『信義』から「六龍飛天」へ


『華政』では後半の山場の“三田渡”の屈辱が終わり、いよいよジュウォン&チョンミョン夫婦の戦いが再開します。
相手はキム・ジャジョムとカン・ジュソンの2人の“龍と虎”。
権力と財力で結託した2人に対しての最後の戦いです。

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さて、先週は既に第8話まで放送が進んでいる『六龍が飛ぶ』です。
まだ数話を視聴しただけですが、キャスト紹介記事から<王朝絵巻 シーズン4>として開始したいと思います。

なお、中文でのドラマのタイトルは『六龍飛天』だそうです。
原題は『六龍が飛ぶ(ユニョンイ ナルシャ:육룡이 나르샤)』(Six Dragons Fly)なのですが、発音のし易さから「六龍飛天(ハングル読みはユニョンピチョン:육룡비덴)」と時折表記することにします。

1.ドラマの時代背景

ドラマ『信義』は高麗の末期でした。
我らがウダルチ(#)隊長(テジャン)は功績から将軍チェ・ヨン(崔瑩:최영)へと昇格しました。
ヨンがドラマ『信義』で支えたのが高麗第31代・恭愍(コンミン)王でした。
この『六龍が飛ぶ』になると、恭愍王や(元から迎えた王妃)魯国(ノグク)公主は亡くなっており、第32代・祺王(ウワン:在位1374~1388年)に代替わりしています。

# ウダルチ(于達赤)はモンゴル語らしく、漢字の意味が分からないのですが、ドラマでは「赤月隊(チェウォルデ)」を前身として主に和寇(日本の海賊)と戦っていた、王に直属の影の特殊部隊だったとの“アニメ”でした。
現在の米国のネイビーシールズを連想させますので、ウィキペディアで調べると、「SEALsという名称は、SEがSEA(海)、AがAIR(空)、LがLAND(陸)と、陸海空のアルファベットの頭文字から取られており、アザラシ(英: seal)を掛けたものでもある。その名の通り陸海空問わずに偵察、監視、不正規戦等の特殊作戦に対応出来る能力を持つ」と書いてありました。
なお、朝鮮王朝では内禁衛(ネグミ)という、王に直属の護衛部隊(royal army)・近衛兵となります。

これから始まるドラマでは、高麗武士で保守派のチェ・ヨン(1316~1388年)将軍はひたすら新王を支えていました。
すでにヨンは還暦を超えています(# 私の推定では64歳)。
他方、
大陸では「明」の勢力が「元」を圧倒しはじめていました。
こんな情勢の中での、チェ・ヨンとイ・ソンゲ(初代・太祖)は史実ではこれから反目するものの
次が共通点。

・二人とも高麗武士(職業軍人)であり、そもそも政治には興味がなかった。
・コンミン王への忠誠・信義が厚く、重用された。
・国を守り、北の失地を「元」から取戻したので、国民の尊敬・信頼が大きかった。

2.『六龍が飛ぶ』の六龍

義州(ウィジュ)には北方の国境地帯(現在は北朝鮮)の西側で、大陸の勢力に対峙する城がありました。
義州やその龍川(ヨンセン)は『亀巌ホジュン』でのホ・ジュンが生まれ育った場所でした。
今回の「六龍飛天」では咸州(ハムジュ)が最初の舞台です。
同じく北方の国境地帯ですが、そこは”元”だけではなく、同じく女真族とも対峙する国境・東側(東北地方)に城があるところです。
イ・ソンゲ(李成桂)はそこの守備を任されていた将軍です。

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「六龍飛天」の第1話の当初からユ・アインが演じる若きイ・バンウォン(1番目の龍)が出演しますが、すぐに8年前の少年時代へと戻ります。
バンウォンが13歳(# 同上推定)の頃です。
また、同様に当初に描かれるのが、2番目の龍で実在のチョン・ドジョン(鄭道傳정도전)。

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さらに、3番目の龍が架空の(少年時代タンセ)イ・バンジ(땅새/李方地:이방지)です。
バンウォンの少年時代に戻ると、バンウォンの父の朝鮮王朝の建国者・初代王のイ・ソンゲ(李成桂:이성계)が登場(4番目の龍)。

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次ぎの2人の「龍」はそれぞれ架空の人物で、プニ(분이)とムヒュル(無恤:무휼)です。

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タンセとプニの少年・少女時代

タンセ(後のイ・バンシ)

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プニ

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この架空の登場人物のタンセとプニは兄・妹です。
成人してからのイ・バンウォン(役はユ・アイン)とプニ(役はシン・セギョン)が再会するという、よくあるラブロマンスも花を添えるのですが、この二人は少年少女時代に首都・開京(ケギョン)で出会います。

なお、
ドラマ第1話の終わりには、“第1の龍・イ・ソンゲ”と字幕が出ますが、以上の記事は出演の順番に並べています。

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3.ちょっと先のこと

朝鮮王朝の初代・太祖(テジョ)となったイ・ソンゲには、最初の王后・韓(ハン)氏との間に6人の息子がいました。
上から、芳雨(バンウ)、芳果(バングァ)、芳毅(バンイ)、芳幹(バンガン)、芳遠(バンウォン)、芳桁(バンヨン)です。

結果的には次男の芳果(バングァ)が第2代王・定宗(チョンジョン)となり、5男の芳遠(バンウォン)が第3代王・大宗(テジョン)となるのですが、その前に、こともあろうに初代・太祖(テジョ)イ・ソンゲが、第2番目の夫人・康(カン)氏との間に生まれた8男の芳硯(バンソク)を世継ぎに指名したことから、骨肉の争いに転じます。

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上記のタンセ/イ・バンジは、さらに別名で、庶民から“カササギ(英文字幕:magpie)”と呼ばれる正義の味方の剣士です。
ただし、七夕の日の過去の経験により影のある男です(第4話)。

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このところウダルチ仲間から“五節句”などを教えてもらっているのですが、その旧暦7月7日のこと。
七夕の伝説では、天の川の対岸にいる織姫と彦星を上弦の半月の船または空を翔る“カササギ”が渡します。
そのカササギは“白鳥座”でもあり、さらに彦星(牽牛)=イ・バンジを連想させます。
天の川が船で渡れないならば、カラスとカササギが二人のために橋渡しをしてくれるそうです。
これが“烏鵲橋(オジャッキョ)”です。
ドラマでも『烏鵲橋(オジャッキョ)の兄弟たち』というタイトルを見たことがあります。

七夕などの五節句の話もご紹介できればと思っています。

(カササギ)
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他方、同じ剣士のムヒュルは明るい役柄で、『信義』では「ウダルチ」のトルべ役でした。

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なお、このドラマは2011年にSBSがヒットを飛ばしたドラマの制作陣と同じです。
演出…シン・ギョンス  
シナリオ…キム・ヨンヒョン パク・サンヨン
『根の深い木(原題:뿌리깊은 나무)』
はハングル文字の創製者の第4代王・世宗(セジョン)の話で、支えたヒロインの“ソイ”の役がシン・セギョンで、恋人のトルボク役がチャン・ヒョクでした(若い2人は架空の人物)。

(日曜日に続く)


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