逆賊 第19話(上) 人間はみな同じ

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(2017.04.05)

逆賊 第19話(上) 人間はみな同じ

チュウォン君がギルドンと争っている時に、落とした「行録」に沿って行動するギルドンカンパニー(活貧党)

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「百姓たち一家が消えた場所とホン・チョンジが現れた場所には、
 共通点があります。
 民が道徳を汚したとされています」

「盗賊は物を盗むものだ。
 なぜその場所に現れるのか?
 聞いたこともない盗賊だ」

「考えがあります。
 そのような場所で盗賊たちに出会えるのではないでしょうか?
 少し休みを頂いて試してみたいと思います」

「この件はチョナにも報告しておく。
 そうすれば休みの時間が取れるだろう」

「コマスミダ、大監。
 必ず盗賊をとらえてみせます」
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2週間後に再会すると決めていた場所にギルドンカンパニーは、全員の無事を抱き合って祝います。

「兄弟たち!」
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(集めたのは両班が所持していた「行録」)
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「車人(コイン)については分かりましたか?」

「いや、コインのことを口に出すと村人たちが怖がる」

「いったい親分は誰なのか?」

「どこの両班の家にもこの「行録」があった」
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# ついに二人の首領の名が浮かびます。
師匠と呼ばれているのは“ソン・ドファン”です。

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# ただし、二人の首脳の名前は“木”の字だけで、ウ冠を付けて“宋”です。

son dofan

燕山君とノクス

「チョナの自画像ですか?」

「ああ、似ているか?
 自分のことを考えるために書いているが、
 同じように私のことを他の者が見ているのだろうか?
 興味ある…」

「…」
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キム・ジャウォンが来て、
「チョナ、お呼びですか?」

「ああ、ノクスに品階を与えたい」

「ええ、側室としての最初は従四品の淑媛(スグォン #)からがありますが…」

「そんなことはどうでも良いわ。
 それよりも噂に聞く美味しい明国のスイカを食べてみたいわ」
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「おめでとうございます」

「ところで、私のことで何かチョナと話をしていたの?」

「このところ廃妃の件で気落ちしておられる。
 あなただけしか慰めることはできない」

「本当に忠臣ですね」
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翌日の堂上会議

「明の国のスイカが美味しいと聞いている。
 次の宴席にはスイカを準備したらどうか?
 それにスイカの種も国に持ってきたい」

「チョナ。
 明のスイカと我が国のスイカとの差はほとんどありません。
 しかも今年は飢饉です」

「…?」
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「そうです、チョナ。
 町には食べ物がなくて困っている人で溢れています。
 さらには盗賊が出没しています」

「また、ホン・チョンジの話なのか?
 飢饉の際にはいつだって盗賊が出るのは当たり前だ」

「食糧倉庫も空に近いのです…」
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「チョナ、彼らは飢饉のことを心配しています。
 どうか怒らないで下さい」

「怒ってはいないが、気になっていたのだ。
 彼らが私のことを何と考えているのかが解らなかったからだが、
 今日のつまらない話を聞いていたら、解るような気がしてきた」
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ソン・ドファンとチョンハク

「奴はこの名簿の中のどこかに現れるはずだ」

「これをどうして…?」

「質問は不要だ。とにかく逮捕してくれ」

「…」

「ホン・ギルドン…。
 あいつがこれからの私の敵だ
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漢城府

「そなたは私には相談もなく兵を動かすことを考えているようだな」

「盗賊を野放しにするのですか?
 それにあなたはホン・ギルドンを以前助けたことがありましたよね?」

「…」
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「…」
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高単(コダン)の村

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目的の両班は前年に死んだとのことで引き返そうとするところに、農夫

「ここには川があって、
 青玉(サファイア)が取れるのですが、
 1000個の青玉を漢陽に運ぶところです。
 我々には種もなくて、
 どうやって畑を耕していけばよいのか分からないのに…」
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役場の前では痛めつけられた農夫たちが出て来ていました。

「スグリの実を漢陽に出したのですが足りないと…。
 息子が反論するとあのように…」
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官吏が出て来て殴ろうとするところをギルドンが止めて、投げ飛ばします。

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「やってしまった…」

官吏を投げ飛ばして牢屋…

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牢屋の中で考えるギルドン

「男は浮気しても罪にならないのに、
 なぜ女は罪になるのか?」

「…?」

「スギダンは“両班は両班のように、女は女のように、奴婢は奴婢のように”
 と言うのがスギダンの考えなのか…?」
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燕山君とノクス

「私が未熟でした。
 スイカの件では立場を悪くしてしまいましたね」

「いや、そなたのお陰で、
 彼らが私をどう考えているのかが理解できた」

「…」

「実は以前から知りたいことがあった。
 忠臣たちからはいつも王子のように、
 世子のように振る舞うようにと、
 そして王のようにと言い聞かされてきた。
 おそらく彼らは臣下は臣下のようにと言うだろう。
 男は男のように、女は女のようにと。
 しかしこれが本当の世の基準ということだろうか?」

「…」
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ギルドン

「俺たちは食べて寝て話をして…、みんな一緒だ。
 王と家臣、男と女、嫡子と庶子、なぜ違いがあるのだろうか…?
 こう考えるのは俺には学がないからなのだろうか…?
 兄貴たちはどう思うか?」

「そんなことは…」

「王だって民百姓だって、男だって女だって、
 みんな同じ人間ではないか?

「何でそんな馬鹿げたことを考えているのか?」

「あ~」
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燕山君とノクス

「両班たちは違うと言う。
 しかし、自分たちの都合の良いように言っているだけだ」

「しかし…」

「男と女、主人と奴婢、嫡子と庶子…、みんな同じ種類だ。
 何の違いもない。みんな同じだ」

「何のことで…」

「誰もが私に仕える臣下だ。
 私は朝鮮の帝神の子だ。
 それなのに臣下がなぜ私を教育したがるのか…?
 スイカを食べるとか食べないとかまで異論を挟むのだろうか…?
 ふっ!」

「…」

「私は1498年に、見せしめのために血を流した。
 彼らはその意味をもう忘れている」

「…?」
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ギルドン

「ああ、もういい。まずはここを出よう」

ギルドンは縄を切り、牢を破って、
「みんなは出ないのか?」

「まず縄を解いてくれ!」
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「さあ、早く行こう」

「ああ、県令を殴るわけにもいかないから」
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「…」
(ギルドンは微笑みを浮かべます)

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# 側室の品階

正一品…嬪(ピン:빈)
従一品…貴人(クィイン:귀인)
正二品…昭儀(ソウィ:소의)
従二品…淑儀(スグィ:숙의)
正三品…昭容(ソヨン:소용)
従三品…淑容(スギョン:숙용)
正四品…昭媛(ソウォン:소원)
従四品…淑媛(スグォン:숙원)

ノクスは淑媛(スグォン:숙원)から最終的に正三品に上がります。
後に生まれた子は翁主(オンジュ:側室の娘)でした。

1.絶対王権

ドラマでの燕山君は、軍も民も食べ物も土地も全部が“王の物”と言っていました。
絶対王権を得た後のことです。
従って、燕山君もチャン・ノクスも身分制度からは超越しているので、忠臣であろうと民百姓であろうとも配下はみな同じ。
ましてや側室の細かい「品階などはどうでもいい(ノクス)」でした。

他方の被支配者階層のこと。
遥か500年も前のホン・ギルドンが、
「同じ人間なのに違いがあるのか…?俺は無学だからこんなことを考えるのか…?」と。
また、ギルドンの兄のギルヒョンも同じ考えでした。
科挙試験に受かった兄ですが、底流にある基本精神は父親・アモゲの思想だったと思います。

韓国も日本も憲法の精神は“人は産まれながらにして平等・自由で、幸福を求める権利を有する”。
それを小説「洪吉童伝」にしたためたホ・ギュンという官僚・作家は凄いな…と思います。
ただし、おそらく民百姓の本当の気持ちがそうであったから書いたのだと思います。

これは、サイレントマジョリティーの歌だったと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Yd_Ljt-l9nU
♪太陽が昇っても 喜びを言葉には出せない
“氷の大監”の怒りが怖いから…
黙って心の中で笑うだけ
へへ~や ホホ~や

扉を大きく開けて
へへ~や ホホ~や

2.太陽はすべての人を平等に照らす

昌徳宮(チャンドックン)の後苑にある東屋の一つには第22代王・世祖(ソンジョ:『イ・サン』)が書いた扁額があります。
“臣下の者は、私を太陽のように崇めろ”と書いてあって、何とも傲慢か…?
最初はそう思いました。
しかし、その後にはきっと、私が民・百姓をも“太陽のように照らしてやる”との心意気があったのかもしれないと思います。

ソンヨンに、
「水原(スウォン:京畿道)に行こう。
 そこには両班はいない。
 住んでいるのは民百姓だけだ」
と、遷都を企画していました。

第15代王・光海君(クァンヘグン:『華政』)は、
「この美しい朝鮮の自然と、そこに住む民…」と、無念のままに廃位・流刑となりました。

燕山君も受けた教育により、孔子・孟子が説く儒教の基本精神を身に着けていたと思います。
しかし、太陽のように民百姓を照らすことを考えていたのでしょうか?

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