王の涙~逆鱗 (4) おわり

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(イ・サンが建設した“華城”の建設資料:国立故宮博物館で2015.04撮影)

『王の涙(『逆鱗』)』(4) この世のために

お風呂からあがって

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久々にサンに会いに行こうと…。

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サンに向かって、
「母親の恵慶宮が“毒”を盛ろうとした」

「…」

「しかも、10歳の女の子に指示した。
 どう処分しましょうか?」

「ご随意に…」
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貞純大妃(チョンスンテビ)は、
恵慶宮(へギョングン)
の処罰を考えているところなので、
直接会って話をしておきたかったようです。
夫を差し出しても息子は守った恵慶宮です。

「イ・サンは夫を犠牲にしてまで育てた子です」

「その王は、“ご随意に”と言っていますよ。
 しかも、酒を飲むと言って出て行きました」

「…」
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老論派の手先のク・ソンボク将軍

サンは軍の動きを止めようと、
少人数の近衛隊だけで来たのです。

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「この刀で私を切るか、
 それとも私の刀となってくれるか?!
 どちらかひとつだ!」
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「…」
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こちらはクォン

カプスが老論派の金銭取引の台帳を持って、王宮に戻ろうとするところを捕まえます。
そして台帳を焼きます。

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ホン・グクヨン内禁将が恵慶宮を救出します。

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「王命です」

「…」
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そしてその日の夜中

宮中に乱入する暗殺団

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雨で銃が使えません。
ウルスが率いる暗殺団と内禁衛たちとの戦闘

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サンも応戦します

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ウルスが王の寝所にまで潜入

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サンを救うのは戻って来たカプス
2人は刺し違えます。

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「220だな…。
 77だ」

「ヒョン!」

「ダメだ。
 チョナだけはだめだ」
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戦い終えて

サンは亡き父(荘献)の位牌の下の床に隠しておいた、ひとつの“箱”を取り出します。

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保管しておいた箱には、”英祖”が書いた“米櫃事件の真相”
サンの父・荘献の衣服に書かれたものでした。

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その血まみれの衣服にある伝言を、呼びつけた貞純大妃に読ませます。

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さらに、
「今回のことは大妃も母も許します。
 なにもなかったことにします」

「チュサン(主上)…」
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そして、暗殺計画の裏にいた尚宮を、大妃の前に差し出します。
尚宮を逮捕してきたのはク・ソンボク将軍でした。
ソンボクはサンに従うことにしたようです。

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「どうぞお手を…」
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今度はサンが大妃に恭順を誓わせます。

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奴隷の取引所を襲うサン

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「わし一人を殺してもこの世は変わらんさ」
という闇商人をバッサリ。

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# 時間の巻き戻しですが、
 ウォレは、
 この世を庶民のために変えて下さいと
 サンの衣服に書き残していたのでした。

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…小さなことでも誠意をもって当たること。
 そうすることで誠の心が真意としてにじみ広がって、
 至誠は人々の心を動かすことになる。
 そうすることの積み重ねが世を変える。

世の中が変わるのだ。
  (セサイ パッケンダ)」

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<おわり>

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「王の涙(『逆鱗』)」
イ・サンが進める改革はこれからです


「小さなことでも無視せずに、最善を尽くすべき。
小さなことにも最善を尽くせば、誠意になる。
誠意は表に染めだし、表に染め出せば著しくなる。
著しくなれば、いよいよ明らかにして、
明らかになれば、おのずから人心を動かす。
人心が動けば、したがって変じ、
変ずれば化す。

だから、天下で至誠をなした者だけが、
自身と天下を化することができる
ということが、
礼記の“中庸”第23章です」

サンのこれからの改革は、まずは老論派の官位を剥奪することからスタートしました。
人材登用を重んじる一方で、亡き父親の名誉を回復。
そしてこの映画にあるように奴隷の解放でした。

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父の墓を江原道(カンファド)に移し、
両班がいない土地に、
水原華城(京畿道)を作ります。

貞純大妃(チョンスンテビ)は英祖が65歳の時に、当時の慣例で14歳で正室に迎えられており、映画にあるように、サンの母の恵慶宮(ヘギョングン)よりも若い30代です。

1800年に正祖・サンが亡くなると、貞純大妃がまたまた歴史の前面に出てきます。
サンの息子・純祖(第23代)がまだ10歳だったからです。
最大の問題は、当時反目していたキリスト教徒の官僚たちだけでなく、フランス人の宣教師を含めて庶民まで巻き込んで、キリスト教(天守教:カトリック)弾圧を行い、数万人の信者を処刑したことです。
これは、フランスとの国際問題に展開します。

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王の涙~逆鱗 (3) 刺客たち

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(イ・サンが建設した京畿道水原の“華城”:2015.04撮影)

# 昨年12月18日、韓国文化院(東京・四谷)で、『王の涙』の上映会がありました。
本編の前の短い解説ではありましたが、映画『思悼(世子)』と合わせた解釈で、思悼(サド)世子の“米櫃事件”は、老論派と酒(+毒物)によるものとの直接・間接的な説明でした。
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『王の涙』~逆鱗(3) 刺客たち

https://www.youtube.com/watch?v=2mUfBSYsar0&list=RD45UAworljWk&index=4
(Youtubeより)

ウルスを待つ老論派

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ウォレの養父

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カプスは養父殺害の際に、足元に血痕を残していました。
それを発見した内禁衛将に尋問を受けました

拷問に耐えつつカプスは、「王に合わせてくれ」と。
サンの前に引き出されたカプス

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サンはカプスとの過去のことを思い出しつつ、質問します。

(サンの父・荘献が“米櫃”に入れられて餓死)
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(この死んだ際の血まみれの衣服が後に出ます)
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「いつから刺客だったのか?」

「宮中に来た時からです」
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子供の時からの2人の友情は、サンにもカプスにも強いものがありました。

カプスはサンからの過去の出来事の質問に対して、その年月日まで答えます。
勿論サンも覚えています。

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むしろ辛かったのはサン
子供の頃からの遊び友達でもあったカプスですから…。

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サンとカプスは子供の頃からの遊び友達でもあり、
カプスは暗殺の事実を知り、実はサンを守ろうとしていたのです。

「私は王様にとって偽りの存在でした」

「なぜお前は“刺客”を捨てたのか?」
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サンはある雨の日のことを思い出します。
米櫃に隠れたりして遊んでいた時のこと。

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外は大雨

「どんな味なのか?」

「いいえ、単に雨です」
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サンはカプスを開放します。

「この男を追放しろ。馬も与えて…」
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毒殺容疑で捕えられた恵慶宮とポクピン

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「暗殺計画を王に知らせなさい」
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「私も関係しています」

「!」

「私たち下々の者は使い捨ての駒なのですか?
 私は宮廷が嫌いです。
 それにあなたたちも…」
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開放されたカプス

「遠くに行け。
 戻っては来るな。
 これは王からの書状だ」
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(しかし、彼はサンを守るために宮中に戻ろうとします)

すれ違う義兄弟のカプスとウルス

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洗濯房ではウォレ

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ウルスはウォレに最後の別れ

「一仕事済ませて来ます」
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「俺は遠くに行かねばならない。
 …おそらくもう戻って来れない」
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「一緒に連れて行って…」
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カプスが傍にいなくなったサンの部屋
サンは若かったころのことを思いだします。
サンがとある宮女が好きになったようです。

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「呼びましょうか?」

「私の好みではない」

「いいえ、好みです」

「…」
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「ピングンに知られたらまずいかな?」

「ははは」

「笑うのか?!」

笑いあう2人でした。

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ウォレがやってきてサンの服を掛けます。
わざと目立つように風が吹き込む窓辺に掛けます

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風に揺れるサンの着替え

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「!」
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ウォレを追いかけます。
問い詰めるためです。

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そして、ウォレからの話を聞いてサンは向かいます。
軍の動きを止めるためです

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『王の涙』


これは父・荘献を祭る廟
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この祭壇の下の床には隠された箱がありました。
中には先王の英祖が書いた手紙があります。
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白馬から射る短弓

サンが内禁衛将のホン・グクヨン(洪国栄)に威力を説明するシーンがありました。

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弓は弾力性のある木に牛角を合成して強度を持たせたものです。

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昌徳宮のこと

第3代王・太宗が建てた昌徳宮(チャンドックン)の北側
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(当時の第2の法宮:国立故宮博物館:2016.09撮影)

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昌徳宮を出ると、芙蓉池と宙合楼です。
当時は後苑(シークレットガーデン)と、第4代王・世宗が父・太宗(イ・バンウォン)のために建てた昌慶宮(チャンギョングン)に続く道です。
イ・サンは昌慶宮で生まれました。
また、『イ・サン』、『トンイ』、『六龍が飛ぶ』などなど、たくさんのドラマと映画の撮影場所。
(現在は開発により、二宮の入り口は離れています。
 後苑は丘陵を生かした設計で、とにかく広いので観光には時間だけでなく健脚も要します)

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(2014.09.02撮影)

(youtubeより↓)
https://www.youtube.com/watch?v=-hJWVGxfKu0
(↓これは観光の際に撮影しました)
https://youtu.be/9ZQe076Oyy4

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王の涙~逆鱗 (2)奴婢

『逆賊』では、アモゲが中国の皇室が好んだとされる“黒細麻布(フクセマポ)”に目を付けて生産・輸出のビジネスを展開しました。
# 美しい黒い麻布でした。
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こちらは『逆鱗』でのイ・サンの衣装。
(製作2013年、日本公開2014年)
実際に映画でヒョンビンが来ていた王衣(夏服)です。
素材は黒い麻。

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(2014年の日比谷の映画館にて)

王の涙~逆鱗 (2)奴婢

奴隷商人

奴婢の子供(奴隷)たちは闇の人身売買の“物”

売られたカプスとウルスは両班の家で文武の鍛錬を受けます。
ただし、ウルスは老論派により、対抗勢力を消すための暗殺者として育てられています。
宮廷内に送り込まれた女官のウォレも同じです。

闇商人クォンとウルス

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10年以上も前のこと、
ここは奴婢たちが売買される場所

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2人の少年、カプスとウルスがいました。
仲の良い二人は義兄弟となります。
通常は奴隷番号77番と220番なのですが、2人はカプスとウルスと呼び合うこととしました。

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(石を研いで作った飾りが二人のシンボル)

事件の朝のこと

<午前7時45分>
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イサン(李祘)の実母は恵慶宮(ヘギョングン)・洪(ホン)氏

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政局は老論派が牛耳っているので、「とにかく生きなさい」と。

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祖母にあたる祖父の妻・貞純(チョンスン)および老論派の謀略により、サンの父親の荘献(チャンホン)が“米櫃(こめびつ)”の中で餓死させられたことを伝えます。
サンがまだ10歳の頃でした。

「肝に銘じます」
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朝の定例会
老論派は月に2度の定例の会議にも出席しないほどの横暴。

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「今日の会議はこれにて終了する」
そんな状況でした。

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身の回りの世話をするポクピンという10歳の子に、恵慶宮は“毒”を渡します

「相手は分かっているわよね?」
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「これは痕跡が残らないから、解剖しても分からない」

「…」
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軍事訓練

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激しく対立する内禁衛将ホン・グクヨンと、ク・ソンボク将軍(老論派の手先)

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闇商人のクォンは、宮中に送り込んだ子供たちを管理しています。

洗濯房の女官ウォレと刺客ウルス(カプスの義弟)のことも…。

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ウルスはウォレのことが好きになっていたのです。

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「なぜここに来たの?」

「…」
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「なぜいつも顔をだすの?」

「…」

「市場でも見かけたわ」

「分かっていたのか…」

「宮中では洗濯房にいるわよ」
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「…」
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闇商人クォンはウルスとウォレとの関係を脅しに使い、サンの暗殺を命じます。
(# 宮女は男との付き合いは禁じられています。
 宮廷内の宮女はすべてが“王の女”だからです。
 ただし、『ホジュン』にあったように医女は別です)

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「仕事を果たせば、
 お前もあの女も自由にしてやる」
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尚膳が行方不明になっているとの報告

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サンが内侍(内官)のカプスに、高いころにある書物を取るように指示したのですが、その際にカプスの足元に血痕が付着していることをグクヨンが見つけます。

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着替えに戻ったカプス

カプスを付けたグクヨンは真相を尋問します。

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カプスは全てを話し、サンとの面会を求めます。

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遺体が井戸の中から発見されますが、これはカプスが養父の尚膳を殺害したため。

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ポクピンが泣いているので、尋ねるウォレポクピンが毒を預かっていることを知ります

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いずれにせよ宮中にいては危険だと察知。
宮廷外にポクピンを逃がそうとするのですが…、

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貞純大妃のスパイたちに既に見破られていました。

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貞純大妃のスパイ(尚宮)から見つかり、
逮捕されるポクピン。

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恵慶宮から預かっていたことが知れます。

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貞純はポクビンと恵慶宮を呼びつけます

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「…」
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飲んで見ろと言われても飲めずに、何も返答できずに恵慶宮は幽閉されます。

「…」

貞純は14歳の時に2番目の正室に入っていますから、
サンの母親・恵慶宮より年下です。

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『王の涙』


恵慶宮(ヘギョングン)のこと

彼女は9歳の時に、同じ年齢の荘献に嫁ぎます。
(チャンホン:第21代王・英祖・ヨンジョの次男)
チャンホンは世子(セジャ)に決まっていたので、将来は王妃。
この二人、恵慶宮と荘献が18歳の時に生まれたのが、次男の祘(サン)です。

しかし、荘献が当時の主流だった老論派(ノロン)を批判し、対立。
度重なる老論派の工作により父の英祖と荘献との関係が悪化し、有名な「米櫃」餓死事件に発展します。
1762年、サンが10歳の時です。

奴隷制度のこと

ある雪の日でした。
2人は口を開いて雪を味わっています。

「どんな味か?」

「いいや、単に雪だ」
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カプスとウルスを買いに来た両班
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カプスとウルスが売られていくシーン
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カプスが養父を殺害するシーン
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王朝時代は両班(ヤンバン)、中人(チュンイン)、常民(サンミン)、賤民(チュンミン)の身分制度。
奴婢、妓生、大道芸人、僧侶、巫女が浅眠に属しますが、王朝中期になると英祖やこの正祖の(昨日アップ)改革によって、奴婢は激減します。
奴婢といっても、両班の家に住まいこみもいれば通いの奴婢もいましたし、国家事業や開拓の労働者としての奴婢もいて、後者は独立した生計が成り立っていました。
商業の発達にもより、例えば大邱(テグ)の記録では(「朝鮮王朝実録」)、1690年の大邱の人口比率で37%であったものが、1858年には2%に激減しています。

他方で、両班(ヤンバン)の家から逃げ出した奴隷(奴婢)を追う、奴婢同士のドラマ『推奴(チュノ)』がありました。
(チャン・ヒョク、オ・ジホ、イ・ダへ主演)
泥棒や逃亡した奴婢を追う「バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)」で、生計を得ていたということ。

そして、1894年(第26代王・高宗の時代)には完全に奴隷制度は廃止されています。
その時には(王朝末期)、両班層が没落し、その身分が下層にも金銭で売られていたようです。

ところで、この映画でサンが使う弓は「아기활(アギファル)」と言います。
直訳すると、「赤ん坊の弓」で、馬上から使うために開発された最強の携帯型の弓です。
長い竹の筒で照準を確かにして、
中には空気抵抗が少ない短い矢を入れます。

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(『推奴(チュノ』より))

それに、『推奴(チュノ)』では年下(マンネ)の役だったキム・ジソクです。
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王の涙~逆鱗 (1) 至誠

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(イ・サンが建設した京畿道水原の“華城の南の門”:八達門・2015.04撮影)

映画「王の涙(原題:『逆鱗』)」

<イントロダクション>

…恐怖と不安で死んだ方がましだった。
(1775年2月5日 イ・サン)

…世孫は老論と小論を、吏曹と兵曹も知る必要もなく、
さらには、国事についても、尚更知る必要もありません。
(1775年11月20日 老論派ホン・インバン)

…お前は大臣たちの言葉に動揺せず、
ただ私の教えに従い、私の意志に従えば良い。
それがお前の孝行だ。
(1775年11月20日 英祖)

時は1777年7月28日の暑い頃。
前年に第21代王・英祖が亡くなり、朝鮮国内はまだ喪に服していました。
当時の朝鮮王朝の宮廷政治を司る官僚たちは、国教である儒教の解釈を巡り、過去の西人派から別れた老論派と少論派に分裂していました。
ただし、儒教解釈というよりも、ただ単に政治派閥と捉えたほうが良いでしょう。

1776年に英祖が亡くなる前までに、子供たちへの徹底的な英才教育(王道教育)の末、後継者として選んでいた次期の第22代王(正祖)が、李祘(イ・サン)でした。
英祖の側室・映嬪(ヨンビン)李氏の息子には荘献(チャンホン)がいて、チャンホンの妻は恵慶宮(ヘギョングン)・洪氏。
サンはその夫婦の息子で、英祖の孫です。

(事件後のワンシーンです)
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私は思悼世子(サドセジャ:荘献)の息子だ
とのセリフから本編が始まります。

「王の涙~逆鱗」 (1) 至誠

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(逆鱗:ヨクリン)

事件の20時間15分前 午前3時

サンのアスレチックの場面、武術を磨いていたころから始まります。
「身の鍛錬すらあからさまにはできない」と言うように、老論派の文官が政治を握り、また、政治だけでなく王の生活にまで口を出していたようです。
サンは朝の会議にまで重りを付けて参加していました。

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就任1年目の(正祖:チョンジョ)イ・サンが頼るのは幼馴染の内官と、内禁衛(ネグミ:近衛兵)とその隊長(内禁将:ホン・グクヨン)しかいない状態で、軍は老論派が牛耳っていました。

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宮廷の洗濯房(セタクバン)で王の衣服を預かるのは、
女官ウォレ

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午前4時頃の宮廷・洗濯房

すでに王の衣服の洗濯が始まっています。
喪中の衣服ですが、王衣の紋章は円形。
つまり太陽を表します。

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ク・ソンボク将軍(老論派の手先)

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ホン・グクヨン

「私利私欲のために王の命を狙う“ならず者”は
 私の手で一掃します」
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英祖の2番目の正室の貞純(チョンスン)王后は歴史に残る悪女。
14歳で正室入りした若いチョンスン(役ハン・ジミン)。
サンがなくなった後は、彼女は老論派と結託して外戚政治をやります。
老論派は軍と宮廷人事権を手中にしていました。

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(足の爪をカットしているのは、まだ10歳のポクピン)

「ホン・グクヨンがク・ソンボクを殺そうとしていますよね。
 若くして権力を得たからでしょうか?」

「…」

「ホン・インバンもチョン・イギョムも殺して、
 私の兄を帰郷させた。
 実の父親を殺した老論派への仕返しのようだわ。
 最近は宮中でも刀を持ち歩いていると聞く。
 私も怖い」

「…」

「ク・ソンボクを討てば5兵営だけが立ち上がるわけではないわ。
 1を知って2を知らねば政治は難しいわよ」
 
「肝に銘じます」
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サンに恭順を誓わせる貞純大妃

「こちらへ…」
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「念のために言っておきますが、
 主上(チュサン)に何かが起きたら私は苦しみます。
 夜通し本を読んでいるそうですが、人は眠らないと死にます」

「肝に銘じます。
 ハルモ(祖母上)媽媽」

「…」
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大妃の手先でスパイ活動をする尚宮

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すでに、イ・サン暗殺が決まっています。

「今夜となっております」

「私がやれと言えば、そうなるのか?」

ポクピンに「…、あなたが決定しますか?」

「…」

「夏の夜は長くて暑くなりそうだわね」
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宮中での朝の会議
多数を占めるのは老論派

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「知識は洞察となり、
 洞察が実践にならない限り、
 学問は完成しない。
 そなたたちは四書五経にしがみついているだけで、
 実践を忘れている」

何かと儒教思想を巡って議論する官僚たちに、サンは質問をします。

「それが儒教の基本だというが、
 お前たちの中で“中庸”の第23章を暗唱できる者がいるのか?
 いるなら手を上げてみよ!
 もしも、一人でも暗唱できる者がいるのなら、
 そなたたちの教えを聞くことにする」

だれも答えることはできません。

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「尚冊(サンチェク)は知っているか?」

「(“中庸”の第23章)
小さなことでも無視せずに、最善を尽くすべき。
小さなことにも最善を尽くせば、誠意になる。
誠意は表に染めだし、表に染め出せば著しくなる。
著しくなれば、いよいよ明らかにして、
明らかになれば、おのずから人心を動かす。
人心が動けば、したがって変じ、
変ずれば化す。

だから、天下で至誠をなした者だけが、
自身と天下を化することができる
ということが、
礼記の“中庸”第23章です」

王の書庫を管理する尚冊(サンチェク)のカプスが諳んじます。

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「文字を超えて実題を論じ、
 その根拠と代案を論じるのが真なる学習だ」

「どんな実論を論じられるおつもりですか?」

「今日から4日間は経典を論じることは禁止する。
 ここにいる者は全て4日以内に奴婢を免ずるために、
 “免浅”の実題と根拠、代案を準備せよ」

「どうぞお考え直しください」

「…」
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「そなたたちの考えは貧しい」
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格子戸を開けて朝日を見るサンでした。

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『王の涙』


誠意をもって当たること
そうすることで誠の心が真意としてにじみ広がって、人々の心を動かすことになる。
という儒教が諭す政治・王道の「礼」の基本姿勢です。
孔子の時代は比較的大陸は安定していたからなのか、孔子は儒教の基本精神の「仁(人を慈しむ心)、義(私利私欲にとらわれない社会正義)、知(学ぶこと)、信(信じること)、礼(仁、義、知、信を実行すること)」の中でも、「仁」を重んじました。
しかし、孟子の時代になると戦乱も起き、孟子は“「礼」の持つ実行力”を重んじました。

この映画はサンが王位に就いて、1年目のこと。
父親を死に追いやった老論派の官僚たちを粛清していた頃なので、政敵も多く、実際に起きた事件がベースになって描かれています。

# 2度目のアップですが、修正と加筆をしています。

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