王は愛する 第17話(上) 3日前のこと

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(秋の花:萩 2017.09.17)

王は愛する 第17話(上) 世子嬪選びの3日前のこと

「5つの名家に加えて、世子がワン家のお嬢様を推薦したので、
 私もウン家の一人娘のお嬢様を呼びました。
 今日は高麗の7人の才色兼備のお嬢様たちです」

サンが初めて“身分のヴェール”を外す時が来ました。

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「なぜこんなにも美しい顔を隠していたのですか?」

「…」

「あなたの父上が命じたのですか?」

「…」

「元への貢女を避けるために多くの娘たちが身分を隠しています。
 髪を剃り落として尼の格好をする者もいる。
 また、顔に傷があるとの噂を流す者もいる。
 さらには、結婚を急ぐ者もいる」

「…」
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「タンや」

「はい、媽媽」

「あなたもそんな噂を聞いたことがありますか?」

「…」

「今日はまさかあなたに会えるとは思わなかった。
 なぜ世子が推薦したのですか?
 世子は何と言ったのですか?」

「…、世子チョハは…」
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<3日前のこと>

ウォンとサン

「お前が最初だ…」

「何の最初なの?」

「俺の秘密が解った時には、
 俺がやって来たこと、俺がやろうとすることが全て嫌いになるだろう」

「…」

「しかし、お前は“俺の最初”だ」

「…、私にも言わないといけないことがあるわ」

「話してくれ。どんなことでも聞いておく」

サンはモッコリ(ネックレス)を外してウォンに差し出します。
それはサンの母親の形見でした。

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「これはその日が来る時までの約束のしるしだわ。
 私に助けを求める時には、これを見せて欲しいわ」

「…」

「私はどんなことでも引き受けるわ」

「…、本当か?」

「んん」

「本当だぞ!」
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その夜

訪ねて来たのはボヨンでした。

「お嬢様…、サンお嬢様…」

「!」

ボヨンは「チョナが可愛がってくれると思うわ」と駕籠を用意していました。
脅し文句は「世子チョハも知っているの?」でした。

その場面はムスクともう一人の黒笠の男が見ていました。
(王妃の警護のフラタイです)

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ウォンとワンビ

「どうなのか?タンは?」

「少しお粥をお食べになりました」
(チン・グァン)

「心配するな。 タンを遠くにはやらない。
 オマ媽媽から貰った服を着て頼んでくる」
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グァンは、
「ワン・リン若旦那がワンビ媽媽に面会に来ています」

面会に入ったまま、リンはまだ出てこないとのこと。

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中宮殿(元成殿:ウォンソンジョン)

「呼んでもいないのに、なぜ世子がここに?」

「…」

「夕食は済ませたの?」

「なぜ、リンがここにいるのですか?
 何をしているのですか?」

「彼の助けを求めたからです。
 使節団が帰国する前までに目を通しておく書類がたくさんだわ」

「リンや。 俺の目を見ろ」

「…」

「なぜここに来たのか?
 タンを行かせないためなのか?」

「…」
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「タンは知っているのか?
 彼女はきっとお前を軽蔑するぞ。
 お前は間違った人に面会を求めている。
 まずは俺のところに相談に来るべきだった」

「そうではありません」

「いいや、俺がお願いする」

「チョハは気にしないで下さい」

「俺のことを信用していないのか?」

「…」

「オマ媽媽には、たとえ3か月も4か月かかっても、お願いを申し上げます」

「立ちなさい」

「リンは自らの兄の婚姻のことで私に相談しました。
 中止を頼んできたのです」

「どんな人の前であっても膝を付いてはいけません」

「私が傷つくのを知っていたからです。
 リンは、自分の兄や妹のことよりも私を大切にしたからです」

「私は世子のことを産まれた時からずっと、
 上位者として扱って来ました」

「まずは約束して下さい」

「私は尊敬を込めて育ててきました。
 何をしているのですか?!立ちなさい!」

「リンの妹を貢女にしないと約束して下さい。
 であれば立ちます」

「あなたの大切な友達なの?」

「はい。 タンがそうです」
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「すでにタンは名簿から外しています」

「…」

「リンや。
 お前がはまず世子に話をしていたら、
 世子は私だけを信じたでしょう

「…」
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オク・ボヨン

「世子チョハはあなたに“初恋の人”だと言ったの?」

「…」

「こんな話は嫌いかしら?」

「あなたは医者のような服装をしているけど、
 まるで妓生みたいだわ。
 どっちでも構わないけど、口は慎んだ方が良いわ」

「なぜなの?
 あなたはいつも短刀を持っているけど、
 人を殺したことはないでしょう」

「…」

「人を殺したことがある人の目は違うのよ」
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オク・ボヨンがサンを連れてきた場所は、貢女に反抗して一家全員が官軍に殺された家。
ソン・インの指示でした

「ここの一家は全て死んだ。
 娘は貢女として送り込まれた。
 13歳の娘だ」

「…」

「貢女を出す家族にはそれぞれの物語がある」

「なぜ私をここに呼んだの?!」

「聞いただけのことでは現実のことは理解できないからだ」
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「だからどうだと言うの?」

「そなたは勇気もあり、賢い。
 イ・スンヒュ先生の生徒のように…」

「…」

「先生の生徒には女性もいて、先生が大切にしていると聞いた」

「よく知っているようね」

「こんな話も聞いた。
 “生徒の中には文武に長けた者がたくさんいる。
 しかし、彼女の心はとても大きく、
 貧しい者や弱い者の立場が分かる”と」


「あなたはたくさんの間者を持っているようだわ。
 チュサンチョナの傍にも…」

「…」

「私は同じことは言わないし、
 何の責任も負わない。
 では…」

「私に味方してくれ」

「…」

「この国の貧しい民百姓のために、私の味方をしてくれ。
 お願いする」

「…?」
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脅してみたり、下手に出てみたりのソン・イン。
しかし、ソン・インとムスクが母親の事件の裏にいたことが分かっているので、当然サンは信じません。

また、ようやくサンの身分を知ったウォンでしたが、これまでのところで、リンだけでなく宿敵のソン・インも知るところとなっています。
問題は“貢女逃れ”とみなされること。
サンの父親のウン大監にはその意図・動機がありました。
そして、ウォンは王家の一員としては知ってはならないことです。
史実ではあと1年以内にウォンは王の代行となります。

<昨夜放送の最終話より3ショット

二人の旅立ちを見送るウォン
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即位

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王は愛する 第16話(下) 世子嬪

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# 秋のサルスベリ(百日紅)。
夏を楽しんだ花が実になっています。

王は愛する 第16話(下) 世子嬪(セジャビン)

ウォンとサン

「どうも避けられているようだ。
 このところ顔も出さない」

「悪い男ね」

「ああ、友達とはこんなものじゃないからな」
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「そうね」

「困った時にはすぐに傍にいるもんだ」

「まったくだわ」

「こちらから行こうとも思ったが、やめた。
 待つことも時間の無駄でもない。
 向こうから来るべきだ」

「そうだわ」

「変だな…?」

「変だわ」

「いやいや、お前のことだ。
 これまで、こんなに従順な姿勢を見せたことはない」

「…」

「何か悪いことでもしたのか?」

「ええ、変だわ。
 この橋の欄干が登って欲しいと言っているわ」
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「これまでどこにいたのか?」

「ちょっと、あちらこちら…」

「なぜ山に帰らなかったのか?」

「開京の方が面白くて、酒も美味いからよ。
 クムファジョン(金花亭)で何か特別な手伝いはできないかしら?
 働きたいわ」

「ダメだ」

「仕事中は飲まないことにするから…」

「男たちが集まるところには置いておきたくないからだ」

「台所にいて、炊事を手伝うだけにするから…」

「もっと問題だ…、がそうでもない」

「…。実は、私には秘密があるわ」

「何を?」

「話しても良いかもしれないけど…、話すと…」

「大丈夫だ。 俺にも秘密はある」

「話さなくても良いわよ!」

「ああ、いつかは話をする」

「その時まで…、その時まで私はあなたの傍にいたいわ」

「俺の前にか?」

「ええ、助けが必要な時とか、
 頼りたい時とか、必要な時には私が…」

「やはり、どうも変だ。
 こうして近づく時にも引き離していた」

「…」

「間違っているか?」

「…」

「どこか悪いのか? 脈を診よう」

「…」
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「問題ない。 熱は…?」

「…」

「熱もないようだから、いったい何が問題なのか…?」

「!」

「あ~、痛い!」

「…」
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「ソファや」

「何よ?」

「いまから言うことを覚えておいてくれ」

「何のこと」

「お前は俺の初めての…」

「初めての何なの?」

「俺の秘密を知った時には、きっと俺のことを嫌いになる」

「…」
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ブラックナイツの二人、そしてまた黒笠の男(ムスクではありません)

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# ワンビ媽媽警護のフラタイです。

タンのところに

「寒いな。
 上着は? それで寒くはないか?」

「まったく大丈夫だわ。 
 一晩中でも歩いていたい…」

「横になっていたそうだな」

「私のことを聞いていたのですか?」

「お前の兄から聞いたのじゃない。
 このところ顔を見ていない」

「オラボニもたびたびしか見てはいません。
 目が覚めた時だけですけど」

「タンや」

「ええ、チョハ…」

「お前の名前が貢女の名簿に載っていることに気付くのが遅かった」

「…」

「もっと早く気づけば、手を打てたはずだ」

「大丈夫です。
 使節が元に帰るまで、まだ5日間残っています。
 でもこうして、
 この国を去る前にお会いできて良かったと思います」

「二日の後に、5つの名家のお嬢さんを招いて、オマ媽媽が茶会を開く。
 参加するか?」

「ワンビ媽媽のお茶会ですか?
 5家の…?」

「ああ、5~6の名家だ。
 たくさんは食べることができないと思う」

「私もそこに?」

「ああ。その時に俺は“世子嬪”を選ぶ」

「…」
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「その日、俺がお前の手を求めた時には、
 受け入れてくれるか?」

「ということは…?」

「ちょっと待て。 先に俺の話を聞いてくれ。
 まずは、それまでにお前は良く考えておいてくれ」

「…」

「つまりこういうことだ。
 たとえお前と結婚しても、
 お前のことを妻と考えることはできないだろう。
 俺にとっては、お前は妹だからだ」

「気にはしないわ」

「お前は俺の“最初”にはなれないからだ」

「良いです」

「一緒にいても、心は離れ離れになることを考慮してくれ。
 一生、お前を強く抱くことはできないかもしれないが、
 それでも良いか?」

「理解できます。
 世子チョハは私が元への貢女になることを阻止してくれるということですよね?」

「…」

「私は一生、世子の恋人にはなれないし、初恋でもない。
 その地位を夢見ません。
 …、でも、でも嬉しいです」
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お茶会
名家のお嬢様たちが到着です。

「ワン家の一人娘のお嬢様が到着なさいました」
(エスコートはチン・グァンです)
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「立ちなさい」

「…」

「この数日でずいぶん痩せましたね」

「ご配慮に感謝申し上げます」

「そこに座りなさい」

「…」
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「お嬢様たちを前にして、世子はどうも怖がっているようだわね」
(ワンビ媽媽)

(女性たちの笑い)

「さあ、みんなは世子が逃げ出す前にご挨拶しなさい」
(挨拶)

「多くは申さなかったが、気付きのように、
 今日は世子が嬪を選びます

「…」

「世子。
 ぼんやりせずに、娘たちのことをしっかり見なさい」

「ワンビ媽媽。
 困らせないで下さい。
 少しずつ盗み見しますから…」
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「私の公式招待状は5つの名家に送りましたが、
 世子の推薦で六っつ目の名家、
 そしてもう一人合わせて、7名を招待しました」
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もう一人…、出てきたのはサンでした。

「なぜこのお嬢様が?」

「ウン家の一人娘のサンです。
 子供の頃の刀傷で顔を覆っていますが、
 名医の力で刀傷は消えました」

「オマ媽媽。
 この女性はワン家の次男との婚約を進めるところでした」
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「顔の覆いを外して、傷がないところを見せなさい」

「…」

「ワンビ(王妃)の命令です」

「…」
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「!」
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さて、ウォンは誰を嬪に選ぶのか?
なのですが、次の第17話は、このワンビ媽媽(王妃)主催のお茶会の3日前に遡ります
このお茶会(世子嬪選び)に合せて、リンとサンがどのような行動をとったかということです。
ドラマでのこの時の年齢は、ウォンとリンが19歳。サンが18歳です。

以下は第26代・忠宣(チュンソン)王(ワン・ウォン)の史実です。

・1292年 趙妃が世子嬪に選ばれる(ウォン17歳)
・1295年 第25代・忠烈王の代行となる(同20歳)
・1296年 元より王妃を迎える(同21歳)
・1299年 呪詛事件(世子嬪への嫉妬が原因)
同年に第25代忠烈王が復位(この時ウォンは24歳)

・1308年 忠烈王が亡くなり、ワン・ウォンが即位(同33歳) 

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王は愛する 第16話(上) 人質

王は愛する 第16話(上) 人質

「顔を上げてみよ」

「…」

「その覆いを外して素顔を見せてくれ」
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ソン・インと手下のチェ・セヨン宦官

「人の目を避けるためにも声を掛けないでくれ。
 今夜は世子チョハもいる」

「ワン・リン若旦那も来ています」

「当然だな。
 妹のために王妃に面会に来ているはずだ。
 何と言っていたか?」

「分かりません。
 ワンビ媽媽は人払いをしています」

「疑わしいと思うなら、何としても聞き出してくれ」
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タンのために嘆願に来たリン

「貢女の名簿から妹の名を消してくれと言うのですね?」

「願望しています」

「“王妃に逆らう”ということにもなりますね?
 元のための我々の努力です。
 つまり元の皇室にも反する願いだということが分かっているのですか?」

妹の代わりに私を送り込んで下さい

「身代わりなのですか?」

人質として元に参ります(#)

「は~ははは」

「命令とあらば、どこへでも参ります。
 最前線の兵士でも、築地(石垣)作りの奴隷でも構いません。
 ワンビ媽媽からの許しが得られるまで帰国はしません」

「世子には何と説明するのですか?」

「チョハには知られないことを望みます」

「世子が知ったら私を責めます」

「おそらく数日はそうでしょうが、私のことは忘れると思います」

「いいえ、お前を思うたびにいつも私を責めるでしょう」

「そんなことはありません。
 チョハはワンビ媽媽のことを愛し、尊敬しているからです」

「…」
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「リンや」

「はい」

「あなたは素晴らしい男になったわね」

「…?」

「お前が世子、そして王になるとすれば、偉大なる王になるであろう」

「…」

「あなたは人を愛し、人からも愛される男だからです」

「それは不可能な仮定です」

「だからこそ、お前には去ってほしいわ」

「はい」

「ここを去る時には、決して…、
 私の息子には居場所を口にはして欲しくない」

「そう致します」
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サンがヴェールを外そうとしないので、オク・ボヨンが近づきます

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しかし、「そなたが手を触れる相手ではない!」ウォンはボヨンの手を払いました。

「なんと、世子チョハ! 
 まだ二日酔いで、正気を失っているのでしょうか?」
(ソン・バンヨン)

ウォンは言います。

「アバ媽媽! まだ気づかないのですか?!
 こんな奴らを側近に従えていることを?!」

「やっと、本心を述べたようだな」

「ええ、周囲の者たちがアバ媽媽の目を曇らせているのです。
 甘いおべっかと、政略結婚を利用して、
 彼らの勢力圏を拡大しようとしているのです。
 大法官の次男のワン・ジョンは、
 この婚約では莫大な財産を求めているのです。
 既にお聞きになっていますか?」

「…」
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ボヨンの手を力づくで払ったので、ブレスレットが外れました。
王は話を逸らして、
「大丈夫なのか?」

「大丈夫です」

「ところでこの腕輪を知っているか?」

「たいしたものではありませんが…」

「実はある美しい女の作品だ」

「…」
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ここで忠烈王は、「世子は“生まれて初めて恋をした女性”だと言った。実はその女の作品だ」と、尋問場でのことを口にします。
そして、「謝りたいならば膝まづくのだ」と。

「…」
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「この女は私の女だ。
 お前は父親の女を傷つけた。
 詫びだけでは済まない」
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そう言って盃の酒をウォンの顔にかけます

「大法官の息子、ワン・ジョンの婚約は、
 この国王により高麗の大臣たちの前で許可された。
 しかし、お前は大勢の人の前でこの婚約を破棄させた。
 つまりこれは私の息子が、多くの閣僚の目の前で、
 私の襟を掴んで床に叩きつけたことと同様だ。
 お前の行為を民百姓たちはどのように受け止めるのだろうか?」

「…」

「元の皇帝の後ろ盾があるとはいえ、
 悪ふざけにも限界がある。
 私には我慢ができない。
 骨の髄まで刻んで、記憶に留めよ。
 許すわけにはいかない」
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「…」
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元成公主(ワンビ媽媽

「世子が王の前に膝まづいたときに、
 あの女はどこにいたのですか?
 何をしたのか?」

「隙間から見ていたのでよく分かりませんでしたが、
 チョナの傍にいました」
(フラタイ)

「では私の息子もあの女に膝まづいたということなのか?」

「そのようにはお考えにならないで下さい」

「可哀想な息子…」

「お望みなら、切ります」

「でもそれでは、せいぜい3日間の平穏を得るだけだわ。
 また別の女を呼び込むだけだわ」

「…」
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「息子は長いこと私を母とは思っていない。
 私の顔も見ずに、自分が虐げられて孤独だと思い込んでいるのだ。
 もしも、息子が慕った女を連れてくることができれば、
 少しは息子の慰めになるだろうか…?」

「…」

「私のことにも目を向けてくれるだろうか…?」

「探し出します」

「そうだ。 探してくれ。
 あの子が孤独なんです…」
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金華亭(クンファジョン)

「リンはいるのか?」

「この7日間、姿を見ていません」
(アンサンテ)

「チン・グァンは?」

「昨夜から見ていません」

「あの子は?」

「誰で…?」

「ソファという名だ。
 そこに座って飲んで食べていた娘だ」
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ウォンは盗賊二人を小間使にしています

「お前たちは俺の傍にいつもいた女を良く知っているはずだ。
 探し出せ!」

「布10反で如何でしょうか?」

「ああ…」

しかし、片方が「いまそこを通って…」と。

ウォンは厨房に駈けていきます。

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「何しているのか?!」

「火を起こしているわ」
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「トタ山に戻ったのじゃなかったのか?」

「あ~、帰ろうと思ってはいたわ。
 でもアジュモニが饅頭を作ると言ったので手伝うことにしたわ。
 ゴホン!」

「止めた方が良い。
 この前の料理も塩っぱくて食べられなかった。
 だいたい、炊事には向いていない」
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# 現代でいう「人質」とは違っています。
名家の娘は皇帝への貢女となる可能性があったものの、男子の場合には希望者もいたとされます。
ウィキペディアでは次のように記されています。

歴史上しばしば見られる、国交上の必要に応じて要求される、高い身分を持つ人質は単純な被害者とは言い切れない。
人質に選ばれるのは王子など有力者の子弟であり、その人物は必然的に将来の指導階級となるだけに、これを厚遇して好印象を持たせることは保護国側に取っても重要な事であった。
人質とその一行は現在での大使館にも似た外交使節とも言えるかもしれない。
そして最重要国中枢の姿を間近で見て知り尽くすことが出来ることも大きな利点である。

日本では、徳川家康が今川家で“竹千代”の名で育てられた例があります。
このドラマのウォン(第26代・忠宣王)も、幼少の頃は「元」のフビライ・ハンのもとで育てられました。
とくにウォンの場合は、フビライにとっては娘(正室の子:公主)の長男ですから、可愛い孫として育てられたことを容易に想像できます。

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王は愛する 第15話(下) サンの素顔

沙羅
(夏椿:2017.09.15)

王は愛する 第15話(下) 素顔を見せてくれ

タンや婚約式の件で怒りを露わにするウォン

「チン・グァンはどこに行ったのか?」

「今日は頭痛が激しいと言っています」

「大法官のところか?」

「はい」

「タンも寝込んでいるのか?」

「はい」

「リンは?」

「呼んで来ましょうか?」

「ああ、いや、俺の方から行く」

「ソファは?」

「見当たりません」

「まだトタ山には行っていないのか?」

「周辺を見張っていた者の話では、まだです」
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「何と声を掛ければ良いのか…?
 友達だと思っていたのに…。
 彼らにとっての俺は何なのか…?
 二人ともたやすく出たり入ったりだ…」
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貢女から逃れようとするとどうなるのかと、脅しを受けたタン

「オラボニ…」

「高熱だ。身体も熱いようだな」

「冷たすぎるわ…。
 オラボニが私を起こしてくれる夢を見ていたわ…」

「また寝ているように…。
 俺は静かにしているから」

「夢の中身は忘れたわ」

「大丈夫だ。
 良い夢は毎晩あるものだから、また良い夢を見たら良いさ」
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「オラボニ…」

「ああ」

「怖いわ」

「足が何本もある虫を見たことがあるか?
 4本足以外では怖いのはそれだけだ」

「私が元に行ったら、もう帰っては来ることはできないの?
 オラボニにもアボジにも会えなくなるの?」

「あ~。行ってしまえばそうなるだろうな。
 なぜなのか? 行きたいのか?」

「行きたくないわ」

「あ~。 では行くな」

「…」

「行く必要はない。 オラビがそうする」

「どうやって?」

「…秘密だ」
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ウン大監の屋敷

「ソン・インがサンお嬢様を連れに参りました」

「こんな遅い時間に連れ出すだと?」

「チュサンチョナがお呼びです」

「チュサン?!」

「護衛と駕篭を手配して戴きました」

「夜が冷えて来る前にお会いしたいそうだ」
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父のウン・ヨンベクから「何があっても顔を見せるではないぞ。傷がないことが見つかると、どんな罰を受けるのか分からない」と言われたサンでした。

サンとピヨンを見守るヨンベク。

「私が行きましょうか?
 私なら覆いを外しても構いませんから」
(ピヨン)

「無理だ。ソン・インが迎えに来ているから…。
 監視に来たのだろう。
 チュサンチョナは覆いを外すようにと言うだろうが…」
(ヨンベク)

「世子チョハも一緒でしょうか?」

「世子チョハ?」

「私と世子チョハは知り合いでした。
 もしも、私が身分を隠していたことが分かったら、
 世子チョハはどうなるのでしょうか?」

「お前が世子と知り合いだったのか?
 どうやって…?」

「世子チョハはどうなるのですか?」

世子チョハも罰せられるだろう
 国法を犯していたとみなされるからだ」
(ヨンベク)
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王宮に連れられて来たサン。

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ウォンは退屈で、リンが来るのを待っていたのですが…。
リンは世子チョハには知らせるなと、中宮殿の王妃を訪ねます。

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王の寝殿

「この若者が婚約の書を手渡すところだったが、
 無礼にもその場を潰された」

「…」

「したがって、私が慰めるためにここに呼んだのだ」

「…」

「世子を呼んだのは、一言あるだろうと思ったからだ」

「…」

「言いわけとかお詫びとかがあるだろう?」

「解りました」
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「いや、最初に盃に酒を注いでから詫びを入れろ」

「…」

「チョンの方が年上だから、チョンは座ったままで良い」

「光栄です」

「世子チョハはこの意味がお分かりでしょうか?
 いや、十分理解しておられるようで…」
(ソン・バンヨン)

「…」
1533h_20170914175532aee.jpg

「…。ではお注ぎしましょう。
 そしてお詫びしましょう。
 ただし、一杯だけではありません。
 一晩中お酌をします。

「ヒョンニム、どうぞ一杯どうぞ」

「王妃からの入れ知恵か?」

「オマ媽媽は何もご存じではありません」

「ではなぜか?」

「とても退屈していたからです。
1533k_20170914175530811.jpg

ソン・バンヨンにも注ぎながら、
「私はまだ独身ですから、羨ましいです。
 あ~、それに春の宴で飲み過ぎてからは、
 今朝まで二日酔いです。
 どうも気が変になっていたようです」

「世子が台無しにした婚約式のことを再度協議してはどうか?」
(王)

「失礼ながら、それではまた悪い噂が広がります。
 民百姓はチュサンチョナと世子チョハの関係を噂していますから…。
 それに…」
(バンヨン)

「それに何か?」

「大陸から使者が来ていますから、
 帰国後に何が報告されるか分かりません。
 世子チョハの祖父の皇帝陛下がこの状況をどのようにお考えになるでしょうか…?」
(バンヨン)

「私はこの国の女性たちのことを尊敬しておりますので、
 このようなことが起きました」
(ウォン)

「…」

「そこに座っている女性は、
 美しい顔の頬に傷が残っているはずです。
 正直に申し上げますと、兄上(チョン)は寛大ではありませんから、
 この女性の顔を見るたびに怒ると思います。
 無残な結果になると思いませんか?」
1533m_201709141755298ed.jpg

「その心配はありません…」
(オク・ボヨン)

「!」

「どうしてなのか?」

「いいえ、私は口を挟むべきではありませんでした」
1533pp_20170914180726fad.jpg

「いいから話してみよ」

「実は医者の話を立ち聞きしたことがあります。
 大監のお嬢様の深い傷も除去できると言っていたのです」

「傷は浅くないと聞いているが…、
 傷が消えたことを隠していたのか?」
1533p_20170914180728003.jpg

「顔を見せてくれ」

「…」
1534_2017091418072533d.jpg

「何をしているのですか?
 世子チョハは心配しているし、
 チュサンチョナは顔を見たいとのことだぞ」
(ワン・ジョン)

「…」
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オスマントルコの「属国」、大英帝国の(アフリカやアジアの諸国の)「植民地」、そして中国の「冊封(さつほう)制度」と、歴史の教科書ではどのように言葉を説明しているのでしょうか?

冊封制度は中国大陸の独特の外交戦略で、韓半島の“独立と主権”を認め、同盟国としての主従関係を求めるものでした。
したがって、韓半島は属国でも植民地でもありませんでした。
ただし、その対価を払う高麗や朝鮮王朝は朝貢(代償としての貢物)に苦しんだ…。
ドラマを見ながらの感想です。

先週末までに第22話まで視聴しました。
先のエピソードをエンタメニュースなどで読むと、どうもファクトよりもフィクションの部分が多くを占めているようです。
ドラマの後半は「パワー(権力)」を得て、王道へと直進するウォンのようです。
<古代の韓半島>も、高麗史を離れて、紀元前からの高句麗からのファクションのドラマに遡ろうと思っている次第です。

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<古代の韓国半島>(4) マルコ・ポーロの伝承物語

hanna1.jpg
(2017.09.03)

<古代の韓国半島(ハンバンド)>(4) マルコ・ポーロの伝承物語

はじめに、ウィキペディアから“衰退する元と鎌倉幕府”のこと。

浙江大学教授・王勇によれば、弘安の役で大敗を喫した元は、その海軍力のほとんどを失い、海防の弛緩を招いた。
他方、日本では幕府の弱体化と御家人の窮乏が急速に進む中で浪人武士が多く現れ、それらの中から九州や瀬戸内海沿岸を根拠地に漁民や商人も加えて武装商船商団が生まれ、敗戦で海防力が弱体化していた元や朝鮮半島の沿岸部へ武力を背景に進出していったとする。
また、
高麗においても、二度に及ぶ日本侵攻(文永・弘安の役)及び第三次日本侵攻計画による造船で国内の木材が殆ど尽き、海軍力が弱体化したため、その後相次ぐ倭寇の襲来に苦戦を強いられる重要な原因となった。

1.文永の役と弘安の役の結末

以下の図表のように悲しい人の命でした。
buneino eki


文永の役では元と高麗の連合軍の兵士たち(27,000~39,700名)のうち、
不帰還が13,500名余と、半数が帰国できていませんでした。

それでもフビライ・ハンの野望は続き、7年後には規模が5倍となって侵攻にチャレンジしています。

弘安の役での出兵は14万人~約15万7000人です。
そして、
母国には帰らぬ人々が8万4000人から14万人以上とのこと。

kouan no eki



家族のことを思うと胸が痛みます。
悲惨な戦争、悲惨な結果を招いたフビライの欲望だった思わざるを得ません。
「外交の最大の失敗は戦争」といわれますが、2度の侵攻は外交ではなくて、“冊封国になれ”との一方的な強迫の結果だったと考えられます。


ウィキペディアによれば、それにも懲りずに第3次の計画があったようです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E5%AF%87

元寇1

2.マルコ・ポーロの伝承物語

1271年にマルコは、父ニコロと叔父マッフェオに同伴する形で旅行へ出発した。
1295年に始まったピサとジェノヴァ共和国との戦いのうち、1298年のメロリアの戦いで捕虜となったルスティケロと同じ牢獄にいた縁で知り合い、この書を口述したという(ウィキペディア)。
つまり、
有名な『東方見聞録』ですが、マルコ・ポーロは日本には訪れておらず、中国で聞いた噂話です

ワン・ウォンが誕生した1275年には、マルコ・ポーロの一行が大陸の大都(ペキン)を訪問しています。
その際の日本に関する認識をウィキペディアから引用すると、
「ジパングは、カタイ(中国北部)の東の海上1500マイルに浮かぶ独立した島国で、莫大な金を産出し、宮殿や民家は黄金でできているなど、財宝に溢れている…」 

しかし、ファクトとフィクションの伝承物語(folklore)(ファクション)は読んでいて面白くもあり、また唖然とする物語です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E5%AF%87
『東方見聞録』(ウィキペディアから抜粋)

「…さて、クビライ・カアンはこの島の豊かさを聞かされてこれを征服しようと思い、二人の将軍に多数の船と騎兵と歩兵をつけて派遣した。(略)上陸するとすぐに平野と村落を占領したが、城や町は奪うことができなかった。さて、そこで不幸が彼らを襲う。凄まじい北風が吹いてこの島を荒らし回ったのである。島にはほとんど港というものがなく、風は極めて強かったので、大カアンの船団はひとたまりもなかった」

「…さて、大カアンの軍隊は、(略)もはや持ちこたえられなくなって、命を助けるかわりに一生ジパングの島から出ないという条件で降伏した。これは1268年に起こったことである(# 文永の役は1274年、弘安の役は1281年です)」

元寇3
(『東方見聞録』の挿絵)

なお、ドラマ『王は愛する』はウォンが12歳の時から本編が始まっていますので、文永・弘安の役は既に終わっています。
第25代・忠烈王の在位の時代には、この他に1287年には、元寇での出兵によって負担が大きかった元の「東方三王家」のナヤンおよびカダアンが反乱を起こしました。
この元の内乱により高麗は巻き添えに遭遇したものの、これもウォンが12歳の時ですから、ドラマでは取り上げられないと思います。

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このドラマの背景は高麗の転換期だったようです。

①大陸からの“科挙制度の導入”により、文官の力が増していたこと。
同時に、
フビライ・ハンの元の勢力が“100年の武人時代”を終焉させたこと。
②第24代王(元宗)の時に冊封国になって、元との主従関係ができたこと。

この二つの内外の大きな波が転換の要因だったと思います。

経済学では国を「政府と企業と国民(家計)」との3つの主体に分けて考えるように、
国=政府ではなくて、「国」は国民が住む場所。
高麗の王朝=政府は、大国からの圧力で冊封制度を余儀なくされたとはいえ、安全保障を得ています。
国民を守るためだとの言い訳も通ると思います。
しかし、国民=民百姓たちは朝貢のための物資を生産しないといけません。
物だけではなく人も差し出さないといけなかった…。
これがドラマの悲劇の背景となっています。

マルコ・ポーロがヨーロッパに伝えたのは、大陸側の人々の心情だけだったと察せられます。

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王は愛する 第15話(上) 貢女のリスト


王は愛する 第15話(上) タンが貢女のリストに

リンがいないとの報告を受けていたウォンでした。
が、リンの方から東宮殿を訪れます

1500_20170914100612e02.jpg

「今日が兄のワン・ジョンの婚約の日です」

「…」

「ウン家に婚約の書を持って行く日です。
 どうか阻止して下さい」

「本気なのか?」

「私が無力なのが悲しいです」

「…」

「チョハにお願いします」

「…。 そうか、分かった」

ウォンは理由も何も聞かずにOKなので、リンは驚きました。

「!」
1500a_201709141006119f7.jpg

「出かけるから、軍にも準備させろ。
 世子として出かける」

「…」

「どうしたのか?」

「チュサンチョナは既に婚姻を承諾なさいました

「それは解っている」

「では王命に反することになりかねませんが…」

「解っている。
 リンだって解っているから6日間も悩んだ末に、
 ようやくここに来たのだ」

「…」

「唇を真っ青にしてここに来たんだ」

「…」

「リンや、お前は来るな。
 問題になるから、俺に任せろ」
1500b_20170914100610535.jpg

そして、ワン家から求婚の書を(ウン家に)渡す寸前に、疑義があるとやって来たウォンでした

「婚姻も結婚も止めさせろ」

「…」

「覚えているか、あの土地でのことを…?」

リンからの情報を把握した上の行動でした

1500c_201709141006096ec.jpg

「世子チョハ。
 これはチュサンチョナもお認めになった婚約で…」

ウォンは書面を出して

「4万町歩の土地を保有し、毎年1万俵以上の穀物を国庫に納めている。
 農奴の数は2500名だ。
 これは結婚後にウン家からワン・ジョンに与えられる引き出物の目録だ」

「…」

「12もの村を差し出すのか? 脅されたのか?」

「…」

ワン大監には、

「まだ資産が欲しいのか?」

「…」

「いつから欲張りになったのか?」
1500d_20170914100607e48.jpg

そして、チョンには
「多くの私兵をユアン山で訓練しているそうだな。
 しかも兵力は増えている。
 養うための金が必要なのか?」

「…」

「それで、どうして私兵が必要なのか?」

「世子チョハがそのような不遜な言葉をなさるのか分かりません。
 今日は私が新婦への贈り物をなす日です」

「お前は兵士たちに世子との戦いのことを話したのか?
 それともチュサンへの挑戦なのか?」

「チョハ、なぜそんな…」

「“なぜそんな”ではない!
 なぜ私を疑わせるような行為をするのか?!」

「…」

「私を不安に陥れるのか?!」

「…」
1500e_201709141006067fb.jpg

「これにより婚姻を中止とする」

「…」

「お嬢様の父君の資産が彼に渡ると、
 私には問題が起きることになる」

「…」

「私のことに怒るかもしれないが、それもいい。
 ただし、あのような男からは遠ざかりなさい」
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解放されたサンは早速普段着に着替えて町に出て行きました。

1500f_2017091410094890a.jpg

…最初に彼らに出会った時から、二度と会わないことにしていた。
一生身を隠して生きていくつもりだったからだ。
しかし、一緒にいるといつも幸せだった。
そして胸が痛んだ。
離れようとした…。
でも一日、そして一日と引き延ばしてきて、こんな日になった…。
幸せで、そして胸が痛んだ。
あの人はいつも私を見て微笑んでいた。
そして、時々見せる悲しい顔が私を苦しくした。

あの人の脇にいた人は、私のことは直視しなかった。
私が見つめると目を逸らした。
それも胸が痛かった。

二人のどちらがまた再び私の胸を痛めるのだろうか?

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リンが来ます

「どうしてここに?」

「アガシの家の傍にいて、ずっと見守っていました」

「なぜなの?」

「心配だったからです。
 つまずくのではないかと…。
 黙って見ている訳にはいきません」

「ところで、彼は世子だったわ」

「はい」

「でもあの人は私の正体は知らないようだった」

「言うことができませんでした」

「いつか分かるでしょう。
 それはあなたにお願いするわ」

「はい」

「友達だからね」

「はい」
1500h_201709141009469ff.jpg

「でも、世子の友達のあなたは誰なの?」

「私は大法官の息子です」

「は~、では…。 その3男なの?」

「はい」
1500k_201709141009454ff.jpg

「何も知らずに、私は二人にはとても失礼をしてきたのね」

「…」

「どうしよう…」

「我々も下に見ていました」

「許して下さい」

「すみませんでした」

「もう“さよなら”は既に言っていたわよね」

「…」

「もう一つ質問があるわ。
 あなたは最初から私には丁寧な言葉使いだった。
 下女なのに…」
1500m_201709141009436d3.jpg

「あなたは私の主君が愛する女性だからです」

「…」

「主君はあなたを最初から愛していました」
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王と王妃

「ホン・ギュが誰だか知っているのか?!」

「…」

「私の父に仕え、反乱を防いだ!
 なぜその娘を貢女にするのか?!

さらに、家臣のホン・ギュを流刑にするという王妃に怒っているところにウォン

「お前もワンビと一緒なのか?!
 しかも婚約を破棄させたようだな!」

「その件でお話しに参りました」

「正気なのか?」

「そう思っています」

「大法官の息子の婚姻だぞ!
 お前の無二の親友の兄だぞ!」

「ははは~、驚きですわ。
 いつから世子の友達のことまで心配を始めたのですか?」
(ワンビ)
1500p_20170914101251e4c.jpg

「この悪妻ね! それに不忠の息子だ!」

「…」

「なんと怖いものか?!」
1500pp_20170914101250f28.jpg

「大法官には以前から警告をしていたわ」

「リンには何か言っていたのですか?」

「いいえ、リンの妹に話はしておいたわ。
 きっと私のところに来ると思っていたのに、
 婚姻という手で逆らって来たわ」

「…」

「正直に言えば、私は負けたと思ったわ」

「…」

「しかし、世子はどうして私の心を読んでいたの?
 なぜ、私のために婚姻を破棄させたの?」

「タンを貢女にするつもりですか?!」

「…」
1511_20170914101249358.jpg
# リストには王榮(ワン・ヨン)の長女とあります。

チョンは怒ってリンを殴っています。

「お前は世子の犬だ!」

「…」
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そこにワン・ヨン

「タンが貢女の名簿に載っているとの連絡が来た」
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「調べて来ます」

「既に元からの使者に手渡されたとすれば、手遅れだ」
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呼び名

天皇“陛下(へいか)”および皇太子“殿下(でんか)”と日本では聞きます。
さて、冊封(さくほう)国だった高麗・朝鮮王朝の場合は大陸とは主従関係だったので、ワンランク下げて敬称が使われていました。
中国の皇帝は皇帝陛下(폐하:ペハ:陛下)でその妻は皇后。
しかし、冊封国の半島では、王は(전하:チョナ:殿下)、妻は王妃(ワンビ)。
ドラマでは、チュサン(主上)を付けて、「チュサンチョナ」と呼んでいます。
また、世継ぎのことは、大陸では皇太子(태자:テジャ:太子)なのですが、半島では世子(세자:セジャ:世子)でした。
ドラマでは“チョハ(邸下)”を付けて、「セジャチョハ」と呼んでいます。

媽媽(ママ)は王妃に付ける敬称ですが、その子たちが王を“アバ媽媽”や王妃を“オマ媽媽”と呼んでいます。

なお、高麗時代の官職の資料が手元にないので、確かではないのですが、
サンの父親は英文字幕では財務大臣で、ドラマでは「判府事(パンブサ)」と呼ばれています。
また、リンの父親は英文字幕では法務大臣ですので、大法官と訳しています。

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王は愛する 第14話(下) 重圧の中で

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(ナナカマド:2017.09.13)

王は愛する 第14話(下) 重圧の中で

貢女の候補だと聞かされて倒れたタン

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王妃に膝まづいてもタンを貢女にはさせないと言うワン・ヨンですが、チョンは、
「それはワンビ媽媽の思う壺です。
 チュサンチョナに背を向けることになります!」

「そんなことは問題じゃない」

「方法があります」

「?!」
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「私の婚姻を進めて下さい。
 大きな祝いの結婚ですから、
 一族の女性を貢女には出せないと思います。
 まさに天の助けです」

「…」

「アボジ。 
 私はサンお嬢様以外とは結婚しません」
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ワン・ヨンとリン

「午後にウン大監が来た」

「婚姻のためですか?」

「そうだが、とてもおかしなことを聞いて来ている。
 大監のお嬢さんとお前は友達だそうだな?」
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サンの父親のウン・ヨンベクはリンのサンへの感情についての質問でした。

「お前は兄をさしおいて、
 自分が結婚したいからああして、事件を暴いたのか?!」

「…」
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(春の祭礼の時のこと)

「コマスミダ。
 これは私の秘密のお願いだけど、
 あなたがハンチョンに全てを話すかどうするかはあなた次第だわ」

「それはできそうにない」

「きっと、あの人は耐えられないかもしれないわね。
 黙って引き下がっているような性格ではないようだわ。
 そうでしょう?」

「…」
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…俺はどうすれば良いのか…?

「いつか私のことを忘れて欲しいと思うわ」

…俺の気持ちを察してくれているのか…?

「私は一生、秘密の中に隠れているつもりだわ。
 決して私のことは…、
 どこで生きているのかを知って欲しくないわ」

「俺が知っているじゃないか…」

「…」

「俺は…」
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「リンや。
 いつからアガシを知っているのか?
 チョンは7年前からだと言っている」

「私は…」

「もしかしてお前は感情を持っているのか?!」

リンは目をつぶって、「そんな人ではありません」と言います。
しかし、
「決して彼女は兄とは結婚はしません。そ
 れは、高麗の世子に叛くことになります」

「それは私に任せておいてくれ」

「アボジ…」
1422n_20170913113042742.jpg

「…」
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キム内官とウォン

「リン若旦那はウン家の娘と兄の結婚を阻止したいようです」

「当然だろう。
 ウン家の財産を手に入れて、私の座を狙おうとしているからだ。
 きっと、間に挟まれて困っているだろう。
 しかし、彼一人では解決できないだろう」

「ワン・ヨン大監は婚姻の許しを王に求めました」

「…」
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王の外戚なので、婚姻の許可を求めたワン・ヨン

「嬉しいことだな」

「恐悦至極でございます」
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「オマ媽媽は嫌だろうな」

「ええ、食卓をひっくり返したとのことです」

「リンはどこなのか?」

「5日間も分かりません」
(キム内官)
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チャン・ウィ

「証人を家に連れて行ったきりで、
 姿を見せていません」
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「私を裏切るのか?
 私には何の報告もない!」
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婚約式の日

「…」
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「ご主人からの贈り物です」

「今日は下がっていなさいと言ったじゃないの。
 泣き顔を見せないように…」

「しかし、お嬢様の婚約祝いの準備は私がやりたいのです」

「分かったわ」

「婚約の申し出を受けたら、
 もう引き返せないことは解っていますよね?」

「…」

「すべてが終わりです。 そうでしょう?」

「そうでしょうね」
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ウォンからのプレゼントでした。

「それは…?」

「いいえ、隠しておくわ」

「これで一生…、顔を隠して生きていくのですか?」

「…」

「その美しい顔を…?」

「…」
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「…」
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婚約式の直前に官軍が入って来ます
そしてウォン

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「!」
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「本日は祝日だと聞いた」

「こんなところにまでお越しいただいて恐縮です」

「このように突然やって来て、
 しきたりを乱してはいけないと思うが…」

「御命は如何に…?」
(ウン大監)

「世子チョハ…」
(ワン大監)

「私には疑問がある。
 オマ媽媽も同じく調べるように命じられた」
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サンは初めて「ウォン=世子」だと気付きました。
他方では、サンとリンは先にお互いの身分を明かしますから、
第14話の冒頭にあったように、
ウォンだけが何も知らずに笑ってサンを愛する…。

しかし、タンとサンが“貢女逃れ”をすることは罪。
冊封制度の傘の中で“貢女”にも当然ながら従順な王と王妃です。
リンはウォンには相談できずに、張り裂けるような胸の内でした。

他方、これからの数話は、タンとサンを救うために正面から抵抗しようとするウォンです。

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王は愛する 第14話(上) この日の光と影

王は愛する 第14話(上) この日の光と影

春の祝祭の花火と音楽が始まりました。

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「…」
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…これまでのことを振り返ると、
この日が始まりだったと思う。
自分以上に信じていた友達の“欺き”が始まったのだ。
私の愛する人との間に渡ることができない深い溝が作られた。
二人への友情と愛はこれまで初めてのことだった。
しかし、その日には何も知らなかった。
知らなかったからその日は笑っていた…。

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「ここで何をしているのか? 探していたんだぞ」

「帰るところだわ」

「宴は明け方まで続く」

「執事が迎えに来ているわ」

「スインが後で送るから、帰る必要はないさ。
 さあ、酒を飲もう」

「酔うまで飲んでいたらいいわよ」

「さあ、行こう」
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ウォンにあげたブレスレット

「あ~、これはあなたには似合わないわ」

「もう俺の物だから勝手だ」

「それに二人はあまり一緒にいない方がいいわ。
 それぞれの道があるでしょうに」

「いったい何のことか?
 トタ山は馬では1日もかからないところなのに。
 俺だって、行こうと思えばいつでも行ける」

「もう訪問しないで欲しいわ」

「…? どういうことなのか?」

「執事が待っているから帰るわ」
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「変だな。 いったい何があったのか?」

「…」

「二人は喧嘩でもしたのか?」

「俺もちょっと行かないといけません」

「どこに?」

「家のことです」

こちらはタンをエスコートしていたチン・グァン

「小石が入っていました」

「だから足が痛かったのね」
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チャン・ウィが来て、

「リン旦那が急用で帰ったから、グァンが送ってくれ。
 世子チョハの命令だ。
 世子チョハも退席した」

「帰ったのね…」

次に、チョ尚宮が来て

「大法官のお嬢様ですね?」

「ええ」

「ワンビ媽媽がお呼びです」
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王妃とタン

「春の宴を楽しみましたか?」

「ええ、時間が経つのを忘れるくらいでした」

「宮廷の外の人たちも楽しんでくれたと思いますよ」

「今年の宴は昨年よりも豪華だったと聞きます。
 たくさんの遊戯や踊りに、
 花火や提灯の数も多かったようですね」

「あなたは才色兼備ですね。
 話の要点が明快です」

「…」

「高麗の繁栄と将来のことを願うばかりです」

「それはチュサンチョナの美徳でもあるでしょう。
 私たちも光栄に思っています」

ワンビが案内したのは尋問・拷問場
ホン・ギュの娘がムチ打たれていました。

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「彼女は元に送られることを回避するために、
 髪を剃って、尼を偽ったからです」

「さらに、
 父親を庇って自分で決めたことだと言っています」

「…」

「これは見せしめのためにやっていることです。
 ホン・ギュの財産は没収します」

「…」

「さて、娘はどうしましょうかね?
 側室としては送り出せないから、
 側室の下女にでもしましょうか…?」

「…」
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また逃げ出そうとしている2人の盗賊を引っ張って来て、また、塩売りのトルベを連れて、リンは7年前に遡ってにウン大監(財務大臣)の奥様が殺害された事件に迫ろうとします。

「お前の兄が盗賊たちと共にいたと言うのか?
 そして賊たちが大監の奥様を殺害したと言うのか?」
(ワン大法官:法務大臣)

「この者たちが証人です。
 さあ、俺に話したことを全部話してみよ」
(リン)

7年前の事件の全様と、ワン・ジョンが刺客と共謀していたとの真相が明らかになります。

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塩売りのトルべ

「お前の主人はソン・インだな?!」

「…」
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「ではすべてのことが陰謀だったと言うのだな?」

「これが我々に対する陰謀だったかどうかはアボジが判断して下さい。
 とにかく、ウン一族との婚姻を認めてはなりません」

「…」

「兄の目的はウン一族のお金です」

「お前の兄は婚姻禁止令の間、
 7年も待ち望んだとしか言わなかった」

「いいえ、ウン家のお嬢様には何の感情も持ってはいません」

「まずは、お前の兄と話をするから、お前は待っていろ」

「アボジ!」
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そこに気を失ったタン

「これは脅しです。
 父上をワンビ媽媽の味方にするためです」

「タンが貢女の候補に挙がっているのか?!」
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ワンビ媽媽がこの通りで、元の(父親)フビライ・ハンの意向を代表しています。
第24代王・元宗の時に大陸の冊封国となった半島でしたが、朝貢についてモノとカネだけでなくヒトまで献上する制度に、いったい誰が苦しんだか?
もちろん民・百姓の苦しみが一番大きかったとは思いますが、為政者であった王族や貴族の中では誰がヒューマニズムに目覚めていたか?
そんな疑問が当然でしょう。

これまで<王朝絵巻>を書いて来て、やはり朝鮮王朝第15代王・海光君だけだったように思います。

“寄らば大樹の影”、あるいは“長い物には巻かれよ”の例えがありますが、これを事大主義と称し、会議で真っ向から反論を唱えて嫌われたのは光海君でした。
映画『光海(クァンヘ)~王になった男』では「事大主義」に反論を唱えたのは、歴代の王の中でも光海君だけだったと評価していました。
また、ドラマ『華政』では光海君のヒューマニズムが描かれました。

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王は愛する 第13話(下) マスカレード


王は愛する 第13話(下) マスカレード (仮面舞踏会)

王の寝所

「朝も早くからだ。
 他にも話があったのではないか?」

世子嬪(セジャビン:世子の花嫁)のことです」
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「世子の…?
 それで、世子は結婚したいと思っているのか?」

「結婚すれば、これまでのように外出ばかりはできないでしょうね」

「…」

「心に決めた者がいるのか?」

「それは既にアバ媽媽にはお話ししました」

「どういうことですか?」

「世子には唯一の親友以上の者がいるのに、
 新しい婚姻に興味を示すのだろうか?」

「…」

「ご覧になったのですか?
 どこの家系の女なのですか?」

「特に興味を惹くような一族ではない。
 ただし、息子と同じ様に身分は隠していたようだが…」

「本当なの?」

「身分の低い家の女性です」
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「知らなかったのか?
 そなたの息子のことは一挙止一動まで知っていると思っていたのだが?」

「気にはしません。
 たとえ心には10人も20人も心に女がいたとしても、
 世子嬪というものは、死ぬまで世子に仕える女性ですから、
 私が決めます

「…」

「ところで、どんな女性でしょうか?
 私が近寄っても動じないような女でしょうか?」
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ワンビ媽媽が去って、忠烈王は、
「私は彼女を見下していたが、
 彼女にはいまだに感情は残っているようだ」
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ウン大監の屋敷

朝になってワン・ジョンが豪華な御輿を準備してサンを迎えに来ます。

「…」
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チョンがサンの手を取ろうとするところに、リン

「豪華な輿は準備しませんでしたが、
 私が付き添います。
 この役目をお受けいただけますか?」
(リン)

「!」

「いったい何をするつもりなのか?!」
(チョン)

「世子チョハのご命令です。
 “ウン大監のお嬢様をチェリュン祭にお連れしろ”とのことでした」
(リン)

「申し訳ないが、先約があると伝えてくれ」
(チョン)

「…」
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執事のコ・ヒョン

「彼です」

「…」

「覚えていますが?
 一緒に投獄された若者です」

「知っている」
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サンはチョンに向かって、

「私には持病があります。
 7年前の過去からのことですが、駕籠に乗ると気が動転します。
 寒いのが身に沁みますが…」

そして、リンが用意した馬に飛び乗るサンでした

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「…」
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「…」
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リンとサン

「寒いですか?」

「寒くて凍え死にしそうだわ」

「駕籠を用意した方が良かったか…?」

「…」

「笑っているな?」

「顔を覆っていたから分からないと思ったわ」

「いいえ、分かります。
 実はずっと涙顔ではないかと心配していましたが、
 良かった…」

「そうだわね。
 いつも心配してくれていたわよね」

「ええ」
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束草(ソクチョ:東海岸)に土地と家などを持っているウン大監はピヨンに、

「とても遠いが、海に近い大きな町だ。
 屋敷と魚屋を買っておいたから…」

「ご主人様。お嬢様は本当に結婚するのですか?
 あの若旦那と…?」

「だろうな…」

「どうか婚姻を中止して下さい、ナウリ!」

「サンが何か言ったのか?」

「ええ、お嬢様は新しく短刀を買いました。
 胸ともう一か所に隠し持っています。
 お嬢様は命懸けのようでした」

「誰か思いを寄せている者がいるのか?」

「きっと、奥さまの復讐のためだと思います」
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春の祭礼(仮面舞踏会:マスカレード)

「タ、タ、タン…」

「ええ、タンだわ。 なぜ分かるの?」

「ええ、蝶の模様がありますから…」

「あ~、なるほど…。
 私を待っていたの?」

「はい」

「オラボニムは? 来るの?」

「…」

「あ、あ~、忙しいのかしら?
 兄の代わりなの?」

「世子チョハの言い付けで…」

「あ~、では行きましょう。
 ところであなたのことも分かるわ。
 服に名前が書いてあるわ」

「?!」

チン・グァンでしょう?」

「!」
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マスカレード(仮面舞踏会)ではあるものの、それぞれに蝶、竹などの文様が登録されており、主催者の王妃には姓名が判別できるようになっています。

「彼女はワン・ダンです」

「お付きは?」

「世子チョハの警護の者です」

「では、世子が気にかけている女だということだな?」

「いいえ、彼女の兄のワン・リンのためのことだと思います」

そんな中でサンだけはマスクに何の文様もないままにやって来ますので、内官は慌てます

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サンとリン

「あんたは格好いいわね」

「男を困らせないで下さい」

「なぜ蝶々のお面なの?」

「妹が刺繍しました」

「あ~、妹がいるのね…」

「ええ」

リンからサンを奪うのはウォンでした

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ウォンは小鳥の刺繍のマスクを準備して、「ソンムル(プレゼント)だ

「変に見える」

「いや、思っていた以上に美しい」
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「悪くはないな。
 それにその髪飾りの代わりに…」

「…」

「お似合いだ。
 俺が小鳥の模様も刺繍させておいたんだ」

「なぜなの? 何か意味があるの?」

「知らなくても良いさ」

「…」

「もうすぐ陽が沈む。さあ、行こう」
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「…」
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昨日の「冊封国」につづき、ウィキペディアによる「貢女」については次の通りです。
<朝鮮王朝>に変わった後も、他方の大陸の「明」は元に引き続き、冊封制度を強要していました。

貢女(공녀、コンニョ)は、一般に女性を朝貢の1つとして献上することである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%A2%E5%A5%B3

5世紀に高句麗・新羅から中国の北魏に送ったという記録があるが、貢女の献上が最も盛んに行われたのは高麗後期から李氏朝鮮時代にかけてだった。
太宗(第3代王)は、
「処女を隠した者、針灸を施した者、髪を切ったり薬を塗ったりした者など、選抜から免れようとした者」を罰する号令を下した。
世宗(第4代王)は、
「国内の利害のみならず、外国にも関係することなので、ただ(中国皇帝の)令に従うのみ」と述べた。

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王は愛する 第13話(上) 身分詐称

on sunday
(日曜日の空)

王は愛する 第13話(上) 身分詐称

「サンお嬢様…」と初めてリンは呼びました。

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タンが楽師を連れて来ましたが、二人はいません。

「?」
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そして、リンから縁談を断るようにと言われたサンは、

「いったいどこまで、どれだけ知っているの?」

「7年前に顔に傷を負ったお付きがお嬢様と入れ替わり、
 それからは、お嬢様は身を隠し、身分を隠した。
 そしてイ師匠の元で育ちました」

「…」

「しかし、大法官の次男が真相を知り、脅している。
 秘密にするからと、結婚をその条件にしている」

「わ~」

「そのために受け入れるのですか?」

「高麗の王族が私に求めていることだから、
 感謝すべきだわ」

「いいや、結婚ということは人生の残りを約束することです。
 それなのに、恐れだけで受け入れるのですか?!」

「普通は、多くの人が相手も知らずに結婚するわ」

「尋問では殴り、血を流させたワン・ジョンが相手です!」

「よく覚えてはいないわ」

「覚えてはいないなんて、そんなことはありえない!」

「…」

「私の目を見て下さい、サンお嬢様。
 必ず良い方法を見つけ出します。
 ハンチョンが知ったら怒ります。
 でも我々は道を探すべきです」

「ちょっと…」

「ええ」

「お願いがあるわ」
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「ええ、何でも聞きます」

「この7年間に私が覚えたのは酒を飲むことだけだった。
 でもそれは師匠からの教えではなかった。
 そんな私の苦しみを他の人には味わっては欲しくないってことだわ。
 それは人間としての道ではない。
 そんなことは他の人には求めてはいけない」

「そんなことには、もう耐えるようではいけない」

「だから、今日は踊りを教えて欲しい…」

「…」

「明日のことをこれからの糧と思い出にしたいわ」

「…」

「だから助けて欲しい…」
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春の祝祭が進む中、リンは妓楼にいる兄のチョンを訪ねます。

「兄貴はウン大監の娘との婚姻を求めたのか?」

「あ~、どの娘のことか?
 顔を隠している娘なのか?
 それとも身分を隠している…?」

「…」

「解っているようだな」

「…」

「ところで、世子なのか?
 お前なのか?
 どちらの方が関係が深いのか?
 “俺の女”だと言ったようだが…?」
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「そんなことを知っていながら、
 あえて脅しをかけたのか?!」

「あ~ははは!
 お前のお陰で酒が無くなった!」

「兄貴!」

「お前はモンゴルの血を引く世子に、
 家族と国を売るつもりなのか?!」

「違う!
 兄貴こそが、我々家族とこの国を危険に陥れているのだ!」
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「痛いじゃないか!」

「7年前にウン大監の奥様が殺害された現場に兄貴がいた!」

「何を言うのか?」

「あの時には何十もの人が殺された」

「お前は兄の私に向かって…」
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そこにソン・イン

「世子が知ったら怒るだろうな」

「ソン・イン! 
 王室の秘書官のソン・バンヨンの従弟!
 お前たち二人とも、これから捜査をする!」

「ウン大監の娘のサンお嬢様を救う気はないのか?
 ウン大監は自分の娘の身分を隠して、
 この国に欺いて来た。
 真相が明らかになったらどうなると思うのか?」
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「それはあなたの問題ではない」

「恐らく彼女は召し上げられるだろうな。
 この7年間もの間、元への“貢女”から逃れて来たのだ」

「…」

「罪人の大監の娘は、
 高官の側室にすらなれないだろうな。
 せいぜい兵士の女房ぐらいだろうか…、
 妓生とか…」

「…」

「だからお前の兄は彼女を救おうとしているのだ」

「…」

「サンお嬢様のためだ」
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リンは東宮殿(ウォンの宮殿)に向かいます。
(ソン・インの言葉を伝えるかどうか、迷ったまま…)

「世子チョハに全てを話す時を待っている。
 世子は宮中では孤独だから、王との確執は深まるだろう。
 だから、そうして世子としての座を失うことを期待している」

「なんともずる賢い話だ。
 それで兄貴を利用している訳だな?」

「最初は、あなたこそが私たちが主君となるべく望んだ人物だ」

「は!」
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「あなたの方が兄より賢い。
 おそらく品位ある王になれるだろう。
 それに、この7年間を振り返ると、
 あなたの方がサンお嬢様の相手にはふさわしいと思っていた」

「もしもここであなたを殺したならば、
 この世はもっと穏やかになるでしょうね」

「自分のことや家族のことを考える前に、
 もっと高麗のことを考えて欲しい。
 今年も十人を超える女性たちが元に送り込まれているのだ。
 モンゴルの皇帝のために…」

「…」
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その夜、リンはウォンには伝えませんでした
翌朝になって

「こんなに朝早くから…?」

「“八礼の祭り”のための打ち合わせがあるわ」

「分かっているから、静かにしていました」

「3000人もの警護がチョナの酒宴のために宮殿を囲んで守る予定だわ」

「私には会わないといけない人がいます」

「今日はチュサンチョナの傍を離れないようにしなさい」

「それは好みません」

「チェリュンの祭りは今夜です」

「分かっています。 オマ媽媽の傍にいます」

「あなたはすぐにでも結婚するのですよ」

「え?!」

「あなたにも伴侶が必要です。
 名門の家系の娘を探すのです」
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王の寝所
食卓には食べかけの二人分の朝食

「どうしたのか?連絡もなく…」

「…」

「不意打ちをくらったみたいだ」
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(ワンビ媽媽は隠れたボヨンに向かって)

「出て来なさい!」

「…」
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「今夜はあなたもチェリュン祭りに参加できますよね?」

「なぜ若者たちの祭りに参加の必要があるのか?」
(王)

「では参加しないと思っておきます」

「…」

「あなたには日が沈んでからは、
 他のことをやる必要がありそうだわね」

「…」
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<古代の韓半島>(冊封の半島)

このドラマの背景は高麗の転換期だったようです。

①大陸からの“科挙制度の導入”により、文官の力が増していたこと。
同時に、
フビライ・ハンの元の勢力が“100年の武人時代”を終焉させたこと。
②第24代王(元宗)の時に冊封国になって、元との主従関係ができたこと。

この二つの内外の大きな波が転換の要因だったと思います。

経済学では国を「政府と企業と国民(家計)」との3つの主体に分けて考えるように、
国=政府ではなくて、「国」は国民が住む場所。

高麗の王朝=政府は、大国からの圧力で冊封制度を余儀なくされたとはいえ、安全保障を得ています。
国民を守るためだとの言い訳も通ると思います。
しかし、国民=民百姓たちは朝貢のための物資を生産しないといけません。
物だけではなく人も差し出さないといけなかった…。
これがドラマの悲劇のパートの背景となっています。

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王朝用語・脚本家など
ドラマと映画・感想など

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