大君 第13話(2) これはフィではない

rose 3
(2018.06.09)

大君 第13話(2) これはフィではない

喬桐島(교동도:キョドンド)

(遺体を運ぶ荷車)
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ジャヒョンとルシゲがスルーしようとしますが、都守に呼び止められます。

「ちょっと待て!」

オ・ウルウォンはすぐに気づきます。

「アガシ…」

「…」

「これは見ないで下さい」

「大君はどこなのですか?
 大君がここに流刑になったと聞いています。
 無事なのか顔を見たいのです」
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「いったい誰か?!
 罪人の顔を見たいとは誰だ?」
(都守のト・ジョングク)

「…」

「ウンソン大君、イ・フィは死んだ」

「…?」

「罪人は仲間と逃亡を図って死んだ。
 このとおりだ」

「…」

「身分を明かせ。
 お前たちも大君を連れ帰そうと企んでいたのか?」
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「…」
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「フィなの?
 …、本当か?」
(ルシゲ)

「…。
 媽媽が来ていた服だわ」
(しかし、顔の判別は不可能)
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# ルシゲはすぐに気づきます。
“なぜギドゥクが一緒ではないのか?”

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正殿(端宗の寝所)

「媽媽、毒が…」
(毒味の尚宮)
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外に出た端宗の前に瓦が落ちます

「何をしているのか?!
 チョナを守れ!」
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早速チンヤンは大王大妃に知らせに来ます。

「朝早くから何事ですか?」

「驚かないで欲しいのですが、オマ媽媽が心配なので自ら参りました」

「…」

「キョドン島でのことです」

「ウンソンが病気でもしたのですか?」

「死にました」

「…」

「とんでもないことで、逃亡を図ったのです。
 官軍が放った矢を受けて死にました」

「…」

「報告では、海に落ちて溺れ死んだようです」

「…」

「オマ媽媽…」
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「いいえ、こんなことは以前にもありました。
 死んだと思われていたウンソンが3年後に帰ってきました。
 簡単には死にません」

「遺体がありました。
 今回は前回とは違います。ウンソンの死は確かです」

「違う!
 私の息子は死なない!

「オマ媽媽と私の努力で、流刑にて生かそうとしたのに、
 島にはじっとしては居られなかったのです」

「これを待っていたのですか!?」

「…」

「兄(文宗)が死ぬのを待ち、今度は弟を殺したのですか?!」

「オマ媽媽…」

「そして今度は私を殺そうとしているのですね?!
 母親を?!」

「…」

「ではこの朝鮮の八道で好きなようにしなさい!」
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外で聞いていた大妃

「ウンソン大君が…」
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「お気をしっかりと…、媽媽」
(尚宮)

「いったい誰が生きていると言うの?
 この子を誰が守ってくれるの?」
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ナギョムの兄ユン・ジャジョン(内禁衛将)とチンヤン

「ウンソン大君のことを考えているのですか?」

「私は誰のことも考えていない。
 誰もいなくても寂しくはない。
 後悔もしない」
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喬桐島(교동도:キョドンド)

「待って下さい。大君なのです。
 王室の者をこんな粗末に葬るのですか?」
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「王族ではありません。罪人の葬儀です」

「…」

「流刑地で死んだものは流刑地に葬るのが習慣です」

「少なくともお棺で埋葬して下さい。
 私が棺を用意します」
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「私は見ない。
 これはフィではない
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(都守とウルウォンの話を聞くルシゲ)

「ウンソン大君が死んだとしても、残りの者達を捜索しないといけません」

「それは私の仕事だ」

「…」

「ここは島の中ですぞ。
 船もなければ抜け出ることは不可能だ。
 大君がいなくなれば、残りの者達を捕らえて奴婢にする。
 逃げるなら切る」

「…」
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ジャヒョンは呆然として…。

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怯える大妃

「もうチンヤン大君に全てを与えて下さい、オマ媽媽。
 私は父も兄も亡くしました」

「…」

「私も頑張りますが、この子を失うようなら、もう生きてはいられません」

「チュサンはあなたの子供というだけではありません。
 この国で先王の血を引いた唯一の子なのです。
 そして、既に王座で育っている、君主なのです」

「では王座も明け渡してください!」

「…」
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「怖いのです…。この子のことをどうか助けてください」

「もう王妃ではなく大妃なのです!

「食事には毒が盛られていました。
 チュサンが通る道には屋根から瓦が落ちました。
 伯父たちの間者が宮中にはどこにも張りついています」

「…」

「食事だけでなく、衣服にも何もかも不安ばかりです」

「…」

「息子を失くしたばかりのオマ媽媽には、大変失礼なことですが、
 同じ悲しみには耐えられません」

「…」

「たくさんの者たちが、親類までもが死んで逝くところを見ました。
 この子を救って下さい」

「チュサンの座を明け渡すと、もっと危険なことになるのが分からないのですか?」

「この子の叔父に頼みます。
 王座と引き換えにこの子を守って貰います」
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「正気になりなさい!」

「…?!」

「あなたの座は普通の母親とは違います!」

「…」

「私だって夫と、二人の息子を亡くしました」

「…」

「この悲しみが分からないのですか?!」

「オマ媽媽…」

「国母であることを自覚しなさい!
 私はこの国のために悲しみを乗り越えているのです」

「私はオマ媽媽とは違って耐えられません」

「大妃!」

「私には家族も亡くして一人です。
 母としてだけ生きていきたいのです。
 どうか、大妃も王妃もすべての官職を外して下さい。
 中殿なんか嫌いです!
 母として生きたいのです!
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背徳のクーデター(9)

絶対王権を目指した首陽大君。
幼名は李揉(イ・ユ)、後に晋平(チンピョン:ドラマではチンヤン)大君、そして首陽(スヤン)大君、王位に就いた後は第7代王・世祖(セジョ)と呼び名は変わっていきました。
その大胆な性格は絶対王権を目指した第3代王・太宗にも例えられ、またその物欲は第10代王・燕山君にも受け継がれたように思えます。

特に学者や官僚(文官)を嫌ったのは燕山君に似ています。
王位に就くと、「死六臣」を輩出した集賢院(または集賢殿:研究所)を廃止
つまり、儒学などの研究所を廃止し、上王の端宗の復位を支持した「死六臣」との関係が深かった儒学者や官僚の70余名に処刑・刑罰を施し、自分の息のかかった官僚や文官40余名に新規の役職を与えています。
同時に、「経筵(キョンヨン)」と呼ばれる勉強会を廃止しました。
この場は、儒学に基づき王への政策提言をすると共に、王権を制限する役割があったからです。

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『大君』 背徳のクーデター(上)

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(百日紅の季節になりました)

『大君』 背徳のクーデター(上)~ダイナミックな発想の脚本

もっと長生きして、“庶民のために活躍して欲しかった…”
と思う王のナンバーワンは第22代王・正祖(チョンジョ:イ・サン)です。
サンの死後、彼よりも7歳年下の貞純(チョンスン)王后・金氏(第21代王・英祖の2番目の正室)が摂政政治を操り、暗黒の時代に転落したからです。
同じように、
第5代王・文宗については、世宗の考えと期待に見合った王であったので、長生きして欲しかったと思います。
そんな思いが作家にはあったと思います。

1.既に亡くなっていた人たち

ドラマ『大君』は、王と王后の没年を逆転させて、実録に残る彼女たちのキャラクターを生かした脚本だと思います。
フィクションとファンタジーのイフ(if:もしも)の世界です。

・第4代王・世宗(没年:1450年)と、
昭憲(ソホン)王后・沈(シム)氏(没年:1446年)
彼女は世宗よりも4年前に亡くなっていました。

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# 文宗と世宗の王后:昭憲(ソホン)王后沈氏(1395~1446)

・第5代王・文宗(没年:1452年)と、
顕徳(ヒョンドク)王后・権(クォン)氏(没年:1441年)
彼女は正室に昇格する前の、側室「嬪」の時に息子を出産した3日後に亡くなりました。

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# 文宗の中殿(王妃)は、顕徳(ヒョンドク)王后・権氏(クォンシ: ~1441年)

なぜ二人のキャラクターを復活させたのかと考えると、
ドラマ『大君』は、後に第7代王・世祖となる首陽大君(スヤンテグン)への痛烈な批判を描きたかったからだと思います。
批判の二つのポイントは以下です。

(1)文宗の顧命(コミョン:遺志)に背いた首陽大君

第5代王・文宗は亡くなる前に、長男(世子)の端宗がまだ11歳であったことから、
領議政(ヨングィジョン:首相)の皇甫仁(ファン・ボイン)、左議政(ジャイジョン:主に外交担当)の金宗瑞(キム・ジョンソ)等に端宗の行く末を懸念して、息子の成長を見守ることを託していたこと。

(2)背徳の権力欲

「首陽と彼の周囲が王権を欲張ったあまり犯した、背徳的な謀叛(むほん)と見るのが正しい評価であろう」
朴永圭(パク・ヨンギュ)『朝鮮王朝実録(改訂版)』キネマ旬報社、2012.03, p.121

ドラマでは他人の妻まで欲した(史実)第10代王・燕山君と同じ様に描かれています。

(第12話より)

愛ではありません。
 単なる執着心です


「それは、愛ではないと思うのか?
 欲しいものが手に入らないという心の痛みは愛ではないのか?」

「…」

「私の欲心は…。 
 そうだな…、愛ではない
ということにしておこう」

「…」
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2.背徳のクーデター

文宗の長男の端宗が11歳で第6代王に就く事となったものの、上記のとおりで大王大妃や大妃は他界しているので、端宗を補佐するのは官僚たちと、安平大君と錦城大君しかいませんでした。
このわずかな人たちを排除することで、王位を剥奪できる…。

(第10話より)

「どうか、私の死を無駄にしないて下さい。
 早くチョナを守りに行って下さい」

「大監!」
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首陽の癸酉靖難(ケユジョンナン)を題材にしたドラマや映画はたくさんあるようで、その見方も様々だとのことですが、ともかく反論する者を抹殺するといった残虐な行為がおよそ2年間に亘って続きました。

(ウィキペディアで死六臣を検索すると)
錦城大君や世宗によって集賢殿に抜擢された学者・政治家であり、文宗から幼い端宗を補佐するよう遺命を受けていた成三問らは、端宗の復位を図って同志を募った。
しかし、
世祖(首陽大君)を殺害して復位を実現しようとする計画は、成三問らと共に行動するはずであった金礩の裏切りと密告によって発覚し、関与した者たちは世祖に捕らえられた。
死六臣を含め、捕らえられた者は鞭打ちの拷問の後、凌遅刑(牛を用いた八つ裂きの刑)などで処刑された。
このとき処刑された者は成三問の父である成勝なども含め70余名に上る
錦城大君、端宗もこの事件により賜死となり、賜薬に処せられた。

3.蘇る大君

もっと長生きして欲しかったという点では、安平大君(世宗の3男)でも錦城大君(世宗の6男)でも同じです。
ただ、国民にもその才能が広く知れ渡っていた安平大君を主人公にしたのは自然の成り行きだと思います。

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安平大君(アンピョンテグン:1418~1453)は、
1430年(12歳)に、1歳年下の弟(4男:イミョン大君)と共に成均館(ソンギュングァン:最高学府)に入学。
幼い時から学問好きで詩、書、画に優れていたので、「三絶(三つに優れた者)」と呼ばれ、
多くの作品を残しました。
とくに、当代一の書芸家として名を馳せ、書風が流行し、現代にも多くの碑文などが残されているとのこと。
代表的なものは「夢遊桃源図」(安堅)に寄せた跋文、世宗大王記念事業団所有の「世宗大王英陵神道碑」の碑文。

武人としての活躍もドラマ・史実のとおりで、
曽祖父にあたる李成桂(初代王・太祖)が高麗の将軍時代に守備していた、北東の州の咸鏡道(ハムギョンドまたは咸州:ハムジュ)では、6か所を拠点(六鎮)として、弟の王子たちとともに女真族との戦闘・融和を図り北方地域の安定化に寄与しています。

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それにしても、第6代王・端宗(タンジョン)のことは不憫に思います。
ドラマと違って実際には、両親が亡くなり、祖母も祖父も既にいませんので、全くの孤児でした。
ドラマでは大王大妃の摂政政治となっていますが、実際にはそれすら得られない11歳でした。
ここに付け入った首陽大君…。

他方、端宗を守ろうとしていた安平大君、錦城大君や顧命大臣。
さらには死六臣、生六臣たちのことを偲ぶと、
このドラマの作家は、彼らへの鎮魂のファンタジー小説にしたのではないかと思います。

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大君 第13話(1) 自由への脱出

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(タイサンボクの大きな花:2018.06.13)

大君 第13話(1) 自由への脱出

ソン家の屋敷の周囲をチンヤンが配備した私兵が固めているので、ジャヒョンとルシゲは抜け出すために、クッタンに身代わりを依頼
(ジャヒョンのいつもの手です)

麻浦の船着場

「江華島(カンファド #)に二人です」

「5両以上だが…」
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ジャヒョンは巾着から装飾品をだして乗船。

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他方、ジャヒョンの時間稼ぎのために“観音堂へお参り”に行ったクッタンは居眠り

「108回お参りしたとしてもこれほど時間が掛かるはずはない」

「…」
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喬桐島(교동도:キョドンド)に来た農民3人が合流。

「北では狩猟だけだったが、ここは暮らしも楽だ。
 魚釣りもできる」

「よそ者はご法度の島ですが、
 我々が負担にならないでしょうか、大君?」

「…」

「奴婢くらいは良いと聞いているが?
 そうだろう、兄貴?」
(ギドゥク)

「へへへ」

「この島には長居しない。ここを出よう」
(フィ)

「逃亡ですか?」

「女真族の口の中からでさえ抜け出したんだから、
 我々の国の中の島からだって逃げ出す道はきっとある」

「しかし、あの時は3年も掛かったじゃないか」
(農民)

「期待して待った方が良いのでは?」
(ギドゥク)
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「兄貴が俺を釈放するとでも思うか?
 オマ媽媽が兄や伯父からの攻撃を防いだとしても、
 幼いチョナの座を守り切れるだろうか?」

「しかし、抜け出したとしても罪人のままでは何もできません」

「ああ、罪人のままでは追われるだけだ」

「ええ」

「自由の身になることが必要だ」
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4人の刺客

「ウンソン大君が逃亡を図ったことにするのか?
 そして、警備との争いで死んだことにするのか?」

「…」

「では、まずあの小屋から逃げて貰うことになる」

「先に我々が攻撃すれば逃げ出すだろうから、
 その逃げ道に罠を仕掛ける」

「ウンソン大君を始末して、死んだと報告する…」

「都での政治は我々が責任を持ちます」

「これはチンヤン大君が認めた計画なのか?」
(都守ト・ジョングク)

「この計画が成功すれば、あなたは都での官職に就くことができます」

「父上の職に就くことになれば、息子としても名誉になるのでは?」
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船を進めない船頭

「もう暗くなってきた。少しは休まないといけないな~。
 もっと料金を貰えないと先へは進めない」
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ルシゲは脅して舟を漕がせます

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チンヤンの怒りを買う部下

「麻浦(マポ)にはもういなかったのか?」

「…」

「行き先はキョドン島だろうな。連れ戻せ。
 でなければお前の命はない」
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ソン家

「ジャヒョンはどこに行ったの?」

「奥様…」

「あの子はどこまでも大君を追いかけたと言うことだわね?」

「すみません、奥様」
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「これは馬球の競技場とか、
 花を摘みに行くようなこととは段違いのことだぞ、クッタン!」

「怖かったのです。アガシが死ぬのではないかと思って…」

「…、もう娘を諦めるわ。
 このソン家から追い出すわ。
 彼女の気持ちは止められない。
 この家では生きていけない娘だわ。
 もう娘は私のものではないわ」
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自分が探しに行くと言うドゥクシクにも「彼女にはもう関わってはいけない…」

「奥様…」
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夜の襲撃
(既に逃げ出していたフィ達)

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二手に分かれて、フィは海岸の断崖に向かいます

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「兄貴がここに寄越したのか?」

刺客とフィの戦いを見守りつつ、矢を射るのはト・ジョングク

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矢はフィの胸に刺さり、フィは海に落ちます

「父親の敵(かたき)だ」

「死体を確認しないといけない」

「朝になれば潮が引くから、死体は海岸に上がるだろう」
(ト・ジョングク)
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そのころジャヒョンとルシゲが到着しました。

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朝になって、死体の捜索。

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見つかったのは胸に矢を受けたフィ(実は他の流刑者)の遺体

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「顔が識別できない」
(刺客たち)

「遺体に刺さっていた矢の場所と衣服から推測するしかない」
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# ジャヒョンは江華島(カンファド)までの船を頼みました。
フィが流されたのは喬桐島(교동도:キョドンド)なのですが、この島は江華島のすぐ西に隣接する島です。
なお、史実では安平大君はまず江華島に流され、次に喬桐島に移されました。

さて、これまで「背徳のクーデター」を8回に分けて描きましたが、一連の事件をウィキペディアでは次のように記述しています。

死六臣を検索すると)
錦城大君や世宗によって集賢殿に抜擢された学者・政治家であり、文宗から幼い端宗を補佐するよう遺命を受けていた成三問らは、端宗の復位を図って同志を募った。
しかし、
世祖(首陽大君)を殺害して復位を実現しようとする計画は、成三問らと共に行動するはずであった金礩の裏切りと密告によって発覚し、関与した者たちは世祖に捕らえられた。
死六臣を含め、捕らえられた者は鞭打ちの拷問の後、凌遅刑(牛を用いた八つ裂きの刑)などで処刑された。
このとき処刑された者は成三問の父である成勝なども含め70余名に上る
錦城大君、端宗もこの事件により賜死となり、賜薬に処せられた。

# 今夕には「背徳のクーデター」を追記します。

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大君 第12話(4) 真相を知る人々

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(2018.06.09)

大君 第12話(4) 真相を知る人々

チンヤンが改築した屋敷

ジャヒョンが短刀を握り締めて出ると、ナギョムが来ました。

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「ここで妾のように暮らすつもりなの?
 まさか動物のように生きるつもりなの?」

「ウンソン大君が生きるためなら、野獣以下のことにも耐えられるわ。
 誰が動物以下なのか考えて欲しいわ。
 チンヤン大君は弟の人生を脅かし、弟の恋人までを欲しがっているわ。
 あんたは、自分の権力欲のために友達の家族までも捨てたわ」

「他人の夫の家から出て来て、そんなことを言うの?!」

「ここに来たいから来たとでも思っているの?!」

「ウンソン大君はいずれ死ぬわ。
 あんたの身体を投げ出しても無駄だわ。
 いずれあの人は死ぬわ」

「どういうことなの?死は逃れて流刑になったわ」

「は~、この世の人が逆賊を生かしておくとでも思っているの?
 あの人がウンソン大君を生かしたのは、
 あんたの涙と懇願のお陰ではないわ」

「…」

「あんたが大監との約束を果たしたとしても、
 それは生かすことではない」

「…」

「だから、よく聞きなさい。
 私の男の周りをうろつかないで!
 私は妓生を蔑むけど、あんたは違うわ。
 ウンソン大君を救うためだとはいえ、
 この家で側室の座などは与えないわ!」

「…」

「この私の花園には近寄らないで!」
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クッタンに頼まれて警護に来たルシゲが機転を利かせます

「ア~ッシ~(お嬢様)、さあ帰りましょう!」
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ルシゲは笑って丁寧に言葉を掛けて、

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そして、ナギョムを睨みつけて帰ります。

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チンヤン大君はソン家の周囲に配下の者達を配備して、動きをチェックすることにしました。
しかし、ルシゲはチンヤン大君が見張りに就けた配下のことが気に入りまぜん。

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「あいつらは邪魔だ」

「さっきは、なぜ丁寧な言葉使いで私を“アガシ”と呼んだの?」

「私たちは嫌な女と向かい合っているからだ

「…、キョンドン島に行かないといけないわ」

「?!」

「媽媽が危険だわ」

「あんたは行けないわ。
 監視が厳しいから私が行く

「私も行くわ。
 あなたはまだ言葉が上手くないから…。
 媽媽の居場所も分からないかもしれない」

「…」
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喬桐島

…慈賢(ジャヒョン)へ
川の傍に暮し、いつも君のことを…。

「…?」
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手紙を書いているフィの小屋に近づく黒衣装の男…。
(都守のト・ジョングク)

「!」
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「父親のことでの恨みならば、切ってくれ。
 しかし、お前のアボジを殺した者は歴史の記録からは削除された」

「黙れ!王位に就きたい欲望のために、チョナを脅かし、
 キム・チュを殺したくせに!」

「それは私ではない!」

「これは天罰だ!」

「私は罪も犯していないのに罰を与えられたのだ!
 その刀が王室に仕える者のものならば、
 喜んで名誉の死を選ぶ」
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眼を閉じたフィ
しかし、ここでギドゥクがこん棒で都守を殴り倒します。

「媽媽!大丈夫ですか?!」
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朝になって

島にやって来たのは北の戦地で女真族の捕虜になっていた農民たちの中の3人でした。

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「兄貴たち!こんな遠くまで?!」

「ギドゥクや!」
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「どうしてここが解ったのか?!」

「漢陽では邪魔になると思っていたので、ここを探してやって来たんだ」

「いったい誰がこんな処罰を与えたのですか、媽媽?
 媽媽はそんなことをする人ではありませんよね?!」

「ヒョン…」
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「媽媽~、兄貴たちです!」

「媽媽は俺たち百姓のために、命を懸けてくれました」

「…」

「そうだ、ギドゥクや!」
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「…」
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# 都守のト・ジョングクにもみんなの心が伝わりました。

「…」
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都守りの前にチンヤンが送り込んだ4人の刺客

「亡くなったト・ヨンスのご子息ですか?」

「私がト・ジョングクだ」

「漢陽から来ました。お話があります」

「…」
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ジャヒョンは山寺に祈りに出かけると言って家を出ますが、籠の中はクッタンでした

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「…」
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ルシゲとジャヒョンは島に向かいます

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昨日は「死六臣」に触れました。
歴史ファンの方はお気づきだと思いますが、
なぜソン・ジャヒョンとソン・オクの娘と父親の姓がソン家なのか?
死んだ儒学者の中の6名にいます。
死六臣の中の高名な儒学者・成三問(ソン・サンムン)をモデルにしたのがソン・オクだと思います。

背徳のクーデター(8)

首陽大君が即位した2年後の1457年9月のこと。
慶尚北道に流されていた錦城大君がさらに、端宗復位を計画しますが発覚。
錦城大君は処刑され、盧山君は一般人に落とされた後、賜薬されます。

これを機に官職から退き、その後も官職に就かなかった儒学者と文官たちがいました。
彼らは「死六臣」に代わって、後世に「生六臣」として称賛を得ます。

・金時習(キム・シスプ)
・元昊(ウォン・ホ)
・李孟專(イ・メンジョン)
・趙旅(チョ・リョ)
・成聘壽(ソン・ダムス)
・南孝溫(ナム・ヒョウン)

なお、南孝溫(ナム・ヒョウン)は事件のころはまだ2歳でした。
しかし、成人してからの研究・評論で首陽大君の暴君振りを許さず、生六臣に加えられました。

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大君 第12話(3) 執着心

rose 1
(2018.06.09)

大君 第12話(3) 執着心

「この機会にウンソンを消さなかったのは間違いだ」

「家族なので、弱気を出したのですか?」
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喬桐島(교동도:キョドンド)の都守は謀反で処刑されたト・ヨンスの息子だ。
 つまり、父親の敵が自分の手元に入ったということだ。
 ここに意味があると思わないか?」

「!」

「直接手を下さなくとも、我々の指示で動くはずだ」

フィが島から逃亡するように仕向けて、殺そうとの計画でした。

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島に着いたフィと、
震える手で遺書を書くジャヒョン

…私のフィ。
あなたの名を呼ぶたびに口笛のようです。
あなたの名を呼ぶたびに、また恋に落ちます。
私たちは運命だったのですね。
私たちが一緒に食事をしたり、絵を描いた時間は短かった。

私は先に逝きます。
後々あなたを待っていますから、来てください。
花になって待っています。

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「アガシ。チンヤン大君の駕籠が来ました」

「…」

「勿論のこと、断りますよね」

「よく聞いて頂戴。
 この二つの手紙を預けるから、私の身に何かがあったら使って頂戴」

「アガシ…」

「もしものことだわ。
 青い封書はオモニ宛てで、赤い封書はキョドン島に送って頂戴」

「ウンソン大君宛てですね?
 なぜこの屋敷の人に預けないのですか?」

「単なる手紙だわ」
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「どうして私が付いて行ってはいけないのですか?」と心配するクッタンでしたが、ジャヒョンは一人で向かいます。

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喬桐島

侘しい小屋なので、ギドゥクは「これが王室の一員へのもてなしなのか?」と喰って掛かりますが、
「キョンドンでは私は罪人としか思われていない」
(フィ)
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「都守ト・ジョングクです。大君にご挨拶申し上げます」

「ト・ジョングクと言えば…」

「ええ、そうです。
 反逆の罪で首を刎ねられた大監の息子です」
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「私は復讐を誓い、ここでこの日を待っていました。
 我々は大君の不愉快な生活が続かないようにしたいと思っています」

「…」

「罪人イ・フィにコメと塩とカンジャン(醤油)を与えろ。
 お付きの者以外は誰も中には入れるな」

「…」
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「チンヤン大君はあえてこの島に流刑にしたのですね。
 媽媽がここの都守の父親を殺したと思っているのですね」

「…」

「復讐を果たそうとしている男の手の中に陥れたのですね」

「…」

「いいさ。
 そんな風には考えずに、まずは中の片づけだ。
 目を閉じて眠れる場所があるってことは、宮殿と同じだ」
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チョ・ヨジョンを乗せた駕籠が、ジャヒョンよりも先にチンヤン大君の私邸に来ます

「お久しぶりです、奥様」

「なぜあなたが来たのですか?
 大君媽媽は不在です」

「今日は奥様に会いに来ました」

「チンヤン大君が、
 なぜウンソン大君を賜毒で殺さずに流刑に処したのか、
 お分かりですか?」

「…」
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「奥様に叱られて、今度奥様にお話しすることは、
 チンヤン大君が求めている人が誰だったのかということです」

「話してみなさい」

「元領事のソン・オクの娘のソン・ジャヒョンです」

「ジャヒョンがなぜなの?」

「ジャヒョンさんは大君と取引をしました。
 自分の命と引き換えに、ウンソン大君を救うという取引です。
 意味はお解りでしょう?」

# ヨジョンは「チンヤン大君には心までは売らない」、ナギョムのことは「時間を掛けて復讐する」と明言した妓女です。
彼女が今度はナギョムをコントロールしようとしています。
ただし、フィクションの部分ですので、何が起きるのかはまだまだ不明です。

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赤と青の封書を持って悩むクッタン

「文字が読めないから、私には何の意味もない手紙だわ」

そこにルシゲ

「ルシゲ!あんたは漢字が読めるわよね!」

「私は“文盲”だ」

「その言葉はどこで知ったの?」

「ギドゥクが私のことをいつもそう呼ぶからだ」

「では“文盲”のルシゲにお願いがあるわ。
 チンヤン大君のところに行って頂戴。
 アガシのことが心配だわ」

「なぜ自分で行かないのか?」
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「私の役割はあんた達とは違うからだわ」

「どう違うのか?」

「私は頭を使う。あんた達は身体を使う」

「イ~ッシ!」

「今夜はヌルンジ(おこげご飯:お湯をかけて食べます)を用意するわ」

「二杯だぞ」

「ええ、砂糖も少し掛けるわ」

(早速駈け出すルシゲ)

「ふふふ、誰だってヌルンジは拒めないわ」
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ジャヒョンとチンヤン

「最初にそなたに会った時はお茶を差し出してくれた」

「…」

「今日もお茶を入れてくれるか?」

「…」

「この部屋は少し修理したいと思わないか?
 ここで彼と過ごすのかと疑問だった」
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「なぜそのように残酷なのですか?!
 ここはウンソン大君が私のために、
 毎日毎日手を入れてくれた屋敷と部屋です!」

「…」

「この部屋の壁を見るだけでも、胸が痛みます!」

「…」

「なぜここに呼び出したのですか?!」

「私の気持ちが分かるか?
 ここはウンソンとそなたのために用意した屋敷だ」
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「なぜ駕籠に乗ったのか?」

「約束を守るためです」

「私が弟の恋人に欲心を持ったのは初めてではない」

「…」

「ウンソンの初恋の女の物語を話そうか?」

「…」

「私が初めて宮中に入った時に、ヨンヒという女の子がいた。
 彼女は怪我した手でウンソンの靴を磨いていた」

「素晴らしい忠誠心です」

「それは愛情だ。深いものだ。
 ウンソンが行くところにはいつも付いて歩いていた。
 ウンソンのヒマワリのようで、
 ウンソンが笑顔を見せると全てを得たように幸せそうだった」

「…」

「あの子が欲しいと思った。私の者にしたかった」

「その子はどうなったのですか?」

「死んだ。
 もしも私がもっと大切に扱うことが出来たならば、
 他の娘以上に大切にしたならば…」

「…」

「私がそなたに何をしたいのか分かるか?」

(小刀を握りしめるジャヒョン)
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「家に帰って待っていてくれ」

「…」

「私は道端の身分の低い者のようには振る舞わない」

「…」

「どうするか、待っていてくれ。
 礼儀を正して会いに行くから、変な考えは止めてくれ」

「あなたの弟の恋人に対する礼儀を既に失しています。
 そんな振る舞いは地獄よりも下劣です」

「私は誠実だ」

「成人してからも他の者を欲しがるなんて、欲心です」

「…」

愛ではありません。
 単なる執着心です


「それは、愛ではないと思うのか?
 欲しいものが手に入らないという心の痛みは愛ではないのか?」

「…」

「私の欲心は…。 
 そうだな…、愛ではない
ということにしておこう」

「…」

「しかし、なぜ辛いのか?!」
(小刀を握るジャヒョン)

「…」

「そなたが考えていることは分かっている。
 死にたいものの、ウンソンがまだ生きている。
 希望を捨てたくはないのだ」

「…」

「今日は帰ってくれ」

「…」
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♬信じて 信じて
一緒の人生を…
生きて 生きて
この暗い世の中を

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両親との触れ合いもなく、人を愛したり、人から愛されたこともないチンヤン大君なので、まるで第10代王・燕山君(『逆賊』)のように思えます。
儒学の教科書だけでの教育の成れの果てなのでしょうか?

背徳のクーデター(7)

第6代王・端宗(タンジョン)は孤立し、法宮(景福宮および昌徳宮)から寿康宮(スガングン)に移されます。
名目は上王(1455年閏6月)ですが、実質3年2か月の在位期間を終えます。

譲寧大君(ヤンニョンテグン:ドラマのヤンアン大君)は父の第3代王・太宗から流刑に処せられましたが、歴史の表に再登場したのは、癸酉靖難の後だと思います。
ウィキペディアでは、首陽大君の即位に関して、
「譲寧大君(世宗の実兄)や権擥、韓明澮らの後押し」とあります。

こうして、1455年に首陽大君は即位することになるのですが、翌年には上王・端宗を復位させようとする運動が起きます。
これは密告により、関係者は逮捕・死罪にされるのですが、多くの官僚が全権を掌握した首陽大君に服従するしかなかった中でのことで、次ぎの6人の忠臣たちは死六臣として称賛されることになります。

死六臣(사육신:サユクシン)は集賢院(儒学などの研究所)の出身や文官たちです。
・成三問(ソン・サンムン)
・朴彭年(パク・ペンニョン)
・河緯地(ハ・ウィジ)
・李塏(イ・ゲ)
・兪応孚(ユ・ウンブ)
・柳誠源(ユ・ソンウォン)

他方、この事件により上王は廃位され、「魯山君」へと降格されます。

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大君 第12話(2) 流刑

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(萩:2018.06.12)

大君 第12話(2) 流刑

「媽媽、領事の娘が面会の許しを求めています」

「…」

「お会いになりますか?」

「自分たちが生き延びるために、
 私の息子を死に追い詰めている一家です。
 二度と会いたくはありません」
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「大妃媽媽は、今は気分がすぐれないようです。
 今日は無理のようです」

「待ちます。
 たとえ夜になってここで待ちます。
 大妃媽媽に会わいといけないのです」
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「ウンソン大君のことならば、
 チンヤン大君に会わないといけないのですが、
 今やチンヤン大君は領議政(首相)だし、
 義理の兄が領事です。
 チンヤン大君が世の全てを治めているんです」
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まぶしい太陽の下、ジャヒョンは意識を失います。

「アガシ~」
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チョ・ヨギョンの妓房に運び込まれたジャヒョン。

「アガシ、目覚めましたか?」
(クッタン)

「…」

「医者が来ています。
 もう2日間も食事をしていないそうですね。
 この日差しの中で立ち続けていたから、疲れがでたのです」

「ここはどこですか?」

「アガシが倒れたので、帰る途中だったチンヤン大君が連れて来たのです。
 妓房に高貴な女性をお連れするのは失礼なのですが、
 前回とはまた状況が違います」

「では私だと解っていたのですか?」

「妓生の眼は鋭いのです」

「あ~」

「駕籠を呼びます」

「大君に会いたいです」

「アガシ~」
(クッタン)
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「私に会いたいというなら、目的は一つだな。
 しかし、望みは叶えられない」

「…」

「私の弟は国法に触れたのだ」

「まだ、私のことが欲しいですか?」

「どうだろうか…」

「…」

「…」

「私の全てを差し出します。
 人の命よりも大切な天地を差し上げたとしても後悔はありません。
 ですから、私は自分の命を差し上げます。
 大君に差し上げますから、私を殺して、ウンソン大君を救って下さい」

「…」
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「アボジが犯した罪の償いのための道に、
 私も捨てられます。
 大君のお好きなようにして下さい」

「ここに来たのは、死ぬ覚悟があってのことなのか?」

「…」

「あ~、ははは~」
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# 障子の外で聞いていたヨギョンは何を考えたのでしょうか?
ヨギョンの恨みはチンヤンではなく、ナギョムです。

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堂上会議

「お若いチョナの前に国難を招いたウンソン大君、
 イ・フィには重罰をお与えください。
 王室を汚す者です!」
(ヤンアン君)

「…」

「ウンソン大君の地位を剥奪して、首を刎ねて下さい!
 もう既に王位の継承者となる王室の一員の資格はありません」

「たとえどんなに大きな罪であっても、
 私のこの手で息子の大君を死罪にはできません!
 流刑にして反省させるべきです」
(大王大妃)

「いけません、媽媽。
 逆賊に温情をみせると、この世に間違った裁きを示すことになります。
 どうか国法に乗っ取って、極刑にして下さい」
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「なぜそのように残酷なのですか?!
 先王が亡くなってから間もないことです!
 それなのにまた息子を亡くせと言うのですか?!」

「自分個人のお考えは捨てて下さい!
 チョナの座を脅かした者です!」

「いけません!
 どんな罪を犯したとしても、大君の首を刎ねるなどできません!」

「どうか国の将来をお考え下さい、媽媽!」

「私の弟とはいえ、ウンソン大君の罪は死に値します。
 しかし、相続く国難により国民の気持ちは沈んでいます。
 オマ媽媽の願いは天に届いたようです。
 民の前にオマ媽媽の息子を晒すのは、王室として恥ずかしいことです。
 ウンソン大君には王宮までには手の届かないところに流刑にして、
 王室の寛大さを示すべきでしょう」
(チンヤン大君)

「反逆者たちがいかに自白しようとも、
 ウンソン大君は罪を一切認めてはいません。
 この件に隠れている邪悪な動機を再度調べるためには、
 ウンソン大君を生かしておくべきです」
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判決

「ウンソン大君の兵曹の判書の地位、およびすべての特権を剥奪する。
 反逆罪は死に値するものだが、
 北方での国防の功績と王室の一員であることから、
 残りの一生を流刑地で償いをすることを申し付ける」
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「媽媽…」

「命は救われた。
 オマ媽媽とチョナに感謝するべきだ」

「…」

「…」
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麻浦の桟橋

ルシゲの知らせで走る3人。

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「…」
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ルシゲの指笛でフィは振り向き…。

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「媽媽…」

「…」
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「どうしてここまで…。川の風は冷たい」

「もう一度顔を見たくて…」

「これで終わりじゃない」

「…」

「俺たちは終わったわけじゃない」

「んん」

「もう少し待っていてくれ。
 俺は必ず君の所に戻って来る」
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「私も連れて行け。私も行く」
(ルシゲ)

「アガシのことを守ってくれ」

「嫌だ」

「お願いだから、アガシを守ってくれ」

「…」
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「でも依然と違って大君がどこにいるのか解るわ。
 戦地に行ったことを思えば、
 居場所も生きていることも解るから、心は安らぐわ」

「手紙を出す。手紙は許されるからだ」

「返事を書きます」
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「アガシがお前と一緒なら安心だ」

「…」

「…」
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「媽媽…」
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背徳のクーデター(6)

流刑の地と言えば済州島が有名ですが、これまでのドラマでもあるように、
王族はまず、施設が整った江華島(カンファド)に移送されます。
法宮(景福宮)から近い麻浦(マポ)の船着場から漢江を下れば江華島は近い(ソウルから50km)。
その後の配流地は全羅道の珍島(チンド)そして済州島など。
ドラマでは江華島の西に隣接する喬桐島(교동도:キョドンド)。
ここは、第10代王・燕山君の流刑地でもあります。

首陽大君は中央政府を手中に収めた癸酉靖難の後、すぐに安平大君を江華島に流刑にします。
そして、その翌年(1454年)には、端宗を補佐していた実弟(世宗の6男)の錦城(クムソン)大君も流刑に処します。
これも罪人の濡れ衣を着せられてのことです。

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大君 第12話(1) 希望を持とう

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(2018.06.13)

大君 第12話(1) 希望を持とう

「では何をくれるのか?」と言われたジャヒョンでした。

「取引には対価が必要だ」

「…」

「そなたが受け入れるなら、私のことも見直してくれ」
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その場にナギョムも現れます

「大監!」

「…」

「彼女を送ってくれ。もう暗くなった」

「…」
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「どうも懇願するには、間違った人だったようだわね」

「…」

「あなたの夫になる人を殺すのは大監ではないわ」

「…」

「ウンソン大君の罪を明らかにしたのは、
 大監ではなくて、あなたの父君だわ

「は~」

「罪をあばいて、自殺しようとしたのはあなたの父君だわよ。
 解っているの?」

「今度はアボジのことまで中傷するのね?」

「ははは、あんただけが知らなかったのね?
 家に帰ったら分かるわ」

「…」

「よく覚えていなさい。
 ウンソン大君に毒を与えたのはあんたの家族だってことだわ」

「…」

「あんたのためにみんなが死ぬのよ!」

「…」
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雨が降って来ました

「お酒が美味しくなりそうですね?」

「ジャヒョンお嬢さんは歩いて帰るのか?
 駕籠を用意しなかったのか?」

「もうあの子のことは無視すべきです」

「今夜は雨が強くなるというのに、傘も出さなかったのか?!」

「彼女の勝手です!」
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雷雨の中を歩いて家に

「アボジじゃないのでしょう?」

「まずは家に入ろう」

「いいえ! そうではないと言って下さい!
 媽媽を殺そうとするのはアボジではないですよね!」

「…。お前を救うためだ」
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「アボジが私を殺すのです。
 媽媽がいない世の中では生きてはいられません」

「ここに住むのはお前だけじゃない。
 お前のオモニも兄もいるんだ。
 家族全員を助けないといけないのだ!」

「じゃあ、感謝するわ!
 私を救うために私が愛する人を殺したことを感謝するわ!
 でも、アボジの優しさは私を切り離すことになるわ!」
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母親の安氏はジャヒョンに平手打ち

「なんて不遜なことなの?!
 アボジは家門を守るためなのに!
 恨みを一身に受けて死のうとしたのに!」

「…」

「あんたが愛する人だけが重要なの?!
 両親や家族はどうなっても良いの?!
 私はもう見たくもないわ。
 あんたのアボジのことを苦しめたような人にはもう会いたくもないわ!」

「…」

「これまで家族を守って来たアボジの苦しい人生を知らないの?!」

「…」
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「…」
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ルシゲ

「正気になりなさい。
 これからフィのことをどうするか考えないといけない」

「?」

「どうやって救うかということだわ」

「…」

「北の戦地ではフィを助けた。
 フィも何度も私を救った。
 でもここでは、私はどうしたら良いのか分からない」

「…」

「宮中にも入れないわ」

「…」

「あんたが今度はやるのよ」

「…」
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一人酒のナギョム

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大王大妃とフィ

「あなたを切り離さないといけない状況だわ」

「私がどれほど彼女に救われたのか…。
 なぜ私の幸せを血の色に変えないといけないのでしょうか?
 私が何をすると、何をしたというのでしょうか?」

「…」
(ギドゥク)
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「でも、彼女のアボジがあなたを反逆者にしたのです」

「…」

「あの証拠になる文書は動かしがたいものなのです」

「きっと、家門を守るためなのでしょう。
 だから、自分の罪を死んで償うつもりだったのでしょう」

「あなたは自身の無実を信じているのですか?
 あなたの罪には証拠があるのです」
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何とか大王大妃に会いたいジャヒョン

尚宮が言うには(フィに会うには)、お金で何とかなるかもしれないと。
クッタンは、
「こんな時は若旦那だわ」
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わずかな面談の時間を得ます。

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「媽媽…」

「…」

「媽媽、ジャヒョンですよ」
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「ジャヒョン…」

「大丈夫ですか?
 どこか怪我はしてないですか?
 拷問を受けているでしょう?」
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「どんなに痛めつけられても、先王の弟には手加減があるはずだ」

「んん…」

「心は痛むが、身体は大丈夫だ」

「んん…」

「どうやってこんなところに来ることができたのか?
 こんな姿は見て欲しくなかった」

「…」

「家族は大丈夫なのか?」
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「ルシゲはどうしているのですか?」
(ギドゥク)

「私の手元に置いています」

「…」
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「アボ二ムは大丈夫なのか?」

「ごめんなさい。許して下さい。
 いいえ、許さないで下さい。
 媽媽をこんなところに入れることになってしまって…」

「…」

「どうか、家族を恨んで下さい」

「いいや、アボ二ムを恨んではいけない。
 これからの家族を守るためにはできることはするはずだ。
 あれも家族を守るためにやったことだ」

「私は許すことができないわ。
 アボジの間違いを正したいわ。
 そして、…媽媽を助けたいわ」

「いや、それはいけない。
 君の家族を危険には晒したくない。
 それが俺の道だ」

「媽媽…」
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「…。あの婚礼の日の君は美しかった」

「…」

「でも、婚礼の儀式を終えることはできなかった。
 眠りにつく時はいつもその思い出だけだが…」

「…」

「夢の中で、俺は幸せな新郎だ」

「…」

「君の髪飾りを外す…」

「…」

「もっと苦しい日があっただろう?
 俺が死んだと思っていた日々もあったはずだ」

「んん…」

「あの事を思うと、きっと耐えられるさ」

「…」

「諦めてはいけない」

「…」

「生きている限り希望はある」

「んん…」

「何が起きても、俺を信じてくれ」

「んん…」

「何が起きても、希望を捨ててはいけない。
 希望を持とう」

「んん…」

「んん」
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「…」
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待っていたドゥクシクは、
「お前は自分の恋人のためにアボジを殺すのか?!
 家門を断絶させるのか?!」

「…」

「ウンソン大君に会わせたのは俺の役目を果たしただけだ。
 アボジを困らせてはいけない」

「…」

「もしもまた、アボジが首を吊ろうとしたら…、
 お前はどうするのか?」

「…」
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背徳のクーデター(5)

癸酉靖難により議政府(ウィジョンブ:内閣府)の領議政(首相)と左議政などを殺害した後に、首陽大君は領議政(ヨンウィジョン)に就任。
堂上(議会)と議政府を独り占めします。

この際に首陽は北の辺境にも影響力を広げようと、金宗瑞(キム・ジョンソ)の信任が厚かった李澄玉(イ・ジンオク:咸州の節制使)を解任、朴好問(パク・ホムン)を送り込もうとしました。
しかし、癸酉靖難の情報を得ていた李澄玉は、新任の朴好問を殺して南下しようとしました。
この「李澄玉の乱」は官軍の力により、鎮圧されて失敗に終わります。

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大君 第11話(4) 所有欲

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(夏椿)

大君 第11話(4) 所有欲

歩いて帰るジャヒョン
屋敷の前までチンヤンの配下が同行した後はルシゲ

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「大君媽媽はどこにいるの?」

「宮中には入れない。東宮殿には誰もいない。
 フィはどこに行ったのか?」

「…」
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ソン・オク大監(領事)

「死んだ方がましだったわ。
 私たちを生かすためだとはいえ、なぜあんなことをしたのですか?」

「…」

「ジャヒョンのことをどうするのですか?」
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「今はジャヒョンには何も言うな。
 父親がウンソン大君を死に追い詰めたと解れば、
 何をしでかすか分からない」

「大監も、もう何も考えない方が良いです。
 死ぬことは気が弱い者がすること。
 生きて罪を償うことです」

「ウンソン大君が無実だとは言えないのだ。
 反乱を起こした者たちはウンソン大君の名を口にだしているからだ」

「私たちの義理息子は、
 チンヤン大君から先王と世子を守っていただけなのですよ」

「軽々しく義理息子とは言うな。まだ婚礼は終わっていない」
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屋敷に戻ったジャヒョン

「オモニ…」

「食事はしたの?」

「…」

「娘を結婚させるって難しいわね。
 どうしてこうなの?」

「大君媽媽のことは何か聞いている?」
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「なぜルシゲを連れて来たのですか?」
(クッタン)

「媽媽がいない時は、私たちが世話をしないといけないわ」

「…」

「アボジは大丈夫なの?
 怪我はないの?」

「…。体調が悪そうだわ」

「…」

「さあ、まずは服を着替えなさい。
 それからだわ」
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クッタンには、
「洗ってしわを伸ばして頂戴。
 またいつか、この服を着る時が来るわ。
 媽媽にご挨拶をして、髪飾りを外して、
 一緒に寝室に行く時が来るわ。
 そして、これまでのことを忘れるわ。
 泣かないで…」
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「ウンソン大君のことはいいです。
 アガシのことが心配で、申し訳なくて…。
 どうしたら良いのですか、アガシ?」

「これから、間違ったことを正すのよ。
 真実が最強だからだわ。
 よく解ったわ…」
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大王大妃とチンヤン

「左議政とウンソンを信じて、兵曹の判書にお願いしました」

「その地位だけでは不満だったのでしょうね。
 キム・チュ左議政を排除しないと、地位を引き継げないと思ったのではないですか?
 だから警備が薄い結婚式の日に謀反を起こしたのだと思います」

「人がやるようなことではありません」

「これまでまるで野獣のような生活を強いられて来たと言っていました。
 一月や1年ではありません。3年間です。
 その間にウンソンは変わったのです」

「…」

「すでに領事からはウンソンを死罪にする告発を貰っています。
 そして、戒厳令を敷いていますから、そんな気持ちを引きずると、
 次には何が起きるか分かりませんよ。
 チョナはまだ幼い」

「何が言いたいのですか?
 私はこの手で息子を殺すことはできません」

「私がチョナを守りますから、領議政(首相)の地位を下さい
 その地位でなければ、
 全ての者たちの野心を管理することはできません」

「それ以上は求めないと約束できますか?」

「…」

「領議政の地位で満足できるのかと聞いています」

「まずは罪人を処罰してからです。
 オマ媽媽もその次はどうするのか考えて下さい。
 今はここまでです」
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堂上会議で首相(領議政)に就任決定
そして、
ユン・ジャジョン(ナギョムの兄)がウンソの後の兵曹の判書

「…」
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(第6代王・端宗:タンジョン
 # 1453年:史実では王道教育を受けた聡明な12歳だった由)

「ソングニマングカオムニダ」
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(チンヤンの配下の右議政たち)

牢獄

「お前が謀反を起こしたことを認めろ。
 現実を知るべきだ」

「…」

「領事が娘のために、謀反の告白文を書いた。
 お前は、彼女がその証人の娘だということを思い知ることだ」

「…」

「このまま固執していては、彼女は反逆者の妻ということになるだけだ。
 奴婢に落ちるか生きるかの瀬戸際だ」
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「密約の文書なんて、ないことは分かった。
 あれば既に提出していたはずで、
 こんなことにもならなかったはずだ」

「!」
(ギドゥク)

「あの文書を無視すると、後が大変な事になるぞ!
 ヒョンニム!」
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ドゥクシクとジャヒョン

「媽媽を諦めろと言うのですか?」

「ああ、そうすれば家族は安泰だ。
 ウンソン大君が逆賊で、
 賜毒となれば我々家族も死ぬということになるからだ。
 お前たちの愛のために家族が死ぬということだ」

「…」

「お前は自分の気持ちのために家族を危険に晒している。
 それで良いのか?」

「ウンソン大君は罠に掛かったのです。
 少なくとも生きていて欲しいわ」

「お前のためにアボジは…!
 勝手に死んだらいい!
 お前のお陰で家族まで大変な事に巻き込まれたんだ!」
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リスト(“生殺符”)に挙げたキム・チュ以下の高官たちの殺害を幇助したチョ・ヨギュン

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# 生殺符の左端は“金権(キム・グォン)”と読めます。
キム・グォンはフィと共に北の女真族の地で戦い、命を落としましたが(ドラマ)、
史実では10月10日の癸酉靖難の際に父親の金宗瑞と共に殺害されました。

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しかし、ヨギュンは褒美を返して
「私は十分な富を得ていますから不要です。
 私は妓生の身分から脱出したいだけです。
 両班としての地位を頂きたいのです」

「これは貰っておけ。これからもまだまだ褒美は出す」

「お待ちします」
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ジャヒョンとチンヤン

「お願いしたいことがあります」

「約束を守って、会いに来てくれて有難い」

「ウンソン大君のことです」

「は~、私はそなたの家族のことが心配だ」

「いいえ。大君の弟のことです」

「私にとってのウンソンは他人だ。
 家族ではない。
 ウンソンもそうだった」
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「どうか彼を生かして下さい。
 それ以上のお願いはありません。
 私たちは、世間を離れて遠い島で暮らしたいのです」

「では、代わりに私に何をくれるつもりなのか?」

「…」

「ウンソンの命の代償になるものを持っているのか?」

「…」

「何をくれるのかと言っている」
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「…」
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背徳のクーデター(4)

世宗(第4代王)の晩年の心配事は、世継ぎの(長男)文宗(ムンジョン)の体力に懸念があったことです。
実質的には(世宗が亡くなる)8年も前から王の代理として政策を実行していたので、その激務も影響したのかもしれません。
世宗の心配は現実のものとなり、後を継いだ文宗は即位後わずか2年で亡くなり、その息子の端宗は11歳で王位に就くことを余儀なくされました。

ドラマではウンソン大君(=安平大君)が遺言(顧命:コミョン)を聞いていますが、実際には文宗は亡くなる前に、領議政(ヨングィジョン)の皇甫仁(ファン・ボイン)、左議政(ジャイジョン)の金宗瑞(キム・ジョンソ)等に息子の行く末を託していました。
この二人の顧命大臣が中核となって王室を支えたのが、いわゆる院相制(ウォンサンジェ)です。

ただし、この「院相制」という(官僚が実権を持つ)制度は1463年に、自らの体力の限界を知った首陽が考案(1468年)したものとされます。

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大君 第11話(3) ソン・オクの遺書

natu tubaki3
# 昨年はほとんど見かけなかった夏椿なのですが、
今年は気候が変わったようで、たくさんの花が咲きました。
(2018.06.10)

大君 第11話(3) 脅迫されたソン・オクの遺書

チンヤン大君はナギョムには席を外させます。

「…」
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「帰ります」

「ちょっといてくれ。その花嫁衣裳は似あうな」

「媽媽はどうなったのですか?
 どこにいるのですか?無事ですか?」

「弟は宮中にいる」
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「なぜここに連れて来たのですか?
 家に帰して下さい」

父君が私の味方に付けば、身は安全だ」

「家族が心配していますから、帰ります」

「いまの立場が解っているのか?
 この結婚がどんな危険なことを招いたのか解っているのか?」

「私は媽媽の新婦です。
 既に昔から決まっていたことです」

「新郎は死ぬ」

「私には、取り残されたとしても、その痛みすら解っています。
 一緒に死ぬことになれば、なお嬉しいです」
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「その気持ちは分かるようだ。
 男たちに切り裂かれたり、重労働を強いられるよりも、
 死ぬ方が良いだろう。
 地獄よりも…」

「脅しているのですか?」

「機会を与えているのだ。
 ウンソンを捨てれば、生きていられる」

「死んだ方がましです」

「家族が三代に亘って苦しむのだ。
 そなただけの問題ではない」

「…」

「そなたの言葉一つで家門の運命が決まる」

「大君は何も悪いことはしていません」

「父親も兄も死に、母親は一緒に奴婢になる。
 すべての家族は八道に別れることになる」

「事実は知りませんが、そのうちに解明されるでしょう」

「それまでには手遅れになる」

「…」

「気持ちが変わったら知らせてくれ。
 家族を守ってやる」
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脅迫されて、嘘の告白を書いて自殺を試みるソン・オク

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そこを救うのは大妃の弟

「誰かいないのか?!」
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尋問が続いています

「私は初めて目にする者たちです」
(ウンソン)
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「顔を隠した女が代金をくれて、
 “生殺符”をくれました」
(この役目は妓生のチョ・ヨジョンでした)
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「あの家は私の兄が持っていた家です。
 誰が勝手に出入りしていたのかは、
 兄に質問して下さい。
 婚礼の祝いの木箱には、武器が隠されていました」

「あの木箱はお前が準備したのではないか?」

「嘘です!ヒョンニム!」
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チンヤンはソン・オクの遺書を見せます

「これは領事の遺書だ。
 義理の息子になる者の陰謀を阻止することができなかった事への後悔だ。
 死のうとした時の遺書だ」

「は…」

「もう解ったか?
 お前がそこで、耐えれば耐えるだけ犠牲者が増えるだけだ」

「…」

「今度は領事とその娘だ。
 俺の家に逃げて来たジャヒョンお嬢さんに、
 もしものことがあったらどうするつもりか?」

「彼女には触れるなと言った筈だ!」

「俺たちは彼女のことは手を尽くして守っている。
 父親と同じ判断をしたらどうするのか?
 心配だ」

「!」
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「これまで弟の欲心を見抜けずに、
 企みを阻止できなかったのは私の罪です。
 私が罰を受けます」

「罪人を牢獄に入れろ!」
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大王大妃の弟から事情が伝えられます

「領事が自殺しようとして遺書を残したそうで、
 “ウンソン大君が欲心を募らせていた”とのことです」

「…」

「媽媽…」

「あなたはどう思うのですか?
 ウンソンがそんなことをしますか?
 チンヤンの罠ではないの?!」
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「ウンソン大君はそんな性格の人ではありませんが、
 明確な証拠が集まっていますから、
 どうしようもありません」

「…」

「何度尋問しても、
 反乱者たちはウンソンが始めたとの言葉を翻しません。
 皆が口を揃えて同じことを言うから、
 右議政もどうすることもできません」
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牢獄

「媽媽…、大丈夫ですか?」

「お前こそ大丈夫か?怪我はないのか?」

「媽媽…」

「気を確かに持て。
 俺たちはもっと辛いことに耐えて来たんだぞ。
 きっとここから抜け出す!」

「チンヤン大君が媽媽のことを痛めつけようとして仕組んだのですね?」

「兄の目的はそうではない。
 王位に就くことだ。
 俺はその障害だというだけだ」
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「北の戦地では知らない者たちと戦っていましたが、
 本当の敵は知っている者たちなのに、
 今度は殺すこともできないのですね?」

「これまでの苦難と戦ってきたにもかかわらず、
 人への愛情のために、家族への愛のために…、
 こんなことになった俺が馬鹿だった」

「誰も予想だにしないことです。
 夢にも思わないことですよね?
 弟の結婚式の時に、
 花嫁の屋敷で人を殺したではないですか?」

「…」

「それだけでなく、真の弟を反逆者に仕立てたのですよ!」

「…」

「媽媽が悪いのではありません。
 チンヤン大君が邪悪な者です。
 人ではありません」

「俺が馬鹿な希望を持っていたからだ。
 一緒に育った家族同士じゃないか。
 そうだと思っていたから、まさかこんなことをするとは思いもしなかった。
 結局は俺の兄への思いが左議政を殺すことになったのだ。
 堂上官たちも死に追いやったんだ」

「媽媽の責任ではありません」

「俺の新婦。
 ジャヒョンをどうしたら良いのか…」
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家に帰ることになったジャヒョン

ジャヒョンは駕篭は不要、歩いて帰ると言います。

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「彼女はいつも恥知らずで、
 怖いもの知らずだから、心配は不要です」
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「大きなことを成就するには、彼女を懐柔することが必要だ」

「それだけの理由なのですか?」

「そうでなくても、自分の夫がすることに口を挟むな」

「…」

「説明も申し訳も一切しない」

「私だってそうしますからね!
 兄も含めてユン家を危険に晒してまで尽くしていますから、
 軽々しく思わないで下さい!」

「それは国母(王妃)になりたいという欲望のためだな」

「…」
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背徳のクーデター(3)

癸酉靖難(ケユジョンナン)の名目は首陽の腹心の韓明澮(ハン・ミョンフェ)らが作成しました。
「金宗瑞が皇甫仁らと共に、将来は安平大君を擁立するという謀叛を計画した」という、でっち上げです。

金宗瑞と皇甫仁の他、次の犠牲者は自分の意見に反論していた政府要人達で、既に作成していた「生殺符(センサルブ)」により殺害されます。
・兵曹判書(ピョンジョパンソ:国防大臣)・趙克寛(チョ・グックアン)
・吏曹判書(イジョパンソ:内閣官房)閔伸(ミン・シン)など、
また、
・右賛成(ウチャンソン:議政府の大監)李穣(イ・ヤン)は首陽の親類。
など。

そして、後に、
安平大君を流刑
(首陽の弟:世宗の3男)
さらに、
錦城大君を流刑
(首陽の弟:世宗の6男)

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大君 第11話(2) 逆賊

夏椿
(夏椿:2018.06)

大君 第11話(2) 逆賊とは…

納屋に監禁されたジャヒョン

ナギョムが入って来て、
「着替えなさい。
 その婚礼衣装では悲しくなるでしょうからね」

「私に結婚をさせようとしたのは、このためなの?」

「これが?」

「ええ、あなたの眼にこの場面を焼きつけてみたかったからでしょうね」

「謀反を起こしたのは私たちではないわ
 あなたの夫になるウンソン大君だわ」

「大君はそんなことはしないわ。
 この国への忠誠やチョナへの気持ちは、
 命すら捧げるものだわ。
 他人を傷つけることなどしない」
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「兄を差し置いて世継ぎになろうとしたわ。
 それに兵曹の地位すら奪ったわ!」

「チョナを守るためだわ」

「上手い言い訳だわね!」

「今日は私たちの結婚式なのに、
 どうしてそんなことをすると言えるの?!」

「王になれば、9人も10人も女を侍らすことができるのに、
 結婚式がそんなに重要なの?!」

「…」

「可哀想に…。
 私の言う通りに、ウォルヨン君と結婚していたら、
 今日のような目に遭わずに済んだのに…」

「大君は罠に掛かったのよ」

「ではそう思えば良いわ。
 でも、あんたもその罠に掛かったということだわ」

「…」

「まあ、しばらくは不愉快でしょうが、しばらく待つことだわね。
 大君が無実だったら解放されるわ。
 でなければ、牢獄だわね」

「…」

「素敵な婚礼服だわね」

「…」
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ウンソンとチンヤン

「新婦には触れるな」

「お前の新婦は俺が守っている」

「…」

「無実の罪を着せられたと思っているのか?
 だから心が張り裂けそうだというのか?」

「…」

「これまではいつも、俺が疑いを掛けられてばかりだった。
 それが分かるか?」

「…」
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「子供の時から、他の王子たちと同じように宮殿で過ごしたかった。
 アバ媽媽やオマ媽媽の傍にいたかった。
 弟のお前の顔すら知らなかった。
 弟のお前が羨ましかった」

「だから謀反を正当化するのか?
 それがいい訳になるとでも思っているのか?」

「オマ媽媽もお前も、王室はいつも俺を疑っていた」

「だからまた疑われることをしたと言うのか?!」

「…」

「何とも不可解なことだ!」

「お前が持っているという、汚い証拠を渡せ。
 お前が持っているという密書は、お前の兄を追い詰めたのだ」

「既に王位は継承された。
 諦めて下さい、兄貴。
 王室も官僚たちも、民百姓たちも、皆が背徳の謀反を認めはしない

「謀反は俺ではなくて、お前だ。
 お前が可愛がっている内官、オランケの女、
 それに新婦の命はお前次第だ。
 考える時間を与える」

「俺をこうして殺そうとするのか?
 それでも家族なのか?」

「覚えておけ。俺をこうしたのはお前だ」
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中宮殿では父親の死を知る王妃

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「…」
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拷問ではチンヤンの計画どおりに、実行犯たちは「ウンソン大君の命令」だと…。

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「…」
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大王大妃(テワンテビ)

「尋問を受けた者が、謀反に関与したのはあなただと自白しました」

「違います、オマ媽媽。
 すべては準備されていた罠なのです」

「私はあなたを信じていますが、人が死んだのです。
 それに逮捕された者が、あなたの名を出しているのです」

「これは兄貴が、
 私を王室から切り離そうとしているからなのです」

「チンヤンが謀反を計画したと言うのですね?」

「兄貴はずっと王位を狙っていたからです。
 王宮から追い出されて育ったからです」

「チンヤンは刀傷を負っているから、皆がチンヤンの言葉を信じています。
 何はともあれ、私はあなたの兄…、息子の一人を失おうとしています」
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事件の実行犯たちも、チョ・ヨギョンの密告で次々に捕まります。

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ソン・オクとヤンアン君

「捕まった逆賊たちが口を揃えて、
 ウンソン大君の名を出しています」

「…」

「残る道は一つです。
 義理の息子を捨てるのです。
 そうすれば家門は残ります。
 息子さんにも明るい未来が残されています。
 不幸な娘さんのことも考えて下さい」

「ウンソン大君はあんなことをする性格ではありません」

「3年もの間あの蛮族の中で、奴隷として暮らしてきたのですから、
 心理状態はどうだったのでしょうか?
 変わってしまったのではないですか?
 戦地に送り込んだ王室や官僚たちに恨みを持っていたのではありませんか?」

「…」

「事実はまだ不明ですが、復讐の動機があったと思います。
 天を欺く恨みです」

「…」

「そんな者に軍を統率させるなど、あってはいけません。
 人は変わります」
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「…」

ヤンアン君が用意していたのは筆と白紙の紙でした。

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ルシゲは、今度はチンヤン大君の後を付けます

「…」
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帰宅したチンヤン

「新婦はどこだ?」

「まずは傷の手当てが先です。医者を呼びます」

「宮中で治療は済んでいる。
 まずは新婦に会わないといけない」
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「何だと?新婦を閉じ込めたのか?!
 新婦は何も悪いことをしてはいないのに、なぜだ?!」

「あの女が悪事を働いたのです!
 何も丁重に扱う必要はありません!」

「娘は大監を懐柔するために連れて来たのだ。
 領事には感謝して貰わないといけない!
 客間に案内しろ!」
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「…」
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背徳のクーデター(2)

癸酉靖難(ケユジョンナン)は、李氏朝鮮の第6代国王端宗の即位1年後の1453年10月に、
幼い国王の叔父にあたる首陽大君(のちの世祖)が、
皇甫仁、金宗瑞らの顧命大臣を殺害して政権を奪取した宮廷クーデター事件」
(ウィキペディア)

「文宗は臨終に当たって、世宗以来の集賢殿の学者や官僚たちに国王の輔弼を託していた。
当時の政治勢力は、文宗の遺命を受けた皇甫仁、金宗瑞らの顧命大臣と、
最年長の王族であり、政治的能力にも優れた世宗の次男である首陽大君を中心とするグループに分かれていた。
大臣たちは首陽大君を牽制するために、
世宗の三男の安平大君を後ろ盾として擁立し、首陽大君の勢力拡大を阻止するための方策を模索していた」
(ウィキペディア)

事件が起きたのは1453年10月10日の夜。
首陽(スヤン)が私兵を引き連れて、左議政(チャイジョン)・金宗瑞(キム・ジョンソ)の屋敷を襲撃して金宗瑞を殺害したことから始まりました。
直後に領議政(ヨンウィジョン:首相)・皇甫仁(ファン・ボイン)たちを宮廷に呼び出して殺害しました。

なぜ最初に金宗瑞を殺害したのかというと、彼は第4代王・世宗の時代から大きな信任を得ており、また年長者だったからだと考えられます。
なお、当時の右議政(ウイジョン)・鄭笨(チョン・ブン)は端宗の即位後に着任した新人大臣でしたので、事件からは外れています。

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Author:ユーモン
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