『ファッション王』考 (最終回)



『ファッション王』考

最終話(第20話)の前に、
まずはドラマを振り返ります

アンナ
ジェヒョクに捨てられ、ヨンゴルには受け入れられない。
しかし、ビジネス・ウーマンとして、
ジェヒョクのパパからの要請で、Jファッションへ。
大資本の傘下に入り、最後は経済的な利を追求。

カヨン
ジェヒョクとヨンゴルから愛されるが、
彼女が選んだのは一緒にNYで苦労したヨンゴル。
しかし、連絡が途絶えたヨンゴルから離れて、
ジェヒョクへと傾く。

ヨンゴル
カヨンを愛しながらも、
ジェヒョクを打ちのめすために、ビジネスを優先。
しかし、ビジネス拡大路線があだとなって、
カヨンのためのファッションショーを開けずに、
ドラマの最初のように、
ジェヒョクに資金提供を求める。

ジェヒョク
カヨンを好きになった頃から
完全にビジネスを後回し。
気が狂ったようにカヨンに執着。
ヨンゴルにいいように扱われるが、
パパの資金とマダム・チェの知恵で、
ヨンゴルを退ける。

チョン会長(ジェヒョクのパパ)
ダビデ王の逸話を持ち出すように、
好きなものは何でも
資金と陰謀で手にいれることを是とする。
最後は彼が『ファッション王』か?

マダム・チェとチョンア
この母と娘が悪。
ヨンゴルを刑務所に送り、
カヨンをNYSから追い出した張本人たち。

そしてトンデムンの中小企業
物語では1000を超える小企業群の結束も崩れ、
Jファッションという大企業1社になびく。
結局は、
トンデムンのスターであったヨンヨン・アパレルは
銀行からの支援も途絶えて倒産。

こうして整理すると、この『ファッション王』では
通常のドラマの悪役達が最後に勝ってしまいます
だから、
視聴者の気持を混乱させたのだと思います。
物語の最初のころに、『パリでの出来事』を
引き合いに出した記事(イノライフ)がありました。
要は「時代錯誤」というのですが、
そのような気がします。

女性にはシンデレラストーリー、
男性にはサクセスストーリーを見せてくれるのが
最近の韓流ドラマのトレンドだと
思っていたのは私だけでしょうか?

第19話(下)最終話

ヨンゴルがニューヨークに向かった
1か月後のこと


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ボンスクの家の前に来たジェヒョクは、
郵便物が届くのを見て、

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ヨンゴルからカヨンへの封筒の中身を勝手に…。

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…中の航空券でニューヨークに来てくれ。
 場所はあそこだ。
 その後で、細かいことは話す。
 愛している。
 カン・ヨンゴル
 
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そして、盗みます。

ボンスクの家に行きます。
体調を崩して休んでいたのはカヨン。

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「まだ彼から連絡はないのか?」

「…」

「彼が
 連絡することができるかどうかは別にしても、
 これからどうするのか?
 私はアメリカに行く。一緒に行かないか…」

「…」

「両親からの承諾は取った。
 もう一度アメリカに行って勉強したらどうだ?」

「…」

「他に計画がなかったら、
 そうしたらいいと思っている」
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「なかなかいい話じゃないの?」
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「…」
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ニューヨークで待つヨンゴル

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出発の準備

「カン・ヨンゴルは
 ニューヨークにいるらしい」

「!」

「会いたいか?」

「いいえ」

「…。
 お腹が空いた。何か食べよう」
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「…」
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「…」
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アンナ

「私です。
 これからイタリアに向かいます。
 また機会があれば、
 友達として会いましょう」
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NFSの前に来たヨンゴル

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ヨンゴルが見たシーンは
ジェヒョクにエスコートされて
NFSから出てくるカヨンの姿。

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カヨンは微笑んでいます。

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# バックに流れるのは「愛はこのように」
♪私のことが嫌いでも
 私のことを無視しても
 愛はこのように
 いつかあなたが私の心を満たしてくれる
 
 涙を流しても
 痛む胸に
 私はあなたを抱いて生きていく
 愛が涙を消してくれるから

ヨンゴルは
二人が暮らしたアパートに行きます。

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「…」
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酔って帰って、

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外のプールに…。

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…もしもし?

「俺だ。まだ起きていたのか?
 遅くまで何しているのか?」

…こうして電話があるからよ。

「楽しくやっているのか?」

…ええ

「それは良かった」
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…ニューヨークにいると聞いているわ。

「会いたいと思わないか?俺は会いたい」

…あなたもここにいるの?

「こっちに来ないのか?」

ヨンゴルに近づく黒い影

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「私も会いたい」
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銃声とともに…。

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おわり

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ヨンゴルはトンデムンから姿を消すにあたって、
どうして
カヨンに電話の一つでもしなかったのか?
本来ならメールでもできるはずだし、
何も言わずに
恋人にはペンダントと飴玉だけ残すなんて…。
このITが進んだ時代においては、
スマートフォンが
「以心伝心」での誤解を避けることができるはず。
昔一緒に住んだニューヨークのアパートの前で
ヨンゴルが涙するシーンはこちらも辛くなりました。

カヨンがヨンゴルからの連絡を待ちつつも、
1か月も経つと、ジェヒョクからの誘いを断れない。
涙を流し、ニューヨークに飛ぶことになりましたが、
このシーンも涙。

そして、卑劣のピークは
ジェヒョクがヨンゴルからの航空券と手紙を
奪ったこと。
なにも知らないふたりの涙の原因でした。

この現実的な脚本は「不条理な現実」を
純文学のように描きたかったのでしょうか?
私の望みは絶たれたのですが、
ドラマを視聴した多くの人も、
おそらく辛い時間と
考えさせられる時間を
過ごしたのではないでしょうか。

「♪愛はこのように」のテーマソングのように、
相手の全てを読めないままに
恋愛はこのように進行するものなのかもしれません。

なんとしても、ジェヒョクは卑劣です。
ヨンゴルとカヨンの愛を知るならば、
これをキューピットのように「支援」することこそが
本当の人間の美しさだと思います。
人間は獣ではありません。

どうして殺しにまで至ったのか、
背景には恨みだけでなく、
女性を自分のものにしたいという
ダビデ王のストーリーまで
引用(第19話(上))されました。

有名なアルベール・カミュの小説『異邦人』では、
殺人の動機を尋ねられた主人公が
「太陽が眩しかったから…」と答えます。
カミュやフランツ・カフカなどは
こうした「不条理」の世界を描きました。

しかし、
私にとっては、
もっとも不可解で不条理なのは、
カヨンの行動ではなかったかとも思います。

ひなママさんのコメントは、
「(ジェヒョクの行動は)
過去にヨンヨンアパレルで
カヨンにキスしていますよね。
あのあたりから完全セクハラ状態だと思いますが、
カヨンは毅然とした態度で拒絶をしてはいない。
自ら告白するほどヨンゴルのことが好きなら、
もっとしっかりしないと…
でも、容姿もなかなかだし、経済力は申し分なし、
(家族にかなり問題はあるけれど)、
こんな男性に好きだと言われたら、
断らないかもしれませんね((+_+))」

そうですね。
多角形の図形の問題を解くにあたり、
1本の補助線を入れることで解決するように、
このコメントどおりの
カヨンの心境なのかもしれません。
けじめをつけた以上、
本来ならジェヒョクに会いに、たとえばクラブにまで
顔をだすような行為はしないはずです。
たとえこれが、
「うちの社長」のためだとは言え…。

三角関係とはいうものの、
3番目に入った人は、
もとから愛し合う「ふたり」の一助になる。
これが、どんなに美しく、そして人間らしいことかと
私は思います。
ここに、
ひとつの人間の品格というものがあると…。

# 明日から『紳士の品格』を始めます。

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最後までお付き合いありがとうございました。
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