけませんし、また嘘も書けない正史だったと想像できます。
(この話は、康煕奉(カン・ヒボン)『謎めいた朝鮮王朝』(2015.04.25)双葉社を読んだ後にまた後日続けたいと思っています)

話は戻って、現在はMBCの歴史ドラマのディレクターは『亀巌ホジュン』のキム・グンホン監督に代替わりしています。
キム・イヨン作家は今度は『華政』にて、思いっきり歴史上での事実を繋ぎ合わせた作品を作り上げたのだと思います。
ラブロマンスの要素は少なかった…。
しかし、チョンミョン(貞明)公主とホン・ジュウォンという実在の主人公たちが、第14代王から第17代王までと、その政権をしっかりと見据えたドラマとなりました。
主人公たち=作家の目線であり、また作家のリベラルな国民国家の哲学により歴史上の人物評価が仕分け・分類されたと思います。

(『同伊(トンイ)』最終回より)
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# 2011年3月11日の東北の大地震と津波のことは、その時に地下鉄の車内(東京・赤坂)だったので、その揺れと体感を忘れてはいません。
その日にはNHKの『トンイ』の放送を前にイ・ビョンフン監督とハン・ヒョジュが来日していました。

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(ハン・ヒョジュ『トンイ』より)
# 『華政』の貞明(チョンミョン)公主を演じたイ・ヨニは、『同伊(トンイ)』のハン・ヒョジュより1歳年下の27歳です。


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