王朝絵巻 パート8 王室のファッション

<王朝絵巻 パート8>ファッションのこと

ドラマでも目を惹く、王と王妃の最高の礼服です。
「韓国観光公社」のサイトには
当時の王家の服装の解説があります。

国王は表彰である大礼服を祭礼服として着用しました。
大礼服は冕服(ミョンボク)とも言い、冕服冠(ミョンリュウカン)をかぶって袞服(コンボク)を着ます。
冕服は宗廟、社稷(サジク)などで儀礼を行う際や、正月、冬至など大きな儀礼の際に着用しました。
王妃は大礼服であるチョグイ(法服ともいう)を着ました。

mariage.jpg
(韓国観光公社のサイトより)

チョグイのことですが、上の写真にあるように、
王妃ならびに世子の妻だけが着る服装で、
最高の格式の翟衣(チョグイ)と呼ばれました。
翟(チョク)はキジのことで、赤い服には全体に、
尾の長いキジの模様が刺繍されています。
高麗時代からの伝統のようです。

1. 王の服装

冕服冠(ミョンリュウカン)と帯です。
kings hatbelt

中国大陸では皇帝と名乗っていたので、
ワンランク下の朝鮮半島では王と名乗っていました。
これも、これまで紹介した“事大主義”思想ですね。

王様が着ている赤い服。
これはコンリョンポと呼ばれ、
胸と背中と肩には龍の刺繍があり、 刺繍は円形です。
王は龍の化身だということ。
したがって、王の顔は龍顔。

ドラマのスクチョンは赤だけでなくブルーも着用。
東平君は第16代王・仁祖(インジョ)の孫ですが、
側室の息子で、彼の服はブルーに四角い刺繍です。
円形は“天”、四角形は“地”を表し、
円形の刺繍は王と王の正室・側室だけです。

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それに王の木靴(モッカ)は、字とは違って動物の毛皮製です。

kings boot

kings boot2

これは世子の服でしょう。小さかったです。

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(いずれも国立故宮博物館:2015.04.15撮影)

2. 王妃の服

次の写真はこのドラマにもあるように、
インギョンやイニョンが
正室として迎えられる際に着ていたデザインの原型でしょう。

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(以下も2015.04.15撮影)

下は普段に着用していた服です。
ドラマでは博物館にある衣装を参考にした、
大王大妃、大妃、王妃と、
王室の衣服のデザインがたくさんありますね。
色合いや文様がとても似ています。

王室の女性たちは、
前垂れのような長いチョゴリ(上着)を着ていますが、
これはタンイです。
タンイを着るときには
両手をチョゴリの中に入れるのが礼儀。

写真はいずれも今年の4月15日に撮影したもの。
次のチマを覚えておいてください。
オクチョンがほぼ同じデザインのチマで登場。
紺色のチマには、
金の刺繍(ドラマの刺繍はもっと幅が狭いですが)です。

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ついでタンへ
花模様の履き物はコッシンとも呼ばれたようです。
絹に刺繍でハナの模様が入ったコッシンは、
韓服の味わいを活かすために重要。
チマの裾の美しいラインを仕上げる意味を持っています。

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ちなみに、これはポソン。ポソンは靴下のこと。
男性用と女性用に特別な差はありませんが、
男性用は縫い目が真っ直ぐであるという特徴があるそうです。

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3. 女性の髪型

最初の写真にある、
最高位の髪型は“テスモリ”
あの傘のような髪型です。
王妃が婚礼や国儀などで付ける最高位のカツラです。
カツラはカチュと呼ばれました
(ハングルでは“モリ”は頭の意味)

女性の髪形をみると、一般に結婚後は
三つ編みの長い髪を巻いているように見えます。
このカチュは“オヨモリ”といって、
一般にも両班の妻も着用したカツラのようです。
また宮廷では尚宮のスタイル。
たくさんの装飾品を付けて、豪華さを競いました。

下の写真は髪の先に赤いテンギがあるので、
未婚者のテンギ(布)モリ用だと思います。
宮廷の女官たちの定番ですが、これもカツラ?
ドラマ『チャン・オクチョン』のキム・テヒの髪形も、
明らかにカツラだったと思いますが…。

wig.jpg

さまざまなバリエーションのカチュですが、
重いものでは3㎏もあったとか。
本物の人の髪のカツラしかなかったからでしょうか、
倒れそうで、肩が凝りそうです。
最近は当然ながら化学繊維、あるいは混合でしょう。
それでも演じる俳優たちからは「大変です」と、
そんな話もインタビューの声には出てきます。
また、
翼のような大きな“トクジ”を付けたのが“トクジモリ”

(トクジです)
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髪飾りには次の写真のように、ピニョ(かんざし)とトルジャム
トルジャムは王妃を始め上流階級の女性達が使った装身具。
「オヨモリ」では、
前の分け目の中心と両側に差して使われました。
(写真の右下です)

ドラマでもスプリングの端に星や蝶の形をした飾りをつけるこで、
まるで髪の毛の上に蝶が飛んでいるような趣を漂わせました。

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(いずれも、2015.04.15:国立故宮博物館で撮影)

なお、普段は下のオクチョンたちの写真のように、
ピニョでまとめたチョクチンモリです。

ピニョ(かんざし)は後ろにきちんと整えた髪をまとめ、
固定する役割以外にも装身具的な意味が強いもの。
ピニョの材料としては金、銀、木、琥珀、翡翠など多様ですが、
昔はその素材はもちろんのこと、
長さなどで身分の高低を表していたとのこと。

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(# 二人のかんざし“ピニョ”とチョクチンモリ)

王室の女性達は龍や鳳凰を、
一般の女性達は竹や梅などの木と花の彫刻。

服装を見ても宮廷の女官たちは
普通は水色のチョゴリと紺色のチマです。

庶民の服装は、
女性たちはモノトーンのチョゴリとチマ。
男性は地味なチョゴリとパジ(ズボン)でした。

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<王朝絵巻> おわり

以上、<王朝絵巻>(シーズン1 として)は、
「韓国観光公社」のサイトおよび、
康 煕奉の次などの著書により纏めました。
『朝鮮王朝-王妃たちの運命-』2011.12(実業之日本社)

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