青い海の伝説 第1話(上) 記憶を操る人魚

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『青い海の伝説』
The Legend of The Blue Sea
푸른 바다의 전설
(全20話)

メインキャラクター

チョン・ジヒョン(전지현)
人魚の幼名はセファで、ダムリョンが命名(# 1)。
成人してからはシム・チョンまたはシムチョン(심촌:同じくジュンジェが命名 # 1)

イ・ミノ(이민호)
<朝鮮王朝>時代の両班(ヤンバン) キム・ダムリョンおよび詐欺師ホ・ジュンジェ
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青い海の伝説 第1話(上) 人の記憶を操作する人魚とジュンジェの話

<プレリュード>

# 昔々のこと。
海洋にはたくさんの人魚が住んでいたと伝えられます。
その伝説は(第14代王)宣祖31年から始まります(# 2)。

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1598年8月、江原道(カンウォンド)の漁村を襲う嵐
台風なのでしょうか、雷雨と大波で漁村が大きな被害に遭います。

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そして台風一過の朝

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海から打ち寄せられた魚を拾う漁民たちは、大被害の一方では、魚を拾うだけでも大漁の喜び。
海岸の切り立った岩の洞窟には、一人の人魚も打ち寄せられて岩に挟まれて身動きができません。

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「おい! あれは人なのか? 
 魚なのか?」
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「…」
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漁師たちに捕獲された人魚は、手を縛られたまま、ひとまず村の両班(役人)の家の蓮池に入れられます。

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村を監督する役人

「人魚はどこなのか?」

「こちらです」

「本当だ!」

「ちょっと待って下さい、ナウリ」

「どうしたのか?」

「人魚に不用意に人が触れると、
 人魚は魂を飲み込んでしまい、人の記憶は消されると(#)聞きます」

「馬鹿げた話だ…」

「いいえ、そうして人魚は自分たちのことを守るそうです。
 人魚を触って気が狂ってしまった漁師の話を聞いたことがあるんです」

「触らないようにするから…、刀を使おう…」
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折しも、漢陽(ハニャン)から新しい県令が赴任して来る日でした。

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夜になって歓迎の宴もたけなわ

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「ナウリ、これまでたくさんの県令をお迎えしましたが、
 このような経歴の御方は初めてです」

「そうか…、私は成均館(ソンギュンガン)で勉強して来たが、
 学問のことは不得手だ。
 しかし、一目見ただけで“人の姿や、品格を忘れない”という特技がある」

「そんなお方が若くして奥様を失くすなんて、悲しいですね」

「…」

「でも、そのお姿で村中の女を融かしてしまいそうですね。
 は~ははは」
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「ナウリ、聞くところによれば人魚が陸に上がると、
 足が生えるそうですよ」

「人魚を見たことも無くて、だれがそんな噂を信じましょうか」

「では今日は特別の日ですから、お見せしましょう」

「?!」
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村を管轄する役人は余興にと、捕らえた人魚を見せます。

「ナウリ、私が捕らえた本物の人魚です。
 伝説ではありませんよ」

「…」

「…」
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人魚の悲しい目を見るダムリョン

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役人に、
「そなたはこの人魚をどうするつもりなのか?」

「始皇帝(#)の墓には永遠の炎があって、
 その秘密は人魚の油を燃やしているからだそうです。
 この最高級の油を高値で売れば一生楽ができますからね。
 は~ははは」

# 紀元前250年のころ、中国大陸を初めて統一した始皇帝(Qin Shi Huang:チン シファン)のこと。

「そなたのように義務を果たし、
 よく働いている役人にこんなことを言うのは気が引けるが…」

「何の話しですか…?」

「ここに赴任する前に、そなたの経歴などを調べたところ、
 1000両のお金で役人の地位を得たそうだな。
 それに漁民からは3倍もの租税を搾取しているそうだな」

「あ…」

「チョナは租税を取り立てて搾取する地方役人には100叩きの他に、
 死刑も辞さないそうだ…。
 あ~、何と悲しい処罰なのか…」

「じゃあ、ナウリ。
 私はどうしたら…?」

「“どうしたら”かと?」

「ええ、どうしたら?」

「…」
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ということで、ダムリョンは人魚を引き受けて、海に帰すことにします。

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「…」
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「よりにもよって、あんな県令がやって来るとは…。
 俺はあの人魚をきっとまた捕まえてやる」

「…」

「ところで、何しているのか?
 あれで魂と記憶を消しているのか?」

「私が聞くところでは、
 人魚は思い通りに人の記憶を消したり残したりするそうです。
 でも、手は触れない方が良いんです。
 人間と人魚が生きる世界が違いますからね。
 触れた人間の運命の分かれ道にもなります」
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# こうしてダムリョンと人魚のファーストコンタクトが始まります。
なお、人魚の名前は第3話以降に決まります。
人魚には両親がいないからだとか…。

以下、手を触れ合うファンタジックでロマンチックなシーンです。

「…」
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「…」
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「…」
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「…」
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(以上12分30秒の「人魚伝説:인어전설:イノチョンソル」のプレリュードでした)

<青い海の伝説 本編>

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ソウル・カンナム

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バスの中
女の子が降車のスイッチに手を伸ばすところ…、

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意地悪にスイッチを押すのはジュンジェ

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詐欺トリオ

「お前の手品はハリーポッターみたいだ。
 でも詐欺師としては上だな。
 お前の方が格好いい」

「当たり前さ!」
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ソウル地方検察

…検察のビルなんですが、エレベーターが故障しているんです。

「はい、分かりました」と乗り込む3人。

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ビルの警備から止められて、
「いつものコ課長ではありませんね?!」

ジュンジェは警備の係の目を読みます。
…白眼が80%:平静
…上着の下を覗き、下着は2枚
…タバコの常習者

催眠術を使って、

「あ~、コ課長のことですか?」

「ええ」

エレベーターホールの別の男を見て警備は、
「あ~、コ課長は先に来ていたんですね~」
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トリオは瞬時に判事、外出中の執務室を模様替え
やって来たのは訴訟に巻き込まれたマダム

「あ~、ハン・ソンテさんですね?」

「ええ」

「アイゴ、奥様と一緒ですか?」

「…」
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「検事! 
 こちらがハン社長とミョンドンキャピタルの社長です」

「ミョンドンキャピタル?」

「お話していた江南のジェイル高等学校での学生の自殺事件の件です。
 息子さんの名前が遺書にあったということで…」

「だいたいおかしいわ。
 自殺するなら一人で飛び降りれば良いのよ!
 なんで息子の名前をメモに残す必要があるのかしら?!」

「…」

「息子はこれから大学受験なのに、
 こんなことに巻き込まれるなんて…。
 メンタルに影響するわ!」

「…」
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判事がランチから帰るところで、信号のハッキング操作

…あと数分しかないぞ。

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そこでランチに誘い出すジュンジェ
エレベーターの中

「息子に影響が出ないようにしてくれれば、
 バージン諸島の近くに置いている預金からそれなりのお礼をしますからね」

「あまり良くないな…」

「え?!」

「バージン諸島はタックスヘブンで有名すぎますから、
 なぜそこに?
 他に移したらどうですか?」

「?」
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「私が他にも良い隠し場所を知っていますよ」

「…、どこなの?」

「地中海の素敵な場所を知っていますよ」
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ソウル地検を出ると、拘置される男とすれ違います。

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# 1: 名前はそれぞれ第3、第4話までありません。
しかし、それぞれに特別の意味があるので、後日説明します。

# 2: 伝説が編纂されたのは約400年前の第15代王・海光君の時代です。

このドラマは前評判が高く、たくさんのティーザー写真や記事が出ていますね。
その中からのキャッチコピーです。
「それでも約束は守る。
 嵐が来ても、誰もいなくて寂しくても、
 行ったことのない道で怖くても、全て乗り越えて、
 絶対にあなたに会いに行く」

ロマンチックです。

(なお、メインコラムのセリフは2週間前に翻訳したものです。
他方、第4話まで旅行中に放送視聴を終えていますので、現在の私の感覚とにはズレがやや生じています。
修文していませんがご容赦くださいませ。
代わりに # 印で脚注しています)

さて、 “人の記憶をあやつる”とは言え、400年前と違って現代では携帯などで写真が撮れますから、本人または第3者の携帯には“記憶・記録”が残ります。
見えてきたドラマの伏線(同時に疑問)を列挙しておきます。

①伝説の人魚は人の記憶を操作するものの、過去に真珠と翡翠のブレスレットを残しています。
なぜか? 
人魚がダムリョンに恋したからだと思います。

②ダムリョンには抜群の記憶力と人の目を読む力があります。
簡単に記憶が消えないのは、現在のジュンジェも同じで、携帯での写真なども不要。
なぜか?
脳の辺縁系(海馬系:『ドクターズ』より)と大脳皮質が発達しているからです。
“天才的な詐欺師(制作発表時の説明)”だということです。

③そして、人魚の生命力…?
明日のポイントは、時空を超えた400年以上も前のブレスレットのこと
ここには“ダムリョン(漢字)”と刻まれています。
人魚は生き続けたのか?

④さらに、もっと不思議な磁器の絵付は?
生命科学(考古学も含め)の研究室に出て来る壺は<朝鮮王朝時代>の陶磁器です。
そこには現代のファッションの男(と人魚)の青絵がデザインされています。
タイムスリップで、400年前から現在に来た陶工・絵師がいたのか?

⑤“姓の謎”
“許(ホ)”というホ・ジュンジェの姓はドラマ『ホジュン』(400年前)を連想します。
つまり、ホ・ジュン+ジェで、ホ・ジュンジェ?
それに、
シムチョンのシムは姓なのですが、“心とか真”の意味で、“翡翠伝説”の娘の名前です。
(これは後日説明します)
400年前の第15代王・海光君を描いた、映画『海光~王になった男』も正月休暇にアップします。

説話集「於于野譚(オウ ヤダム)」の人魚物語には、実存の人物である歙谷(ヒョプコク)県令キム・ダムリョンが、漁師が捕まえた人魚を海に再び戻してあげたという話。
韓国の伝承文学や口承のパンソリなどで有名なのが、「朱蒙王伝説」や「春香伝」、それに「ホンギルドン(洪吉童伝)」などです。
(KJS<王朝絵巻>の中でとりあげています)
今回のドラマは「於于野譚(オウ ヤダム)」の中からの伝説です。
伝説と現在のふたりのラブストーリーを楽しみたいと思います。
なお、
「野譚」とは朝鮮の広く民衆に伝わる説話や伝承を編纂したもので、
貴族・僧の世態・風俗、庶民の人情の機微、伝説の妓生等が描かれているとのこと。
著者(柳夢寅)は朝鮮王朝中期、豊臣秀吉の朝鮮出兵(壬辰倭乱:1592年)の時代を生きた人です。

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レッドカーペットの映画

# 史劇にはたくさんの登場人物が出てくるのも当然。
しかし、たくさんのK-popスターたちが出演した『一人酒男女』を紹介した際には、私の年齢にもそぐわず、またKJSをご訪問のドラマや映画の“通:ツウ”の方々には、
「ドラマ選択の間違いです。 ご容赦ください」の気持ちでした。

個人的には“英語の勉強(英文字幕翻訳)”だと我慢していたのが実情です。
そうしたこともあって、、
映画にはあまり多くの登場人物もないので、今月は聞こえるハングルと日本語字幕でのセリフを拾いました。
英語からはOFFでしたが、感情移入ができてOFFを楽しみました。
明日からは英文字幕のONに戻ります。
楽しみに待っていた『青い海の伝説』です。

なお、『一人酒男女』を酷評してはいますが、ドラマ背景のお陰で先週は、舞台だった鷺梁津(ノリャンジン:地下鉄9号線駅)から近いのですが汝矣島(ヨイド)の“63ビルディング”まで、あえてタクシーで行ってみました。
チョン・チェヨンが“国家公務員試験に合格したら、漢江クルーズで見てみたい”と言っていた高層ビルだからです。
このビルの地下には『青い海の伝説』のロケに使われた“水族館”があります。
(水族館はすぐにでもドラマの中で紹介します)

(63ビルディングが見える鷺梁津駅からの撮影)
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(鷺梁津駅 2016.11.24)

映画への視点

以下は、Kstyle News より

『愛してる、愛してない』
“何も言わずに見送ることは出来ない”
(ヒョンビン)
(10asia 2012年07月18日)

「やり直せたら変われるのかな?」すでに別れたか…、別れを控えているすべての恋人たちを躊躇わせるこの古い質問。
たった今、別れを告げられた彼(ヒョンビン)と彼女(イム・スジョン)も同じだ。
“浮気した妻の荷造りまで手伝うナイスガイ”の彼は、妻のコーヒーカップまでエアキャップで几帳面に包んで、忘れものはないかと聞く。
何事もなかったかのように男ができて家を出ると宣言した彼女は、むしろその“思いやりでない思いやり”に憤りを覚える。

映画「愛してる、愛してない」は既に数多い話題の要素が賑やかにさせた。
未だに続いている“ジュウォンアリ(恋の病で寝こむこと)”の主人公ヒョンビンとイム・スジョンの主演に、久しぶりの新作で第61回ベルリン国際映画祭の競争部門に進出したイ・ユンギ監督まで。
しかし、この華やかな外皮をすべて取り払っても、映画そのものの魅力は十分にある。
台所の片隅まで思い出で満たされた空間が、財閥3世や初恋を探す女性という保護膜なしに、裸で別れを演じる俳優たちの才能でいっぱいに溢れそうだ。
以下は1月20日に制作報告会を行った映画「愛してる、愛してない」の主演俳優と監督の記者懇談会の内容である。

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Q:
―出演者たちがノーギャラで演じたと聞いたが。

イム・スジョン:
ノーギャラのことを前向きに考えて頂いてありがたいのですが、そんなに大きく語れる部分ではないと思います。
私たちだけでなく、参加したスタッフたちも心を一つにして映画を作ろうとしたんです。
韓国映画の多様性のために凄く頑張っているし、苦労する制作者や監督がいるにもかかわらず、制作環境が改善されなくて残念です。
その方々の情熱に映画を愛する一人として、少しでも役立ちたいという気持ちで参加しました。
今後もこういう機会があれば参加し続けたいし、いつにも増して楽しく撮影しました。

ヒョンビン:
イム・スジョンさんが話したように、俳優たちが様々なジャンルと素材の映画に出演して演じることは、とても幸せなことです。
「愛してる、愛してない」も素材がとても面白かったし、情熱に溢れる人々が一丸となって作った映画なので、僕もその仲間に入りたくて参加しました。
お金の話は別にして、映画を作って演じるということが改めて楽しくて嬉しかったです。
映画もそうだし、ドラマもそうだし、あらゆるジャンルにおいて俳優たちが良い環境、良い素材を持って演じられるようになって欲しいです。

「他の映画で再共演したい」


―劇中で男性主人公は妻が「別れる」と言う時、すごく平静に見送る。そんな状況は簡単に没頭できたのか。

ヒョンビン:
彼というキャラクターを演じて、自分にもあんなことが出来るのかと疑問を投げかけてみたけど、そこまでは出来ないと思います(笑) 。
その気持ちを少しは理解出来そうですが。
本当に愛してるなら見送ることも出来るという仮定の下で演じたし、実はそれより大変だったのは、表現せずに感情を抑え続けなければならないことでした。
さぁ…100パーセント理解出来たと言えば嘘になりますが、ある程度は理解出来たと思います。


―実の恋人や妻から一方的に別れを告げられた状態で、彼女の荷造りまで手伝うことが出来るのだろうか。

ヒョンビン:
いいえ、僕には出来ません(笑) 性格的に心の中にある気持ちや感情をいちいち全て表すタイプではないので、彼に似ているところはあるけれど、それでもある程度は話をすると思います。
正直、引き止めたかったら引き止めると思うし。
それに、見送ると決めたなら、荷造りは自分でやらないと(笑)


―イム・スジョンの場合、劇中の彼女のように、実際に誰かとそのように別れた経験はあるのか。

イム・スジョン:
未婚でもあるし(笑) 恋愛をしてもそうやって愛してる人に…とにかく彼女は勇気のある女性です。
新しい人ができた、別れると彼に話すところが。
私にはそういった経験はありません。
だから、どう演じればいいのか悩みもありました。
劇中で彼女は、別れると心に決めてもまた揺れて、また彼に妙な同情みたいなものを感じて、別れるべきかどうか悩み続けます。
これといった答えをこの映画で下すというよりは、恋をしてその中で生まれる様々な感情、あれもこれも出来ないような愛の一部分を演じました。
もちろん容易ではなかったけど、再び愛について感じるようになりました。

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―カン・ドンウォン、Rain(ピ)など、年下のイケメン俳優たちと共演しているが、今回はヒョンビンである。俳優としてのヒョンビンの魅力を語るとしたら。

イム・スジョン:
良い俳優さんと何度か共演したが、ヒョンビンさんは他の映画に比べて撮影期間が凄く短かったのに、終わる時は寂しいくらい息もぴったり合って、現場で一人の人間として見てもとても繊細な方です。
相手役に対しても良く思いやる素敵な男性で、俳優としても深い感情をやり取りして共感できる俳優です。
いつかまたチャンスが来れば、一緒に演じたい素晴らしい俳優ですね。

ヒョンビン:
僕もこの作品がすごく短い間に終えてしまって、とても残念でした。
ようやくお互いの心の距離が近づいてコミュニケーションが取れるという最中で終わってしまったので、非常に残念でした。
他の映画でまた共演したいです(笑)

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「第三の主人公は“空間”」


―最近、ヒョンビンが海兵隊に志願して入隊することが大きな話題になっている。

ヒョンビン:
この質問には一言だけ答えることにします。
このような場でプライベートなことを繰り返し言うと、一緒に作品を作った方々に申し訳ないので。
まず、韓国人男性なら誰でも果たすべき義務の中の一つで、正直、この年で入隊することになって恥ずかしいことでもあります(笑) そのため、静かに入隊したいです。
多くの方々が僕の選択に関心を持ってくれて、応援してくれることは本当に有難いですが、恥ずかしいほど大きくなってしまったようで照れ臭いです。
韓国の男としての義務を果たして来ます。


―海兵隊志願、SBS「シークレット・ガーデン」の成功、ベルリン国際映画祭進出など朗報が続いているが、その中で最善の選択を選ぶのなら。

ヒョンビン:
僕の選択ではないですが、映画祭に招かれたことが一番嬉しいです。
若い年齢で世界3大映画祭のレッドカーペットを踏めるチャンスが来たということが光栄です。
それが一番嬉しいです(笑)

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―男女が別れるまでの数時間という短い時間、限られた空間で彼らの感情を見せなければならなかったが、演技以外に特別に気を遣ったところはあるのか。

イ・ユンギ監督:
主人公は男女のキャラクターだが、彼らが共に過ごした空間が第三の主人公です。
限られた空間でもあるし、その中にそれまでの思い出と記憶が積み重なっているから、そういったものが映画の中で自然と観客に伝わるよう努力しました。
その外には、映画の中で雨がずっと降っているのですが、その雨がすごく大事な要素だったので、雨に多く気を遣いました。
実際、観客にどう伝わるかは分かりませんが、様々な小道具にも俳優はもちろん、スタッフにたくさん助けてもらいました。
画像を見れば、見つけることが出来るのではないかと思います。


―これから映画を観る観客へ最後に一言。

イ・ユンギ監督:
映画は完成することに意味があるようです。
完成した後、その映画が公開されてどんな商業的な結果を生もうと、有名な映画祭に行こうと、それはその後の映画が持つ一種の運命だと思います。
幸いにも「愛してる、愛してない」は良い状況を迎えているようです。
さらに良い結果が出ると良いが、今でも嬉しくて満足しています。
ある者はベルリンに行って受賞するのかどうかを聞いてくるが、それはもの凄くダサい質問です。
映画祭に行って受賞するのはボーナスみたいなもので、受賞出来なかったからといって失敗したというような記事は書かないで欲しいです。
それに、わざわざ言葉にしなくても、映画制作の環境は最悪の状況に向かっています。
そんな状況で誰でももっと様々な映画を見たい欲求があるはずなのに、それが出来る状況が段々なくなっているようです。
必ず私たちの映画を見て欲しいと言っている訳ではないけども(笑) そんな状況で制度的に意志を持つ方々がたくさんいないといけないのに、以前よりそうではないということが残念です。
私たちが京畿道(キョンギド)G-CINEMAの支援を受けたように、もっと投資が行われて、観客たちもさらに目新しい映画を観るチャンスがあればと思います。

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結婚から別居または離婚に至る境界線に立たされたの二人でした。
演じるヒョンビンもイム・スジョンも未経験の世界なので、本当の心理状態を知らない。
しかし、荷造りの手伝い、コーヒーの味、パスタ作りなどがこれまでの二人の生活を描き、共演の雨と猫が境界線の中に二人を引き留めるようで、カメラワークも良かった…。

なお、今回のインタビューではマイナーな映画製作の実情を知ることができました。
とくにOSTがあったわけでもありません。
しかし、雨の音、水の音、料理する時の音が効果的でした。
これも空間の音楽だったようです。

この芸術性の高さでしょうか?
ベルリン国際映画祭にノミネートされたということは誇らしいですね。
先の特別ドラマ『遠い路』と、この『愛してる、愛してない』は大切にKJS内に保存したい2作品です。

# 末筆になりますが、地味な作品にもかかわらずKJS(私にとっては本当にとても大切な作品)でのアップに、思いもよらなかった“拍手”と“クリック”を頂戴しました。
訪問者の方々に深く御礼申しあげます。
なお、一人の(鍵コメでの)訪問者の方にコメ返でエールを送るつもりでコメント欄を書いてきました。
「サランへヨ…」

# 明日からドラマ『青い海の伝説』(全20話)をアップします。
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愛してる、愛してない (5) クェンチャナ

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(オランダ坂:2016.09.20 @ nagasaki city)

(坂の下のホテル)
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(ホテル・モントレ:2016.09 @ nagasaki)

『愛してる、愛してない』(5: おわり)

「大丈夫?」

「ああ、僕は大丈夫だ(ケンチャンケッソ)」

「作ってくれる?」

とレストランを諦めてパスタを作りだすふたり

ヨンシンはまずタバコ

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ジソクはパスタをお湯と塩で茹でるところから

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ナスとズッキーニをカット

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彼女は2階のベランダ
# 降り注ぐ雨が助演です。

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ジソクは熱したフライパンを手に

オリーブオイルを入れて、スライスしたニンニクを入れて、ニンニクがキツネ色になったところで、ナスとズッキーニ。

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# フライパンにはニンニクと先にズッキーニ、その後にナスとトマトです。

ヨンシンは皿を用意して

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茹でたパスタを運び、オリーブオイルを足して、

「仕上げるからタマネギを切って…」
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「何に使うのか?」

昨日、茹でたポテトに混ぜてサラダを作るわ」

「ああ」

「…」
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# 彼女の手さばきも良いです。

タマネギを切り始めるジソク

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# 玉葱だけのせいではないようです。

「目にしみるのね」

「ああ。これはきつい」

「ロウソクを忘れていたわ」

「もう終りだから大丈夫」

「じゃあ、目を洗ってきてね」

「…」
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# 最後の共同作業だと思うと辛いはず。

ジソクは洗面所で目を洗います…。

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ヨンシンがパスタを仕上げる頃

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「!」
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子猫が出てきて、アンチョビの缶に口をつけます

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洗面台のジソクに、水の音、雨の音
嗚咽に変わります。

「…」
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キッチンのヨンシン

「大丈夫だわ(ケンチャナ)」
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「クェンチャナ…。
 すべてが上手く行くわ。
 きっと…」






「…」

「…」
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<おわり>

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『愛してる、愛してない』


ヒョンビン(ファン・ジソク)とイム・スギョン(ヨンシン)の『愛してる、愛してない」でした。

出て行けないのは雨のせいなのか?
子猫のせいなのか?
雨と子猫が助演の映画だったようです。

そうですね…、んん~、
終わりの言葉の「クェンチャナ~」って、とらえにくいのですが、「そうよ、いいのよ、これからもきっと上手く行く」と、ヨンシンは二人の生活をもう一度やり直すのだと思います。

結婚5年目。
仕事の関係もあり、ふたり一緒の時間が少なかったようです。
でも、愛はまだ残っていた。
いや、この5年間が「根の深い木」のように、見えない地中で太い根を育ててくれたのではないでしょうか?

先の『遠い路』も、この『愛してる、愛してない』も、主演の2人だけのセリフが9割のドラマと映画でした。
しかし、助演の父親や隣人のハルモニ、隣人の医者夫婦などが、若い夫婦に対して、新しい生活の始まりと、なにげない“やり直し”の機会を作ってくれたんだと思います。

コラムの終わりに、“ヨンシンの心は?”
なぜ仕事で出会ったカメラマンと一緒になろうとしたのか?
これは女性のみなさまの方がよく分かると思います。
でも、その一歩を踏み出すには、もとても大きな勇気が必要だと思います。
この一歩にヨンシンはまだ躊躇。
ジソクのことが好きだからです。
ジソクが静かなのは、おそらく結婚しても“相手の心”は所有できないからだと思います。
明日、二人の俳優へのインタビュー記事をアップしますが、
まだ未婚の二人には理解ができていないようでした。

この映画では“新しい一歩への勇気”よりも、“過去を捨てる勇気”の方がエネルギーを要するのではないかと考えています。

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(梱包の際に2人が取り合ったのは、
 工芸作家としてのジソクがヨンシンにプレゼントした陶器の小さな犬の置物でした)

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愛してる、愛してない (4) 大雨と子猫

京都・東福寺
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(photo by nao @ 2016.11.21)

(ヨンシンの作業部屋)
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『愛してる、愛してない』(4) 大雨と迷い込んだ子猫

どこかに隠れてしまったのか子猫のハル

「どこに行ったのかしらね?」

「窓は全部閉めているから…」

「僕が2階を捜すから、君はここらを…」
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彼女の作業部屋に入り…。

まずは扉を閉めて…。

「…」
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洗面所には、まだ今朝は使っていなかったシェービングフォームなど…。

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リビングで考え込むヨンシン

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「…」
226m.jpg

クローゼットでは濡れたシャツを着替えて…。

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「上にも子猫はいないな…」とジソクが言っているところに、

「ハルや~」と、来客(庭先)

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「シルバーの子猫が入ってきませんでしたか?」

「ええ、入って来たのですが、
 今どこにいるのか分からない状況です」

「あの子には困ったもんだ」

「雨ですから、中にお入りください」
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中に入った隣家の夫婦

「私が車の中に忘れ物をして、
 取りにいった隙に逃げ出したんです」

「まだ2ヶ月の子猫で…」と。

私は歯医者で、週末はここで過ごすと説明するご主人。

「私は建築関係で妻は出版関係です」
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「あ~、ソウルに帰れないので困ったわ」

「!」
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「橋が浸水して、ソウルに帰れないんです」
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ニュースで豪雨の状況を見る4人
いずれにせよ、今夜はここからソウル市内には向かえないということです。

「申し訳ないのですが、
 少し、捜させてもらって良いでしょうか?」
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ハルは…?

kimu j

「いいから座っていろ」とはご主人ですが、

子猫が臭いででてくるかもしれないと、ツナ缶でもという奥さんに、

「缶詰を捜してきます」
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「下にアンチョビーがある」というジソク。

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「棚まで知っているとは、家事がお得意ですね。
 うちの主人は釘も打てないんですよ」
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アンチョビーの缶詰を開けて、フロアに置きます

「ヨボ、この家の間取りはうちの家とは違うな」

「そうね。リビングが素敵だわ。
 ところでご結婚何年目ですか?」

5年になります

「恋愛結婚ですか?」

「はい」

「お子様は?」

「まだです」

「子供は大変だ。 二人きりで住むのが楽しい」
とはご主人。

「若いのにここに住んでいるとは、成功したんですね」
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(キム・ジス:『記憶』など)

キム・ソンフンからヨンシンに電話
家にかかってきた電話なのでジスクが取り、

「キム・ソンフンさんだ」

電話を受け取るヨンシン

…携帯に出てくれないから家のほうに電話した。
 どうしているのか気になって…。

「…」

…ヨンシンさん。

「…」
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そこで子猫が顔を出します

「あ! ハルだ!」の声
でキム・ソンフンは来客中だと分かります。

「子猫が迷い込んできたので、飼い主が来て、
 隠れていた子猫をアンチョビの臭いで誘い出したのよ」

…では出かける前にまた電話する。

「ちょっと待って。
 橋が浸水したから出られない状態だわ。
 市内への道が塞がっているのよ」

…ああ、じゃあ、今日はダメだな。
 どうせ雨だし、明日だな。

「んん~、そうしましょう」

…今度は携帯に電話するから出てくれよ。

「ええ」
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「…」
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「…」
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しかしまた、逃げ出して隠れてしまったハル

「首輪に電話番号があるので、連絡をお願いします」

「歯の矯正などがありましたら、寄って下さい。
 安くします」と、隣家の夫婦は帰ります

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「どうする?」

「とにかく(オチャピ)、レストランには行けないわね」

「…」
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「“お客さま(子猫)”もまだいるからね」

「ああ。 
 夕食はどうする?」

「…。 パスタの材料は残っているの?」
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『愛してる、愛してない』


出ていく妻。
強く抱いて引き止めて止めるパッションが薄れた結婚5年目。
それでもわずかに残った2人の愛をテーマにした映画なのでしょうか?

しかしながら、どうも私には、ビーカーでは検量できないような“二人の愛”が、5年間の時間と、家の中の空間の隅々に隠れているような気がします。
この映画では二人の結婚に至るまでの恋愛期間が描かれていません。

恋愛期間が1週間だった『負けてたまるか』の弁護士夫婦。
財閥家の実情を知らずに求めに応じて結婚した『結婚の女神』。
高校時代に意識し始めて10数年後の結婚の『ドクターズ』。

女性は結婚の後、母親としての愛、夫への愛、それぞれを器用に使い分ける。
そうしないといけないから、
結婚まで、出産までの恋愛期間は長い方が良いような気がします。
そうして、男性よりも現実的な生き方ができる、強いサバイバー(生存者)になるのではないか?

雨が降っていなければ、もう出て行く頃ですが、雨のお陰で、…子猫のお陰で時間は流れていきます
なにげない隣人の普通の夫婦もヨンシンとジソクには刺激になったようです。

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愛してる、愛してない (3) 迷い込んだ子猫

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(photo by APB)

# もうずいぶん過去のことなので、時効をお許し願えると思います。
『温かい一言』(チ・ジニとハン・へジン主演)をアップしていたころです。
KJSへの訪問者の方から、「その一歩が踏み出せない」との鍵コメが届きました。
今になってお返しするコメ返ですが、
このドラマ『愛してる、愛してない』を再視聴していて思ったのは、“明日への一歩”よりも、“過去を捨てる勇気”の方がエネルギーを使うような気がします。
『結婚の女神』にあったように、過去に妥協することもあれば、新しい一歩を踏み出すこともある。
その方にこの映画をお送りします。

『愛してる、愛してない』 (3) 迷い込んだ子猫

キッチン

コーヒーをドリップするジソク

「何を捜しているのか?」

「マフィンが残っていたはずだけど…」

「食べると思ってそっちに出しておいた」

「…」
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皿をとって、
「後で拭いておくから、これを使って…」

「…」

「本当に大雨だな」

「…」

「僕はいらない」

「どうして?」

「お腹すいていないし、すぐに夕飯だ」

「私はどうなるの? 食べてくれないとダメ!
 自分だけ美味しい夕飯を食べるの?」

ジソクはマフィンをちぎって、
「…。  ん~、美味しい」

「あ!また音を立てて飲んでしまった。
 なかなか癖が治らないわ」

「その方が美味しい飲み方だから、直さないでいいさ」

「雨のせいなのか、今日は特に美味しい」
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「連絡はしておいたのか?」

「え?…。 あの人に?」

「んん。 心配してるかも…、約束の時間とか…。
 こんな雨だし…」

「…」
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「…。 あなたは良い性格ね。 
 いい人だわ」

「嫌味か?」

「いいえ、私は気分は悪くないわ。
 こんなに気を遣ってもらって」

「ミアネ クニャン(ちょっとだけ)…」

「どうして私を叱らないの?
 怒ってもいいのよ。
 だって、そういう状況でしょう?」

「…」

「聞きたいわ。私は本当に解らない。
 あなたは生まれたときから怒らない人なのかしら。
 それとも怒っているのに我慢ができるのかしら?」

「どう思うか分からないけど…。
 怒ったとしても、何も変わらないだろう?
 君が決めた以上、何も変わらないと思っている

「…」
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「…。 でも気になるわ。
 浮気した妻の荷造りを手伝ってくれている…。
 しかもレストランで夕食も…。
 最後に格好を付けたかったの?
 素敵な姿を残したかったの?」

「…」

「それは凄く身勝手な考え方だわ」

「ああ、そのようだな」

「…。 これは違うわ。
 こんなはずじゃなかった。
 ミアネ…」

「いいんだ」

「気分悪くした?」

「いいや。 本当に大丈夫だ」

“ケンチャナ”…か
 あなたがよく使う言葉ね」

「そうだったかな?」

「本当に何もかも大丈夫だわよね」
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「…」

「…」
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家の電話に着信音

「はい」

…ファン・ジソクさんのお宅ですか?

「はい」

イン アンド インという店から
夜7時からの予約の確認でした。

「気が進まないなら取り消すが…」
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「いいえ、美味しいものを食べたいわ」
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ヨンシンは台所の換気扇の下に行き、
タバコを吸おうとするのですが、上手くガスが付かないので、
ジソクがタバコに自ら火をつけて渡します。

ヨンシンは、ジソクの胸を叩きます

# このシーンはとくに良いです。
 ヨンシンの気持ちが見えそうです。

 “出て行く女になぜそんなに親切にするの”

 “…”

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そこに子猫の声…

庭先に子猫

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ジソクが捕まえようとすると、採光用の鉄格子から、子猫は地下室の外のカゴに落ち込んでしまいます。

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「大丈夫?」

「ああ、タオルを頼む」

「オットッケ(どうしよう)」
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ジソクの濡れた頭を拭こうとするヨンシン

「いいやこの子の方を先に頼む」
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首輪が付いているので
「飼い猫だわね」

「怪我は?」

「あ!」

ジソクの方が引っ掻かれて手から血
子猫は部屋から逃げ出します。

「血が出ているわ」
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「僕はいいから子猫を探して…」

「片手でどうして治せるの?!」

「…」

「何を塗ったらいいのかしら?
 まずは消毒ね」

「…」

「…」
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「…。
 ネガ ハルッケ(僕がやるから)」

「…」

「子猫を探してきて…」

「んん」
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しかし、どこに隠れたのか、見つかりません。

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『愛してる、愛してない』


置物の犬はふたりの過去の生活のシンボル。
そして、迷い込む子猫はふたりのこれからのシンボルだと、
私はそう思います。
雨は降り続き、また二人の会話が静かに進みます。
それに、
家の中の空間が二人の生活の模様を助演しているようです。

ジソクは家の中のことは全部分かっています。
他方ヨンシンは戸の開け閉めや、ガスレンジでの火の付け方など不器用。

静かにタバコに火をつけてやるキッチンのガスレンジの前のシーンでは、ジソクの優しさにジソクの胸を叩くヨンシンでした。
昨日書いたように、
二人にとって、決定的に欠如している感覚・イマジネーションは、
「別れること」と「別れた後のこと」が見えない、未知の世界

二人の荷造りと梱包作業が進まないのは、まだ二人に「愛の量」が、
たとえば500ccのビーカーで図ると、50ccくらいは残っているのではないでしょうか?

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(ベランダに出る窓 雨が降り注ぎます)

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愛してる、愛してない (2) 進まない荷造り

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(photo by APB)

愛してる、愛してない (2) 進まない荷造り

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ふたりの恋愛のシンボル


まずは、陶器の小さな犬の置物です。






片づけの途中でパスタの本と料理の記録を眺めるヨンシン

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既に段ボールに詰めた2つのコーヒーカップを取り出して、コーヒーをドリップするジソク

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コーヒーを持って来て、

「終った?」
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進まない片付け

「いいえ、まだだわ」

「何を見ているのか?」

「これ…」

「君の事務所で作った料理の本だろう?」

「いいえ、これは英語版なの。
 翻訳本を出す前に見ながら料理したわね」

「そうだな」

「んん~、
 やはりあなたのコーヒーは美味しいわね」

「あの頃はパスタの店も出せそうだったな」

「今でもあなたの腕なら、一軒出せるわ」

「いいや、パスタは君の方が上手だ」

「いいえ、デコレーションが駄目だわ。
 あなたみたいには作れない」

「パスタは味が良ければいいんだ」

「これを見て。
 チョリソーパスタを作った時のみんなの寄せ書きよ」

「あ~、チョリソーと珍しい形のキノコで作った…」

「ええ」
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「無理して“おいしい”って書いてあるのかな?」

「まさか」

「ここの部屋で終りなのか?」

「んん」

「夕食までに終るのかな?」

「予約が気になるの?」

「いいや」

「家で簡単に食べれば良いわ。
 雨が降っているのに出なくても…」

「雨は止むかもしれない」
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「外出は気が進まないか?」

「いいえ、あの店は味がいいわ」

「捨てるものが多いのか?」

「いいえ、そんなにないから後で私が捨てに行くわ」

「タバコの吸い過ぎだな」(灰皿代わりの缶)

「それも(コーラの空き缶)後で捨てるから
 置いておいて…」

「ゴミ箱はどこ?」

「私が捨てると言ってるじゃない」

「…、ゆっくりな」

「ちょっと…、私は怒っていないわ。
 アリジ(分かる)?」

「アラ(分かってる)」
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ベッドルーム

「…」
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ヨンシンは2階から、地下室へ

雨が入って来て濡れたものを拭き取るジソク

「何しているの?」

「雨が振り込んで来ていた」

「手伝おうか?」

「いいや。 これでおわりだ」
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「これは何?」

「使いようがないから捨てようと思っている」

「なぜ今まで置いていたの?」

「そうだな…」

「…。
 私は捨てるのが得意で、あなたは大事に取っておく…」
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「思い切り捨てれば良いのにな」

「…」

「どうした?」

「意味深な言葉ね」

「…」
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「お! こんな所にあったのね。
 すっかり忘れてたわ」
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「尻尾が折れているわ。 でも持っていくわ」

「何で?」

「私のために作ってくれたからよ」
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「いつだっけ? 
 仕事場がサンス町にあった頃だったかしら?」

「んん」

「当時は価値が分からなかったけど、
 今では仕事になったわね」

「新しいのをあげるから、捨てて…」
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「どうしてよ。私が気に入っているのよ。
 色あせたアンティークみたいだわ」

「ちっ」
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「昔の図面ね」

「恥ずかしいな」

「これは確か、文化会館ね」

「あ~、コンペで落選したやつだ」

「設計の仕事は止めるの?」

「この前にも話したじゃないか」

「もったいないわ。
 長年の仕事を止めるなんて」

「改まって何を…」

「まさか、本当にやめるとは思わなかったから」

「今の仕事が好きだ。 収入も良いから」

「でも、私にはできそうもないわ。
 長年苦労した仕事は止められないと思うわ」

「僕を哀れんでいたのか?」

「少しね。でも、あきられるのにも勇気が要るわ」

「…」

「今のほうが好きだわ。 あなたなら上手く行くわ」

「いったいどうしたのか?」

「本心を言っただけよ」
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洗濯を始めるヨンシン

「急いでいたからタオルも使った」

「粉石けんは固まるわよ」

「買い換える。 液体が良いかな?」

「ええ、そうね。 たぶん…」

「…」

「コーヒーを入れてくれる?」

「ああ」
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このシーンの切れ目には二人の家が映し出されます。
レンガの外壁のとても瀟洒な住宅街の家です。
そして、
雨は終始 降り続きます。
地下1階、地上2階の家で、作業部屋が2つ。

ヨンシンは新しい生活に向かうことを決めたのに、なぜ荷造りが進まないのか?
思い出の品々で荷造りは進みません。

ジソクの梱包は続きます。
共稼ぎの夫婦の夫・ジソクにとっては料理も掃除も、家の中の食器も家具も、すべてを把握しているので、梱包くらいは日常の作業でもあります。

淡々としている二人ですが、
二人にとって、決定的に欠如している感覚・イマジネーションは、
「別れること」と「別れた後のこと」が見えない、未知の世界だからだと思います。
演じている俳優2人も未経験の物語です。

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愛してる、愛してない (1) 降り出した雨

# ヒョンビンが除隊後に「演技がしたかった…」と言った姿が思い出されます。
肉体的にも精神的にも海兵隊は辛かったのだと思います。
職業人としてのヒョンビン…、今度は2011年制作の入隊“前”の映画『愛してる、愛してない』を再度アップします。
結婚5年目のちょっと“けだるい”倦怠期の映画でしょうか?
第61回ベルリン国際映画祭(2011年2月)にノミネートされた(世界の映画)15作品の一つです。

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イム・スジョン(ヨンシン)とヒョンビン(ジソク)の
『愛してる、愛してない 』(1) 降り出した雨

<プレリュード>

金浦空港に向かう道路


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「間に合うかな?」

「ここから何分くらい?」

「たぶん30分くらい」

「んん~、金浦空港だから大丈夫だわ。
 手続きも簡単だから」

「昼は? お腹すいていないか?」

「飛行機の中で食べるわ」

「機内食はイマイチだから、空港で食べろよ」

「適当にね」

「明後日帰るのか? 土曜日だな
 何時なのか? 迎えに行くから…」

「珍しいわね。アイゴ~」

「…」

「どうしたの? 迎えはいらないわ」

「週末は時間があるからさ」

「道が込むからいらないわよ」
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ラジオ放送

…週末は穏やかな天気が続きます。
 日曜日は南部の方から台風の影響が出ます。

「東京から大阪に向かって…、2泊3日は短いな。
 せっかくだから遊んでゆっくりしてきたら良いのに…」

「どうだろうね。
 皆が帰るのに私だけ残るのも変だわ」

「あ~、あの…、写真家のキム・ソンフンさんも一緒?」

「んん~、でもなぜ?」

「この前、写真資料を貸して貰ったから…、
 お礼を言っておいて欲しい」

「んん~」

「いい写真だった。 特に人物写真が…」

「何か飲む?」

「あるのかな?」

「コーヒーとジュースだわ」

「コーヒー」

「でもカフェラテだから甘いわ。
 これは私が飲むわ」

「…」

「牛乳が入ったのは嫌いでしょう?
 大丈夫なの?」

「ケンチャナ」

カップにストローをさしてあげて、

「甘い?」

「ああ、少し」
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「スタジオを家に移そうかと…」

「どうして?」

「市内は落ち着かない。
 作業が始まると徹夜も多くなるから…。
 毎日の家とスタジオとの往復は遠すぎる」

「だけど…、そうね。
 仕事に支障はないの?」

「先輩たちも賛成してくれた。
 共同作業も毎日じゃないから、打ち合わせにだけ行く」

「じゃあ…。 ひと部屋空けないとね」

「いいや、地下の仕事場を使うさ」

「狭くないかしら? 荷物で一杯だわ」

「ケンチャナヨ。 少しずつ片付ける」

「でも…」

「僕には地下が似合う。
 君もほとんど家にいるから、一緒の時間も増える」

「私を退屈させないために、
 家を仕事場にするわけね?」

「そうでもないけど、家の方が気楽だし、
 それにスタジオの賃貸料も要らない」

「そうね」

「…」

「あのね。 私は出て行くわ

「出るって何の話なのか?」

「家を出るってこと」

「どういう意味なのか?」
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「決めたの。 あなたと別れるって…

「…?」

「ややこしくなる前に、荷物をまとめて出て行くわ」

「…」

「面倒はかけないわ」

「…」

「私としては、良く考えて決めたの」

「理解できないと思うけど…」

「もう一度、考え直してくれないか?」

「ミアネ」

「出て行った後は?」

「あなたは心配しないで良いのよ」

「誰か好きな人がいるのか?」

「んん。 気付いていたしょう?」

「…」

「誰だか気にならないの?」

「何て言ったら良いのか…?」

「…」

「ひとまず分かった(アラッソ)。
 アラッコ(分かって)…」

「ケンチャンケッソ(大丈夫なの)?」

「クッセ…(どうかな)。 大丈夫だと思う」
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# いきなり別れ話の長い序奏(プレリュード)でした。
 この映画に出演するのは4人の俳優だけです。
 本編はヨンシンの出張帰りの週末から

<本編>
(ふたりの家の屋上)


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(サランハンダ、サランハジ アヌンダ: 
 『愛してる、愛してない』)

外は雨

ヨンシンは窓から外を見ながら、タバコ。
そこに、電話。

「んん~、オンマ」

…何してるの?

「片づけているわ」

…荷物は多いの?

「まあね」

…。

「もしもし? どうして話の途中で黙り込むの?
 オンマの方から電話してきたのに。 
 ヨボセヨ~」
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…そっちも大雨?

「んん、ずいぶん降っているわ」

…雨も降っているし、今日出て行くこともないでしょう?
 今日は止めといて、あと何日か考えてみたらどうかしら?

「後でかけなおすわ。 先に荷造りするわ」

…夕食はどうするの?

「オンマったら…。
 こんな時にご飯のことを心配するなんて」

…料理する余裕があるのか気になって…。

「ジソクさんと外食する予定だわ」

…あんたたち夫婦って、とても理解ができないわ。

「片づけてからまた電話するから」

…アラッソ…。

「…」
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サッカーの試合を見ているジソク

食器の梱包を手伝い始めます。

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天気予報

…現在中部地方では発達した雨雲により
 1時間に30ミリの大雨が降っています。
 気象庁では明日の午後まで豪雨が続くと見ています。

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ヨンシンが2階から降りて来るので、

「土砂降りだな」

「そうね」

「7時に店を予約したけど、この調子なのかな…?」

「予約したの?」

「んん。
 この前は予約しないで行ったから、ずいぶん待った。
 覚えているか?」

「お~、でもこの雨よ」

「何かにつけて、雨だな。
 子供のころ、遠足の日も雨だった」

「サッカーは?」

「前半が終って、0対0だ」

「つまらない試合だわね。
 何していたの?」
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「お~、ちょっと…」

「アイゴ~、どうして?」

「持っていくだろう?」

「手伝ってくれるの?」

「他にはすることもないから…」

「置いといて」

「持っていかないのか?」

「面倒だわ。すぐに使うこともなさそうだわよ」

「…。一回も使わないで大事にしていたのに…」

「…」

「段ボールに入れて、分けておくから。
 後で取りに来たらいい」

「それでも良いの?」

「もちろん。 いつ見ても可愛いな」

「雨が振り込んでくるから2階の窓を閉めて頂戴」

「そうなのか?」
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「どうして私なら閉まらないのかしら?」

「そんなに難しいのか?
 ここで引っかかったら、一端引いて、
 それから…閉めれば…」
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「無理だわ。すぐに忘れるわ」

「力は要らない。 要領がいるだけだ。
 慣れても良い頃なのに…」

「片づけなくっちゃ。
 サッカーの後半戦を観ていてね」

「…」
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「力仕事が必要なら手伝うから」

「いいえ、一人でできるわ」

「後でコーヒーを入れておく」
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『愛してる、愛してない』


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はじめは、それぞれの仕事で成功した夫婦の大きな家のキッチンが舞台です。
結婚5年目(子供なし)のカップル。
この時期になると恋愛期間の幸せを十分満喫して、パッションが薄れていく時期でしょうか?
けだるいアンニュイな空気が流れるキッチンでした。

“別れ”を切り出されても夫のジソクは静かに受入れるだけ…?
浮気した妻が出て行くにあたり、食器などの梱包を手伝うジソク。
どういった心境で手伝いが可能なのでしょうか?

2011年の映画(105分)をこれから5回に分けてアップします。
そして、終わりに監督とヒョンビンとイム・スジョン(二人は未婚の俳優)のこの映画に対するインタビュー記事をアップします。

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『遠い路』 (6) 家族旅行

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“オリンピックに雪は降るのだろうか”
2018年2月・江原道(カンファド)平昌(ピョンチャン)で予定される冬季オリンピック。
たくさんの雪が降って欲しいです。

ソウルから東に向かうと『冬のソナタ』のロケ地となった春川(チュチョン)市があり、さらに東の海岸へと向かうと…。
説話集「於于野譚(オウ ヤダム)」にある人魚物語は、実存の人物である江原道・歙谷(ヒョプコク)県令キム・ダムリョンが、漁師が捕まえた人魚を海に再び戻してあげたという伝説とのこと。

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『青い海の伝説』(第1話)より
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『遠い路』 (6) 家族旅行
(最終回)

「アボジ! どうしたの?
 しっかりして!」

「あ~」

「アボジ! 私よ!
 ソンジュだわ! しっかりして!」
無題238

「もしもし」

「ウソクさん…どうしたらいいの?
 アボジが!
 アボジが…!」

「待ってろ!
 すぐ行くから待っていろ!」
無題239

Uターン

無題240

「アボジ! アボジ!」
無題241a

救急治療室へ

無題241b

「とりあえずは安心です」
無題241c

「婿さんかな?」

「はい」
無題241d

「本来は症状についての説明が必要なんだが、
 本人が誰にも、とくに娘さんには話さないことを希望している」

「…」

「お父さんの気持ちもよく分かる。
 一人暮らしのお年寄りで…、娘は離れて暮らしている」
無題241e

…可能性は低いが、
 医者としては最後まで望みは捨てたくない。
 しかし、本人が希望していないから手が出せない。

無題241f

「ソウルの大きな病院で診断を受けた方がいい」

「お医者さんは安心だと言ったじゃない」

「…」
無題241g

「…もしかして、先生とは別の話を?」
無題241h

「あ? いや、何も…」

「アボジはこれまで病気とは無縁だったわ」

「でも、健康診断くらいは必要だ」

「…」

「すぐ済むから、受けよう!」
無題241k

「彼氏が待っているんだろう?」

「…」

「今はまだ話し出すことはできないな」
無題242a
# クックス(温麺)

「アボジ!なにしているの?」

「もう大丈夫だから、帰ろう!」

「ダメよ、明日までいなくちゃ!」
無題242b

「こんなところでゆっくり眠れるか?
 帰ろう!」
無題242c

「ウ、ウ…、ギヒョンさん!
 父さんを止めて!」

# ここでソンジュは「ウ、ウ」と、
 ウソクと言いそうになります。
 慌ててギヒョンさんと言い替えますが…。

「アボニム…」

「心配ないさ。さっきからもう元気だ。
 見れば分かるだろう?
 さあ、帰ろう!
 せっかくの祝日を病院で過ごすのは無駄だ」

「アボジ!どうしてなの?
 私がどんなにびっくりしたか分かっているの?
 言っても聞かないから…、飲んでばかりだからよ。
 アボジ、どうして?
 娘を一人にしたいの?

「分かったよ。
 お前が嫁に行くまでは死にはしないから…。
 心配するな」

「そんなこと言わないで!
 結婚したらもう娘じゃないの?
 私が孤児になってもいいと言うの?
無題242d

「分かった。もう言わないから…」
無題242e
# 「結婚したらもう娘じゃないの?
 私が孤児になってもいいの?」
 このセリフがこのドラマの
 家族愛のシンボルとなる言葉のひとつだと思います。
 それにしても、彼女のセリフには周囲が圧倒されます。
 パク・ジニの渾身の演技でした。

「…」
無題242f

「アイゴ~、まったく!
 せっかく家族が揃ったというのに!」

「…」

「娘が可哀想で見ちゃいられないよ!」

「すまなかった」

「知っていたら、駆け付けたよ。
 もっとも、
 私が病院に行っても役に立たないけどね!
 せいぜい、精のつくものを作ってやるから!」

「…」

「ソンジュや!
 これからも私が見ているから、もういいからね。
 心配しないで」
無題242g

親子ふたりになって。

「アボジ!」

「すぐにでも結婚しろ。 早い方がいい」

「でもまだ結婚資金もが貯まってもいないから…。
 来年の秋にと…」

「金のかかることは来年にして、結婚は今年がいい」

「嫌よ」
無題242h

「お前が結婚すれば、肩の荷も降りる。
 お前の結婚が一番の望みなんだ。
 二番目は故郷を訪ねることだ」

「故郷?」

「おお、両親とも死んだと聞いているが、
 わしを待っているような気がする。
 一度は行ってみたい。
 この目で故郷を見てみたい」

「行きましょう、アボジ。
 今でも行けるわ」

「そうだな、全部片付いたら行くつもりだ。
 だから結婚の日取りを決めて…」

「…」

「こっちにいる間に決めて行け」
無題242k

ふたり

「ありがとう」
無題243

「アボジが急だったんで、
 とっさにあなたしか思い浮かばなかったの…。
 ごめんなさい」

「いや、回復したんで良かった。
 君に伝えたいことがあるんだ」

「…」

「さっきまで、なかなか言えなかったけど、
 ありがとう(コマウォヨ)。
 俺に、“アボジ”って呼ばせてくれて…。
 コマウォッソヨ

無題244
# ウソクは彼女が彼氏と別れたとは思っていないので、
 コマウォッソヨと過去形です。
 帰るつもりだからだと思います。

「ここにいる間は幸せだった。
 お父さんを君から奪いたいくらいだ。
 短かかったけど、俺は本当の息子だった

「…」

「ソウルの大きな病院に連れて行けよ。
 息子としてのお願いだ」

「…」

「家に帰る前に、彼氏に挨拶できるのか?」

「もう帰ってしまっていないわ」
無題245

「どういうことなんだ?」

「行っちゃったわ…」

「…」

「戻ってきたのかと思って会いに行ったけど…」

「じゃあ、彼は何しに来たんだ?」

「最後の役目を果たそうとしていたみたいだわ」
無題246

「何なんだ? そいつ!」

「…」

「別れて正解だ!」
無題248

「…。 お願いがあるのよ」

「…」

「嫌なら断られても、大丈夫だわ」
無題247

「早く言えよ!」

「アン ガミョン(行かなくても)…、
 アボジはまだ何も知らないわ」
無題249
# このセリフは慎ましい表現でした。
「行かないで!」って真っ向から言えばいいのに、
「あなたが行こうが帰ろうが、お父さんはまだ何も知らない」
 という婉曲な表現をしました。

「もう遅すぎるかしらね…」
無題250

「まだ十分間に合うさ」
無題251a
# これがウソクからの正式な返事です。

「…」
無題251b

「まずは病気を治さないとな」

「わかったから、説得する」
無題251c

お父さんを2人で分けないか?
 結婚しようかという意味じゃなくて、
 もっと色んなことをしてあげたいんだ。
 病気の親がいれば病院に連れて行って、
 必要なら入院させて、親孝行するとか…。
 俺にもさせて欲しいんだ」

「…」
無題251d

「まさか、病状が深刻だとか?」

「あ、そんなわけはない。
 深読みしないでくれ」

「…」

「分けるのか嫌なら、貸すだけでもいい」

「アボジはあなたが好きみたい」

「ああ、相思相愛だ」
# 2人が使っている言葉は「チョア ヘヨ」です。

「君の許可が必要なんだ。
 いいかな?

「…」

「答えてくれないと…。
 実は計画があるんだ」

「…」(微笑んで、首を縦に振ります)
無題251e

「よし!
 後は息子の出番だ!
無題251f

「どうして? どこに行くの?」

「いいから」
無題251g

「旅行?」

「旅行なの?」

「何の旅行なのか?」
無題251h

「家族旅行です。
 最期にソウルに行ったのはいつですか?」

「もう、だいぶ前だ。 20年にはなるな。
 ソンジュが5歳だったかな。
 それ以来、用事はないからな」

「じゃあ、僕らと一緒に行きましょう!
 途中で、温泉に入ったり、観光したりしましょう」
無題251k

「まるで夢のような話だな」

「正月の祭礼が終わったらすぐにしましょう、アボニム」

「いや、いいよ。
 年寄りを連れて行ったって迷惑ばかりだろう。
 気持ちだけで感謝している。
 旅行は2人で行けばいいさ」
無題252a

「いいえ、それじゃ家族旅行とは呼べないですよ」

「アボジ!行きましょう!」
無題252b

「…、何だか母さんに悪いな…」

「…」
無題252c

ということで、旅行の前に墓参り

無題252d

「…」
無題252e

「…」
無題252f
# このひざまづく挨拶のシーンですが、
 正式な作法でしょうか?
 パク・ジニ(女性)が右手を上にして手を合わせます。
 他方、イ・ビョンホン(男性)は左手が上です。

…3人で旅行に行って来るよ。
 しばらく待っていてくれ。
 いや、お前も一緒に行こう!
 4人だ。
 そうすれば、本当の家族旅行だ。
 気が付かなかった。
 そう怒るなよ…。

無題252g

「…」
無題252h

出発

無題252k

「お疲れでしょうから、寝ていてください」

「アボジ、疲れた?」

「いいや、景色が奇麗なんで、寝てなんていられないさ」
無題253

「そうね、アボジ…」
無題254

そこに電話
今度はウソクに、

「もしもし」

…俺だ!

「どちら様で…」

…へ、へ、ヘ!
 親愛なる医学博士様だ!
 いつでもいいから、患者を連れて来いよ!

「ああ、コマプタ!」

…それで、患者というのは誰だ?

「着いたら、また電話するさ!」
無題255

「これをお父さんにかけてあげたら…」

「アボジ、寒くない?」

「いや、大丈夫だ」

「これから先は、少し冷えるところになりますから…」
無題256

「暖かい?」
無題257

「ああ、暖かい。
 この膝の上にもう一人欲しいもんだ」

「誰のこと?」
無題258

「ソンジュの子だ。
 孫さ!

「…」
無題259

「…」
無題260

「…」
無題261

「…」
無題262

「…」
無題263

無題264

おわり

…視聴者のみなさま カムサハムニダ
無題265

無題266

# 物語のラストシーン。
 車の中で見詰め合うふたりの微笑が最高です!

無題monngiru13

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# 「結婚したらもう娘じゃないの?
  私が孤児になってもいいの?」
ソンジュの言葉には熱いものがありました。

枯れた花(第1部)と新しい花の芽(第2部)の『遠い路』でした。
家族が集まる季節に向けての作品はいかがでしたか?

すっかり寒くなって“お鍋”の季節でしょうか?
家族そろって温泉…。
そして旬の食べ物…、良いですね。
韓国・全羅南道では“太刀魚”の鍋の季節です。
また、生のカニを3日ほど醤油ベースのタレに漬ける、カンジャンケジャンも旬です。

kejya.jpg
(先月いただきました)

# 明日からは映画をもう一本。
2011年の映画『愛してる、愛してない(사랑한다, 사랑하지 않는다)』(ヒョンビン主演)を再度アップします。
枯れかかった花が蘇生する物語だと思います。
バラが育つには雨も太陽も必要…。
『遠い路』と共に大切にしているDVD2作の一つです。

『亀巖ホジュン』より
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『遠い路』 (5) 今日からは息子

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(オランダ坂 2016.09.20 @ 故郷nagasaki)

『遠い路』 (5) 今日からは息子

すっかり気に入られたウソク

「ギヒョンな~」

「はい、アボニム」

「お前が気に入った。好きだ」
無題221h
# 「マウメ トリョ」そして「チョア」と言っています。

「私もです」
無題221k

「わしらは今日から父親と息子だ」

「はい、アボニム」

「忘れるな。オヤジとムスコだぞ」

「…」

「さあ、お祝いの酒だ! 一気だぞ!」
無題222

ソンジュは電話しますが、

…アンニョンハセヨ キム・ギヒョンです。
 メッセージをどうぞ…
無題223

ウソクは、そっとタバコを一本

無題224

「…」
無題225

そこに、
中からうめき声がするので、急いで部屋に戻ると、

「ギヒョンか…」

「アボニム! どうしたんですか?」

「…」

「どこか悪いのですか?」

「あ~、年をとればガタもくるさ。 
 誰だって同じさ」

「どこです? 胃の調子でも?」
無題226

「気にするな。 大丈夫だ。
 それよりも、ソンジュには内緒だぞ。
 今でも酒を飲むたびに心配かけているからな…」

「早めに病院に行かないと…」

「約束だぞ。 男の約束だ」

「言いませんけど、病院には行って下さい」

「大丈夫だ。 医者はあてにならん」

「どこが悪いんですか?」

「ちょっとした不調さ。 年のせいだ」

「…」

「そんな顔するな。 大丈夫だ」

「…」

「ソンジュを大切にしてくれ。 ずっとな…」
無題227

庭の掃除をしている時に、
「父親」の靴がくたびれているのに気付くウソク

「ここが一番大きな靴屋なのか?」

「ええ、この辺ではね」

「これはどうですか?」
無題228

「どう思う?」

「暖かいですよ。
 お年寄りにはピッタリです」

「これにするか…」

「アボジに?」
無題229

「ああ、俺より少し小さいので…」

「どうしてウソクさんが父さんに?」

「そうしたいだけさ…。これを包んでください」

「いや、結構です」(断るソンジュ)

「…」
無題230

海辺

「父さんって呼べる人に何かしたかったんだ。
“アボジ”っていう響きが久しぶりで、新鮮なんだ」

「…」

「分かっているさ、単なる契約だってことは…。
 ビジネスなのに、少しずうずうしいな。
 でも贈り物をしたいんだ」
無題231a

「必要ないわ。でも気分悪くしないでね。
 あなたに去られたら私が困るから…」

「いいお気づかいだ」

「靴を贈って、何の得があるの?」

「分かったよ。余計なことはもうしないから…。
 君をゆすって、つきまとうとでも思っているのか?」

「…」

「そうなのか?」

「そんなことは思ってもいないわ」
無題231b

「は~。お姫様は何にもご存じないんだな…。
 アボニムは具合が悪いんだ」

「何の話なの?」

「人に文句付ける前に、病院に連れて行けよ」

「いったい、何のことなの?」
無題231c

「病院だと言えば分かるだろう?」

「だから、どうしたの?」

「関係ない奴は黙っていろ…ってか?」

そこに携帯の着信音

無題231d
# 2人とも同じ着メロなので紛らわしい。

電話はソンジュにでした。

「紛らわしいな!」

「もしもし。
 …いや、外にいるわ。
 どこなの?トンヘ(東海)?
 そのどこ?」

ウソクはソンジュを彼のところに送ることに、

無題231e
# 日本海は韓国の東側の海なので、
「東海(トンヘ)」です。

ソンジュの彼氏・ギヒョンの待つレストランの駐車場で

# ソンジュはなかなか車を出ようとはしません。
 もちろんウソクも心残り…。

「アボニムには、正直に言えば分かってくれるさ。
 しょせん演技は演技だから…」

「…」

「何か言うことは?」

「コマウォッソヨ」
無題231g
# 「ありがとう」の過去形を使います。

「そうじゃない。
 お仕事“お疲れ様”だろう?」

「いいえそうじゃない。
 “コマウォッソヨ”

「…。
 ああ、これは返すから…。一部返金だ」

「どうして? いらないわ」

「いい暇つぶしになったから…。
 毎年、正月は白タク営業しかやることがないからな。
 受け取ってくれ」

「いいわ」

「何が“いいわ”なんだ?
 お金のことは大切にすべきだぞ」
無題231f

「気をつけてね(アンニョンヒ ガセヨ)」

「最後に…、アボニムに会って来ていいかな?
 俺からは何にも言わないから…、
 君から正直に言えばいいだろう?」

「…」
無題231h

涙を流すソンジュ

「…」

「頼まれたとおりに、会うだけは会いに来た。
 お父さんには俺の方から正直に話さないといけないと思った。
 ヨンピョンに行く途中だから…」
無題231k

「…。ありがたくて、涙が出るわ」

「…、もう俺の役目はないってことか?」
無題232a

「ええ。必要ないわ」
無題232b

お別れに顔を見に来たウソク

「アボニム、1人で何を?」

「お~、ソンジュは?」
無題232c

「市内に用事があるとか…」

「ソンジュのオンマだ」

「ええ、分かっています」

「ここに座れよ」

「はい」

「わしは大酒飲みか?」

「ええ」

「飲むか?」

「…」
無題232d

「ソンジュが中学2年の時に逝ったんだ。
 幼いのに母親がいなくて、それからずっと苦労をかけたんだ」

「…」
無題232e

「高等学校を出てからは、
 生活費を稼ぐために家を出たんだが、
 今の今まで苦労の連続だった」

「心配しないで下さい、アボニム!
 彼女は前向きで強いですからね」

「お前がいるから安心だ。
 もう苦労はナシだ!」

「…」

「飲まないのか?飲まないなら貰うぞ」

「アボニム!これくらいにして中に入りましょう」

「まだいいさ」

「僕はあなたの息子でしょう?」

「もちろんだ」

「じゃあ、息子の言うとおりにしてください」

「家に入れってか?」
無題232f

「腕相撲をやろう!お前が勝ったら中に入る。
 しかし、わしが勝ったらここで一杯やる。
 どうだ?」

「僕は力持ちですよ」

「年寄りだと思って馬鹿にするな。
 昔、“北”にいた時には腕を鳴らしたもんだ。
 久し振りに力試しだ」

「僕が勝ちますよ」

「やる前に決めるな!
 わしが勝ったら、酒を買いに行って来るんだぞ」

「僕が勝ったら、酒を止めますか?」

「ああ、いいだろう!勝負だ」

「いくぞ!
 ハナ、
 トゥール!
 セッ!」
無題232g

ウソクにとっては相手ではありません。

「アボニム!大丈夫ですか?」

「は~、は~ッ!」

「アボニム!どうしました?」

横になったまま寝込む父親

無題232h

背負って

「ギヒョンや。
 ギヒョな~」

「はい、アボニム」
無題233

「ギヒョな~」

「ええ、アボニム」

「ギヒョン…」

「…」
無題232k

涙で声が出なくなるウソクでした

「はい…、アボニム…」
無題234

「こうなると、もう病気だね!
 死んでも治らないよ!
 ソンジュにだって言えないよ!
 親父はアル中寸前だわ!」

「…」

「アイゴ~、朝からずっと飲んでばかりだからね。
 墓に行っては飲んで、帰ったら飲んで…。
 死んだ女房を思って飲んで、娘を思って飲んで…。
 寂しくて飲んで…、腹が立ったら飲んで…」
無題235

眠った父親をおいて帰るウソク

…医者が言っても止めないんだからね~。

彼氏とは別れて、ひとり帰ってきたソンジュ

無題236

「あ~!あ~!」

父親のうめき声に驚いて中に入ると、

「アボジ!」
無題237

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# 明日アップするラストシーンでの二人の微笑みが素敵です。

米国の明日は家族が集まるというサンクスギビングデイです。
“七面鳥”がごちそうです。

こちらは『王になった男』より
wan1_20161101234152bd8.jpg

長崎市に残るオランダ坂
坂を上がったら“活水学院(女子大学)”です。
datch slope4

日本で最初に創設されたミッションスクールで、英語教育で有名です。
dutch slope

(ただいま、『青い海の伝説』の翻訳中です)
http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2057322&categoryCode=DR

『インサイダーズ』より
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『遠い路』 (4) 今の気持ち

昨日の札幌
sapporo2.jpg
(北海道神宮 境内に残っていた雪↑)
(札幌市内のイルミネーション↓)
sapporo1.jpg
(photo by APB)

『遠い路』 第2部

『遠い路』 (4) 今の気持ち

無題200

「うまくやるよ」

「…」
無題201a

「いつものように…」
無題201b

「…、アボジ!」

「おお、帰ってきたか…。
 気をもんでいたぞ~。 大変だったな」

「アイゴ~、いい男だね!」
無題201c

「遅くなりました。 
 キム・ギヒョンです」

「いや、大丈夫よ。
 ああ、おばあちゃん、お久しぶり~」
無題201d

「お~、待っていたぞ。
 この日が来るのを…な…。
 会いたかったぞ~」

「私のことはどうなの? アボジ!」

「夢にまで見ていたぞ!」

「アイゴ、いつまでここに立っているんかね?
 早く中に入りなさい!」

「そうだ! 寒いから…」
無題201f

「良く来たな!」

「アイゴ!
 背も高いし、顔もいい!
 これは自慢のお婿さんになるね!」

「いいえ…」

「ああ、もう一人の家族にも挨拶をしてくれ」

「え? 私なのかい?」

「ああ、当然だぞ」
無題201e

「アイゴ~、私はね~、
 近所に住んでいて世話をしているんだよ。
 まさか、姑の役割までさせられるとは思っていなかったわ!
 そうだよね、ソンジュや!」
無題201g

「よろしくお願い申し上げます」

「アイゴ~、これはご丁寧に…。
 嬉しいね~」
無題201h

「さあ、みんな座って!」

「ああ、そうね、食事の準備をしなきゃ!」

「おばあちゃん、私も手伝いします」

「いいのよ!座っていて!」
無題201k

「粗末な家だけど、ゆっくりしていってくれよ」

「はい、アボニム。
 温かい雰囲気ですね」

「そうか?」
無題202a

「ソンジュや!
 どこであんないい男をつかまえたのかい?
 お父さんの笑い顔を見ただろう?
 口が裂けそうだったね」

「…」
無題202b

「父親がお婿さんに一目ぼれなんて、
 これまで聞いたことないわよ!」

「ハルモニ、私がやるから…」

「いいから、早く部屋に戻りなさい!」

「手伝うから~」

「何言ってんだよ?
 私が料理の準備をしたんだから、
 邪魔しないでよ、ソンジュや!」

「私だって役に立つわ」

「アイゴ、それは明日からのことよ!」

「ハルモニ~」
無題202c

ソンジュはすぐに墓参り

「オンマ…、オンマ~」
無題202d

家には料理が並んで

無題202e

「あの子はいったい…、どこに?」

「僕が…」

「いや、すぐ戻るはずだ。
 きっと母さんの墓参りだから…。
 先に食べよう」

「何も、今行かなくていいのにね…。
 どうせすぐに行けるだろう?」

「いいや、女同士で最初に話したいんだろうよ」

「…」

「さあ、一杯やらないとな…」

「それが、一番の楽しみだったんだろう?」

「さあ」

「いや、僕の方から先に…」

「どうだい? 気分は?」

「口では表せない…。父親しか分からんさ…」

「顔に書いてあるね~」

「おばあちゃんも、どうぞ…」
無題202f

「私も?
 …親孝行息子だわね」

「じゃあ、今度は乾杯だ!」

「ソンジュも呼ばなくちゃ!」

「いいんだ。
 酒の席でも説教されるからな…」

「縁があって、
 こうして会えることを感謝しているぞ~」

「僕の方こそ、感謝しています」
無題202g

「あ~、こんな日が来るなんて、
 生きている甲斐があったね」

「まったくだ」

「酒もいけるようだな…」

「ええ」

「アイゴ~、この顔は酒飲みだわよ。
 でも、この父さんのようになったらダメよ」
無題202h

中から聞こえる笑い声

「…」
無題202k

「いまさら、遅いわよ!」

「これでも急いで帰ったのよ!
 オンマのところに行ってきたからね」
無題203

「そうだと思ってた」

「どう、美味しい?」

「…、ああ美味しい」

「このおばあちゃんが腕を振るったからな!」

「おばあちゃん、コマスミダ~。
 結婚式には絹の着物を作って頂戴ね!」
無題204

「そうするわよ」

「さあ、これも食えよ!」

「何ですか?」
無題205

「おお、あのカレイの塩辛よ」

「好物だと聞いたから、
 村中のお店を回って、一番おいしいのを探したんだよ」

「そうですか…」

「…」
無題206

「口に合わないか?」

「いや、とても美味しいです」

「当然だよ!
 村で一番の店だわよ。
 ぜんぶ味見してきたんだからね!」
無題207

「…」
無題208

「ええ、最高です!」
無題209

反省?

「演技に満足しているか?」

「…」
無題210

「カレイのことはもっと早く言ってくれないと…」

「すっかり忘れていたのよ」

「あれは、驚いた…。
 生まれて初めての味だった。
 他に言っておくことはないのか?」

「もう、すっかり忘れたわ」
無題211b

「…。
 アボニム…、飲み過ぎだな」

「アボジにとっては、お酒が友達だわ」

「あっさり言うな~。
 ところで、俺の演技は気に入ったのか?」

「…」

「もう、乗りかかった船だ」
無題211a

靴下を洗濯するウソク

「靴下はこれしかないんだ。
 臭いがしたら嫌だろう?」
無題211c

「…ちょっと貸して!」

「いいよ。 俺がやる」
無題211d

「私がやるわ」

「冷たいから…」

「いいから…」

「…」
無題211e

「寒いから中に入って!」
無題211f

靴下
無題211g
# 靴下を石鹸で洗う…。
 しかも冷たい水で…。
 このシーンはいいです。
 これまで自分で洗濯していたウソクにとっては、
 誰か、とくに好きな女性が洗ってくれる…。
 とても心地がいいに違いありません。
 女性は「洗濯を担当すべき」という習慣は嫌いなんですが、
 このシーンのふたりの心遣いがいいですね。

ウソクが朝起きてみると

無題211h

ソンジュはその靴下を火にかざして乾かしています。

「もうすぐ乾くわ」

「アボニムはまだ寝ている…?」

「いや、早くから外に行ったわよ」

「…」

「これは塩だけど、歯磨きの代わりに使って。
 あとで買っておくから」
無題211k

妻の墓に行って、

「これはな~、2人からのお土産なんだ。
 おばあちゃんにも襟巻を買って来てくれたんだ」

「このセーターもいいだろう?
 高いものらしいぞ。
 ここいらでは売ってないからな。
 婿の前では格好つけて、朝酒は我慢していたが…。
 お前がいる場所が一番落ち着くなぁ~」
無題212

ウソクは車を洗っています

「精がでるな」

「ああ、おはようございます」

「部屋はどうだ?」

「快適ですよ」

「寒くなかったか?」

「問題ないです」

「朝飯が終わったら、銭湯に行こう!」

「…。ええ朝風呂ですか?」

「温まるぞ!」
無題212b

「アボジ~、銭湯だなんて、彼がこまっちゃうわよ…。
 1人で行ったらいいのに…」

「男同士の付き合い方なんだ」

「会ったばかりで、一緒にお風呂に入るの?」
無題212c

「だからなんだ?
 何を気にしているのか?
 うちの息子だぞ…」

「アボジ~」

「男同士の付き合いには口を出すなよ~」
無題212d

「銭湯に行くんだって?」

「ああ、それも仕事だろう?」

「…」
無題212e

部屋に入ると、

「…」
無題212g

…南北離散家族・捜査申請書

無題212f

おばあちゃんが来て、

「誰もいないの?」

「いいえ、おばあちゃん。
 中に入って!」

「アイゴ!今日も寒いわね。
 どう?これは似合うかな?
 綺麗?」

「ええ、綺麗だわよ」
無題212h

「聞くまでもないわね。
 私に合ったものを選んだんだからね!
 ところで、2人は?」

「銭湯に行ったわ!」

「何だって?
 婿と仲良く銭湯かい?」

「ええ」

「アイゴ~、あんたの父さんらしいわね」

「…」
無題212k

「やあ!ソンジュや!
 お父さんがすっかり変わったわね。
 朝から晩まで酒飲んで…」

「分かっているわ」

「これからは違うわ。
 結婚したら一緒に住むようにと言っているのよ。
 今は酒に飲まれているけど、一緒に住めば、
 元のように戻るかもしれないからね。
 娘が近くに入れば、力も湧いてくるわよ。
 それが年寄りには一番の薬だよ。
 だから、早く結婚して一緒に住むべきよ!」

「でも、いつになるか…」

「そんな顔をしないで…」

「んん」
無題213

銭湯

「ああ、いい湯だ~。気分がいいだろう?」

「ええ」

「銭湯に来ると思いだす…。
 父親と息子が出てくる話だ。
 …父親が銭湯でとてもいい気分だから、
 その息子がもっといい気分にさせようと気を使って、
 煮えたぎるお湯に父親を放り込んだ話さ」

「ええ?!」

「お前はそんなことはしないよな!」

「まさか!そんな勇気はありませんよ」
無題214

「息子がいないのは、それはそれでまた寂しいな。
 いれば、肩を並べて歩けるからな。
 まるで子分みたいに連れて歩くんだ」

「…」
無題215

「今日は長年の夢がかなった。
 お父さんとも銭湯に行くのか?」

「いいえ」

「どうして? いいもんだぞ」

「…」
無題216

「父親孝行だぞ!
 こうして背中を洗い流してもらいながら、
 息子の成長を感じるんだ」

「…」

「おい!交替だ。 後ろを向け!」

「いや、僕はいいですよ」

「いいや、これはルールだ」

「ソンジュが好きか?」

「…、ええ…」

「どこが気に入ったのか?」

「…、可愛いからです」
無題217

散歩

「小さいころ、よく父親には背中を流して貰ったよ…。
 くすぐったかった」

「…」
無題218

「もう昔のことだったから、懐かしくて…、
 夢みたいだった」

「…」

「実はそれがアボジとの最後の思い出なんだ。
 その後、死んだけどな…」

「お母さんが苦労されたはずね?」

「だろうな。
 だから俺は孤児院に預けられた」

「…」

「小学校1年の時だったけど、オンマはすぐに戻るから…って、
 そう言って俺を置いて行ったんだ」

「…」
無題219

「小学校3年の時に、
 もうオンマは戻ってこないと悟って、孤児院を出た」

「探せないの?」

「…」
無題220

「この前、あのプレゼントを贈った孤児院のことよね?」
無題221b

「…。いい気分だろうね。
 あんないい父親に恵まれて…。
 羨ましい」

「…」

「どうだ?
 いい演技だったろう?」

「…」
無題221a

家に帰って

「俺の心配はするな。
 1人でやっていけるからな」

「…。
 アボジ!うちのおじいちゃんは亡くなったわよね。
 北朝鮮のおじいちゃんのことよ」

「ああ」

「もう覚えていないけど、
 同じ故郷の人からの話でわかったのよね?」

「ああ」

「本当に死んだの?」

「んん」

「生きていたとしても、もう90歳だからね…」

「でも…」
無題221c

「アボニム!」

「おお、入ってくれ!」

「どうして布団を持ってくるの?」

「ああ、今日から一緒の部屋で寝ることにしたんだ」

「おい、ここに置け!」

「アボジ!!」

「いいじゃないか…。
 とって食うわけでもない…」

「部屋があるのに…」
無題221d

「いいじゃないか。
 ところで、座れ!」

「…」

「ソンジュと喧嘩でもしたのか?」

「いいえ、そんなことは…」

「どうして、そんなによそよそしく…。
 変だぞ?」

「…」

「いつものようにしろ。
 俺の前だからといって遠慮はするな。
 俺も介入はしないから…。
 ギヒョン!分かったか?」

「はい」

「ソンジュも分かったか?」

「…」

「まあ、座れ!2人とも座れ!」

「アボジ、どうしたの?」

「良く顔を見たいからだ」

「…」
無題221e

「2人とも、今の気持ちを大切にするんだぞ」

「…」

「分かったか?」
無題221f

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第2部
冬に咲く花のように、
ソンジュとウソクには花の目が膨らんできたようです。

♪ I wish have someone who suddenly alive.
誰かが突然現れることを祈っている
♪ Show me how the flowers grow, come out in the winter fields.
冬の野原に芽を出した花が、どのように育つのか教えてください

https://www.youtube.com/watch?v=fq1NlrVYbZM
(『紳士の品格』第1話:10分30秒くらいのOSTです。
イスが桜の木の下を歩くシーンです)

『亀巖ホジュン』より
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