王は愛する 第7話(上) 王の裁き

fuyou33 (1)
(2017.08.27)

王は愛する 第7話(上) 王(ワン・シン)の裁き

ソン・インが仕掛けた罠に嵌る王とウォンでした。
刺客(ムスク)の狙撃により“世子の矢”は忠烈王の耳をかすります。
落馬した王のところに何も知らずに現れたウォン

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しかし、罠を見破ったリンの状況判断は正しかったようです。
2本目の“世子の矢”をウォンの馬に向けて射ます。
そして、ウォンも落馬

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ウォンはすぐさに駆けつけて、王を守ろうとします。

「大丈夫でしょうか?」

「…」

「身を低くして下さい」

「…」

「誰だ?!姿を現せ!」
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ウォンの手の傷を見て、また、馬に刺さった“世子の矢”を見て王も事態を把握します

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そして、駆けつけた警護官たち

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「!」
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他方、ソン・インに短刀を奪われ、その短刀を突き付けられたサン

「私の短刀を返して下さい」

「もう一度聞く。 誰なのか?!」

「ナウリこそ誰ですか?
 なぜ他人の土地で私を脅すのですか?」
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「他人の土地だと?
 お前はウン大監に仕える者なのか?
 お前のお陰で見るべきものを見ることができなかった」

「ナウリの邪魔をしてしまったようですが、
 私は今、別のことで急いでいます。
 追いかけないといけない者がいますから、私を解放して下さい」

「誰かを追うのか?」

「私は戻って来て、受ける罪は受けますから自由にさせて下さい」

「いいや、お前は大きな罪を犯した」
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そこにリンが駆けつけて来るのを見て、ソン・インは逃亡

「いったいここで何をしているのか?」

「見なかった?!
 黒い服で弓を持っていた男だわ」

「弓だと?!」

「見たの? 見なかったの?!」
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「誰だか知っているのか?!」

「はっ!」
官軍が来るのでサンはすぐに姿を消します。

代わりに官軍に捕まったリン

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野営の王のテント

「チョナ、この者が事件現場におりました。
 弓と矢を持っていました」
(ソン・バンヨン)
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「ワン・リン!そなたが本当にいたのか?」
(ウォンソン公主)

「いました」

「そなたが矢を放ったのか?!」
(公主)

「私もいました。
 ワン・リンは矢を射てはいません」
(ウォン)

「なぜ世子がリンを庇うの!?
 あなただってチュサンチョナと共に危険な目に遭ったのに…?」
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「では、ワン・リンが私を殺そうとしたということになります!
 彼は私の唯一の友達ですよ」

「しかし、この男が現場に隠れていたということです」
(ソン・バンヨン)

「リンは全て私の命令で動いています」
(ウォン)

「言葉を慎みなさい」
(公主)
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(横を向くワン・ジョンとワン・ヨン)

そこに現場から駆けつけた軍の上官

「2本の矢が現場から見つかりました。
 1本が木に刺さり、もう1本が馬に当たっていました」

「なぜそれを持ってきたのか?
 矢には犯人の名前は書いていないぞ」

「いいえ、名が記されています。
 世子チョハの矢です」
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「本当のことを言え。
 お前は世子チョハの命令で動いていたとのことだ」
(ワン・ジョン)

「…」

「チョナを前にして答えないのか?!
 お前は私の弟だが、見過ごすことはできない」
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ウォンの機転

「リンや」

「はい、チョハ」

「見つけたのか?」

「?!」

「私の矢を盗んだ者がいる。
 捕まえたのか?」

「怪しいものを見たのですが、取り逃がしました」
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「アバ媽媽。
 私が現場に行く前に、私の矢が数本消えていました。
 だから、矢を盗んだ者を探し出すようにと命令しました。
 最初は私に気がある者が手土産に盗んだと思っていました。
 しかし、この現場の矢を見て、
 私のことをアバ媽媽が疑うようにと謀略があったと思います。
 つまり忠臣同士に疑惑の種を植え付けるためです」

「…」

「…」
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「ウン大監…」

「すみません。
 チョナを守るべき私なのに、
 私の土地でこのような事が起きてしまって…。
 死んでお詫び申し上げます」
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「お前が死んだら、誰が私の夕食の準備をするのか?
 私はまた狩りに出る。
 再度私に矢が飛んで来たら、大監の首は私の物だ」

「チョナ…」

「いや、それだけではないな。
 家族全員を晒し首にする」

「ソングニ マングカオムニダ チョ~ナ~」
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「ウォンや」

「ええ、アバ媽媽」

「私に矢を向けた奴を7日間以内に探し出せ」
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「チョナ、どこに行くのですか?」
(ソン・バンヨン)

「私が行きたいところは分かっているだろう?」

「少なくとも、このワン・リンは拘束して下さい。
 事件現場にいたのですから」

「もう少し頭の使い方を考えてみるんだな。
 このワン・リンが私と世子チョハを矢で射たというのか?!
 いったいどういう目的があると言うのか?!」

「…」

「あ~、リンが王に成り代わりたいということなのか?
 そうなのか、リン?」

「いいえ違います」
(リン)

「違うと言っているじゃないか?!
 馬鹿な奴め…

「?」
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「世子は間違っています。
 あなたは世子の友達ではありません。
 王には友人はいないものなのです。
 王の前には忠臣と逆臣だけです

「…」
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「いいえ、オマ媽媽こそ間違っています。
 私は王ではありません…、まだ
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「…」
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矢を盗んだ二人は逃亡

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ウォンとリン

「賢明な世子としてはなんとも軽率だ!」

「俺に怒っているのか?」

「“リンの行動は全てが私の命令”だと言うからです」

「お前を救うためだ。 むしろ感謝して欲しい」

「そうだが、ここの周囲の者達は世子の失敗を見つけて死に至らしめようとしています。
 時と場所をわきまえて欲しい!」

「俺が救わなかったら、死罪になっていたところだ」
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「だからです。
 だからなぜ容疑者の味方をするのですか?」

「じゃあ、チョナに矢を射たのか?」

「世子にだって疑いの目が向けられたんですよ!」

「俺はお前のことを疑ってはいない」

「俺の兄貴が世子の座を狙っているんです!」

「まず、お前は誰よりももっと矢が上手い。
 2本の矢で二人とも外すことはない。
 次に、お前は一番賢い世子には頭脳で負けるが、賢い奴だ。
 だから、決して失敗をすることはない男だ」

「…」

「だいたい、矢を放って、
 その後すぐに逃げる間もなく逮捕されることはありえない」

「俺が射た」

「え?!」

「チョハの馬を射たのは私です」

「お前が射たのか?」
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そこに逃げ出した盗賊のことが報告されます。

「官軍の制服をはぎ取って逃げ出したようだ。
 すぐに捜査しろ!」

「説明しろ」

「彼らが世子の矢を持っていたんです。
 唯一の手がかりだった…」

「言っていることが理解できない」

「いや、もう一人の手がかりがいる…」
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ウォンのリンへの信頼が心地良いセリフとなっていましたね。
そして、ウォンも事件のすべてを把握しました。
そしてリンが「もう一人の手がかりがいる…」とはサンのこと。

ところで、
元寇のことを調べていたら、忠烈王の本名がありました。
ワン・シンです。

文永の役(ぶんえいのえき・1274年)(つづき)
1274年のことがウィキペディアは次のように記されていました。

5月、元から派遣された日本侵攻の主力軍15,000人が高麗に到着する。
同月、クビライは娘の公主・クトゥルクケルミシュ(忽都魯掲里迷失)を高麗国王・元宗の子の王世子・諶(しん、後の忠烈王)に嫁がせ、日本侵攻を前にして元と高麗の関係をより強固にする。
その直後の7月には元宗が死去し、8月に諶が新たに第25代高麗国王・忠烈王として即位した。
6月、高麗は元に使者を派遣し、戦艦300艘の造船を完了させ、軍船大小900艘を揃えて高麗の金州に泊めたことを報告する。
8月、日本侵攻軍の総司令官にしてモンゴル人の都元帥・クドゥン(忽敦)が高麗に着任した。

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王は愛する 第6話(下) 忠烈王 暗殺計画?

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(2017.08.27)

王は愛する 第6話(下) 忠烈王 暗殺未遂計画

ウン・ユンベクの狩場と宿場:ポクチョンジャン

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「チョナをお迎えするなど、夢のようでございます」

「いやいや、夢ではない。
 ここは夢よりも素晴らしい狩場だ」

「…」

「彼女が娘なのか?」

「ええ、一人娘です」

「この狩場を借りることができて感謝している」

「…」

「大高麗の大商人の娘がなぜこのように恥ずかしがるのか?」
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「顔を覆っているのがウン・ユンベクの娘です」

「…」

「挨拶しますか?」
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「何と声を掛ければよいのか?
 “私のために7年前に顔に傷を付けられた”とでも言うのか?」

「挨拶だけです」

「嫌だ」

「罪の意識が少しでも軽くなります」

「それは卑劣というものだ」
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「ワン大監の次男が全て準備を行ったそうです。
 チョナへのおべっかには聞くに耐えませんが…」

「チョナは若い美男子から褒められるのが嬉しいのだろう」

「あ~、
 世子チョハももう少しそんなことができれば良いのに…」

「…」
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「彼女は見かけないな…」

「身分を明かすのですか?」

「だったらどうなのか?
 周りのように俺を見るというのか?
 なんとも退屈なことだ。
 探して連れて来てくれ」

「では、見つけるだけで近づけはしないようにしますか?」

「そうだ。
 彼女は俺を見ることはできなくとも、俺はいつも見えていたい」

「…」

「笑うな」
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サンを探すリンは盗賊の二人組を見かけ、武器を運んでいた過去のことを思い出します。
さらにそこに現れた黒い編み笠の男

矢は一本で銀貨と交換

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「…」
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食堂

食事を運ぶサンは黒笠の男にぶつかりスープを引っ掛けてしまいます
その際に“蛇の刺青”

「!」
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リンは盗賊の腕をねじ上げて隠していた世子の矢を奪います

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他方、サンは黒笠の男を追います。

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そして、危険を察知したリンは、
「こいつらを縛っておけ」と官軍に命じた後、狩場に急ぎます。

「世子チョハはどこなのか?」

「森に入られました」
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「いつなのか?」

「つい先ほどです。
 チュサンチョナと一緒です」

「とても気分が良さそうでした」

「ワン・ジョン若旦那も一緒です」

「チョナからの“狩りの前に地形を調べるように”との指示で、
 世子が従う姿が微笑ましいことでした」
(宦官のチェ・セヨン)

「どこなのか?」

「どかかと…?」
(宦官)

「ヌンジェゴルの森だと思います」
(兵士)

そこにチョン

「チュサンチョナが見当たらない」

「どういうことなのか?」

「チョナが世子チョハに競争を持ちかけたからだ」

「では護衛はどうしたのか?」

「見失った…」
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ウォンは先を走って行った王を探しています。

「?」
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黒笠の男を追って森に入るサン

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「…」
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「!」
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しかし、隠れていたソン・イン

「誰だ?」

「…」
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# この時にサンは父から貰った短刀を奪われます。

リンも森に到着し、王を見つけて安心しますが…。

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「!」
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何も知らないウォン
ウォンがようやく王を探し出して、
「アバ媽媽…」

「お前は!」

「え?!」
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「私を殺す気だったのか!?」

「?!」

「息子が父親を殺すのか!?」

「え?!」
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高い所から一部始終を見ていたリンは、“世子の矢”を使った陰謀を把握したようです。
刻印が入った赤い矢を筒から取り出しました。

「…」
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第25代・忠烈(チュンニョル)王の暗殺計画があったのかどうかは記録にはありません。
ただし、忠烈王が帰国した際には、衣装や髪型が“元ファッション”であったために、庶民が嘆き悲しんだとのこと(ウィキペディア)。
それに輪をかけるように王子(世子)が元と高麗との混血であるならば、世子を引きずり下ろす計画があったのかもしれません。
現代のような国際化が進んだ時代ではありませんからね。

<古代の韓半島>⑧ 文永の役

ウォンの父・忠烈(チュンニョル)王は、36歳まで元で修業して高麗に帰国。
王位に就いたのは2年後の38歳で、1274年です。

この1274年の10月に起きたのが、最初の「元寇(げんこう)」です。
日本では蒙古襲来とも“文永の役”ともいわれる、第一次侵攻でした。
第24代の先王(元宗)の時に高麗は冊封国になっているので、元の命令に従って連合国として日本を侵略する約束が既になされていました。
ウォンが生まれる1年前のことです。
日本は鎌倉時代です。

ウィキペディアを引用します。
「元寇(げんこう)とは、日本の鎌倉時代中期に、当時大陸を支配していたモンゴル帝国(大元ウルス)およびその属国である高麗王国によって2度にわたり行われた対日本侵攻の呼称である。
1度目を文永の役(ぶんえいのえき・1274年)、
2度目を弘安の役(こうあんのえき・1281年)という」

さらに、
「1274年 元は高麗に軍船300隻の造船を命じ…、日本遠征のために大小900隻を準備…」
とあります。
(つづく)

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王は愛する 第6話(上) 1本の矢

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(# 夏の終わりが近いのでしょうか?
でも残暑です。2017.08.25)

王は愛する 第6話(上) 1本の矢

ワンの妹のタンに誘われて“お茶”に呼ばれたサン

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# 有名な高麗青磁です。

「よく食べるわね」
(タン)

「美味しいからだわ」
(サン)

「彼女は山に住んでいるから、
 こんな美味しいものを食べることはできない」
(ウォン)

「山に住んでいる…。
 じゃあ、二人は彼女には狩りの時に出会ったの?
 いつなの?」

「古くはない」

「3人とも仲良しなのね?」

「ああ、これくらいだ」

「止めなさい」
(サン)

「とても仲良さそうだわ」
(タン)

「二人を良く知っているの?」
(サン)
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「ええ、とても…」
(タン)

「二人は何なの?」
(サン)

「陰の護衛を知っているか?」

「では武術が得意なの?」

「いや、まだ訓練中だ」

「なぜ山に来たの?
 なぜ官軍に追われたの?」

「秘密だ」

「…?」
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「本当のことなの?」

「よく分からないけど、なぜそんなに二人を疑っているの?
 少なくとも私は子供の頃から良く知っているわ。
 身元は保証するわ」
(タン)
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「お嬢様がそういうのなら、この二人を信じるわ」
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サンは急須の蓋をおさえなかったので、お茶を溢してしまいます。
ウォンの手の上にもお茶が…、
熱いので慌てて急須も割ってしまいました。

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「すみません。
 身分の低い私をこのように招待して戴いて…、では」
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「心配するな」

「心配するわ」
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ウォンとサン

「あんたは彼の次の狩りにも行くようだわね?」

「狩り?」

「うちの旦那様はチョナのポクチョンジョンでの狩りの準備で忙しいわ」

「あんたは世子チョハの護衛でしょう?」
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「しかし、世子チョハが行くのかは分からない。
 怠け者だからだ」

「世子は怠け者で、変わり者なの?」

「なぜ?」

「あんたは死ぬこととか何とかを考えていたから、
 そんなチョハに仕えているようだわ」

「そのようだな」

「そんなことはダメだわ」

「そんなこととは?」

「あんたを殺す権利のことだわ」

「?!」

「だからあんたは少なくとも自ら死んではいけないわ」

「!」

「解った?」

「…?!」

「答えて!」

「…ああ解った」
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「狩りには行くのか?」

「たぶん」

「じゃあまた会おう」
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ワン・ヨンとワン・リン

「狩りでは気を緩めるな。
 王妃様は心を痛めているから、何があるか分からない。
 気を付けて見ているんだぞ」

「時々気になるけど、
 王妃(ワンビ)媽媽も何を考えているのか分からない。
 世子チョハも口には出さない。
 なぜ両親の前ではあんなに神経質になるのだろうか?」

「ワンビ媽媽が宮廷に来た時は16歳だった。
 まるで咲く前のモンゴルの美しい花のようだった。
 その時の王は40歳、いや39歳で、
 ワンビ媽媽は自分の年齢が不相応だと恐れていたようだ」
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(16歳の花嫁)
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「叔母様はいたのですか?」

「私の妹のことだな…。
 最初の王妃だったからだが…」

チョンファ王妃(貞信宮主) 
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(ある祝宴でのこと)

「姫は王を愛したが、王はまるで無視だった。
 前王妃を旧友のように思っていた…」

「!」
(前夫人に嫉妬する公主)
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赤ん坊のウォンが泣き出した際に、
「私の息子、
 偉大なるフビライ・ハンの孫を泣かせるとは!」
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(祝杯を前妃にかける姫)

「妹は宮殿を追い出されて…、
 お前と同じくらいのカンヤン(江陽)君は寺に入れられた。
 カンヤン君はお前の従兄に当たる…。
 あれ以来、会ってもいない。
 だから気を付けて欲しいんだ(#)」

「…」
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ワンビ媽媽(元成公主)

「彼だけが親しいのならば、息子は孤独同然だわ」

「孤独ではありません。
 ワンビ媽媽がいらっしゃるではないですか」

「…」
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進む陰謀のシナリオ

「よく眠れるようにと、お香を調合していたのです」

「医者なのか?」

「医術を心得た才女です」
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「脈を診てくれ」

「…」

「…」

「悪夢を見ない夜はないようですね」

「名は…?」

「プヨンです」
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# 王の心理を揺さぶる作戦

運び込まれる世子の矢を盗むように命じられた盗賊

「ユンボクや、今夜は間違いは許されないぞ」と、相棒には産気付いた妊婦の振りをさせて、運搬人にぶつかって引き留めます。
そして、ぶつかって矢が入った箱を振り落とさせて、開いた箱からこっそりそれぞれ1本ずつ盗みます。

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「しかし…、何で1本だけで良いと言われたのか…?
 変な“お使い”だったな…?」
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# 陰謀のシナリオの仕上げは“世子の刻印が彫られた矢
(2本目はリンが取り上げます)

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# リンの父親のワン・ヨンがリンの叔母と従兄のことに触れました。
実際は、前妃は降格・流刑に近い処分だったと考えられます。

<古代の韓半島(ハンバンド)>⑦

『王は愛する』はファクト+フィクションのファクションドラマなので、ウォンのサンとリンへの愛と友情の物語はフィクション。
また、フィクションとしての史実との大きな違いは、世子は代々「元」で育てられたということ。
ウォンの父親の第25代・忠烈王は、23歳から36歳まで世子として元で教育され、大都(ペキン)の宮中で修業を積んでいます。
第24代王(元宗)の時代に「元」の冊封国となったために、実質的には人質として預けられていたということです。
それ以降も、この慣例が続き、また同時にそれぞれの王妃(正室)は元の皇室・皇族の皇女・公主です。
ドラマ『信義』でも、第31代・恭愍王は即位の年(1351年)に魯国公主(皇帝の孫)と共に帰国しています。

また、ウォンが赤ん坊の頃(生まれた翌年)の史実の一つが記録に残っています
ウィキペディアでは、
「(1276年)12月 前妃貞和宮主による公主クトゥルク・ケルミシュ呪詛の巫告事件起きる」とあります。
つまり、
この前妃貞和宮主をモデルにして、ワン・ヨンの妹(リンの叔母)としてのエピソードが作られた思います。

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王は愛する 第5話(下) 陰謀のシナリオ

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# ハート形のカツラ(桂)の葉(2017.08.26)

王は愛する 第5話(下) 陰謀のシナリオ

ソン・インの練兵場

(ムスク)
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「もっと耳の近くを狙えないのか?」

「…」

「耳に傷が残るくらいだ。
 血の数滴は見てみたいものだ」

「数滴ですか?」

「ああ、少しだけだ」
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「もうずいぶん“鳴かず飛ばず”ですね」

「7年だ。
 待つようにと言われているじゃないか」

「高麗の民百姓も純血の王を待っているわ」
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狩りの予定

「これまでこんなに強靭な弓を見たことはない」

「それは特別で、牛の角を複合させた弓です(#)。
 将軍ですら絃を掛けることが難しいもので、
 3人ほどの兵士の助けが必要です」

「将軍を馬鹿にしてこの王を褒め祭るのか?」

「ははは、そうではありませんよ、チョナ…」

「今度はどこの狩り場にいくことになっているのか?」
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「ウン大監の肥沃な狩場です」

「ウン・ヨンベクはソンガク山の北西に土地を持っていたはずだな」

「はい、ポクチョンジャンと呼ばれる場所です」

「…」

「知っているぞ。深い谷もあるな。
 地主は狩りはしないから、たくさんの野性のシカがいるはずだ」

「ははは、チョナは何でもご存じですね」

「狩りはどうする予定なのか?」

「大法官の息子が準備します。
 とても賢明な若者です」

「ではチョンのことか? リンのことか?」

「人つき合いが良いのなら、チョンですね。
 リンは人よりも刀使いが上手ですから」
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「リンは刀だけではなく、大変な父親思いの息子だ。
 私の息子とは正反対だ。
 チョンもリンも連れて行こう」

「…」

「世子は狩りが嫌いだからな。
 二人に会いたい。
 馬鹿息子とは違うからな」
522m_20170826013304657.jpg

キム内官

「良く聞きなさい」

「はい…」

「もしも世子を狩りに連れ出さないならば、
 そなたの首を肩から切り落とすことになろう」

「!」
522n_20170826013303f38.jpg

陰謀

「チョナと世子がポクチョンジャンの狩場に入ったら、開始だ。
 王が一人のところに弓を持った世子が現れたら、
 他の誰でもなく、チョナが驚くはずだ。
 “なぜ息子が…?!”と。
 そして“私を殺しに来たのか?”と言い出すだろう」

「チョナがそう信じて動くでしょうか?」

「だから、綿密な準備をする。
 チョナと世子はそれぞれの刻印を持った特製の矢を使う」
522p_20170826021129d8b.jpg

こっそり帰るウォン

「おはようございます」

「(朝の)挨拶はいいから…、し~っ!」

「チョハ…。
 朝早いから彼女はいません」

「本当にタン(リンの妹)はいないのか?
 この世で一番怖いんだ」

「だからチョハには、
 妹には好きな素振を見せないようにと言ったじゃないですか」

「小さい時は本当に可愛かったからだ」

「では、今は可愛くないとでも…?」

「ああ、そうだ」

「可哀想なタンだ…、何も知らないで…」

「…」
523_20170826021128296.jpg

リンの屋敷で働いている(振りの)サン
# 家の兄弟との縁談(ピヨンが相手になるのですが)に興味があっての侵入でしょう。

「あれは現実なのか?」

「まさか…?」

「本当のようだ」
523b_201708260211260a5.jpg

「ここの若旦那は高麗の中でも美男子だと聞いていますが…?」

「こっちに来なさい」

「長男は結婚して、早くに屋敷を出て行った」

「では次男は?」

「どちらかというと3男が美男子だわ」

「兄弟の性格は?」
523a_201708260211278bb.jpg

「そうね…、次男はあんたには似合いじゃないわ。
 好みが難しくて、私たちを人間扱いしない男だわ」

「では?」

「でも、3男はここを歩いていても誰のことも見ていないわ。
 どの召使のことも見てはいないわ」

「どういうことで?」

「前庭を歩いていても、何を見ているのか、
 何を聞いているのか、私たちには解らないわ。
 自分だけの世界にいるようだわ」

「アイゴ~。つまり女には興味がないということだわね」

「そうね…、女がこの世の生きものだとも思っていないかもね。
 私のこともね!わ~ははは」
523d_20170826021125b0b.jpg

ワン・ジョンの様子を窺がうサン

「あれが一番の美男子か?」

「なんであんたがここにいるの?」

「俺は若旦那に会いに来たんだ」

「知っているの?」

「ああ」

「じゃあ、あれがこの屋敷の若旦那なの?」

「彼は次男のワン・ジョンだ」

「あ~、じゃあ3男は?」

「3男は…」

そこにリン

「ここで何をしているのか?」

「それよりもこの前は官軍に追われていたくせに、
 なぜあんたがここにいるの?」
523f_20170826021123e0a.jpg

「それは、あ~…?」

「あんた達2人は前と同じように何か変にくっ付いているわよね」

「俺たちは仲間だからだ」

「どんな関係の仲間なの? 何の仕事しているの?」

「んん~、俺たちは…、
 俺たちの仕事は世子の警護が仕事だ」
523g_20170826022420542.jpg

そこにタン

「世子チョハ~!」

「し~っ!」

「?」
523h_20170826022419c25.jpg

「お嬢様、お目覚めですか?」

「?!」

「3男に会いに参りました。 世子のご命令です」

「?!」

「し~っ!」

「あ~、
 3男は早くに屋敷を出ました。
 何か伝言を残しましょうか?
 ハンチョンとスイン?」
523k_201708260224173b2.jpg

「いいえ、その必要はありません。
 我々が何とかします。 では…」

「いけないわよ。
 このまま帰すと、オラボニムに叱られますから、
 お茶でもいかがですか?」

「?!」

「あんた達2人も一緒にいらっしゃい!
 美味しいお茶をごちそうするわよ!」

「…」
523m_201708260224167a1.jpg

「あの女は誰なの?」

「知らない」

「なんで二人は身分を隠しているの?」

「知らない!」

「じゃあ、私が謎を解いて見せるわ」

「…」
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タンが登場して、ほとんどの主要人物が揃ったようです。
ワン家の家長ワン・ヨンの次男がチョン(ワン・ジョン)、3男がリン(ワン・リン)、そして末娘がタン(ワン・ダン)です。
なお、ワン・ヨンの妹(リンの叔母)と長男のことは明日詳細を書きます。

# 桂の幹は弾力性に優れ、弓の材料にされます。
これに東南アジアから輸入される牛角を張り合わせた“複合弓”は、弾力性+強靭性を兼ね備えた強力な武器(主に短弓:アギファル)となります。
花が少ない夏は、葉や幹を見るのも和みます。

(左上:サルスベリ 右上:ハナミズキ)
wood pile
(左下がカツラ 右下:夏椿で、シャラとも呼ばれます)
(いずれも今月、近所で撮影)

カツラと同じく弾力性に富み、弓の材料となるトネリコの木です。
tonerikonoki.jpg
(東京駅・八重洲中央口)

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王は愛する 第5話(上) 縁談の相手は?

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(百日紅)

第5話の始まりの字幕

…モンゴル帝国の侵略により多数の死者と土地が荒廃。
高麗の忠烈王は、国の独立を保つために“元”のフビライ・ハンの娘と結婚。
しかし、国民は最初の混血の王子に懸念を示していた。
忠烈王も奇妙な行動に走り、狩りに夢中になった。

500_20170824100818e82.jpg

王は愛する 第5話(上) 縁談の相手は?

「私を探そうとしたり、私に話しかけようとするならば、
 私はあなたを殺すかもしれない」

「いつでも殺す権利はある。君次第だ」
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サンの反応は「不味い肉と奇妙な夜だったわ」との捨て台詞。
それで、翌日のウォンは不機嫌でした。

511_201708251547282fa.jpg

「うるさい」

「チョハ、なぜ犬の話を?
 誰が犬に食べ物を?」

「トタ山の女だ。
 亡くなった奥様の命日に来ると言っていたじゃないか」

「会いに行くのですか?」

「会おうが呼ぼうがどちらでも良い」

「止めて下さい」

「なぜだ?」

「その女の身元が不明だからです」

「どこが不明なのか?
 ウン大監の娘の下女だった。
 今はイ先生の門下生だ」

「だからこそ疑わしいのです。
 なぜ下女が師匠の一番弟子になれるのでしょうか?」

「変なのか?」

「私がもう少し調べます。
 チョハの安全のためです」

「しかし、彼女にあまり近づくな」

「え?!」

「お前の身元が分かるといけないからだ」
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「チョハ! ここにいたのですか?」
(キム内官)

「誰にも何も言わずに、これまで通りに私を探し続けるんだぞ」

「王妃様がお探しです、チョハ!」
500c_20170824100814fa5.jpg

サン

…あの男に言われたように、
 “誰も恨まずに、笑って生きること”。
 これがオモニの遺言だった…。

「私がオモニを殺したようなものです」

「なぜそう考えるのか?」

「私が…、そうしてしまったので…」
511b_20170825154727e5b.jpg
(7年前に師匠に預けられた時)

父親と執事が外出。
後を付けるサンとさらに後を追うのはリン

511c_20170825154726367.jpg

(妓楼)
サンは給仕の服を身に付けます。

511e_20170825154724ae5.jpg

ウン大監はソン・バンヨンとソン・インの従弟同士と、リンの兄のワン・ジョンたちと一緒でした。

「お嬢様はお元気ですか?」

「ええ。命を救っていただき、いつも感謝を忘れていません」

「あれから7年もの月日が流れましたね」
(ワン・ジョン)
511f_20170825154722343.jpg

ウン大監の娘との婚姻についての会合

「あの時に私がもっと早く駆けつけていたら、
 お嬢様には何の怪我もなかったはずです」

「適齢期になるまで待っていたということですね」

「そんな光栄なことに値することでしょうか?
 顔には大きな傷がある」

「貴族の若旦那が心から求めているのです」
511g_20170825160123932.jpg

部屋の外ではリンとサンがもみ合いに…。

512_20170825095028675.jpg

物音にいぶかるソン・イン

「ナウリ…、何かお探しですか?」
(妓生)

「…」
511h_20170825160122258.jpg

「…」
511k_20170825160121359.jpg

「どうも隣の部屋に鳥が舞い込んだようで…」
512a_20170825095027c8e.jpg

屋根に逃げたリンとサンでした。

512b_20170825095025429.jpg

ウォンに報告するリン

「ソン・インという男がいた」

「ああ、知っている。
 アバ媽媽の寝所にしばしば来ている」
 とても怪しい奴だと聞いている。
 それで、なぜウン・ヨンベクが会っていたのか?」

「実は俺の兄貴(ヨンベクの次男)がいた」

「…」

「婚姻のことが話題になっていた。
 兄貴とウン大監(財務大臣)の娘とのことだ」

「つまり、顔に傷を負っている娘のことか?
 いつも顔を布で覆っている…?」

「ああ…」

「本当に怪しいな…」
512c_201708250950244ef.jpg

サンとピヨン

「怪しくはないわ。
 みんな高貴な身分の出身だわ。
 それに、中の一人は大監の息子だわ」

「顔は見たの?」

「見てはいないけど、私との結婚の話だったわ」

「実際はお嬢様とではなくて、
 私との結婚
ということになるわ」
512d_20170825095023dea.jpg

「わざと口にするの!?
 身代わりのあんたのことでは、
 私はいつも罪の意識で一杯なのに…」

「この顔の傷を見てよ。
 これで生活も変わるわ。
 お嬢様のように良い服を着ることにもなるわ」

「ちっ!
 じゃあ、酒を注いで! お祝いだわ!」

「ええ」

「しかし、あの者たちはアボジのお金を狙っているのだわ」
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ウォンとリン

「なぜ金が必要なのか?」

「兄貴が陰謀を隠しているのか、調べてみる」

「ただし、お前の兄貴は、俺と違って純血だ」
522_20170826012829232.jpg

「何を考えているのですか?」

「人々は血統を重んじるからだ」

「いいや、たとえ民百姓がどう思うとも、
 人には同じように赤い血が流れている。
 だから、私は血筋ではなくて、人柄を見るようにしています」
522a_20170826012828498.jpg

「チョハ…、キム内官が心配していますよ」

「いいや、俺はここで寝る。
 それに、お前の兄よりはお前の方が好きだ」

「…」
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<古代の韓半島>⑥

1351年のこと。
高麗第31代・恭愍(コンミン)王が21歳で即位。
新妻の魯国公主(ノグクコンジュ:元の魏王の王女)と共に高麗の首都・開京に帰国するシーンからドラマ『信義』は始まりました。
恭愍王を警護する主人公のチェ・ヨンは35歳でした。
なお、魯国公主のモンゴル語の本名は宝塔失里(ブツダシユリ)。
son jina

ソン・ジナ作家は今回も若い頃の王の愛と成長を描いています。
『王は愛する』では後の第26代・忠宣(チュンソン)王が19歳の世子の頃からドラマが始まりました(1294年)。
第26代の王に即位するのは33歳の時です。
さて、ドラマのラストでは何才でしょうか?

また、自己犠牲でしょうか?
子羊だけでなく、牧童犬をも噛み殺すというオオカミには、ソン・インという“ソンの姓”を作家は当てています。

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古代の韓半島(1) 元と高麗

# ドラマを視聴しつつ、これから朝鮮王朝以前の<古代>のことを概観しようと思って書いています。
すでにアップした記事のまとめです。

kakinomi.jpg
(これは柿の実です:2017.08.01@nagasaki)

<古代の韓半島(ハンバンド)>元と高麗

1.王氏高麗

ソン・ジナ作家は高麗末期を描いた『信義』で、当時の高麗最大の貴族・“奇(キ)”一族の家長キ・チョル(実在)を登場させました。
妹は「元」の皇后となった『奇皇后』です。
『王は愛する』では、ワン一族とウン一族を登場させています。
いずれも貴族ではあるものの、史実としてはワン一族が王家の外戚です。
リンの父親の妹が第25代・忠烈王の最初の妻(実在)です。
ただし、父親(ワン・ヨン:法務大臣)、長男、次男(ワン・ジョン)、そして3男のワン・リン共にフィクションで架空の名前だと思います。
また、高麗最大の貴族のウン一家もフィクションです。

ところで、このワンの姓ですが、朝鮮王朝が“李氏(イシ)”朝鮮と呼ばれたように、高麗は“王氏(ワンシ)”高麗と呼ばれます。
王族王氏のロイヤルファミリーの時代ということでもあり、
これは、建国の祖だった太祖王建(ワン・ゴン)が29人もの妻を持ったように、積極的に地方の貴族・豪族との婚姻を進めて、国内の統一しようとした結果だと思います。
そのためなのですが、門閥の数が増えると貴族や豪族の政治介入も増していったようです。
そこで政府高官の平等な地位を保つためには、財力ではなくて知識・学力も必要だとして、949年に即位した第4代王・光宗(クァンジョン)により大陸から“科挙制度”が導入されました。

2.武人時代

門閥の政治介入を避ける為もあって、科挙制度による実力主義を取り入れた高麗でしたが、文官だけでなく武官も必要な対外関係でした。
たびたび、契丹(国名は「遼」)などの北方民族が侵入し、必然的に武官の地位と勢力が増していきます。
990年代の頃からです。

そうなると今度は、私兵を多く抱える武官同志の権力闘争に発展しました。
そしてついに、文官の権力を排除しようと、1170年には鄭仲夫(チョン・チュンブ)や李義方(イ・ウィバン)らによるクーデターが勃発。
時の第18代王は島流しとなりました。
ドラマのタイトルにもなった、いわゆる『武人時代』の始まりです。
武人の中でも、崔忠献(チェ・チュンボン)が政権を掌握(1196年)した以降は、“崔氏一族”の世襲制による政治が1258年まで続きました。
その後の3人の武人時代を経て、武断政治は1270年まで、ちょうど100年間続きました。
その間の、6代6人の王は常に傀儡でした。

なお、『信義』の主人公のチェ・ヨン(後の将軍)はこの崔氏一族の末裔だと言われます。

3.第25代・忠烈(チュンニョル)王

武官によって高麗王朝は6代に亘って“傀儡(かいらい)”にされましたが、この『武人時代(ムインシデ)』は第24代王・元宗の時に終わります。
1259年、大陸で版図を拡大していた「元」が侵攻。
崔氏による武断政治が「元」の国力に屈して、服従することになります。
長く武官に牛耳られていたものの、この時に高麗王の実権が復活したと考えられます。
ただし、「冊封」制度を受け入れること、つまり元(宗主国)の冊封国として主従関係を余儀なくされました。

この『王は愛する』の第25代・忠烈(チュンニョル)王は、第24代王・元宗の長男として生まれたのですが、この1259年に元に人質として大都(北京)に渡ります。
忠烈王が23歳の時でした。
ただし、その翌年(1260年)には世子に冊封され、1272年に高麗に帰国。
1274年に元宗が死去した後、第25代王に即位することになりました。

なお、第26代王となるウォンが誕生したのはその翌年の1275年です。

4.元成(ウォンソン)公主

ウォンの母親の元成公主は、ジンギスカンの孫の娘。
父親フビライ・ハンの娘でモンゴル名はクトゥルク・ケルミシュ
従って、公主(コンジュ:王の正室の娘)というよりも皇女(皇帝の娘)の表記が正しいと思っています。

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当時の「元」のことをウィキペディアなどで引用します。

チンギス・ハン(1167~1227)はモンゴル帝国の創始者(在位1206~1227)。
廟号は太祖。
幼名、鉄木真テムジン。
モンゴルを統一し、1206年ハンの位につく。
氏族共同体を解体、ハンのもとに統轄された遊牧領主制を確立。
西夏を服属させ、15年金に侵入。
19年以降西征を行いホラズム・南ロシアを征服。
のち西夏を再征したが、陝西省で病没。
「成吉思汗(ジンギスカン)」とも書く。

フビライ・ハンは、1215年にチンギス・ハンの4男であるトルイの子として生まれた第5代皇帝
祖父のチンギス・ハンが広げた領土をさらに拡大をさせ、当時世界の25%もの陸地を支配。
南宋を支配下におき、1267年には、首都を大都(現在の北京)に遷し、1271年には、国の名前を中国風の「元」に改めた。

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高麗(コリョ)時代のドラマを王の年代順に列挙しておきます。
『太祖王建(テジョワンゴン)』高麗の始祖
『千秋太后(チョンジュテフ)』高麗第5代王~第7代王の時代で、千秋太后は王建の孫
そして、
『王は愛する』の主人公は第26代王・忠宣(チュンソン)王のワン・ウォン
同じソン・ジナ作家の作品で、
『信義(シンウィ)』は第31代・恭愍(コンミン)王の時で、高麗の末期
『六龍が飛ぶ』
は高麗末期から<朝鮮王朝>の建国の前後

古代朝鮮での高麗の位置づけは次の図の通りです。
韓国半島
(出典)康煕奉(カン・ヒボン)『古代韓国の歴史と英雄』実業之日本社(2011.10)より作成

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王は愛する 第4話(下) サンのID

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(百日紅:2017.08.24)

王は愛する 第4話(下) 見えてきたサンのID(アイデンティティ)

サンとピヨン

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「アボジは元気なの?」

「商売で元から帰って来られたところです」

「ともかく、私がどこかで人徳がある未亡人を探さないといけないわね」

「アイゴ、お嬢様!」

「だって健康のためにもちょっとうるさい妻が必要なのよ」
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サンの後を付けて来たリンは屋敷の屋根で様子を伺っています。

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母親の霊前

…淑(スク)夫人・安山(アンサン)金氏

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「お元気でしたか?」

「毎年毎年、見るたびに背が高くなっていくな」

「もう十分に成長したようですよ」

「手が荒れているな。
 焚き木拾いとか洗濯で苦労しているのか?」

「いいえ、私の手の者たちがたくさんいます。
 この頃は何も言わなくても働いてくれます」

「それなのに涙を…」

「大監こそお歳を…」

「お~、何と!」

「毎日、会いたくて…」

「そうだな。 私も同じだ…」
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「…」
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「…?」
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安山の女将の店(アンサンテ)
ウォンは犬に肉を与えながらサンを待っています。

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サンが入っていくのを見守るリン

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「先に挨拶だろう?」

「…」

「他の者の食事を食べる時には、
 “いただきます”とか“ありがとうございます”と言うものだ」

「どんな罪を犯したの?」
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「罪だと?」

「宮中から衛兵や軍が山までやって来たんだから、
 あれは普通の罪じゃないわ」

「では罪人を匿って逃がしたというわけだな?」

「いいえ、私の借りを返しただけだわ」

「どんな借りなのか?」

「“誰も恨むことなく、笑顔で生きる”というお嬢様への伝言だわ」

「お前?!」

「お陰で伝言できたわ」

「お!
 お前は俺のことを覚えているのか?!」
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「いつも思い出して感謝していたわ」

「ではなぜ知らない振りをしていたのか?!」

「今回は逃亡を助けたことと、雪露酒で利息を支払ったつもりだわ。
 だから私たちには、もう貸し借りは無しだわ」

「では…?」

「私はあの時の下女だということを隠して生きていたが、
 あんたが出現した」

「もう会えないということなのか?」

「そのとおりだわ。
 それを言うためにここに訪ねたわ」
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「俺の罪はこの世に生まれたことだ。
 お前が俺を殺せば、数多くの人たちが涙を流して喜ぶだろう。
 だから、そのためなら死んでも良いかと思っている。
 悲しむのはこの世で一人だろう」

「あの友達のことなの?」

「ああ、あいつのためには死にたくない」

「…」

「しかし、いつかは自分が死ぬ時を決めないといけない。
 だから、お前にはお願いもある」

「何を言い出すの?」、
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「たとえ、お前の手で殺されても構わない。
 いつかは官軍が俺を殺すかもしれないから、
 ずっとお前とは会っていたいんだ」

「…」
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# 外ですべてを聞いていたリンには、サンの身分が見えて来たようです。

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<古代の韓半島>⑤

ウォンの母親の元成公主は、ジンギスカンの孫の娘。
フビライ・ハンの娘でモンゴル名はクトゥルク・ケルミシュ

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当時の「元」のことをウィキペディアなどで引用します。

チンギス・ハン(1167~1227)はモンゴル帝国の創始者(在位1206~1227)。
廟号は太祖。
幼名、鉄木真テムジン。
モンゴルを統一し、1206年ハンの位につく。
氏族共同体を解体、ハンのもとに統轄された遊牧領主制を確立。
西夏を服属させ、15年金に侵入。
19年以降西征を行いホラズム・南ロシアを征服。
のち西夏を再征したが、陝西省で病没。
「成吉思汗(ジンギスカン)」とも書く。

フビライ・ハンは、1215年にチンギス・ハンの4男であるトルイの子として生まれた第5代皇帝
祖父のチンギス・ハンが広げた領土をさらに拡大をさせ、当時世界の25%もの陸地を支配。
南宋を支配下におき、1267年には、首都を大都(現在の北京)に遷し、1271年には、国の名前を中国風の「元」に改めた。

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王は愛する 第4話(上) 入れ替わった娘

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(今朝5時)

王は愛する 第4話(上) 入れ替わった娘

元成公主(王妃)の平手打ちで唇に傷を負ったリン

「これは?」

「そこに付けるんだ」

「薬を塗るほどの傷じゃない」

「じゃあ、少なくとも俺のためにその振りだけでもしてくれ。
 わざわざ内医院から貰って来たんだ。
 あ~い、どこが傷だとも解っていないようだな」

「…」
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「オマ媽媽の言葉になぜ黙って耐えていたのか?」

「突然だったからだ…」

「オマ媽媽はお前とお前の兄弟には気を付けているから注意しろ」

「解るようだな。
 俺の兄は昔から世子の座を狙っているからな」

「世子の座は面白くもない。
 早くからあげていたら良かった。
 お前の兄が世子で、俺は単なる王子だ」

「その冗談は面白くない」
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「彼女も俺の冗談では笑わなかった」

「誰のことか?」

「俺たちは馬で帰って来たが、彼女は徒歩だ。
 まだ歩いているところだろうな?」

「だから誰のことなのか?」

「あの手の女は、きっと追い出されたんだろうな。
 奥さまのことも守ることができなかったからな」

「…」

「きっと森をうろついて、
 飢え死にする寸前に師匠に救われて生徒になったのではないかと思う」

「まだあのお付きの女のことを考えているのか?」

「ああ、他の護衛の者たちと一緒に、
 彼女までも死なせてしまうところだったからだ」

「…」

「俺が役所の救いを求めずに、
 ただただ自分の楽しみのために見学していたからだ。
 たくさんの男たちが死んだ」
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「チャン・ウィ。
 あの師匠の生徒のソファに世子が会いたいようだ」

「探し出します」

「まずは俺が最初に会う」
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リンが見かけたのは兄(ワン・ジョン)とソン・イン

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リンは7年前の襲撃事件の現場で見かけた兄のことを思い出します。

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リンがチャン・ウィに命じると同時に、ウォンもシン・ガンにサンを探させます。

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ウォンはサンがやって来るのを楽しみに、親衛隊を配備

「開京へ来るためには次の宿場はどこだろうか…?」
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完璧な警護

サンのために給水の男を配備

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サンが好きな饅頭も準備

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「“アンサンテの居酒屋”はどこかと言え」

「アンサンテの居酒屋はどこか!?」

「“ナムサン里”だ。
 ナムサンリと言え」
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「…」
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「女があんなに食べるのを見るのは初めてだ。
 師匠がしっかり食べさせていたかどうかだが…、
 次は蒸豚肉だ」

「…」
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そして、夜になって実家に帰ったサン
思い出すのは7年前の父親との別れのこと

「先生に会ったらこの手紙を渡すのだ」
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「アボジは一緒じゃないのですか?」

「…」

「元への貢物になるかもしれなかったのだ。
 これからはソアという名で、
 牧草地に咲く小さな花のような人生を送りなさい」

「…」
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「お嬢様!」

「し~っ! また泣いているの?」

「…」

「この泣き虫娘…」
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ウォンの警護を務めるワン・リン

高麗末期のドラマ『信義』では、ソン・ジナ作家が“ウダルチ”という名を付けて、いわゆる親衛隊(royal guard)の隊長に若きチェ・ヨン(崔瑩:後の将軍)を主役につけました。
朝鮮王朝時代のドラマでは、この役は内禁衛将(ネグミジャン)という肩書で多く出ます。
今風に言えば“大統領警護室長”ということ。
ただ、影の警護官ということで、表部隊に出ないチャン・ウィやシン・ガンはまるで『信義』のウダルチのようです。

“礼儀正しく優しいこと”
ジェントルマンシップという言葉は西洋の“騎士(knight:ナイト)”たちに求められた精神だとのこと。
つまり、『紳士(gentleman)の品格』にも通じる言葉。
また、武士の語源は高麗武士(コリョムサ)だとも聞きます。
どうも、リンがソン・ジナ作家が描くブラックナイト(black knight)に思えます。

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王は愛する 第3話(下) 後門の狼

lily 8
(2017.08.21)

王は愛する 第3話(下) 後門の狼

元成公主に仕えるチョ尚宮 

「チョナは軍にも命令を出しました」

「この時間に狩りにでも行くのかしら?」

世子の件です。
 話によりますと、今日も堂上では世子の廃位が議論されたそうです。
 しかし、世子はこの3か月間、あまり見かけません」
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東宮殿

ウォンが隠密で南大地区の市場視察しているとの報告が王に届いていると、
事態を説明するのは、王后の護衛のフラタイ
元成(ウォンソン)王后はフラタイの刀を抜きます。

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ウォンに仕えるキム内官に、
「世子はどこか?」

「南大地区への視察です」

「南大であれば宮廷の衛兵が護衛のはずだ。
 チョナが軍を出す必要はない」

「お許しください、媽媽」

「世子はどこかと質問している」

「トタ山です」
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「イ・スンヒュとはチョナに反抗して辞任した役人だな?
 王への反論はむしろ高麗の民百姓から尊敬を受けた発言だった。
 イ・スンヒュを訪ねるということは、
 彼の門下の者たちを仲間に引き入れる算段ではないか?」

「…」

「しかし、反逆罪と見做される」
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忠烈王とソン・イン

「トタ山には深いムリョン谷があります…」
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「火を放て」

「…」
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三人

「一壺も飲んで…、後は寝てしまった」
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「…」
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「しかし、彼女は無神経なのか、勇敢なのか…?
 男二人を前にして寝てしまった」

「本当に寝ているのかな?」

「ああ、見てくれ」
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身体が冷え切ったままで寝ていることは危険だと二人で添い寝

「もっと近くに寄ってやれ」

「…」
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官軍が急追する朝、3人は師匠との約束を果たしました。

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「3人はまた一緒ですか?
 朝ご飯は一人前だけで…」

「この二人には1杯ずつ振る舞う約束だったからだ」
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「いや、一杯だけだ」
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「私はケギョン(開京)に行きます。
 奥さまの法事が近いわ」
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「開京の南大地区にはアンサンから来た女将の居酒屋がある。
 あそこのアラブ酒が一番だ。
 俺が奢る!」

「…」
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# 官軍の行動に合わせて、ワンビ(王妃)も護衛官たちに追跡を命じました。
フラタイはシン・ガンとチャン・ウィの二人の護衛と合流。

そして、リンも合流

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他方、官軍が流刑地の屋敷に到着

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約束どおりに師匠はウォンの話を聞くことになりました。

「我が家は牧童犬を使って羊の飼育をしています。
 ある日、オオカミが牧童犬と子羊を襲いました」

「狼犬のことか?」
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「オオカミが牧童犬の後を付けるということは、
 いずれ良い牧童犬になるということですか?」

「そんなことは分からん。
 ただ狼犬がどのように選択するかということだ」

「問題があります」

「問題が?」

「羊の群れは狼犬を恐れています」

「そうだろうな」

「では狼犬をどうしたら良いですか?
 追い出すべきですか?」

「…」

「でなければ、
 将来の不安を一掃するために殺すべきでしょうか?」
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「お前の名はハンチョンだと言ったな?」

「はい」

「名前には“ウン(言)やウォン(阮)の音”が付くか?」

「!」

「元(ウォン)の(フビライ)ハンの名だ。
 ウォンは永遠(の遠)いという意味もある」

「思慮深いようですね」
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「お前の質問が婉曲的だったから私の思考を深めたのだ。
 今後の政局のことを言っているのではないか?」

「…」

「実はずいぶん昔にお前のことを見ているのだ。
 その声は昔と同じだが、大きくなったものだ」

「…」

(ウォンが12歳の頃)
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「お久し振りです。世子チョハ…

「…」
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サンは機転を利かせます

「もしかして、
 開京から師匠を訪ねて来た人を探していますか?」

「どこにいるのか?」

「こっちです」
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「!」
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駆け戻ったウォンは酒を飲んで、酔った振りをします

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「チョナ…、お呼びで…」

「…」

「…?」

「昨日呼びつけたのだが、
 今日の、しかも午後にたったのか?」
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「私は民百姓の苦しみを調べるために出かけていました、アバ媽媽…」

「昼間から酔って、まともに立つこともできないようだな。
 それで市場調査だと言うのか?」

「あ~、これは…、すみません、アバ媽媽」

「お前がもう少し賢くなく、もう少し怠け者だったら、
 もう死んでいたかもしれない…」
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「もういいから、下がれ」

「…」

「酒臭いから扉を開けろ!」

「…」
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この時、ウォンが見たのは立ち聞きしていたソン・イン

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外で待っていたリンは、王妃から平手打ちされて叱咤されます

「なぜ世子を連れて行ったの?!」

「…」
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「お前の考えを知らないとでも思っているの?」

「…」

「世子をあそこに連れて行って捕まったら、
 反逆罪として廃位される。
 そしてお前とお前のアボジが出世するということだ」

「…」

「お前の家族は世子の座を虎視眈々と狙っているからだわ。
 お前の兄が世子の座を狙っているのか?
 それともお前なのか?!」

「…」

「私の息子の世子を少しでも傷つけるようなことがあれば、
 お前をまず最初に殺す」

「…」
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話を聞いていたウォン

「…」
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<古代の韓半島>④

武官によって高麗王朝は6代に亘って“傀儡(かいらい)”にされました。
しかし、この『武人時代(ムインシデ)』は第24代王・元宗の時に終わります。
1259年、大陸で版図を拡大していた「元」が侵攻。
崔氏による武断政治が「元」の国力に屈して、服従することになります。
長く武官に牛耳られていたものの、この時に高麗王の実権が復活したと考えられます。
ただし、「冊封」制度を受け入れること、つまり元(宗主国)の冊封国として主従関係を余儀なくされました。

この『王は愛する』の第25代・忠烈(チュンニョル)王は、第24代王・元宗の長男として生まれたのですが、この1259年に元に人質として大都(北京)に渡ります。
忠烈王が23歳の時でした。
ただし、その翌年(1260年)には世子に冊封され、1272年に高麗に帰国。
1274年に元宗が死去した後、第25代王に即位することになりました。

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王は愛する 第3話(上) 廃位?

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(日本庭園の東屋@府中・2017.08.20)
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王は愛する 第3話(上) 廃位問題が浮上

ワン・リン

…ウォン世子には12歳の時に出会った。

「ここが南大地区でここでは一番大きい市場です」

「ああ、知っている」

「では来たことがありますか?」

「いや、話で聞いているだけだ」

「飴だ」

「ええ」

「買いましょうか?」

「買うのか?」

「欲しいならば買わないといけません」
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「お前が付いてくるのが気に入った。
 名前で呼んでパンマルで話をしても良い」

「チョハ…」

「これからは新しい友達だから、友達のように振る舞ってくれ。
 これは命令だ」
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「彼は孤独だ。近くにいてあげなさい」
(ワン・ヨン)

「ええ」

「しかし、友達にはなるな。
 世子は王になる人だから、友達は不要なのだ」

…このアボジの言葉は、当時は理解できなかった。
では、どうやって心の一部を差し出すことができるのだろうか?

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「…」
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♪あなたは私と生きて共に息をする

「…」
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「お前の師匠はまともな人じゃないな」

「そう思うわ」
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酒が貯蔵されている洞窟に到着

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「一杯だけだわよ」

「一杯」
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「お前は本当にあの女を覚えてはいないのか?」

「どうかな…?」

「ウン大監の奥様が襲撃された時にいた女だ。
 あの屋敷に仕える女だったが、
 7年前のことをなぜ覚えているのかが不思議だ。
 俺の記憶力は異常なのかもしれない」
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(7年前)亡くなった護衛の人々に涙するサン

「私はかすり傷すらないのに、
 みんなが私のために命を落としたんだわ…」

「…」

「コマプスムニダ…。ミアナムニダ…。
 どうか安らかに…」

「…」
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…最初に出会った時には彼女は泣いていた。

(手を取るのはウォン)
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…手を取ってやりたかった。

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酒蔵

「7年前にチャンハ洞で会ったことを覚えていないのか?」

話を逸らすサン

「わ~、こんなにたくさんの酒を隠していたとは…」
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「わ~、雪露酒!」
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夜も遅くなり外気が冷たくなりました。

上着を脱ぐリン…、期待するサンですが…。

「!?」

上着はウォンの肩に…。

「…」
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サンの提案でアラビア酒を飲むことになり…、最初の1杯を期待するサン。
リンは、まずウォンに…。

「?!」

「どうだろうか…?」

「いや~、信じられないくらいだ」
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「あんた達!
 二人の関係は単なる友達とは思えない」

「変に思わないでくれ」

「は~ははは、お腹空いた…」
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影の親衛隊の二人
(シン・ガンとチャン・ウィ)

「チョハの食料は馬の鞍に残したままだから、
 …悪い気がする」

「女の食料袋は崖の下に落ちてしまったからな」
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妓楼
伝書鳩を通じての刺客からの連絡

「世子チョハは師匠に会いに行った」
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(ソン・イン)

「酒好きで有名な…?」

「ずる賢い師匠だから、そういう振りを見せているだけだ」

「チョナの怒りを買って流刑になったそうだわね」

「めったに王は怒らないが…」

「木の枕を投げつけたそうだわね。
 でも額から血を流しながらも、
 王を諌めようとしたと聞くけど…?」

「ああ、兵士に引き連れられて行くときも、
 “チョナの間違いだ”と言っていたそうだ」

「ではなぜ世子はそんな人に会いに行ったの?
 人々の馬鹿な行動がこの世には溢れているというのに、
 よく我慢できるわね」

「し~っ…」
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(オク・ボヨン)

朝の堂上会議

ウォンが宮殿を離れることが多いと訴えるのはソン・バンヨン

「先月は7日、その前は9日、
 またその前の月は14日間も…、
 この3か月間、世子はほとんど宮中にいないのか?」

「すみませんが、苦しい報告です。
 世子は将来の高麗を治める人になりますが…」

「そんなことは解っているじゃないか!」

「私、ソン・バンヨンは謹んで申し上げます。
 この偉大なる高麗は世子を廃位するべきです

「…」
(ざわめく堂上)

「もしも元の皇帝の孫が世子となるならば、どうでしょうか?」
(ソン・バンヨン)

「大監!それは言葉が過ぎます!」

「いいや!これは民も言っております!」

「その一部の民の声だけを鵜呑みにするのは危険です!」
(ワン・ヨン)

「ではどうすると言うのか?」

世子こそが民と共に行動し、
 民の生活を理解しようとしておられます。しかも…」
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「しかも何だ?!
 民を知って、無知な父親を説教するとでも言うのか?!
 世子は、
 “アバ媽媽は進言をする忠臣とは距離を置いて、
 おべっか使いの者たちの話しか聞かない”とも言っていた」

「…」
(ざわめく堂上)

「では、良い機会だから誰が忠臣で誰が不忠なのかはっきりさせてみよう」

「どうか、それはお止めください」

「では世子に直接質問してみようか?
 世子をここに呼べ!」
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「すみませんが、昨日から姿を見ておりません」
(宦官のチェ・セヨン)

「すぐに連れて来い!」
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世子の座を狙う者たちはソン一族です。
「廃位」の議案を出すソン・バンヨンでした。

史実を先に書いておきますが、第26代王となるウォン(ワン・ウォン)はドラマでは現在19歳。
翌年の20歳には、短期間ですが父親の代行をします(1295年)。
そして、実際の即位は1308年で、ウォンが33歳の時です。

<古代の韓半島>③

門閥の政治介入を避ける為もあって、科挙制度による実力主義を取り入れた高麗でした。
しかし、文官だけでなく武官も必要な対外関係でした。
たびたび、契丹(国名は「遼」)などの北方民族が侵入し、必然的に武官の地位と勢力が増していきます。
990年代の頃からです。

そうなると今度は、私兵を多く抱える武官同志の権力闘争に発展しました。
そしてついに、文官の権力を排除しようと、1170年には鄭仲夫(チョン・チュンブ)や李義方(イ・ウィバン)らによるクーデターが勃発。
時の第18代王は島流しとなりました。
ドラマのタイトルにもなった、いわゆる『武人時代』の始まりです。
武人の中でも、崔忠献(チェ・チュンボン)が政権を掌握(1196年)した以降は、“崔氏一族”の世襲制による政治が1258年まで続きました。
その後の3人の武人時代を経て、武断政治は1270年まで、ちょうど100年間続きました。
その間の、6代に亘る6人の王は常に傀儡でした。

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王朝用語・脚本家など
ドラマと映画・感想など

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