六龍が飛ぶ 第1話(上) 開京(ケギョン)へ



# 『六龍が飛ぶ(六龍飛天)』は、高麗の末期の1383年頃からだと推定できます。
私たちが楽しんだドラマ『信義(シンイ)』は1351年の第31代・恭愍(コンミン)王の即位からスタートしましたので、あれから約30年後の話です。
『信義』はタイムスリップのファンタジー+史劇でしたが、史実がしっかり押さえられていたので、コンミン王と王妃(魯国公主)やウダルチ(王室警護)のチェ・ヨン(崔瑩)将軍や敵のキ・チョルも実在の人物でした。
さらに若き日のイ・ソンゲ(李成桂)も登場して、ヨンの妻になるユ・ウンス(実在の柳夫人)から盲腸の手術(フィクション)を受けました。
ドラマは滑らかにタイムスライドします。

六龍が飛ぶ 第1話(上) 咸州(ハムジュ)より高麗の首都・開京(ケギョン)へ

六龍
(photo by nana)

開京の郊外

勝手に農夫の袋から握り飯を拝借して、農夫に食べさせるドジョン。

知らない農夫は、
「食べ物を分けるなんぞ、近頃に見ない人だな」

「人生は短いからな分け合わないとな。
 ところで時々この山には来るのか?」

「ああ、10日に一度くらいはな」

「私には8年ぶりだが、
 何か変わったことはあるのか?」

「8年か…。
 ああ、このところ3人の悪い奴が都堂(朝廷議会)に居座った
 庶民からむさぼり取るんだ。
 だから、庶民は乞食からも物を盗むんだ。
 あれ…、もしや…、握り飯を…?」

「今度会ったら、握り飯を10個あげるからな」
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# 高麗末期は貴族階級が政権を我が物顔にしていたようで、セリフでは貴族“3人組が国を牛耳り”、庶民は苦しんでいたようです。
まずは正義のシンボルのチョン・ドジョンの登場です。

チョン・ドジョンの隠れ家・洞窟の中

「誰だ?」
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チョン・ドジョン:1342~1398年:イ・ソンゲの側近となる)

「ずっと待っていました」

「私を?」

「ええ、師匠」(バンウォン)

「私は知らないが…、
 他にもそこで一人待っていたようだな?」

「え?!」

「ずっと待っていました、サンボン」

「お前も…? お前も来たのか?」

「私を知っているのですか?」

「ああ、よく知っている」

「…」
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(タンセ:架空の人物でチョン・ドジョンのボディーガードとなる)

「しかし、お前は知らない。 誰なのか?」

「おまえらこそ誰なのか?」

「あなたから人生を奪われた者です」

「見たこともない奴の人生を奪ったと言うのか?
 いったい誰なのか?!」

「私は二人を知っています。
 知っているというか、良く知っています」

「いったいお前は誰なのか?!」

「そうだ。誰なのか?」

「私はイ・バンウォンと申します」
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朝鮮王朝・第3代王・大宗:1367~1422年

ドラマはすぐに8年前の主人公のバンウォンの少年時代に遡ります。

8年前に戻り東北地方・咸州(ハムジュ)

反逆者を追う兄弟

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「バンウォン、危ないから後を追うな!」

「兄さん! 矢だ!」
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# イ・ソンゲが放った矢じりのない、鏑矢(かぶらや)で裏切り者が倒れます。

イ・バンウォンと兄のイ・バングァ

「わ~ぁ、アボジは本当に強い男だ…」

「お前は、またモンゴル語だぞ!
 父上はモンゴルとか北の言葉は使うなと言ったはずだぞ」

「やっぱり、アボジは最強の人だな」

「ああ、そうだ。
 あんな人は他にはいない」
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(次男と5男: 李芳果・イ・バングァは第2代王・定宗:1357~1419年)

バンウォンは仲間に自慢話

「俺が裏切り者を捕らえたんだ」

「兄さんはどうだったのか?」

「ああ、俺の後を追いかけたんだ。
 俺は徐々に近づいて…」

そこにイ・ソンゲ

「アボジ、アボジ! 
 捕まえたぞ!」

「開京の言葉を学べと言ったはずだぞ」

「あぁ…」

「さあ、そいつを縛って連れて来い。
 バンウォンや…、お前は勉強じゃなかったのか?」

「私は勉強は嫌いです。
 アボジのようになりたいのです」

「私のように?!
 では私は誰だか分かっているのか?」

「弓矢の名人で、乗馬の名人です。
 戦場では負け知らずです。
 百姓たちは誇りに思って尊敬しています。
 私もアボジのように戦場に行きたいです」

「では戦争とは何だか分かっているのか?」

「戦争とは…?」

「ついて来い!」
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イ・ジラン

「いったい誰が俺達を内偵するように仕向けたのか?
 これが伝書だ。
 イ・インギョムがこれを送った…、そうだよな?!
 宰相のイ・インギョムが背後にいるようだな?!」
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(李之蘭:イ・ジラン1331~1402年:李成桂の側近で弟分)

イ・ソンゲ

「そこまでにしろ」

「…」

「また私を裏切ったな。
 お前のような奴はまた裏切る。
 もうこれまでにする」
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首を切った後に、
「これが戦争というものだ!
 誇りも気品もなく、殺し合うのだ」
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李成桂:1335~1408年

イ・バンウォンと兄のイ・バングァ

「アイゴ~、お前は怖かったんだな?」

「いいや、驚いただけだ」

「我らの将軍は信じられないくらい寛大なのだが、
 裏切り行為は決して許さない」

「そうだ。仲間を危険に晒して逃亡した、
 高麗のチョ・ソンセンもそうだったように、
 将軍は許さなかったんだ」
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開京

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風呂場でのペク・ユンとイ・インギョム

「なぜキル・テミは騒ぎばかり起すのか?」

「…」
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# ペク・ユン(左:高麗貴族)とイ・インギョム(右:高麗貴族)

キル・テミ

「元からの使節団を招いてからというもの、
 チョン・モンジュはおかしいぞ。
 奴は問題を起すと言ったじゃないか?!」

「問題だと?」

「ええ、彼は皇后を訪ねたりしていますし、
 李成桂だって王室から呼ばれているみたいだ」
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(高麗貴族:武闘派)

東北地方のハムジュ

「イ・インギョムに違いない。
 奴に送り込まれた隠密だ」

「なぜなのか?
 イ・インギョムが国境地帯に隠密を送るのか?」

そこに、
「将軍! 開京からの連絡です!」

「え?!」

「ええ、王命です」
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開京の成均館(ソンギュングァン)

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チョン・モンジュ

「ええ本当です、王命です。
 李成桂(イ・ソンゲ)が昇格と朝廷の会議のために、
 宮中にやって来ます」
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鄭夢周:1337~1392年

ホン・インバン

「そうか、では、
 王命により元とは関係を断ち切って、
 民国とは戦争も起きないということだな!」
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(架空の人物)

三峰(#) チョン・ドジョン

「サンボン(三峰)! 聞いているか? 
 イ・ソンゲ将軍が来るぞ」

「!」

「お前が言ったように、
 イ・ソンゲが来るということは、
 元との関係が切れるということだ。
 戦争はもう無くなる」

「ん~、イ・ソンゲ将軍か…。
 でもあまり信頼しないほうが…」
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# チョン・ドジョンは身なりからは無精者のようですが、先を見る目があるようです。
 なお、三峰は“号”です。
 近年では、書道など下の名前と印に示されるように、“号”はニックネーム。

イ・ソンゲはバンウと共に開京に向かいます。

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しかし、バンウォンも“都会の開京の言葉を学びたい”と理屈を付けて、大兄たちと共に開京に行きたいとねだります。
父のイ・ソンゲはしょうがないといった顔付き。

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着飾ってヨンギュと共に、先に都会(開京)に向かいます。

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なぜイ・ソンゲが開京に返ってくることで若手の官僚や儒学生が「これで戦争は無くなる」と喜んだのか…?
考えていたのですが、イ・ソンゲは明との戦争には反対だったからでしょう。
他方ではイ・インギョムをはじめとする貴族3人組は既得権の保持のために、元との関係を大切に守っていた。
だからこそ、イ・インギョムは王命にもかかわらず自分の権益の保持のために、反対派のイ・ソンゲを政界には入れずに北に追いやったのだと思います。

イノライフのエンタメ・ニュースからです。

『六龍が飛ぶ』第1話では、鄭道伝(チョン・ドジョン、キム・ミョンミン)、李芳遠(イ・バンウォン、ユ・アイン/子役ナム・ダルム)、李方地(イ・バンジ=タンセ、ピョン・ヨハン/子役ユン・チャニョン)の運命的な出会いが強烈に描かれた。
これらは後に“朝鮮建国”という歴史的渦に立つ向かうことになる六龍中の3人。
長い間待っていたと鄭道伝を“師匠”と呼ぶ李芳遠、反対に鄭道伝に向かって「あなたに人生の詐欺に遭った人」とうそぶく李方地。
彼らの存在を知らなかった鄭道伝。

各々の感情と物語を抱いて一堂に会した三人の運命的な出会いから、話は8年前に戻った。
8年前、幼い李芳遠は父の李成桂(イ・ソンゲ、チョン・ホジン)を限りなく尊敬する息子だった。
そんな李芳遠が開京に行って運命のようにブニ(シン・セギョン)と出会う。
そこで李芳遠は、父の李成桂が李仁謙(イ・インギョム)に頭を下げるのを見て、父への失望感により身震いした。


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