<王朝絵巻> パート6 (下) まとめ

<王朝絵巻>パート6 (下) これまでのまとめ

(前回のつづき)

-皇后暗殺事件の影響-

明成皇后の暗殺後、
高宗はロシアの領事館に逃れて、執政します。
これからが日露戦争へと歴史が動きます。

(ウィキペディアより)
安川寿之輔や金文子は、閔妃は、微妙なバランス感覚による外交政策を得意にしていたが、日本では事件後ことさら閔妃を誹謗し、事件を閔妃と大院君との権力闘争の帰結として面白おかしく描くような言説が流布されたとし、そうした情報操作には福澤諭吉の関与があったと主張している。
この事件を期に、興宣大院君と高宗の亀裂は決定的となり、興宣大院君は失脚した。3年後(1898年)に興宣大院君が亡くなったさいも略式の葬儀しか行われず、しかも高宗は父親の葬儀に参列しなかった。

福澤諭吉の「脱亜論」

金谷俊一郎『米中韓と日本の歴史』
(2014.10月、朝日新聞出版)P.59では、

「脱亜論(1885年)」について、
…日本は朝鮮や清国と絶縁して、欧米文明諸国と同じ態度で朝鮮や清国に接するべき…
(中略)。
 さらに、福沢は、日本は強大国を目指してアジアの覇権を狙うべきであると主張します。
以上の後段からあるように、現代の目から見ると非常に危険な軍事的思想を広げることになりました。
今度はロシア南下を阻止しようとする日本だけでなく、
英国および米国も日本を支持することとなります。
こうした背景があり、1904年に日露戦争が勃発。

-韓国併合へ-

日本にとっての脅威はロシアの南下ですので、
韓国の統治に乗り出します。
これからが韓国国民にとっての負の歴史です。

1905年に日本はそれまでの日英同盟の改定と共に、
米国とはタフト協定を結び、英米の承認を得て、
韓国併合で保護国化とすることになります。

当然ながら韓国の皇室は国際世論に訴えるのですが、
欧米諸国は既に無視する態度でした。
韓半島では反日の義兵運動が散発し、
1909年には韓国の独立派によって、
伊藤博文・前韓国統監の暗殺事件が起きました。
そして、
日本は1910年に英国とロシアの承認の下、
韓国併合条約を結び、植民地化します。

<王朝絵巻>パート6での歴史の流れはここまでにします
さて、<王朝絵巻>これまでのまとめ

昨年の秋からおよそ3シーズンに亘って、
朝鮮王朝518年の中期以降を中心に、
日本語の本で調べて、パート6まで書きました。
これまで調べたことから、
次に挙げる①と③はほぼ事実だと、自分なりに自信があります。

第15代王・海光君は、
 罪よりも功績が大きかった。
張禧嬪(チャンヒビン:オクチョン)は、
 派閥間の政争の犠牲であった。
③日韓・韓日関係は19世紀まで良かった
 禍根を作ったのは20世紀前半の50年の間。

そして、①と②の罪のことを追記しておきます。

chan gumi

当時の王宮というのは、楕円形の敷地で、
東西と南北にそれぞれ、
ソウル地下鉄の電車の駅の数にすれば、
4~5駅くらいもあります。
この広大な空間の中で何が起きたのか?
正確な記録はありません。
でっちあげが多々あったと思います。
ただ一つ、
「朝鮮王朝実録」に記された王と王妃の記録だけが正史。
なお、側室に関した記録はほとんど残されていません。
この正史から、
海光君とその後の19代王・粛宗、21代王・英祖、
そして22代王・正祖(チョンジョ)は、
国民の味方だったと言っても過言ではないと思います。

それは、両班の既得権益である、
「免税」と「兵役免除」を見直そうとしたからです。
当時はアンタッチャブルであった身分制度の中でも、
とくに、派閥に分かれて、両班が横暴・傲慢だったので、
そこのところにメスを入れ、力を削ぎ、
国防と王権の回復に努力しました。
命を狙われる王の映画やドラマは、
詳細はフィクションだとはいえ、事実でもあった。
その最大の犠牲者が光海君であり、
彼は謀反により追放され、おくり名さえありません。

『トンイ』と『チャン・オクチョン』のドラマも
フィクションがほとんどで、事実として残るのは、
それぞれが、
「追放」と「死罪」を命じられたということだけ。
ただ一点、
「朝鮮王朝実録」には女性の記述が少ない中で、
珍しく、チャン・オクチョンは容姿端麗であったと、
容姿に関する記録が残っているそうです。

co end

明日からは『チャン オクチョン』を始めます。

『トンイ』ではチ・ジニが粛宗(スクチョン)を演じました。
今回の『チャン オクチョン』ではユ・アイン。
この二人のトンイとの関係がどのように違うのか?
興味があります。

さらに、何よりも第19代のイ・スン(粛宗)から、
『逆鱗』でのイ・サン(第22代)までのことは
<王朝絵巻>でも触れたように、
社会・経済がとても発展した時代なので、
その面での興味もあります。

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王朝絵巻 パート6 (上) 日清戦争の頃

<王朝絵巻>パート6(上)

ヒョンビンとハン・ジミンの『王の涙(原題:逆鱗)』と共に、
<王朝絵巻>パート6まで進めました。

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パートⅤまでは日清戦争に至る経緯まで触れました。
ポイントは韓半島の清国からの独立と近代化こそが、
日本にとってはロシアの南下からの防衛線だったこと。

しかし、清国への帰属意識が強かった朝鮮政府および
その外戚政治でしたので、米国および日本は苛立っていた。

純元(スヌォン)王后の家元の安東・金氏の外戚政治は、
高宗とその父親の大院君により、
王妃には閔ファミリーから迎えることで、金氏の勢力を排除。
しかし、今度は閔氏の勢力が増します。

この王妃となった(KBS)『明成皇后』を見ていると、
彼女は最初は親日派で、
日本を手本にして近代化を進めようとしますが、
いくつかの親日派と独立派が起こす事件により、
また閔氏ファミリーの意向もあり、親清派に変わります。
彼女は清国、ロシア、
そして日本とのバランス外交に力を注いだとされますが、
結局は国内の親日派と独立派からは敵視され、
また明治政府からも敵視されることから、
“暗殺”という事件に巻き込まれることになります。

今度は金谷俊一郎『米中韓と日本の歴史』
(2014.10月、朝日新聞出版)から、
王朝末期のことを紹介します。

-日清戦争と日露戦争と明成皇后-

清国はアヘン戦争などで弱体化が明らかになったために、
清国ではなくて、
日本への接近が積極的だった閔姫(明成皇后)とその一族。

他方では高宗の父親の大院君は軍と民衆の支持を得て、
1882年に日本公使館を襲撃します。
反閔姫の壬午(じんご)軍乱です。
ただし、大院君の考え方は、
「清国が満州人の国」であって「漢民族の国ではない」
との思想の人でしたので、その後、日本は大院君を支援します。

他方で閔姫とその一族が清国への依存を強める。
これはまだ残っていた義大思想と冊封制度への依存と言えましょう。
要は「寄らば大樹の陰」です。

こんな国内での事情がある中で、親日派と独立派は、
ベトナムがフランスの支配下に置かれていたので、
「ベトナムの二の舞になりかねない」と懸念し、
国内の親清国派を追放するために、
1884年に甲申(こうしん)事変をおこします。ただし、
これは清国の軍に鎮圧されます。
背後には日本政府がいたとの認識で、日清間は亀裂。

そして、1885年年に、
日清の両国は「天津条約」を結び韓半島から軍を引き上げることにします。
この条約の担当は伊藤博文と李鴻章(りこうしょう)です。

次の事件は1894年の減税要求と排日の甲午農民戦争。
これは朝鮮王朝が清国に助けを求め、天津条約に基づき、日本も出兵。
この後は清国と日本が半島に居座る形になります。
日本は親日派の大院君が擁立して親日政権を樹立させますが、
当然ながら清国は怒ります。
これが契機となって、日清戦争の勃発となります。

日清戦争の後に、この親日政権は、
閔姫(明成皇后)およびそのファミリー、派閥によって倒され、
高宗および明成皇后は親ロシアへと傾き、
親ロシア政権を樹立。
翌年の1895年、明成皇后暗殺事件となります。

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(高宗と明成皇后)
(次のサイトからお借りしました)
http://zywsky130.blog.sohu.com/61932605.html

-明成皇后暗殺事件-

次はウィキペディアからの引用です。

李氏朝鮮の第26代王・高宗の妃。明成皇后は朝鮮王后(閔姫)とも呼ばれる。
義父興宣大院君との20年以上にわたる権力闘争により政局は混乱し、乙未事変で日本軍守備隊、領事館警察官、日本人壮士(大陸浪人)、朝鮮親衛隊、朝鮮訓練隊、朝鮮警務使らに暗殺された。
(中略)
閔妃が1895年10月8日、三浦梧楼らの計画に基づいて王宮に乱入した日本軍守備隊、領事館警察官、日本人壮士(政治工作者)、朝鮮親衛隊、朝鮮訓練隊、朝鮮警務使らに暗殺された事件。韓国では「明成皇后弑害事件」とも呼ばれる。
(中略)
息子の純宗および夫の高宗
純宗は禹範善が「国母ノ仇」であるとし、それを現場で目撃したと証言している。
禹も自分が王妃を殺害したと自ら漏らしたとされる。
また現場にいた高宗は「我臣僚中不逞の徒」(私の部下の中に犯人が居た)と述べている。

meisei.jpg
(次のサイトからお借りしました)
http://bbs.tiexue.net/post_4437022_1.html

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『王の涙(原題:逆鱗)』追記


『王の涙(原題:逆鱗)』追記

1.サンの母、恵慶宮(へギョングン)のこと

ドラマ『イサン』をご覧になった方はご存じだと思います。
ドラマの最初はイサンが10歳時に、
父親の荘献(チャンホン)が米櫃に放り込まれて、
最後は餓死させられます。
これがサンの祖父の第21代王・英祖(ヨンジョ)の
歴史に残る唯一の汚点とされます。

しかし、英祖だけでなく、本人と周囲にも問題があり、
英祖の汚点とは言い過ぎだと思います。

聡明な英祖のDNAを受けて荘献も天才肌でした。
荘献は当時の主流の老論派を非難するような改革派。
しかし、主流派の老論派の官僚や両班から睨まれてしまい、
対抗するだけの精神的な強さがなかったからでしょうか、
ついに錯乱状況に陥ります。
天才と何とかは紙一重とも言いますが、
これが米櫃に放り込まれた直接の原因だと思います。

恵慶宮(へギョングン)が回顧録を残しています。
彼女の「恨中録」には、夫の荘献に関する記述があります。

「次第に夫は変わってしまい、
 聡明さを失って奇行ばかりを繰り返すようになった」

荘献は何人も側室を持ち、
そのうちの一人を殺害しています。

「(偉大な)父の英祖を恐れるあまり、
 錯乱を起こして数々の問題を引き起こしたことが原因」

(教育熱心な父親の期待が大きかった)

従って、10歳だったサンが泣いて
「父上を許して下さい」と叫んでも、
恵慶宮(へギョングン)は静観したのだと思います。
さらには
実母からも世子には相応しくない言われたそうです。

なお、後に英祖は我が子を悼み、
思悼世子(サドセジャ)というおくり名を贈りました。

(参考文献)
康煕奉『悪女たちの朝鮮王朝』(2014.6 双葉社)

「とにかく生きなさい」
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恵慶宮(へギョングン)
# 演じたのはソウルオリンピック、1988年のミスコリア。
 キム・ソンリョンでした。

次いで、サンが信じた儒教の基本精神を追記しておきます。

2.「中庸第23章」

「どんな些細なことも気を抜かずに最善を尽くすことが大事だ。
些細なことに最善を尽くせば、真心を込めるようになる。
真心を尽くせば表ににじみ出て、表ににじみ出たら表に現れ、
表に現れれば性格が明るくなり、
性格が明るくなれば人に感動を与えるようになり、
人に感動を与えれば自分自身が変わり、自分自身が変われば成長する。
だから、唯一真心を尽くす人だけがこの世の中を変 えることができる」

(其次致曲 曲能有誠 誠則形 形則著 著則明
 明則動 動則變 變則化 唯天下至誠 爲能化)

Next to the above is he who cultivates to the utmost the shoots of goodness in him.
From those he can attain to the possession of sincerity.
This sincerity becomes apparent.
From being apparent, it becomes manifest.
From being manifest, it becomes brilliant. Brilliant, it affects others.
Affecting others, they are changed by it.
Changed by it, they are transformed.
It is only he who is possessed of the most complete sincerity
that can exist under heaven, who can transform.

(Doctrine of the Mean, chapter 23) - 中庸第23章

http://japanese.korea.net/NewsFocus/Culture/view?articleId=119495#none

(この項:by APB)

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3.儒教の五常
(ウィキペディアからの引用)

儒教では、五常(仁、義、礼、智、信)の徳性を拡充することにより、父子、君臣、夫婦、長幼、朋友の五倫の道をまっとうすることを説いている。

「仁」
人を思いやること。
孔子は、仁をもって最高の道徳であるとしており、日常生活から遠いものではないが、一方では容易に到達できぬものとした。
『論語』では、さまざまな説明がなされている。
ある場合は「人を愛すること」と説明し、顔回の質問に対しては、「克己復礼」すなわち「己に克ちて礼を復むを仁と為す(私心を克服して礼を重んじること。それが仁である)と答えている。
前者は外部に対する行為を指し、後者すなわち顔回に対する答えは自身の内なる修養のあり方を指している。
具体的な心構えとしては、「己れの欲せざるところ、これを人に施すなかれ」(『論語』顔淵篇)がよく知られている。
すなわち、「仁」とは、思いやりの心で万人を愛し、利己的な欲望を抑えて礼儀をとりおこなうことである。

「義」
利欲にとらわれず、なすべきことをすること。
正義。
中国思想においては、常に「利」と対比される概念である。

「礼」
「仁」を具体的な行動として、表したもの。
もともとは宗教儀礼でのタブーや伝統的な習慣・制度を意味していた。
のちに、人間社会の上下関係で守るべきことを意味するようになった。
儒者のなかでも、性悪説の立場に立った荀子は特に「礼」を重視した。

「智」
道理をよく知り得ている人。
知識豊富な人。

「信」
友情に厚く、言明をたがえないこと、真実を告げること、約束を守ること、誠実であること。
孟子の四端説における「仁義礼智」の四徳に対し、前漢の董仲舒は五行説にもとづいて「信」を加えた。

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<王朝絵巻>まとめ

<王朝絵巻>6巻まで

昨年の秋から、朝鮮王朝518年の中期以降を中心に、
日本語の本で調べて、パート6まで書きました。
先週は、

第15代王・海光君は、
 罪よりも功績が大きかった。
張禧嬪(チャンヒビン:オクチョン)は、
 派閥間の政争の犠牲であった。
③日韓・韓日関係は19世紀まで良かった
 禍根を作ったのは20世紀前半の50年の間。

と、これまで調べたことから、
①と③はほぼ事実だと、自分なりに確信があります。

また、①と②の罪のことを付記しておきます。
当時の王宮というのは、楕円形の敷地で、
東西と南北にそれぞれ、
ソウル地下鉄の電車の駅の数にすれば、
4~5駅くらいもあります。
この広大な空間の中で何が起きたのか?
正確な記録はありません。
でっちあげが多々あったと思います。
ただ一つ、
「朝鮮王朝実録」に記された王と王妃の記録だけが正史。
なお、側室に関した記録はほとんど残されていません。
この正史から、
海光君とその後の19代王・粛宗、21代王・英祖、
そして22代王・正祖(チョンジョ)は、
国民の味方だったと言っても過言ではないと思います。

それは、両班の既得権益である、
「免税」と「兵役免除」を見直そうとしたからです。
当時はアンタッチャブルであった身分制度の中でも、
とくに、派閥に分かれて、両班が横暴・傲慢だったので、
そこのところにメスを入れ、力を削ぎ、
国防と王権の回復に努力しました。
命を狙われる王の映画やドラマは、
詳細はフィクションだとはいえ、事実でもあった。
その最大の犠牲者が光海君であり、
彼は謀反により追放され、おくり名さえありません。

『トンイ』と『チャン・オクチョン』のドラマも
フィクションがほとんどで、事実として残るのは、
それぞれが、
「追放」と「死罪」を命じられたということだけ。
ただ一点、
「朝鮮王朝実録」には女性の記述が皆無の中、
珍しく、チャン・オクチョンは容姿端麗であったと、
容姿に関する記録が残っているそうです。

co end

# 今週はヒョンビンの『愛してる、愛してない』
 その後『チャン・オクチョン~愛に生きる~』をアップ。
 サブタイトルにあるように、
 第19代王・粛宗(スクチョン)と
 オクチョンの愛の物語ではあるものの、
 “王の女”として凛々しく、
 また“鉄の女”としてのチャン・オクチョンです。
 女の強さを、
 キム・テヒが静かに強くアピールする演技でも感動です。

 物語の3分の1ほどまではオクチョンとスクチョンの出合い。
 過去のことが多く、また官僚たちの戦いなので、
 表面を撫でるようで、そのインパクトは普通並み。
 が、3分の1を過ぎると、人間の欲望をえぐるような、
 心の奥に手を突っ込まれるセリフがたくさん出てきます。

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「ハイド・ジキル、私」第20話(中) ヒョン…

第20話(中)

最後の治療

「ロビン…」

「…」

「これからの治療は、まず、
 これまでの記憶を呼び戻すことから始めるわ。
 これまでのすべての幸せな記憶を呼び戻しなさい
 これまでの記憶の中では忘れたこともある
 しかし、それは問題ではないわ
 これから思い出すのはロビンとしての過去の記憶だわよ。
 まずは、最初に現れた時のことを思い出しなさい」

「…」

# …ロビンの記憶は現在から昨日、
 そして過去へと流れていくようです。
 記憶はこのドラマの最初のシーンにまで戻ります。

2211g_20150331163643ca7.jpg

暫くして目が覚めると…、

「常務…」

「ソジナ…。戻ってきたのね」

「…」

「ソジンでしょう?」

「…。ええ」
2222_20150331170705906.jpg

ハナはソジンには会わずに、
ガードに連れられて、
ロビンと一緒だったアパートに帰ります。

2222a_20150331170704aca.jpg

ソジンに融合したロビンの指輪

結婚指輪を見つめて…、

2222b_20150331170703549.jpg

ソジンは
自分が残してきた自分からロビンへのメッセージ、
そしてロビンから自分へのメッセージ画面を見ます。

ロビンからの励ましに涙するソジン

…さあ、一杯行こう!
 僕よりも酒飲みだったとは知らなかった。

…とにかくハナさんを守るんだ!

そして、
…ハナさんだって、お前のことを愛しているんだ。
 だから
 僕が消え去ることは何も不公平なことではない。

2222c_20150331170703223.jpg

さて翌朝になって、ソジンはハナのところに

ソジンのノック

「…」

「ドアを開けてくれるまで帰らないぞ」

「…」

「生きていたんだな」

「!?」
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# 「生きていたのね…」
 ハナが一度ロビンに使った言葉です。

「ごめんなさい。しばらく自分だけにして欲しいです」

しかしソジンはハナの手を取って…。

「どうしたのですか?常務。
 こんなことはしないでください」

「それはロビンも同じことを言うだろう。
 ロビンは君のことを癒すようにと言った。
 私は君を一人にはしない。
 ロビンだってそう思う」

「…」

「それに、私もロビンを捨てはしていない。
 お互いにお互いを捨ててはいないんだ」

「?!」

「もうお互いに記憶を共有しているんだ」
2222e_20150331170701c2a.jpg

ソジンが連れ出したのは
ロビンとハナが歩いたところ。

2222g_20150331170957216.jpg

…ロビンとハナはここにいた。

その壁の落書きを見つめるソジン。

そしてハナに、

「僕を見るのは辛いだろう?」

「…」

「じゃあ、彼のことを思って、僕を見てくれ。
 それしか方法はないかもしれないが、
 僕は君を癒したいんだ」

「…」

「癒し方は分かってはいないが、
 少しでも君の涙や
 君の悲しみのことを考えてみることから、
 僕が君を慰めることができていくと思わないか?」

「慰めないでください。
 私にはそれは不要です。常務のことで、
 最初に私が何を思ったのか分かりますか?」

「…」
2222f_2015033117095813c.jpg

「私はロビンには去っていって欲しくなかったんです。
 でも他方では、
 常務がこの病気を治して欲しいと思いました。
 変でしょう?
 そんな不可能なことを求めるなんて…」

「…」

「ロビンと常務の関係を知って、正直に言えば、
 本当は二人が一緒になって欲しかった。
 そうすれば誰も傷つかないままに
 私の愛情も保てると思いました。
 それが、私にも分かり易いと思いましたが、
 やはりロビンと常務は違う人格です。
 そしてロビンは消えていった…。
 どうか、
 私がロビンを求めることに力を貸さないで下さい」

「…」

「それは常務だって私だって、
 もっと傷つくと思います」
2222h_201503311709567e0.jpg

ハナが離れていくので、
ソジンは涙を流します。

2222k_20150331170956072.jpg

そんな時にカン博士からの電話

「声が変だわね。 何かあったの?」

「ちょっと変な感じなんです」

「何が変なの?」

「突然感情的になって涙が出るんです」

「泣いたの?何かを思い出したの?
 熱が出たの?」

「微熱です」
2223a_20150401180802724.jpg

「病院に寄りなさい。
 それは2つの“人格の衝突”現象だわ

「衝突ですか?」

「ええ、ロビンの記憶が、
 あなたの心に入って来ているからよ」

「もう以前から
 ロビンの記憶は私にも入って来ていますよ」

「いいえ、
 まだあなたに記憶が入り始めたばかりだわ
 だから
 ロビンの感情があなたにも出始めたということだわ」

「記憶だけではありません。
 感情も入ってくるのですか?」
2223_2015040118080392c.jpg

ヨンチャンからの連絡で
無事にハナは帰宅したこと、
それにヨンチャンは、
チンジュにも知らせましたと。

ロビンのことが忘れられないハナ。
心配したチンジュはハナを訪れます。

「オンニ。
 私はまだロビンがあの日話してくれた言葉を
 忘れられないわ」

「放送でのこと?」

「それだけでなくて、その前の言葉も…」

# 画面は放送の前のこと。
 実はロビンが起きてこなかったので、
 代役はソジンでした。
 “僕は夢のようだと思っていたけど、
 これは夢ではなくて現実だと気付いた”

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「私もロビンが私を見る目を見て、
 とても幸せだったわ」

# 実はあれはソジン

しかし、チンジュは、
「そうは思わないわ。あれは男の顔。
 愛する喜びを覚えた男が、
 女を見つめる幸せそうな目だわ…」
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クォン秘書からチンジュへの電話

「アイゴ~、電話ばかりだわ。
 食事したのかとか、寂しそうにしてないかと、
 心配ばかり…」

「…」

「クォン秘書からの電話だけど、
 これはク常務が電話させているのよ。
 常務はどうしているの?」

「常務といると癒されるけど、
 どうして私が彼にそれを求めることができるの?
 彼は病人だったのよ。
 それがようやく治癒しただけなのよ」

「…」

「もしも私が傷ついていると知ったら、
 後は自分で責任を取るべきだわ。
 常務の責任か、私の責任かを考えて欲しいわ」
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ワンダーホテルの常務室

「代理CEOの退任命令だと?」

「先週辞任しておけばプライドは保たれたのに…」

「ソジンが戻ってくるということなのか?
 ダメだソジンは会社をダメにする。
 ワンダーランドは俺の物だ」
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ソジン

出勤前のソジンにヨンチャンは錠剤を…。

「ク代表! おめでとうございます。
 ちょっとしたつまらない贈り物です」

「私の健康の為にか?」

「え~い、あたりまえです。
 毎日のんでください」

そこで二人は接触。
ソジンのスーツに水がかかります。

「あ!大丈夫ですか?
 今日は緊張しているから…」

「大丈夫だ。そんなに濡れなかった。
 ヒョンこそ大丈夫か?
 緊張してないか?」

「え?!今何と…“ヒョン”だと…」

「そうだったか?」

「いや、間違いだったか…。
 どうも緊張しているようだ」
2223g_201504011820212cc.jpg

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融合に向かっての衝突

完璧に人格を「統合」することを目的にした治療は、
ウィキペディアによれば、1980代末までのことでした。
すべての記憶統合は、結局、交代人格も取り込んで、
“交代人格が単に「休眠」するだけ”との問題があるからです。

したがって、ソジンの空白部分を、
ロビンの“幸せな記憶・感情そして才能で埋める”ことを目指し、
カン博士が最終治療に挑みました。

ただし、ソジンに微熱が出たように、まだまだ、
心の中での“人格衝突”が残っているのですね。
記憶がハーモナイズするには時間も必要なようです。

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壁に描かれた絵 そして歌詞
キム・グァンソクの歌(OST)

第19話では、
♪ ある60代 老夫婦の話
김광석  어느 60대 노부부이야기
https://www.youtube.com/watch?v=3pcC0bNZDYA

そしてこの第20話では、
♪ 30歳の頃に
김광석  서른즈음에
https://www.youtube.com/watch?v=X4wBg3Fqkqo
(youtube:2015.04.10現在:今後繋がらないこともあります)

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「ハイド・ジキル、私」第20話(上) 最後の治療

いよいよ最終話となりました。
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ウジョンが企画したロビンのための結婚式

2200_201503311620147e2.jpg

「これからの二人は雨が降っても、
 同じ一つの屋根になって、決して濡れることはない。
 これからの二人は、一緒の温かさと癒しによって、
 決して冷たくはならない。
 これからの二人は、一生の同情で支えあって、
 決して孤独にはならない。
 たとえ、体は二つであっても、
 心を一つにすることにより、一つの人生を送る。
 これより二人は夫と妻となって家に帰り、
 一緒の日々を送る。
 この地上において喜びと幸せを共有するのだ」
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ウジョンのインタビュー

…花嫁花婿にメッセージをお願いします。

ヨンチャンとナ刑事

…ロビン。君は私の一緒の友人だ…。

…アイゴ~、結婚式なのに…、
 どうして…、なんで泣くのか?!
 花婿に恋していたのか?

…では、ナ記事からどうぞ。

…あ~、お二人チュカヘヨ(おめでとう)。
 急な話で驚きましたが…
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「刑事を招待したのか?」

「いいえ、私ではないわ」

「どうやって式のことを知ったのだろうかな?」
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…あ~、私は3人の子供の父として、
 そのうちに結婚とはどういうことか
 お互いに分かってくると思いますが…、
 ははは、本当に楽しい。ははは…。

…ロビン。ハナさん。アンニョ~ン。
 ちょっと、こんな気持ちは変だが、
 実はこの結婚には反対だ。
 なんで結婚の必要があるのか?
 “結婚は気を狂わせる?”って聞いたことがないのか?
 この人を見てくれ、
 3人の子供をもうけて、こうなったんだ。

…いったいここはどこなのか?

…お二人は祝辞を述べてくださいよ~!

…ははは、では私だ。
 なんで二人はこんなメッセージなのか?
 まだビールさえ飲んでいないんだぞ!

チンジュが割り込んで、

…あ~、この男たちったら、祝辞も言えないのかしら?

…オンニ、祝辞を頼みますよ~。

…アラッソ。ヤ~、あんたたちは、
 私がいったい何歳だと思っているの?!
 あんたたちが結婚する前に、
 私にも誰かを紹介するべきだったわよ!

…ともかくチュカへ!

…ははは、おめでとう!

…ちょっと待って! ウジョンからもおめでとう!
 お幸せに!ロビンとハナさん。

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「…」

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ハナの絵を描いていたロビン

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突然ペンシルを落とします。

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「ロビン。早く絵を仕上げてよ。
 お腹が空いてきたわ」

「…」

「夕食にしましょう。たくさん食材を買ってきたのよ」

「…」

「どうしたの?」

「どうも時間がやって来たようだ」

「…」

「どうも行かないといけないようだ」

「今なの?」

「…」

「今?」

「ハナさん…」
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「ダメよ。まだ食事が終ってはいないわ。
 行く前に食事はしないといけないわ」

「…」

「一日だけ、一日だけでもここにいて欲しいわ」

「…」
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「一日だけでも良いでしょう?
 一日長くいたからといって何も変らないでしょう?」

「…」

「まだ食事前なのよ」

「…」

「まだ絵も完成していないわ」
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「いいや、もう描けないんだ。
 ハナさんを描こうとしても描けないんだ」

「…」

「記憶はすべて僕の体の中にあるんだけど…」

「…」

「僕は消え去り始めたんだ。
 もう時間が来たんだ」
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カン博士
「ええ、分かったわ。そちらに行くわ」

ウジョン
「ええ、そっちに行くわ」

ヨンチャン
「…」
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そしてク会長に報告に行きます。

「会長、時間が来たようです」

「ああ。そうか…」

涙の握手を交わすウジョン

「どうしたのかそんな顔をして…」

「そんなこと言わないで」

「ウジョナ~」

「んん」

「この5年間の間、何もできないでごめん」

「いいのよ。何もできなくて…。ケンチャナ~。
 もうオッパのことは全部分かっているから…。
 それにこんなにしてお別れの挨拶もできたわ」

「泣いてもいいんだぞ」

「嫌だわ。もう大人になったんだもん。
 笑って送り出したいわ」

「大人だって別れの時は泣くんだぞ」
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ヨンチャンに、

「ヒョン。 コマウォッソヨ」

「俺はずっとずっとお前のことが心配だった。
 分かっているか?」

「もちろんだ」

「もう心臓が張り裂けそうだ」

「・・・、ソジンのことは頼んだぞ…」
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そしてク会長とカン博士が来ます

「準備できたら言ってね。待っているわ」
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ハナとロビン

「もうひとり別れの挨拶をしないといけない人がいる。
 ・・・ソジンだ。 会いたかったけど、もう会えない」

「私が会えるようにしたいわ。
 実は、ク常務が私にこれを…」
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ハナはソジン携帯を差し出します。

ソジンからのメッセージです。

…ロビン。
 お前が現れて来てから、ずっとこんなことがあると、
 何千回も思っていた。
 それはお前が消え去って、私が取り残される時なんだ。
 だから、最後の言葉も何が良いのかと考えてきた。

「…」

…簡単な言葉を残すつもりはない。
 最初はお前が消えることを望んだ。
 だからじゃないが、ちょっと別れの言葉を残したい。

 こんな言葉が浮かんできたんだ。
 とにかく、この数年間、私を救ってくれてありがとう。
 でも、それだけが言いたい言葉じゃない。
 最後に言いたい言葉は、
 “お前が私の周りに、傍にいてくれたから良かった”。
 本当に傍にいてくれたから良かったんだ、ロビン。

そしてロビンは最後のメッセージを残します。

「僕だってたくさんの言葉を残したいと思った。
 しかし、今は一つだけ残しておきたい。
 もう会うのは止めよう。
 もう決して僕のことを捜さないでくれ、ク・ソジン」
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そしてロビンとハナ

「サランヘヨ」

「…」

「サランヘヨ ロビン」

「僕らの愛は僕の責任だ。
 ハナさんは幸せにならないといけない」

「…」

「僕がいなくなっても、僕が傍にいると思って
 幸せでいてくれないといけない」

「んん」
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「さあ、では宜しくお願いします。
 カン博士」
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「…」
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最後の治療が始まります。
まずロビンは結婚指輪を外します

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(次のシーンは明日です)

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カン博士の最後の催眠療法が始まります。
ソジンとロビンの人格融合のための、
ドラマでは最後の治療です。

ロビンにある幸せな記憶と感情、才能を、
ソジンにはない空白の記憶スペースにインプラントします。
まるでジグソーパズルのように、ソジンの記憶の空白に、
ロビンの記憶のピースを埋めていく治療です。

高貴のようで愚か者(noble idiocy)」

ドラマの脚本の手法です。

高貴(noble)なようで、愚か者(idiocy)の、
“noble idiocy”は日本語には訳し難い言葉ですけど、
たとえば、『運命のように君を愛してる』のゴンとミヨン。

ゴンには遺伝子に記憶喪失の因子がありました。
このために、ミヨンを愛することを避けようとしました。
これは“高貴”なこと…。
しかし、ゴンの障害を知ったミヨンは、
記者会見の場に飛び込んで、
「ゴンさんは“馬鹿”だわ!」とキス。

ゴンとミヨンの2人の態度と言葉を合わせれば、
「高貴な馬鹿」の含意が分かると思います。

『ハイド・ジキル、私』でも、もしかして、
ロビンまたはソジンのどちらかがハナと別れるとしたら…。
そんな状況になるかもしれないと思っていました。
ロビンがそうだったのですね。
でもロビンはソジンの中で生きて行きます。
同一人格に融合して…。

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